経営のヒント
2026年03月25日
スーパー経営の生産性を高める「やらない経営」の本質 人手不足・賃上げ時代に営業利益を伸ばす仕組みづくり
なぜ1年経っても現場は変わらないのか・・・。
多くのスーパーマーケットの経営者が、
「毎日忙しいのに業績が変わらない」
「改善しているつもりでも利益が残らない」
という悩みを抱えています 。
私が、全国の現場を見てきた結論として、その原因は能力や環境ではなく、
「重要でないことに時間を使い続けていること」に集約されます 。
目次
時代背景の変化で 「需要不足」 から 「供給制約」 へ
これまでのデフレ時代は、
「価格を下げ、人件費を抑える」ことで利益を出せました 。
しかし現在は、以下の深刻な「供給制約」の局面にあります 。
•深刻な人手不足と採用難
•最低賃金の上昇によるコスト増
•生産性の低い企業の自然淘汰
もはや「人を使って売る」モデルは限界を迎えており、
「仕組みで利益を出す」モデルへの完全なシフトが求められています 。
利益を阻害する 「偽りの忙しさ」 を分解する
「忙しいのに利益が出ない・・・」企業の本質は、
利益を生まない仕事に時間を奪われている点にあります 。
•不要な会議の常態化
•非効率な作業や場当たり的な問題対応
•売上に直結しない形骸化した業務
業績を劇的に変える 「引き算の経営」 3つの柱
成功している企業は、やることを増やすのではなく、
「やらないこと」を明確に決めています 。
① 非付加価値業務の徹底排除
•会議時間を半分にする(止める)
•3S(標準化・単純化・専門化)による作業の標準化と効率化をはかる
•無駄な慣習的になっている作業を廃止する
② 売上・粗利益への集中投資
•重点商品の徹底的な管理
•4P(マーケティング・ミックス)に基づいた売場づくりの強化
•集客(立寄り率アップ)の要となる「マグネット売場」の強化
③ 「仕組み」の構築とデータ活用
•作業指示書の整備活用によるオペレーション効率アップ
•POSデータ(ベストレポートなど)による意思決定
•発注精度の向上によるロス削減(欠品、値引き)
結論・・・生産性向上こそが唯一の生存戦略
これからのスーパー経営において、生産性は以下の数式で定義されます 。
生産性 = 人時売上高 × 粗利益率
経営とは、
「足し算」ではなく「引き算」です 。
何をやらないかを決めた瞬間から、組織は変わり始めます 。
“止めるという改善活動” をスタートして経験したチームだけが、その成果を手にすることが出来るのです。
(文:新谷千里)
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2026年03月22日
スーパー経営の落とし穴「売上・粗利益至上主義」を脱却せよ! 生き残るための「真の営業利益」管理術
スーパーマーケット経営において、日々の売上や粗利益に一喜一憂していませんか?
実は、多くの店舗が「売れているのに利益が残らない」という深刻な課題に直面しています 。
サミットリテイリングセンターの新谷千里です。
今回は、厳しい競争社会を生き抜き、持続可能な成長を実現するために不可欠な
**「営業利益」をゴールに据えた経営戦略**についてお伝えします。
目次
なぜ「粗利益」だけでは不十分なのか?
現場のチーフやバイヤーレベルでは「粗利益」が共通言語になっていますが、
ここに大きな罠が潜んでいます 。
例えば、鮮魚部門で「店内で切り分ける鮭フィレ」を販売する場合を考えてみましょう。
• 粗利の視点:
手間をかける分、仕入れ原価を抑えられ、粗利益率は向上します。
• 営業利益の視点:
加工作業にかかる人件費、技術習得の時間、作業効率(オペレーションコスト)を含めると、
実は赤字転落しているケースが少なくありません 。
このように、オペレーション(人件費)とマーケティング(付加価値)のバランスが崩れると、
現場が頑張れば頑張るほど利益を削るという本末転倒な事態を招きます 。
営業利益こそが「次の成長」への軍資金
ビジネスの明確なゴールは「営業利益」です。
これが高いか低いかが、真に「儲かっているか」の指標となります 。
なぜ営業利益が重要なのか。それは、利益が出なければ「人」への投資ができないからです 。
1. 人材教育への投資:
利益を原資に社員教育を行い、現場のレベルを底上げする 。
2. 標準化の向上:
人が育つことで、オペレーション、品揃え、売り場作りの精度が上がる 。
3. 好循環の創出:
スタンダードが向上すれば、新入社員の成長が早まり、採用力も強化される 。
営業利益を確保することは、単なる数字の積み上げではなく、お客様に
「この店で買いたい」と思われる商品開発やサービスを実現するための
唯一の手段なのです 。
今すぐ取り組むべき「3つのステップ」
厳しい競争を勝ち抜くために、まずは自社の足元を確認してください。
• 月次決算と部門損益の可視化:
現場レベルで「今月、自分の部門がいくら営業利益を出したか」を正確に
把握できていますか?
• 「営業利益」の概念教育:
チーフやバイヤーに対し、粗利だけでなく人件費や作業効率を含めた「営業利益」
の重要性を浸透させる教育計画が必要です 。
• 投資計画の策定:
得られた利益を、具体的にどう商品開発や教育に振り向けるか。
出口戦略を明確にします 。
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(文:新谷千里)
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2026年03月22日
スーパーマーケットの売上が伸びない本当の原因は「言い訳」だった|店長・社長が今すぐ変えるべき思考と行動
売上が伸びない理由を「客数減」「競合」「人手不足」にしていませんか? 今回の記事ではスーパーマーケットの社長・店長向けに、業績を変える“責任の取り方”と具体的な現場改善策を解説します。
(目次)
言い訳ほど、売上の邪魔をするものはない
「客数が減っている」
「競合が安すぎる」
「人手が足りない」
スーパーマーケットの現場では、日常的に聞く言葉です。
どれも事実でしょう。
現場に立てば、誰もが感じている現実です。
しかし、
それを言ったところで、売上は1円も増えません。
むしろ問題は、
「正しい言い訳ほど、行動を止めてしまう」ことです。
業績が上がらない店舗の共通点
私がこれまで数多くの店舗を見てきた中で、
業績が伸び悩む店舗には明確な共通点があります。
それは、
環境の話ばかりしていることです。
・立地が悪い
・競合店が強い
・出来る部下がいない
・本部の方針が悪い
確かにその通りかもしれません。
しかし、
その話を続けている限り、結果は何も変わりません。
利益を出し続ける店舗は何が違うのか
一方で、同じエリア、同じ条件でも
利益を出し続けている店舗があります。
その違いは何か?
