スーパーの営業戦略入門
2013年02月25日
ゴールデンウィーク青果部門・販売戦略 【食品商業4月号】掲載
■ 期間重点アイテムの売り込み
4月下旬から5月中旬の重点管理商品の確認と設定、その展開場所、プロモーション、価格戦略が、ベースの売上を確実にします。そのためには先ず、この時期の各種のデータを事前に把握しておくことが重要です。2012年5月の家計調査データから、
野菜の支出金額では、トマトが断トツのトップで、以下、胡瓜、じゃがいも、玉葱、キャベツ、レタス、人参、さや豆、なす、ピーマンなどが、支出金額でも、季節指数でも上位を占めます。
果物の支出金額では、バナナ、いちご、りんごが高く、季節指数では、オレンジ、グレープフルーツ、キウイ、西瓜、メロン、が大きく伸びてきます。
また、オレンジ、グレープフルーツ、じゃがいも、胡瓜、ピーマン、バナナ、人参は年間1位の月。トマト、キウイ、キャベツは2位の月となっています。
この他、市場予測情報や自社の実績(昨年同時期、直近)も含めた定量データを準備して販売計画を科学的にたてましょう。
■初夏の楽しい味わい・・・薬味、果実酒
5月4日が節分、5日は、立夏です。4月後半から、地域差はありますが、気温が25度を上回る日が出てくることが予測されます。食卓の出現アイテムでは、冷やっこ、冷たいうどんやそば、冷やし中華、さしみ、寿司、かつお、あじ、あさりなどの商品(メニュー)が伸びる時期です。関連アイテムとして、野菜売り場では、生姜、葱、大葉、木の芽、茗荷、にんにくなどの『薬味コーナー』を拡大(もしくは、特設)して、売上アップをはかります。同時に、和日配売場や鮮魚売り場での関連販売も行いましょう。
また、果物売り場では、びわ、あんず、レモン、いちごなどを手始めに、気温を確認しながら、少し早目の『果実酒コーナー』をつくり、『手作り果実酒』を提案します。
◆関連陳列 ◆調理見本+レシピー+リーフレット
氷砂糖、焼酎、はちみつ、専用瓶などを集合陳列し、大型のPOPを取り付けて、“手作りの楽しさ”や“おいしさ”“ヘルシー”などをアピールしましょう。その他、美味しそうなカラーの写真付のレシピー(美味しそうに見える物)やそのリーフレット(お客様が持ち帰られるもの、モノクロでも可能)は必須です。漬け込み見本(商品名、漬け込み日、材料量目を表示すること)を陳列することも重要です。
このように、ただの単品売りではなく、“作る楽しさ”や“飲むときの楽しみ方”などを十分にアピールして、お客様に“漬ける気(やる気)になってもらえる”ことを念頭において売り場作りを行いましょう。
■ 絶対企画 『トマト前年比150%作戦!』
トマトは、野菜の売上高の10%程度を占める売上高トップの商品です。特にこの時期、年間指数でも高い時期です。また、高糖度のトマトが多く出回る時期でもあります。
これらの条件がそろうこの時期に、拡売をはかることは、販売戦略上特に有効で、大幅な売上アップをはかれるチャンスです。
◆多段ケースの売り場展開 ◆平台の展開
単純に、売上高構成比が10%の商品が、150%の伸びを達成できれば、野菜の売上高は、105%ということになります。トマトは、使用用途上、バッティングする商品が少ないですから、トマトの売上を伸ばすことは、他のサラダ関連野菜やドレッシングなどの関連商品の売上高を伸ばすことにもつながります。
◆糖度比較表 ◆すべてのアイテムに糖度表示
◆調理見本+レシピー+試食 ◆レシピーのリーフレット
◆レシピー
■4月27日(土)~29日(月・祝)の3連休は、『旬の野菜の簡単、時間短縮メニュー』を提案します。
家計調査データにあるように、上位のピーマンや茄子などの果菜類を中心に、青椒肉絲、酢豚、麻婆茄子、回鍋肉などの簡単にできる中華、炒め物メニューを提案しましょう。メーカーの調味料の販促企画と組んでの関連陳列が効果的です。
その他、たけのこやえんどう豆などを使った、炊き込みご飯を提案します。食卓でももちろんですが、おにぎりやお弁当にして、ピクニックやバーベキューで楽しむことを提案しましょう。
