スーパーの営業戦略入門

2011年02月20日

高い目標が、組織と会社を強くする!

予算策定の時期ですが、目標設定は、どうなっているでしょうか。
売上高、荒利益高、人件費などの経費、そして、営業利益高。

また、その数字の根拠となる一番大事な、行動計画の策定。

店舗の売上を上げる方法は、3つです。

1.購買(来店)客数を増やすこと
2.購買(来店)頻度を増やすこと
3.客単価を増やすこと


この3つのそれぞれの数値をどう増やすかを深く考えてみると努力をするべき行動(方向)が少しずつハッキリと見えてきます。


購買客数を増やすこと

新規や休眠のお客様の来店客数を増やす努力をすることです。
新聞折り込みチラシ、DM、フリーペーパー、共同購入クーポンなど一次広告や口コミなどで新しいお客様を呼び込みます。


購買頻度を増やすこと

品揃えや欠品削減、接客、クリリンリネスなど基本の徹底が最も重要でしょう。
会員カード、ポイントカード、ケータイ販促などの二次広告やイベント企画などによって、来店を促す仕掛けが効果を生みます。


客単価を増やすこと

一番単純な方法は、今まで販売していないカテゴリーの商品やサービスを販売することでしょう。
高齢化や世帯人数の低下など、構造的な変化によって客単価の低下になることが考えられます。提供する商品やサービスを見直す(増やす)ことは、とても重要なことです。

また、売場の技術的なことで言うと、
アップセルやクロスセルを実験することが重要です。

アップセルは、「より高いものを購入してもらうこと」を意味します。
たとえば、大袋の徳用パックを勧めたり、品質の高い商品を勧めたりするとで、アップセルを達成させます。

クロスセルは「他の商品などを併せて購入してもらうこと」を意味します。

たとえば、関連する商品同士を陳列して購入を勧めたり、合わせて買うと安くなるようにしたりすることで、クロスセルを達成させます。


結果を出す、売場に集中して行動する

高い目標を達成するためには、売上規模の大きな重点商品や企画テーマに対して、優先的に時間やお金の資産を集中投資することが重要です。

そして、売上を上げるための行動で一番大切なことは、現場に重点を置いて考えることです。

店長を中心に、売場で、「これが一番効果を出せる売場(状態)か」「去年の2倍売ることが出来るか」
と言うように徹底して現場で見て(考えて)売場をつくることです。
良い会議をすることでも、良い計画を立てることでもありません。

もう一度言います。
一番大事なのは、現場で確認しダメならやり直す。
先ずは、今現在、重要な売場を優先的に、今、考えられる、一番良い状態にすることです。
それは、本部スタッフの方々も同じく、「もっとこうしたら」を確実に売場でアドバイスすることです。

競合他社の実行事例を常に観察し、良い事例は、徹底して真似る。
そして、スピードを持って、すぐに実行することです。

その為には、本部も現場も椅子に座ってはいられません。(勿体ない)


目標は、最低150%

出来れば200%を目指すべきです。

高い目標設定は、今までとは違う行動を必要とします。
初めて遣るのことについては、失敗もあるかもしれませんが、確実に実行した担当者を成長させてくれます。

会社運営の目的の一つは、現場で働く従業員の方々の成長です。
従業員の成長が会社に多くの利益をもたらします。
結果的に社員の報酬も拡大することに繋がります。

今必要で優先すべきことは、全ての社員が、売場を「最高だ」と思える状態にすることです。
あくまで、今考えられる状態で良いのです。これを繰り返せば、いやでも売り場も担当者も時間の経過とともにレベルアップします。
時間を最大限現場で使うべきです。
会議なども現場で行うぐらいの考え(行動)が必要です。
現場に注力すれば、結果は必ず付いてきます。


結果を出す、強い組織

あなたの会社では、本部の社員の方々全ての活動時間の中で、現場の改善にどれくらいの時間を使われているでしょうか。 時間や内容の差は有りますが、人事や総務などのサービス部門の方々も例外ではありません。

例えば、極端に言ってしまえば、青果の仕入れなども、信頼できるベンダーに任せれば、下手なバイヤーの数倍の仕事をしてくれます。(念のため、御社の事例ではありません)
人手が多かろうが少なかろうが、結果を出す(お客さんに喜んで頂ける)売場に全力を投入すべきです。


結果を出す会社やチームは、現場での時間を多く取っています。

現場で話し、現場で考え、そして、実行しています。失敗しても、すぐに修正します。


例えば、“雛あられ”を徹底して売ることを現場で考えてみて下さい。
去年の1.5倍売るためには、どうしたらいいのか。今の場所(売場づくり)ではたして効果が出せるのか。

“レトルトご飯”を去年の2倍売ろうと思ったら、どういう売り方をするべきか

売場で考えれば、みんなで知恵を出せば、簡単に遣るべきことが見えてきます。間違いなく効果は出ます。
現場で考えましょう。

優先すべきは、今の課題は、時間が無いことではなく、時間の使い方に問題が有るのではないでしょうか。

目的は、売上を上げることです。

今までのルーティンの業務の積み上げではなく、目的達成のためには戦略作りです。進む方向を決めること、格好良くなくても構いません。
それを実践できる組織づくり。目標を持って同じ方向を向いて行動するチーム。
目標実現ための、作業の見直し。効果を出すための行動指針づくり。
そして、
目標達成のための必要な知識とスキルのレベルを少しずつアップするための行動です。

今までに無い記録をつくりましょう。
そして、それを楽しみましょう。
結果は必ず付いて来ます。


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