スーパーの業務改善入門
2020年01月26日
FLコストを理解して、がっちり稼ぐ‼【商人舎WEBコンテンツ1月号・原稿】
あなたは、FLコストをご存知でしょうか?
特に、飲食業界で使われる数値であるのですが、知らない人も少なくないかもしれません。
FLコストとは、食材原価と人件費を足したものです。
FとはFood(食材費)、LとはLabor(人件費)の略です。
私のクライアントには、その意味を教えて、日々活用してもらっています。
しかし、スーパーマーケットで、業務改善に取り組んでいる企業でも、「知っている」「活用している」という企業は、少ないと思います。
働き方改革や人手不足。
賃金の高騰や生産性の向上。
などなど、スーパーマーケット企業は、営業戦略にも関わる、これら多くの問題に直面しています。
競争環境の厳しい中、このFLコスト(比率)を正しく理解して、業務改善に取り組むことは、非常に重要です。
生産性をアップさせるうえで、FLコスト(比率)を、戦略的に活用すべきです。
今回は、FLコストの重要な意味と活用方法について解説していきます。
例えば、ペットボトル飲料をお客が1本買ってくれるとして、その商品原価と荷受けからお客が買うまでの1本当たりにかかる作業時間の人件費の合計が、FLコストです。
商品原価だけを考えている人と、それにかかわるオペレーション・コストを考えて行動する人とでは、結果(営業利益)が大きく変わってくる可能性があります。
ここでいうオペレーション・コストとは、店舗内の商品管理に関わるコストの総和のことです。
店舗へ入荷した商品の荷姿でも、店内作業の作業工数は変わります。
そして、入荷から陳列、その後の売場の商品管理すべてにおいて、段取りや運搬方法、陳列方法などの違いで、オペレーション・コストは、大きく変わることになります。
生鮮部門においては、加工作業(切付け、盛付け、包装、値付け、片付けなど)があるために、更にコストは加算されることになります。
効率的
オペレーションの仕組みが出来上がっていないと、作業のムラやムダが多くなり、原価(FLコスト)は、確実に高くなっていきます。
商品原価を気にする人は多いのですが、販売に直接かかる現場の作業状況をチェックしている人は少ないのが現実です。
ある意味、商品原価以上に、作業人時のムダ遣いによるFLコストのアップの方が、生産性を考える上で重要なのです。
【写真1】最初に手抜き(段取りが悪い)をすると、売れるにしたがって
ムダな作業が発生する
生産性をアップさせるには、FLコストを意識して、現場の一連の作業をマネジメント(実地確認⇒検証⇒改善指導・訓練)することが求められます。
削減すべきFLコストと、適切に拡大すべきFLコストがあることを理解することが、営業戦略上重要なポイントとなります。
例えば、先述したペットボトルなどの場合は、そのほとんどがコモディティ商品であり、他店との低価格競争にさらされています。
当然のこととして、FLコストを低減する工夫と行動が求められます。
一方、他店との差別化戦略としての、味にこだわった手作り総菜などは、ノン・コモディティ商品です。
他店が真似のできない商品に育て上げるためには、材料や製造方法にこだわる場合もあるでしょう。
この場合は、必要なFLコストを割り当てるという考え方を取って、商品価値を高めることを優先します。
そのことによって、値入と売価をアップすることが出来るようになります。
勿論、限りなくFLコストをかけるということでは有りませんが、コモディティ商品の販売とは、別の思考が求められます。
このことは、イニシャルコストとランニングコストの関係に似ている部分が多くあります。
例えば、店舗で使う設備や什器などです。
高い設備や什器でも、手間や人手(投入人時)を減らすことが出来て、効率性が増すことによって、ランニングコストを抑えることが出来れば、絶対に投資すべきです。
使用頻度も重要ですが、結果的にトータルコストを下げることが可能であれば、全く問題はありません。
ここの様に、商品原価にばかりフォーカスしていてはいけません。
また、人件費が真の問題ではなく、コストに見合う生産性が高くないことが問題なのです。
今多くのスーパーマーケット企業が、経営に苦しんでいる原因が、生産性の低さです。
その中でも、固定費の中でダントツに高い人件費当たりの生産性を高めることは、競争激化の中で、最優先で取り組むべきことです。
そして、中小企業の場合は特に、コモディティ商品に軸足を置くのではなく、ノン・コモディティ商品の提供に力を入れて、その比率を高めることを計画的に行うことが、営業戦略上得策だと考えます。
あなたのお店でしか買えない商品やサービスを、取り揃え、そして、その良さを伝える努力をしていくことです。
そこに、レイバー(L)コストを戦略的に割り当てるのです。
そのためには、コモディティ商品の販売に関わるFLコストを、仕組みと作業訓練などによって、確実に低減していく行動を取ることです。