■5月3日(金)~6日(月)の4連休のテーマは、『親子で楽しい、子どもの日』です。
にぎり寿司、手巻き寿司、ちらし寿司、サラダ、焼き肉、ピザなど、子ども達が喜ぶメニューを提案します。特に、『焼き肉』や『手巻き寿司』、『サラダ』の各関連商品をメニューごとに集合陳列して、大型POPを取り付けて、コーナー化をします。
商品化としては、焼き野菜の主なものを焼き肉セットにして、カット野菜のパックを作り、野菜売り場と肉売り場の焼き肉コーナーで関連陳列を行い、併売して販売量の拡大をはかりましょう。家庭では勿論、野外のバーベキューなどでは、簡単で便利なアイテムですので、重宝されること請け合いです。
◆野菜売り場と精肉焼肉コーナーで併売
デザートとしては、『カットフルーツ』と『手作りケーキ』の提案です。
定番中の定番は、パイナップルの“芯抜き実演販売”です。有人での試食を提供しながらの販売は、販売数を大きく伸ばすことが出来ます。
カットフルーツは、パイナップル、メロン、西瓜を中心アイテムとした単品(各SKUを拡大する)と、ぶどうや苺等を加えた、盛り合わせパックを作り、売り場を演出します。
また、手作りケーキ提案は、フルーツたっぷりで、“手作りを親子で楽しむ”場面を提案します。
POPは、『親子で楽しい、手作りスイーツ』。
◆手作りケーキの調理見本 ◆手作りフルーツどら焼きの調理見本
写真は、手作りケーキ、手作りフルーツどら焼きの提案です。手作りのイメージをアップするために、カラー写真付POPか調理見本を必ず提示します。おすすめレシピーとそのリーフレットも必須です。
各種カットフルーツ、苺、メロン、ぶどう等の他に、ケーキ生地、ホイップ、トッピング材料等を関連陳列します。関連アイテムの販売数量を確実にアップするためには、実演販売や試食提供を行えば、効果的でしょう。
花売場がある店舗では、『初夏のガーデニングを楽しむ』『菖蒲湯』『5月12日母の日、予約セール』が重要な企画です。“店頭特設コーナー”の設置や“予約販売”も含めて、抜かりの無い計画と売場づくりが大きな効果を生みます。
4月下旬から5月中旬の重点管理商品の確認と設定、その展開場所、プロモーション、価格戦略が、ベースの売上を確実にします。そのためには先ず、この時期の各種のデータを事前に把握しておくことが重要です。2012年5月の家計調査データから、
野菜の支出金額では、トマトが断トツのトップで、以下、胡瓜、じゃがいも、玉葱、キャベツ、レタス、人参、さや豆、なす、ピーマンなどが、支出金額でも、季節指数でも上位を占めます。
果物の支出金額では、バナナ、いちご、りんごが高く、季節指数では、オレンジ、グレープフルーツ、キウイ、西瓜、メロン、が大きく伸びてきます。
また、オレンジ、グレープフルーツ、じゃがいも、胡瓜、ピーマン、バナナ、人参は年間1位の月。トマト、キウイ、キャベツは2位の月となっています。
この他、市場予測情報や自社の実績(昨年同時期、直近)も含めた定量データを準備して販売計画を科学的にたてましょう。
■初夏の楽しい味わい・・・薬味、果実酒
5月4日が節分、5日は、立夏です。4月後半から、地域差はありますが、気温が25度を上回る日が出てくることが予測されます。食卓の出現アイテムでは、冷やっこ、冷たいうどんやそば、冷やし中華、さしみ、寿司、かつお、あじ、あさりなどの商品(メニュー)が伸びる時期です。関連アイテムとして、野菜売り場では、生姜、葱、大葉、木の芽、茗荷、にんにくなどの『薬味コーナー』を拡大(もしくは、特設)して、売上アップをはかります。同時に、和日配売場や鮮魚売り場での関連販売も行いましょう。
また、果物売り場では、びわ、あんず、レモン、いちごなどを手始めに、気温を確認しながら、少し早目の『果実酒コーナー』をつくり、『手作り果実酒』を提案します。
◆関連陳列 ◆調理見本+レシピー+リーフレット
