スーパーの経営戦略入門
2009年01月12日
改装オープン半年、12月年末商戦、前年伸長率151%達成
前回お伝えした、私のクライアント企業の青果部門の12月の実績数値です。
リニュアル・オープンから6ヶ月間、12月商戦を迎え、売上高前年伸長率151%を記録、店舗全体は、123%でした。
在庫管理もほぼ問題なく、荒利益高は、売上高以上の伸びを出しています。
そして、今回の訪問で2009年の12月の販売計画を8割方策定してしまいました。
2008年の反省会ではありません。
改装前、私とチーフ二人で立てた、営業戦略とその戦術は確実に進行しています。
コンセプトは、「高鮮度品の提供」と「美味しさの提供」です。
その戦術と達成状況(12月時点)は、
1.「地場農産物売り場」の導入
戦略は確実にお客様の支持を得ています。
ステークホルダー(利害関係者)となった生産者も益々力を入れてくれています。
当初の予測どおり・・・・・。
2.「鮮度」と「味」のチェックの徹底
まだ改善の余地があり、更なる進化を考えています。
3.在庫の適正化
全体としては、大きな改善が出来ていますが、単品別管理では、まだ改善の余地あり。
4.果物の品揃え強化
重点商品の品揃えは、充実してきていますが、品揃え商品の品揃えを充実する方向で検討中。
5.カットフルーツなど付加価値品の品揃え強化
12月は、クリスマスのオードブルがほぼ計画にちかい販売実績を残せました。
ベーシックアイテムのパイナップルは、前年対比500%程度で推移中。
どれも計画に近い状態で進んでいます。
そして今回、
6.小分け商品(SKU)の充実
を新たに1項目追加し、お客様が1回で使いきれる(食べきれる)少量対応のSKUの品揃えの充実をはかります。
このように、現状の実績に甘んじることなく、戦術をオペレーションとして完成できたら、新たな課題設定を行い、次のステップへと進みます。
チーフのSさんは、この1年で大きく成長しています。『販売展開計画』(アクション・プラン)も最大イベントである年末・年始商戦を終わり、今度は、節分です。
独身のSさんは、節分の提案メニューや重点商品もまだピンと来ていませんが、間違いなく計画通りの実績を残してくれるはずです。
前年の売り場から大きく進化して・・・・・。
今後も、月に一回の訪問指導日は、売り場で何度となく「戦略の確認」と「改善」指導を繰り返し行なっていきます。
Sさんの更なる成長を目指して・・・・・。
(1)地場農産物売り場の導入
営業戦略的には、ここが大きなポイントになっています。
但し、私が戦略という意味は、一般的に言われる「新鮮」や「安心」、「楽しい」などの品揃えに関することだけではありません。
地場野菜が売れれば、その分本体の野菜の売上は下がります。簡単に言ってしまえば、売上が下がる分手間が省けることになります。
その分浮いた人時を、戦略的にカットフルーツや試食販売、メニュー提案POPの作成などの「付加価値戦略」の作業に確実に廻して使おうということです。
(2)「鮮度」と「味」のチェックの徹底
「採り立て新鮮」、「安心」、「楽しい」が地場農産物売り場のコンセプトです。一方その他の農産物が、採り立ての野菜の「鮮度」に負けないように、チーフが直接(人任せにしないで)鮮度管理を行なうことと、果物やトマトなどの糖度確認と表示を日々行い、「味へのこだわり」と「自信」を持ってお客様に商品を提供しようということを心掛けています。
(3)在庫の適正化
月曜日に、直近の一週間の単品別・日別・曜日別の販売実績データを出力して、売り場の陳列量とフェイシングの拡縮、バックルーム在庫の管理、そして、発注量の決定に活用しています。
(4)果物の品揃え強化
地場野菜が充実しているため、野菜の品出しや補充の作業が少なくて済む分、果物を強化するように考えています。
重点商品のSKUの拡大と輸入果物や珍しい果物の品揃えをするようにしています。
また、品揃え商品は、劣化する前にカットフルーツにして、「ロス対策」と「品揃え強化」を両立しています。
(5)カットフルーツなど付加価値品の品揃え強化
カットフルーツは、定期的に技術指導を行い、「基礎」と「応用」の訓練をパート社員中心に行なっています。その他、レシピーとリーフレットを掲示したり、みかんなど産地ごとの「食べ比べ試食」や糖度表示の徹底を行なっています。
以上のように、現場に即したオペレーションの改善を日々行い、「少しずつでも確実に進化」していっています。
これが結果的に、実績数値に結びついているのです。そして、担当者全員の「意識の向上」と「スキルアップ」に繋がっています。
ここの店舗では、分厚い計画書は一切作っていません。
コンセプトも簡単です。
戦略、戦術もすぐ頭に入るものばかりです。
パート社員やアルバイト、誰でもが簡単に理解できます。
目標が達成できない、何をやっても長続きしない会社や部門は、会社のビジョン(目標)、戦略、戦術、組織計画(適材適所)、行動計画そして顧客までの一貫性が追及されていないからです。
そして、社長、役員、部長、課長、係長、担当社員、パート社員という組織においても、コミュニケーションが取れていないことが、効果を最大化できない原因です。
繰り返しますが、分厚い計画書やダラダラした会議は、時間とコストの無駄です。