特に、飲食業界で使われる数値であるのですが、知らない人も少なくないかもしれません。
FLコストとは、食材原価と人件費を足したものです。
FとはFood(食材費)、LとはLabor(人件費)の略です。
私のクライアントには、その意味を教えて、日々活用してもらっています。
しかし、スーパーマーケットで、業務改善に取り組んでいる企業でも、「知っている」「活用している」という企業は、少ないと思います。
働き方改革や人手不足。
賃金の高騰や生産性の向上。
などなど、スーパーマーケット企業は、営業戦略にも関わる、これら多くの問題に直面しています。
競争環境の厳しい中、このFLコスト(比率)を正しく理解して、業務改善に取り組むことは、非常に重要です。
生産性をアップさせるうえで、FLコスト(比率)を、戦略的に活用すべきです。
今回は、FLコストの重要な意味と活用方法について解説していきます。
原価は、確実に上がっている⁉
例えば、ペットボトル飲料をお客が1本買ってくれるとして、その商品原価と荷受けからお客が買うまでの1本当たりにかかる作業時間の人件費の合計が、FLコストです。
商品原価だけを考えている人と、それにかかわるオペレーション・コストを考えて行動する人とでは、結果(営業利益)が大きく変わってくる可能性があります。
ここでいうオペレーション・コストとは、店舗内の商品管理に関わるコストの総和のことです。
店舗へ入荷した商品の荷姿でも、店内作業の作業工数は変わります。
そして、入荷から陳列、その後の売場の商品管理すべてにおいて、段取りや運搬方法、陳列方法などの違いで、オペレーション・コストは、大きく変わることになります。
生鮮部門においては、加工作業(切付け、盛付け、包装、値付け、片付けなど)があるために、更にコストは加算されることになります。
効率的
オペレーションの仕組みが出来上がっていないと、作業のムラやムダが多くなり、原価(FLコスト)は、確実に高くなっていきます。
商品原価を気にする人は多いのですが、販売に直接かかる現場の作業状況をチェックしている人は少ないのが現実です。
ある意味、商品原価以上に、作業人時のムダ遣いによるFLコストのアップの方が、生産性を考える上で重要なのです。
【写真1】最初に手抜き(段取りが悪い)をすると、売れるにしたがって
ムダな作業が発生する
生産性をアップさせるには、FLコストを意識して、現場の一連の作業をマネジメント(実地確認⇒検証⇒改善指導・訓練)することが求められます。
FL比率とコモディティとノン・コモディティ
削減すべきFLコストと、適切に拡大すべきFLコストがあることを理解することが、営業戦略上重要なポイントとなります。
例えば、先述したペットボトルなどの場合は、そのほとんどがコモディティ商品であり、他店との低価格競争にさらされています。
当然のこととして、FLコストを低減する工夫と行動が求められます。
一方、他店との差別化戦略としての、味にこだわった手作り総菜などは、ノン・コモディティ商品です。
他店が真似のできない商品に育て上げるためには、材料や製造方法にこだわる場合もあるでしょう。
この場合は、必要なFLコストを割り当てるという考え方を取って、商品価値を高めることを優先します。
そのことによって、値入と売価をアップすることが出来るようになります。
勿論、限りなくFLコストをかけるということでは有りませんが、コモディティ商品の販売とは、別の思考が求められます。
このことは、イニシャルコストとランニングコストの関係に似ている部分が多くあります。
例えば、店舗で使う設備や什器などです。
高い設備や什器でも、手間や人手(投入人時)を減らすことが出来て、効率性が増すことによって、ランニングコストを抑えることが出来れば、絶対に投資すべきです。
使用頻度も重要ですが、結果的にトータルコストを下げることが可能であれば、全く問題はありません。
だから、生産性を上げる必要がある‼
ここの様に、商品原価にばかりフォーカスしていてはいけません。
また、人件費が真の問題ではなく、コストに見合う生産性が高くないことが問題なのです。
今多くのスーパーマーケット企業が、経営に苦しんでいる原因が、生産性の低さです。
その中でも、固定費の中でダントツに高い人件費当たりの生産性を高めることは、競争激化の中で、最優先で取り組むべきことです。
そして、中小企業の場合は特に、コモディティ商品に軸足を置くのではなく、ノン・コモディティ商品の提供に力を入れて、その比率を高めることを計画的に行うことが、営業戦略上得策だと考えます。
あなたのお店でしか買えない商品やサービスを、取り揃え、そして、その良さを伝える努力をしていくことです。
そこに、レイバー(L)コストを戦略的に割り当てるのです。
そのためには、コモディティ商品の販売に関わるFLコストを、仕組みと作業訓練などによって、確実に低減していく行動を取ることです。