答えはシンプルです。
「環境」ではなく「自分の打ち手」に集中していることです。
同じ条件でも結果は変えられる
以前、ある店舗で売上不振の原因を
店長が説明していました。
・競合店の価格が安い
・客数が減っている
・人手不足で売場が回らない
すべて正しい内容でした。
しかし私は、こう感じました。
「それで売上は変わるのか?」
同じ商圏でも売れている店はあります。
同じ条件でも利益を出している店はあります。
つまり、違いは環境ではありません。
違いは「責任の取り方」
結果を出す店長は、こう考えます。
・客数が減っている → 来店動機をどう作るか
・競合が安い → 価値で勝つ売場を作る
・人手が足りない → 作業を減らす仕組みを作る
つまり、
問題ではなく「打ち手」に集中しているのです。
現場は変えられる
売上や利益は、偶然ではありません。
設計すれば、必ず変わります。
例えば――
・重点商品の設定を変える
・売場のゾーニングを見直す
・POPの訴求内容を変える
・作業手順を標準化する
これだけでも、売上と粗利益は大きく動きます。
責任=コントロール
私は現場で必ずこう伝えます。
責任 = コントロール
コントロール = 責任
責任を持つと決めた瞬間、
現場はコントロールできるようになります。
逆に、
責任を環境に置いた瞬間、
現場はコントロールできなくなります。
店長の一言が、数字を変える
言い訳をする店長はこう言います。
「今月は厳しかった」
結果を出す店長はこう言います。
「今月は自分の打ち手が足りなかった」
この違いは小さく見えますが、
年間では数百万円、場合によっては数千万円の差になります。
売上が伸びない本当の原因
もし今、
・売上が伸びない
・利益が残らない
・現場が動かない
と感じているのであれば、
原因は環境ではありません。
「打ち手の設計」と「責任の置き方」です。
現場を変えるのは“考え方”ではなく“行動”
環境は変えられません。
しかし、
現場は変えられます。
売上は作れます。
利益は設計できます。
そのために必要なのは、
言い訳をやめて、責任を引き受けること。
ここからすべてが始まります。
(文:新谷千里)
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2026年03月09日
【集客の罠】あなたの売場がスルーされる理由。 顧客の「だから何?」を解消して売上を上げるPOPの技術
私が店舗支援の現場で仕事をしていると、よく見る光景があります。
それは、POPを作る人間が、「盲目」であるという現実です。
つまり、誰も見込み客のことを見ずにPOPを作っているのです。
なぜ「こだわりのPOP」ほど読まれないのか?
多くの人はPOPにこう書きたがります。
「うちの商品はこだわり抜いています」
「他社と比べて品質が上です」
「とにかく丁寧に作っています」。
そして、
「当店おすすめ!」
「新鮮です!」
「こだわり商品です!」
「品質に自信あり!」
しかし、これらはすべて「店側の理屈」に過ぎません。
厳しい言い方をすれば、作り手が「自分のこだわり」という
「独りよがりな視点・・・」
に固執している限り、そのPOPは顧客にとって、ただの景色と同じです。
結果として、
「誰の胸にも刺さらないPOP」が出来上がるのです。
顧客が抱く「だから何?」という「心理的・障壁」
店側の熱いメッセージを聞いた見込み客が、心の底で思っていること。
それは、
「だから何?」という冷ややかな反応です。
売れないPOP
・新鮮!
・おいしい!
・こだわり!
・厳選!
これはすべて店側の言葉です。
顧客はあなたの商品のスペックを買いに来ているのではありません。
自分の生活がどう変わるか、その「結果」を探しているのです。
店長と制作者が両方とも盲目のままでは、顧客の胸に刺さるPOPなど作れるはずがありません 。
レスポンス(反応)を生むPOP制作、3つのチェックリスト
レスポンスPOP、
つまり「反応が取れるPOP」の原則は非常にシンプルです。
「POPとは、見込み客の目を通して見る」という一点に尽きます。
制作にあたっては、以下の3つの問いを自分に投げかけてみてください。
「私にとってどんなメリットがあるのか」・・・ターゲットを絞り込む
そのPOPは、いったい「誰に向けて」書いているものでしょうか?
全員に当てはまる言葉は、誰の心にも・・・刺さりません。
特定の誰か一人の顔が思い浮かぶまで、ターゲットを明確にする必要があります。
〈例〉
・共働き家庭の40歳の主婦
・一人暮らしのOL
・健康志向の70歳の高齢者
「なぜ今買うべきなのか」・・・負の感情(悩み・怒り・恐れ)を理解する
ターゲットとなる人は、今、何に悩み、何に怒り、何を恐れているのでしょうか?