氷砂糖、焼酎、はちみつ、専用瓶などを集合陳列し、大型のPOPを取り付けて、“手作りの楽しさ”や“おいしさ”“ヘルシー”などをアピールしましょう。その他、美味しそうなカラーの写真付のレシピー(美味しそうに見える物)やそのリーフレット(お客様が持ち帰られるもの、モノクロでも可能)は必須です。漬け込み見本(商品名、漬け込み日、材料量目を表示すること)を陳列することも重要です。
このように、ただの単品売りではなく、“作る楽しさ”や“飲むときの楽しみ方”などを十分にアピールして、お客様に“漬ける気(やる気)になってもらえる”ことを念頭において売り場作りを行いましょう。
■ 絶対企画 『トマト前年比150%作戦!』
トマトは、野菜の売上高の10%程度を占める売上高トップの商品です。特にこの時期、年間指数でも高い時期です。また、高糖度のトマトが多く出回る時期でもあります。
これらの条件がそろうこの時期に、拡売をはかることは、販売戦略上特に有効で、大幅な売上アップをはかれるチャンスです。
◆多段ケースの売り場展開 ◆平台の展開
単純に、売上高構成比が10%の商品が、150%の伸びを達成できれば、野菜の売上高は、105%ということになります。トマトは、使用用途上、バッティングする商品が少ないですから、トマトの売上を伸ばすことは、他のサラダ関連野菜やドレッシングなどの関連商品の売上高を伸ばすことにもつながります。
◆糖度比較表 ◆すべてのアイテムに糖度表示
◆調理見本+レシピー+試食 ◆レシピーのリーフレット
◆レシピー
■4月27日(土)~29日(月・祝)の3連休は、『旬の野菜の簡単、時間短縮メニュー』を提案します。
家計調査データにあるように、上位のピーマンや茄子などの果菜類を中心に、青椒肉絲、酢豚、麻婆茄子、回鍋肉などの簡単にできる中華、炒め物メニューを提案しましょう。メーカーの調味料の販促企画と組んでの関連陳列が効果的です。
その他、たけのこやえんどう豆などを使った、炊き込みご飯を提案します。食卓でももちろんですが、おにぎりやお弁当にして、ピクニックやバーベキューで楽しむことを提案しましょう。
■5月3日(金)~6日(月)の4連休のテーマは、『親子で楽しい、子どもの日』です。
にぎり寿司、手巻き寿司、ちらし寿司、サラダ、焼き肉、ピザなど、子ども達が喜ぶメニューを提案します。特に、『焼き肉』や『手巻き寿司』、『サラダ』の各関連商品をメニューごとに集合陳列して、大型POPを取り付けて、コーナー化をします。
商品化としては、焼き野菜の主なものを焼き肉セットにして、カット野菜のパックを作り、野菜売り場と肉売り場の焼き肉コーナーで関連陳列を行い、併売して販売量の拡大をはかりましょう。家庭では勿論、野外のバーベキューなどでは、簡単で便利なアイテムですので、重宝されること請け合いです。
◆野菜売り場と精肉焼肉コーナーで併売
デザートとしては、『カットフルーツ』と『手作りケーキ』の提案です。
定番中の定番は、パイナップルの“芯抜き実演販売”です。有人での試食を提供しながらの販売は、販売数を大きく伸ばすことが出来ます。
カットフルーツは、パイナップル、メロン、西瓜を中心アイテムとした単品(各SKUを拡大する)と、ぶどうや苺等を加えた、盛り合わせパックを作り、売り場を演出します。
また、手作りケーキ提案は、フルーツたっぷりで、“手作りを親子で楽しむ”場面を提案します。
POPは、『親子で楽しい、手作りスイーツ』。
◆手作りケーキの調理見本 ◆手作りフルーツどら焼きの調理見本
写真は、手作りケーキ、手作りフルーツどら焼きの提案です。手作りのイメージをアップするために、カラー写真付POPか調理見本を必ず提示します。おすすめレシピーとそのリーフレットも必須です。
各種カットフルーツ、苺、メロン、ぶどう等の他に、ケーキ生地、ホイップ、トッピング材料等を関連陳列します。関連アイテムの販売数量を確実にアップするためには、実演販売や試食提供を行えば、効果的でしょう。
花売場がある店舗では、『初夏のガーデニングを楽しむ』『菖蒲湯』『5月12日母の日、予約セール』が重要な企画です。“店頭特設コーナー”の設置や“予約販売”も含めて、抜かりの無い計画と売場づくりが大きな効果を生みます。