限られた資源を有効活用することに努力しましょう。必ず成果は現れます。
リニュアル・オープンから6ヶ月間、12月商戦を迎え、売上高前年伸長率151%を記録、店舗全体は、123%でした。
在庫管理もほぼ問題なく、荒利益高は、売上高以上の伸びを出しています。
そして、今回の訪問で2009年の12月の販売計画を8割方策定してしまいました。
2008年の反省会ではありません。
改装前、私とチーフ二人で立てた、営業戦略とその戦術は確実に進行しています。
コンセプトは、「高鮮度品の提供」と「美味しさの提供」です。
その戦術と達成状況(12月時点)は、
1.「地場農産物売り場」の導入
戦略は確実にお客様の支持を得ています。
ステークホルダー(利害関係者)となった生産者も益々力を入れてくれています。
当初の予測どおり・・・・・。
2.「鮮度」と「味」のチェックの徹底
まだ改善の余地があり、更なる進化を考えています。
3.在庫の適正化
全体としては、大きな改善が出来ていますが、単品別管理では、まだ改善の余地あり。
4.果物の品揃え強化
重点商品の品揃えは、充実してきていますが、品揃え商品の品揃えを充実する方向で検討中。
5.カットフルーツなど付加価値品の品揃え強化
12月は、クリスマスのオードブルがほぼ計画にちかい販売実績を残せました。
ベーシックアイテムのパイナップルは、前年対比500%程度で推移中。
どれも計画に近い状態で進んでいます。
そして今回、
6.小分け商品(SKU)の充実
を新たに1項目追加し、お客様が1回で使いきれる(食べきれる)少量対応のSKUの品揃えの充実をはかります。
このように、現状の実績に甘んじることなく、戦術をオペレーションとして完成できたら、新たな課題設定を行い、次のステップへと進みます。
チーフのSさんは、この1年で大きく成長しています。『販売展開計画』(アクション・プラン)も最大イベントである年末・年始商戦を終わり、今度は、節分です。
独身のSさんは、節分の提案メニューや重点商品もまだピンと来ていませんが、間違いなく計画通りの実績を残してくれるはずです。
前年の売り場から大きく進化して・・・・・。
今後も、月に一回の訪問指導日は、売り場で何度となく「戦略の確認」と「改善」指導を繰り返し行なっていきます。
Sさんの更なる成長を目指して・・・・・。
営業戦術と考え方
(1)地場農産物売り場の導入
営業戦略的には、ここが大きなポイントになっています。
但し、私が戦略という意味は、一般的に言われる「新鮮」や「安心」、「楽しい」などの品揃えに関することだけではありません。
地場野菜が売れれば、その分本体の野菜の売上は下がります。簡単に言ってしまえば、売上が下がる分手間が省けることになります。
その分浮いた人時を、戦略的にカットフルーツや試食販売、メニュー提案POPの作成などの「付加価値戦略」の作業に確実に廻して使おうということです。
(2)「鮮度」と「味」のチェックの徹底
「採り立て新鮮」、「安心」、「楽しい」が地場農産物売り場のコンセプトです。一方その他の農産物が、採り立ての野菜の「鮮度」に負けないように、チーフが直接(人任せにしないで)鮮度管理を行なうことと、果物やトマトなどの糖度確認と表示を日々行い、「味へのこだわり」と「自信」を持ってお客様に商品を提供しようということを心掛けています。
(3)在庫の適正化
月曜日に、直近の一週間の単品別・日別・曜日別の販売実績データを出力して、売り場の陳列量とフェイシングの拡縮、バックルーム在庫の管理、そして、発注量の決定に活用しています。
(4)果物の品揃え強化
地場野菜が充実しているため、野菜の品出しや補充の作業が少なくて済む分、果物を強化するように考えています。
重点商品のSKUの拡大と輸入果物や珍しい果物の品揃えをするようにしています。
また、品揃え商品は、劣化する前にカットフルーツにして、「ロス対策」と「品揃え強化」を両立しています。
(5)カットフルーツなど付加価値品の品揃え強化
カットフルーツは、定期的に技術指導を行い、「基礎」と「応用」の訓練をパート社員中心に行なっています。その他、レシピーとリーフレットを掲示したり、みかんなど産地ごとの「食べ比べ試食」や糖度表示の徹底を行なっています。
以上のように、現場に即したオペレーションの改善を日々行い、「少しずつでも確実に進化」していっています。
これが結果的に、実績数値に結びついているのです。そして、担当者全員の「意識の向上」と「スキルアップ」に繋がっています。
分厚い計画書はいらない
ここの店舗では、分厚い計画書は一切作っていません。
コンセプトも簡単です。
戦略、戦術もすぐ頭に入るものばかりです。
パート社員やアルバイト、誰でもが簡単に理解できます。
目標が達成できない、何をやっても長続きしない会社や部門は、会社のビジョン(目標)、戦略、戦術、組織計画(適材適所)、行動計画そして顧客までの一貫性が追及されていないからです。
そして、社長、役員、部長、課長、係長、担当社員、パート社員という組織においても、コミュニケーションが取れていないことが、効果を最大化できない原因です。
繰り返しますが、分厚い計画書やダラダラした会議は、時間とコストの無駄です。
限られた資源を有効活用することに努力しましょう。必ず成果は現れます。