顧客が日常で直面している現実や、抱いている感情を知らなければ、言葉は届きません。
例えば
・献立が思いつかない
・料理の時間がない
・栄養バランスが気になる
ここまで見えて初めて売れるPOPが書けます。
「どんな食べ方ができるのか」・・・解決策としての価値を提示する
その顧客の悩みに対して、あなたの商品はどう役に立つのかを提示してください。
いくら良い商品でも・・・、
いくらこだわった商品でも・・・、
「私は、どんな良い体験ができるのか・・・」を教えてあげないといけません。
商品自体の説明ではなく、「商品を手にした後の解決策」を見せるのです。

スーパーの売上は「POP」で大きく変わる
多くのスーパーは、
・チラシ
・特売
・値下げ
ばかりを考えています。
しかし実際には、売場POPを変えるだけで売上は簡単に変わります。
なぜなら、POPは最後の営業マン(サイレント・セールスマン)だからです。
お客様は売場で「買うかどうか」を決めています。
その瞬間に背中を押すのが、あなたが作ったPOPなのです。
目を開けましょう。
そして、見込み客の頭と心の中に入り込んでください。
それが、売れるPOP、そして選ばれる店になるための第一歩です。
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【 好 評 】 「5分でわかる業績アップ策」シリーズ・スタート
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2026年02月26日
「安売り」から脱却! スーパーマーケットが狙うべきは「ニーズ」ではなく「ウォンツ」
「競合店が卵を1円でも安く出せば、うちも下げざるを得ない……」
同じような商品を扱っているにもかかわらず、大きく稼ぐ会社もいれば、稼げずに頭を抱える会社もあります。
その決定的な違いは、
顧客の「ニーズ(必要性)」ではなく、「ウォンツ(欲求)」を刺激できているかにあります 。
1. 「ニーズ」を追うと、価格競争から抜け出せない
ビジネスでは「顧客ニーズを探ろう」とよく言われますが、これこそが安売り合戦の入り口です。
スーパーにおいて「ニーズ」を追求しすぎると、必然的に「安さ」と「利便性」だけの勝負になってしまいます 。
分かりやすい例が自動車です。
〈ニーズ(必要性)〉
・目的地まで移動したい
・荷物を運びたい
〈ウォンツ(欲求)〉
・運転を楽しみたい
・周囲から羨ましがられたい
・家族との思い出を作りたい。
単に「移動手段」というニーズを満たすだけなら、中古の軽自動車や安価なコンパクトカーで十分です。
むしろ、維持費が安く燃費も良い車の方が、機能的には優れている場合も多いでしょう。
しかし実際には、維持費も高く不便なこともある高級スポーツカーや大型SUVが、はるかに高値で売れています。
それは、所有することで得られる
「ステータス」や
「高揚感」といったウォンツ(欲求)を刺激しているからです 。

2. スーパーにおける「ウォンツ」商品の具体例
稼げないお店は、「お腹を満たす」というニーズだけを考えていますが、
稼げるお店は、お客さまの「欲求」に訴える商品を揃えています 。
- 「時短」の先にある「自分時間」への欲求
- 単なるカット野菜(ニーズ:調理の手間を省く)ではなく、
「プロの味付け済みミールキット」を販売。
これにより、
「忙しくても、家族に手料理の温かさを伝えたい」
「余った時間でゆっくりコーヒーを飲みたい」
という欲求を刺激します。
- 「健康」の先にある「理想の自分」への欲求
- 普通の鶏肉ではなく、
特定の飼料で育った「高タンパク・低脂質な銘柄鶏」を提案。
「いつまでも若々しくいたい」
「筋トレの成果を無駄にしたくない」
という自己実現の欲求に応えます。
- 「日常」の先にある「非日常の贅沢」への欲求
- 100円の板チョコではなく、
1粒300円のクラフトチョコレート。
「甘いものが食べたい」というニーズを超えて、
「一日の終わりに自分を最高に労いたい」
という報酬欲求を満たします。
3. 「真のマーケティング」で利益を最大化する
顧客の欲求を言語化し、自社の商品・サービスに落とし込んで伝えるプロセスを誰でも簡単に実践できるのが「真のマーケティング」です 。
〈欲求を刺激する〉
「安いから買う」ではなく「欲しいから買う」状態を作る 。
〈ライバルと差をつける〉
スペックや価格の競争を脱し、独自の価値で選ばれる 。
〈売上を伸ばす〉
安売りせずに買ってもらうことで、悩みを一気に解決する 。
「安売りせずに買ってもらいたい」と願うなら、
今こそ「必要とされる店」から「欲しがられる店」への転換を目指しましょう 。
あなたの売場で、
お客様のどんな「欲求」を刺激できるかを考えて、具体的な提案をしてみませんか?
きっと、思わぬ反応(結果)が現れるはずです。
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2026年02月11日
かしこく売価を上げよう・・・⁉ 値入高を上げる6つの方法
原材料費や人件費や物流コストなどの高騰が続く中、多くのスーパーマーケット経営者が「値上げをしなければならない、しかし客離れが怖い」というジレンマに直面しています。
ただ機械的に棚札の価格を書き換えるだけでは、お客様は敏感に反応し、競合店へと流れてしまいます。
今求められているのは、単なる「値上げ」ではなく、お客様に納得感を持って選んでいただく「価値の向上」です。
今回は、心理的な抵抗感を減らしながら、かしこく値入高(粗利)を改善するための6つの仕掛けについて解説します。
1.高付加価値の限定商品を投入する
定番品の価格を上げるのは勇気がいりますが、「今しか買えない特別な商品」であれば、高い値付けでも受け入れられやすくなります。
例えば、特定の産地や希少な部位、あるいは有名シェフ監修の総菜など、「他所にはない価値」を付加した限定商品をラインナップに加えましょう。
これが全体の利益率を底上げする牽引役となります。
2.セット販売でまとめ買いを促す
「1個150円、3個で400円」といったバンドル販売は、一見すると単価を下げているように見えますが、実は「ついで買い」を誘発し、1回あたりの購入個数を増やす強力な手法です。
単品の利益に固執せず、セットにすることで「1回の買い物での総利益(値入高)」を最大化させる視点を持ちましょう。
3.試食販売で価値を体感させる
価格が高いと感じる最大の理由は、その商品の「良さ」が伝わっていないからです。
五感に訴える試食販売は、味・香り・食感をダイレクトに伝え、「この品質ならこの価格でも納得」という心理的スイッチを入れます。
特に高単価な果物やこだわりの加工品において、試食は最強の販促ツールとなります。
4.ストーリー性を持たせたPOPで感情に訴える
スペック(容量や価格)だけのPOPは、価格比較の対象にしかなりません。
「生産者の〇〇さんが3年かけて開発した」「スタッフが全員試食して一番人気だった」といったストーリーを添えてください。人は「情報」を買う生き物です。
感情が動いたとき、お客様は価格の優先順位を下げてくれます。
5.ポイントアップキャンペーン
直接的な値下げ(特売)は利益を削りますが、ポイント付与は「次回の来店」を約束させる投資です。
特定の商品に対して「ポイント5倍」などの設定をすることで、売価を維持したまま、お客様にお得感を感じてもらうことができます。
実質的な値引き原資をコントロールしやすいのもメリットです。
6.季節限定フェアでワクワク感を演出
「北海道フェア」や「お花見特集」など、イベント性を打ち出すことで、売場は「買い物の場」から「体験の場」へと変わります。
お祭り気分のワクワク感は、消費者の財布の紐を緩める効果があります。
季節行事に関連づけた関連陳列を行い、高利益な関連商品をセットで手に取ってもらう仕掛けを作りましょう。
「つい買いたくなる」仕掛けの根底にあるのは、お客様に対する「新しい提案」です。
価格を上げることへの恐怖心を捨て、「どうすればこの価格以上の満足を提供できるか」に思考を切り替えてみてください。
現場の小さな工夫の積み重ねが、結果として店舗の健全な利益へとつながります。
利益改善にお悩みの際は、ぜひ現場の視点を持つプロにご相談ください。
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2026年02月10日
【スーパー経営】チラシ頼みの集客は限界? 口コミを「自動発生」させて売上を伸ばす仕組みの作り方
ネット販売のマーケティング戦略では、当り前の「口コミ」ですが、リアルの店舗で考えている人は少ない様に思います。
売上は、「客数×客単価×来店回数」で決まります。
この簡単な算数の売上要素に大きく関わるのが、口コミです。
「良い品を揃えていれば、お客さんは勝手に口コミを広めてくれる」
もしそう考えているとしたら、あなたの経営は、
**「雨が降るのをただ祈りながら、空を見上げている農家」**と変わりません。
自然の雨を降らせることは不可能ですが、スーパーの口コミなら、灌漑(かんがい)システムで水路を引くように、狙った通りに発生させ、コントロールすることができるのです。
ほとんどの経営者は、口コミを制御不能な“地域の噂話”だと思い込んでいます。
だから、偶然SNSで話題になれば「ラッキー」で終わり、客数が減れば「景気が悪い」「天気が悪い」と指をくわえて待つだけ。
しかし、勝ち続けている店は違います。
彼らは**「紹介の連鎖」を強制的に引き起こす、精巧な「口コミ発生マシン」**を店の中に持っています。

繁栄は、才能ではなく「仕組み」の結果である
繁盛店が莫大な利益を上げ続けているのは、店長のカリスマ性だけが理由ではありません。
誰が担当しても結果が出る**「集客の仕組み」**があるからです。
「誠実に商売をしていれば、いつか評判が広まる」という甘い期待は、今すぐゴミ箱に捨ててください。
明日からあなたが着手すべきは、以下の**「3つの即効ステップ」**です。
1. 明日、出勤してすぐできる「ツールの仕込み」
- 「会話のネタ」を売場に置く
単に「安い」だけでなく、
「店長が惚れ込んだ卵」
「刺身のつままで旨い理由」など、
**一言誰かに教えたくなる理由(フック)**を書いた手書きPOPを3枚だけ貼ってください。
- 「スマホでの噂話」を後押しする
今や、主婦の立ち話は「LINE」や「インスタグラム」といったスマホの中で行われています。
レジ横に**「#(店名)」と書いた小さな案内(ハッシュタグ)**を置くのは、
いわば「噂話のタ イトル」を指定してあげること。
これがあるだけで、お客さまは「このお店のことを書きたいけれど、なんて書けばいいかしら?」
と迷うことなく、スムーズに知人へ情報を広められるようになるのです。
💡 さらに分かりやすく解説すると…
SNSを使わない方への補足として、この「#(ハッシュタグ)」は、**「手紙の宛名」や「噂話のキーワード」**のようなものです。
案内があることで、お客さまはスマホで投稿する際に「あのお店の名前、漢字だっけ?カタカナだっけ?」と調べる手間が省け、結果として、ご近所さんへの口コミが爆発的に増える仕組みです。
この「一見小さな工夫」が、数ヶ月後の客数にどう響くか。まずは明日、レジ横にカードを一枚置くところからスタートしてみませんか?
2. 今週のシフトから組み込む「段取り(スケジューリング)」
- 「予告」のルーティン化
「明日の15時に、さばきたてのマグロが出ます」
という情報をLINEや店頭ボードで発信しましょう。
顧客が**「明日あそこに行けば面白いことがある」と誰かに話すための「予習時間」**を作るのです。
- レジでの「一言」をマニュアル化
「今日のイチオシ、実は裏メニューがあるんですよ」
といった、顧客が得意げに他人に話せる“限定情報”を添える習慣をスタッフ全員で共有してください。
3. 失敗しないための「注意点」
- 「お願い」ではなく「提案」にする
「口コミしてください」と頼むのは重荷です。
「この盛り付け、凄いのでぜひ写真に撮ってくださいね」
と、顧客が主役になれる声掛けを徹底してください。
- 情報の鮮度管理
口コミのネタは3週間で飽きられます。
「第2・第4水曜はネタを入れ替える日」
と決めて、仕組みをメンテナンスし続けてください。
「安売りチラシ」で新規客を追いかけるのは、もうやめよう
昨日の売上のために、今日も利益を削ってチラシを撒き、価格にしか興味のない「新規客」を追いかけ回すのは、もう終わりにしましょう。
口コミをシステム化してください。
そうすれば、広告費に依存した不安定な収益から脱却し、
**「地域の人々が勝手に宣伝部長になってくれる」**という、
盤石な富を築くことができるでしょう。
まずは明日、売り場で最も「誰かに教えたくなる商品」を一つ選ぶことから始めてみませんか?
あなたの、その商品をどうやって「口コミの種」に変えるか、具体的な見せ方を一緒にチームで考えましょう。
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2026年02月05日
価格競争からの脱却!スーパーが「体験価値」で売上と利益を最大化させる3つの戦略と実践
「特売をしても客数が伸びない」「コスト増で利益が削られている」……。
今、多くのスーパー経営者やバイヤーが直面している悩みではないでしょうか。
消費者の価値観は今、劇的に変化しています。
単に「モノ」を売る時代から、その先にある**「体験価値」**を売る時代へ。
顧客の心を掴み、適正価格でも選ばれ続けるためのマーケティング発想法を解説します。
昨今の物価高騰や競合激化の中、価格競争から脱却し、
「あなたのお店だから買いたい」と言われる店作りのヒントとして、今回のコラムをご活用ください。
「安さ」だけでは動かない:価値を感じなければ半額でも買わない
現代の消費者は非常にシビアです。
自分にとって必要のないもの、価値を感じないものは、例え半額であっても「ゴミ」と同じ。購買には至りません 。
一方で、スーパーを利用する顧客の深層心理には**「ムダなくスッキリ使い切りたい」**という強いニーズがあります 。
- 小容量パックの拡充:単身世帯や高齢者向けの「使い切りサイズ」。
- 用途別カット野菜:調理時間を短縮し、生ゴミを出さない快適さ。
これらは単なる商品展開ではなく、「無駄を省き、生活を整える」という体験の提供です。
「ストーリー」と「心の豊かさ」に投資する消費者
今の消費者は、単なる空腹を満たすためではなく**「ストーリーにお金を払う」**傾向にあります 。
物語が「体験価値」を生む
「どこで、誰が、どんな思いで作ったか」という背景が見える商品は、顧客の**「心を豊かにしてくれる」体験価値**へと昇華します 。
- 生産者の顔が見えるコーナー:こだわりや苦労話をPOPで伝える。
- 地産地消のストーリー:地元の伝統や文化を守る活動への共感。
これらが伝わることで、食卓での家族の会話も弾むなど、商品は「ただの食材」から「食卓を彩る特別な一品」へと変わるのです。
「無くてはならない存在」になるための情報発信
利益を確保し、適正価格を維持するためには、値入(粗利)を拡大しつつ顧客満足度を下せない工夫が不可欠です 。
うまく伝えて興味を持ってもらうには?
どんなに良い商品でも、伝わらなければ存在しないのと同じです 。
- 「モノ」ではなく「コト」を提案する:
「この肉は100g 500円です」ではなく、「週末、家族が笑顔になる絶品ステーキの焼き方」を伝える。
- 専門性の提示:
バイヤーや店長が「なぜこれを選んだのか」というプロの視点をSNSやチラシで発信する。
顧客にとってそのお店が**「無くてはならない存在」**になったとき、価格比較の土俵から降りることができます 。
選ばれ続ける店になるために
お客様が求めているのは、安売りチラシの数字ではありません。日々の買い物を楽しみ、食卓を通じて生活が豊かになる「体験」です。
自店の強みを「体験価値」というフィルターで再定義してみませんか?それこそが、賢く売上と利益をアップさせる唯一の道です。
さらに具体的な施策 ストーリー型POP作成の4ステップ
例えば、あなたのお店の主力商品(精肉、青果など)に合わせた「ストーリー型POPの具体的な書き方」や「SNSでのファン作りのステップ」について、より深掘りしてみます。
「ストーリー型POP」は、商品のスペックではなく、顧客の感情や背景にある物語に訴えかけることで「体験価値」を伝えます 。
スーパーの主力商品である精肉や青果を例に、具体的な書き方のステップとテンプレートをご紹介します。
- 「誰に」を明確にする
「安さを求める人」ではなく、「今日の夕食を失敗したくない人」や「子供に旬の味を教えたい人」など、具体的なターゲットを想像します。
- ベネフィット(体験価値)を特定する
その商品を買うことで、顧客の生活がどう「心が豊かに」なるかを考えます 。
- 「なぜ?」というストーリーを添える
バイヤーが「なぜこれを選んだのか」という背景や、生産者のこだわりを短くまとめます 。
- 自分事化させる問いかけ
「うまく伝えて興味を持ってもらう」ために、顧客の日常に寄り添う言葉を選びます 。
部門別:ストーリー型POPの具体例
【精肉部門】「週末の食卓」という体験を売る
単に「和牛 100g 〇〇円」と書くのではなく、その肉を囲む家族の時間を演出します。
- キャッチコピー: 「今週もお疲れ様。頑張った自分へのご褒美に、最高のステーキを」
- ストーリー: 「バイヤーの私が10社以上の牧場を巡り、ようやく出会った『とろける甘み』の牛肉です。サシの入り方よりも、赤身の旨さにこだわりました。」
- 体験価値の提案: 「焼き方のコツは、冷蔵庫から出して30分常温に戻すこと。たったそれだけで、専門店のような仕上がりになりますよ。」
【青果部門】「旬と健康」というストーリーを売る
「ムダなく使い切りたい」という心理に応えつつ、季節の豊かさを伝えます 。
- キャッチコピー: 「初物のタケノコが届きました。春の香りは、今しか味わえません」
- ストーリー: 「朝3時に収穫し、その日のうちにお店に届いた『鮮度抜群』の逸品です。えぐみが少ないので、まずはシンプルに焼いて召し上がってください。」
- 利便性の提案: 「少しずつ使いたい方へ。残った分はカットして冷凍保存すれば、お味噌汁の具としてスッキリ使い切れます。」
期待できる効果:価格比較からの脱却
こうしたPOPを通じてお店の「こだわり」や「プロの視点」を伝え続けることで、顧客にとってお店が単なる購買場所から**「無くてはならない存在」**へと変わっていきます 。
結果として、安売り(半額など)に頼らなくても**「適正価格」で納得して購入してもらえる**ようになり、値入の拡大と利益アップに繋がります 。
あなたも是非、今日からチャレンジしてみてください。
その行動から、思わぬ成果が得られることでしょう。
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【スーパー】営業利益2倍@スーパーコンサル新谷

【 好 評 】 「5分でわかる業績アップ策」シリーズ・スタート
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現場で頑張る、あなたのお悩みに、今さら聞けない社長の悩みにもお答えします。
【スーパー】営業利益2倍@スーパーコンサル新谷 ➤ https://www.youtube.com/@src4519
2026年01月25日
【スーパーの業務改善】PDCAはもう古い? スーパーの利益を最大化する「DCAP」思考とは
「P・D・C・Aばかりやっているからダメなんだ」
サミットリテイリングセンター代表の新谷千里です。
スーパーマーケットの経営改革や業務改善の現場において、基本とされる「P・D・C・A」サイクル。
しかし今、スピード感が求められるビジネスの最前線では、この常識に対してある厳しい指摘がなされています。
それは、「P・D・C・Aばかりやっているからダメなんだ」 という声です。
なぜ、基本であるはずのP・D・C・Aが否定されるのでしょうか?
その最大の理由は、多くの現場が 「P(Plan:計画)」に時間をかけすぎている」ことにあります。
計画している間に、計画自体が古くなる
「立派な計画(Plan)を立てることだけに時間を費やし、永遠に実行(Do)に移さない。
その間にせっかくの計画が陳腐化してしまっている」。
これが、変化の激しい現代においてP・D・C・Aが陥りやすい罠です。
この指摘は、私たちスーパーマーケット業界の現場にこそ当てはまります。
特売の計画や棚割りの作成に、長い会議時間を費やしていませんか?
スーパーの商品は「生もの」であり、商圏の状況も競合の動きも毎日変わります。
机上で完璧な「Plan」を練り上げている間に、チャンスを逃し、お客様のニーズが変わってしまう恐れがあるのです。
「D-C・A・P」で現場の実行力を高める
そこで推奨されているのが、P・D・C・Aではなく 「D・C・A・P」、つまり 「D(Do:実行)」から始める アプローチです。
- まずやってみる(Do)
- その結果を評価(Check)し、
- 改善(Act)し、
- 次なる計画(Plan)へ落とし込む
決まった仕事を改善するだけでなく、新しい状況に対応するには、この順序のほうが、圧倒的に成果が出やすいと言われています。

スーパーの現場であれば、
「この商品、陳列を変えたらもっと売れるのでは?」と思ったら、精緻な計画書を作る前に、まずは売場を変えてみる。
この「Do」の速さが、活気ある売場と売上を作ります。
失敗の経験が考える力を高める
D・C・A・Pを回す上で、多くの人が恐れるのが「失敗」です。
しかし、発明王エジソンはこのように言っています。
「私は失敗したことがない。
ただ、1万通りの『うまくいかない方法』を見つけただけだ」
最初に「D(実行)」を行えば、当然うまくいかないこともあります。
しかし、それは失敗ではなく「この方法では売れない」という貴重なデータの発見です。
まず実行し、小さなミスを経験するからこそ、「次はどうすればいいか?」という考える力が現場に育つのです。
机上の空論で成功確率を上げるよりも、現場での小さな試行錯誤(D・C・A・P)の回数を増やすこと。
それが結果として、大きな成功への近道となります。
計画三流、実行一流になるためには
ビジネスの世界には「一流の計画・三流の実行よりも、三流の計画・一流の実行」という言葉があります。
どんなに完璧な計画でも、実行されなければ価値はゼロです。
逆に、多少荒削りな計画(三流の計画)であっても、現場が即座に動き、修正しながら完遂する力(一流の実行)があれば、必ず成果は生まれます。
「現場が動かない」と嘆く前に、まずは経営者自身が「完璧な計画」よりも「素早い実行」を評価する文化を作りましょう。
・社員が自ら案を出し、
・即座に実行・改善し、
・成果を出す。
現場が自ら改善を繰り返すようになれば、
商品やサービスの質は必然的に向上し、
お客様にも喜ばれます。
それこそが、スーパーマーケットの生産性を高め、確実な利益を生み出す「売上思考」のマーケティング組織への最短ルートなのです。
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2026年01月13日
スーパーマーケットの利益改善:安売り競争から脱却し、客離れせずに「値上げ」する価格設定の極意
スーパーマーケットの利益改善の鍵は「適正な値上げ」にあります。
多くのバイヤーや店長が陥る「安売り競争」の罠と、そこから脱却するための価格設定の考え方、粗利を確保する具体的な手法について、専門コンサルタントが解説します。
多くのスーパーに存在する「安すぎる商品」の正体
多くのスーパーマーケットの売場には、必ず「安すぎる商品」が存在します。
これは戦略的な特売品のことではありません。
「本来もっと高く売れるはずなのに、安く売ってしまっている商品」のことです。
利益改善を目指す上で、なぜこのような現象が起きるのでしょうか?
その理由は、驚くほど単純です。
担当バイヤーや店長が、価格設定に対して「臆病」になっているからです。
競合店のチラシ価格と「客離れ」の恐怖
「競合店がキャベツ98円のチラシを出してきた」
「近隣の相場より高いと、お客様が離れてしまう」
「業界的にこの価格帯でないと売れない」
バイヤーや店長は、常に競合店の動向や相場を気にし、
「客数が減ること」に怯えています。
しかし、経営の視点で冷静に計算してみたことがあるでしょうか?
仮に売価を10%値上げして、販売点数が5%減ったとします。
スーパーマーケットのような薄利多売のビジネスモデルであっても、シミュレーションを行えば、多くの場合トータルの粗利益額は増えるのです。
それにもかかわらず、多くの現場では「数学(利益計算)」ではなく、「感情(恐怖)」で売価を決めてしまっています。
お客様は「安さ」だけでスーパーを選んでいない
「ウチの商圏のお客さんは、安くないと買わない」 そう思い込んでいませんか?
厳しい現実ですが、価格だけで店や商品を選ぶ層は、全体の15%にも満たないと言われています。
しかもその15%は、特売品だけを購入する層であり、店舗の利益に貢献する「優良顧客」ではない可能性が高いのです。
残りの85%のお客様は、説得力のある理由さえあれば、高いほうの商品を喜んで手に取ります。
彼らが安いほうを選ぶのは、単に「高い商品と安い商品の違いがわからない」から、失敗しないように安いほうを選んでいるだけなのです。
利益改善の鍵は「価格」ではなく「価値の伝達」
つまり、問題の本質は価格設定そのものではありません。
商品の価値を「説明(プレゼンテーション)」できていないことです。
- その青果がどれだけこだわって作られたか、コトPOPで伝えていますか?
- その精肉がどんな料理に合うのか、メニュー提案をしていますか?
- 高い商品を買うことが、お客様にとってどんな「メリット」になるのか、基準を示せていますか?
売価を上げられないのは、商品力がないからではありません。
その価格を支えるための「売場での情報発信」が設計されていないだけなのです。
ライバル店を見るな、自店の「価値」を見よ
私はいつもスーパーマーケットのコンサルティング現場で申し上げています。
「ライバル店の価格調査ばかりしてはいけない」と。
多くの場合、ライバル店もまたマーケティングや価値伝達においては未熟で、ただ安売りに走っているだけだからです。
売価を適正に戻し、確実に利益改善を図る方法は2つあります。
1. 松竹梅の法則を使う(ラインナップ設計)
「安くて普通の品」だけでなく、「高くて良い品」をあえて並べて選ばせることです。
もし多くのお客様が高いほうを選ぶなら、それがその店にとっての「適正価格」です。
2. 価値を伝えて堂々と売る
POPや接客、試食販売を通して、その商品のストーリーを伝えることです。
「この品質なら、この価格はむしろ安い」とお客様が納得すれば、競合店より高くても商品は必ず動きます。
価格設定とは、勇気の問題ではありません。 「設計」と「数学」の問題です。
自店の商品の価値を正しく理解し、その違いをお客様に語ることができれば、価格は自然と上げられます。
安売り競争から抜け出せないのは、市場や競合のせいではありません。
あなた自身の「選択」なのです。
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2026年01月07日
時間を制する者が経営を制する
― スーパーマーケット業務改善の現場原則 ―
忙しいのに成果が出ないスーパーマーケット経営。
その原因は人手不足ではなく「時間」の使い方にある。
業務改善コンサル新谷が、現場で結果を出し続けてきた時間活用と業績改善の原則を解説します。
「人が足りない」
「毎日忙しいのに、利益が残らない」
「業務改善に取り組みたいが、時間がない」
これは、私がスーパーマーケットの社長・幹部・店長の方々から、最も多く聞く言葉です。
しかし、25年にわたり数多くの現場を見てきた業務改善コンサルタントとして、はっきり言えることがあります。
経営が苦しい本当の原因は、人手不足ではありません。
「時間の使い方」が、経営を縛っているのです。
スーパーマーケット経営における最大の資産とは何か
経営資産といえば、一般的に
「ヒト・モノ・カネ・情報」と言われます。
もちろん、どれも重要です。
しかし、これらすべてを活かすために、必ず必要なものがあります。
それが“時間”です。
人を育てるにも時間が要る。
売場を変えるにも時間が要る。
仕組みをつくるにも、改善を定着させるにも時間が要る。
時間だけは、
すべての経営者・すべての店舗に、平等に与えられている唯一の資産です。
にもかかわらず、多くの現場では、
時間が「経営資産」として扱われていません。
忙しさに流され、
その日を回すことが優先され、
結果として、未来につながる仕事が後回しになります。
この積み重ねが、
「忙しいのに成果が出ない経営」を生み出しているのです。
業務改善の出発点は「時間の正体」を知ること
私は、業務改善の第一歩として、
すべての仕事を二つに分けて考えることを勧めています。
単純作業
・特別な判断や高度なスキルを必要としない
・比較的短期間で誰でも覚えられる
・価値は「早く・正確に終わらせる」こと
付加価値業務
・売上、粗利益、生産性向上につながる
・売場づくり、人材育成、仕組み化、戦略設計
・価値は「成果を生み出す」こと
多くのスーパーマーケットでは、
単純作業に時間を奪われ、付加価値業務が後回しになっています。
これでは、
どれだけ人が頑張っても、
経営は楽になりません。
成果を出す店舗は、時間の使い方が根本的に違う
業績を伸ばしている店舗に共通しているのは、
「忙しさ」を前提に経営していないことです。
彼らは必ず、単純作業に対して
次の問いを投げかけています。
- この作業は無くせないか
- 減らせないか
- 止められないか
この視点で見直すだけで、
1日10分、20分、場合によっては1〜2時間の時間は確実に生まれます。
そして、その時間を
売上・利益・人材育成につながる仕事に再配分する。
これが、私が現場で結果を出し続けてきた
業務改善の基本原則です。
時間が変わると、経営の数字は確実に変わる
仮に、1日1時間の時間を創出できたとします。
月に20〜30時間。
半年で約150時間。
1年で300時間以上。
この時間を、
売場改善、数値管理、教育、仕組みづくりに使った店舗と、
「忙しい」で終わった店舗。
1年後、同じ結果になるはずがありません。
私は現場で、
この差が売上、粗利益、スタッフ定着率として
はっきり表れる瞬間を、何度も見てきました。
忙しい経営者ほど、最初の一歩は小さくていい
業務改善というと、
大きな改革や特別な施策をイメージされがちですが、必要ありません。
まずは、
「必要だと分かっていながら、手をつけてこなかったこと」を一つだけ。
時間を決めて、実行してください。
行動を起こすことで、
課題が見え、
改善の優先順位が整理され、
周囲の協力も得られるようになります。
改善は、必ず連鎖します。
時間を制する者が、スーパーマーケット経営を制する
業務改善とは、
効率化やコスト削減の話ではありません。
時間という経営資産を、どう再設計するか。
これこそが、
人手不足時代のスーパーマーケット経営における
最重要テーマです。
もし今、
忙しさから抜け出せず、
将来に不安を感じているなら、
見直すべきは「人」でも「能力」でもありません。
時間の使い方です。
時間が変われば、
経営の景色は必ず変わります。
それが、
私が現場で結果を出し続けてきた、業務改善の結論です。
もし今、
「何から手をつければ良いのか分からない」
「忙しさに追われ、改善の整理ができていない」
そう感じておられるなら、一度立ち止まり、時間の使い方を客観的に見直してみてください。
私はこれまで、スーパーマーケットの現場に入り、
売場・業務・人の動きを整理し、
時間を成果に変える仕組みづくりを支援してきました。
特別な理論ではなく、
今ある人・時間・売場を活かし切ること。
それだけで、経営の景色は確実に変わります。
現在、スーパーマーケットの社長・幹部・店長の方を対象に、
業務改善・時間活用に関する無料相談を行っています。
「相談するほどでもない」
その違和感こそが、改善の入り口です。
今の状況を整理するだけでも、
次に取るべき一手が見えてきます。
ご興味があれば、お気軽にご相談ください。お問い合わせ
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【スーパー】営業利益2倍@スーパーコンサル新谷

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2026年01月05日
【スーパーマーケット経営】現場で起こす「イノベーション」とは? ドラッカーに学ぶ利益と生産性の改善策
「売上が伸びない」「人手不足で現場が回らない」……。
日々、こうした課題に直面しているスーパーマーケットの経営者様、店長様へ。
経営学の父、ピーター・ドラッカーはこう言いました。「ビジネスの目的は顧客の創造」であり、その機能は「マーケティング」と「イノベーション」だけである、と。
本コラムでは、DXやAIといった大掛かりな設備投資ではなく、明日の現場からすぐに始められる「スーパーマーケットにおける真のイノベーション」について解説します。
1. スーパーマーケットにおける「イノベーション」の正体
「イノベーション」と聞くと、最新のAI導入や大規模なDX(デジタルトランスフォーメーション)を想像されるかもしれません。しかし、スーパーマーケット経営において最も重要なイノベーションの本質は、もっと身近なところにあります。
それは、「顧客にとっての新しい価値」を提供することです。
- 選びやすい売場を作る
- 価格と提案を分かりやすくする
- 作業の無駄を減らし、接客の時間を増やす
- 「また来たい」と思える買い物体験を作る
これらはすべて、現場から生まれる立派なイノベーションです。
日々の業務に追われ、マーケティングや改善から目を背けてしまっては、厳しい価格競争や人手不足を乗り越えることはできません。
2. 明日の売場を変える「3つの魔法の質問」
では、具体的に現場で何をすればいいのでしょうか。私が現場の皆様に最もおすすめしているのは、
「毎日、自分自身に問いかける質問を持つこと」です。
日々のルーチンワークの中で、ぜひ次の3つを自問自答してみてください。
① 生産性の視点
「今やっているこの作業、もっと人時(にんじ)をかけずに効果的にできる方法はないか?」
② 利益の視点
「今の売り方よりも、もっとお客様に喜ばれ、かつ粗利が残る方法はないか?」
③ 価値の視点
「この商品を使って、お客様の食卓に、もっと大きな満足(価値)を提供できないか?」
つまり、
「もしも、今のやり方以外に、別の正解があるとしたら?」と問い続けるのです。
この姿勢こそが、売場改善、作業改善、そして利益改善の起点になります。
3. 「コンフォートゾーン」の外に出よう
改善の「答え」を探す時、競合店のチラシや売場ばかりを見ていませんか?
そこにあるのは「皆が知っている答え」、つまり「同質化」だけです。
本当に効果のあるイノベーションの多くは、スーパーマーケット業界の「外」にヒントがあります。
- 製造業に学ぶ「標準化」
- 外食産業に学ぶ「オペレーション設計」
- 物流業界に学ぶ「動線改善」
- サービス業に学ぶ「顧客体験づくり」
「いつもの売場」
「いつものやり方」
というコンフォートゾーン(快適な領域)から一歩外に出て、
「他業界ではどうやっているんだろう?」
と冒険するような感覚で周囲を見渡してみてください。
自分たちの「当たり前」を疑い、他業界の仕組みをスーパーマーケットの現場へ「翻訳」して取り入れる。
これこそが、生産性や利益を劇的に改善させる鍵となります。
4. 視点を変えれば、現場は必ず良くなる
イノベーションは、特別な才能を持つ人だけのものではありません。
役職や立場に関係なく、
「もっと良くできるはずだ」
という日々の問いと改善の積み重ねから、静かに、しかし確実に生まれてくるものです。
もし現在、
「自分たちのやり方が正しいのか分からない」
「何から手を付ければいいのか整理がつかない」
とお悩みであれば、一度立ち止まって現場を言語化してみることをおすすめします。
売上や粗利益が伸び悩む原因は、能力不足や努力不足ではありません。
多くの場合、「視点」と「順番」が整理されていないだけなのです。
サミットリテイリングセンターでは、現在の売場・オペレーション・考え方を一緒に整理し、「どこから手を付ければ成果につながるのか」を明確にする無料相談を行っています。
無理な提案や売り込みは行いません。まずは、今の現場を客観的に見直す機会として、お気軽にご活用ください。
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2025年12月31日
スーパーマーケット経営は社長の判断で決まる
――基準を下げた瞬間から、会社は静かに崩れ始める
会社の数字は、突然悪化するわけではありません。
売場も人も、社長の判断に従って、静かに変化していきます。
基準を下げた瞬間から、経営は音を立てずに崩れ始める。
これは、環境論でもノウハウ論でもない、経営者自身の判断に向き合うためのコラムです。
「以前なら、こうは判断しなかった」
そう感じたことはありませんか。
売上でも、
人でも、
環境でもない。
会社が伸び悩むとき、必ず起きているのは社長自身の“判断基準の変化”です。
このコラムは、成功事例も、派手な戦略も語りません。
ただ、会社はなぜ静かに弱くなり、
それでも、なぜまだ変えられるのか・・・。
その答えを、社長自身の判断という一点から静かに掘り下げていきます。
会社の数字は、突然悪化するわけではありません。
売上も、粗利益も、人の動きも、
少しずつ、静かに変わっていきます。
多くの場合、その変化は外からは見えません。
しかし、社長自身は気づいているはずです。
「以前なら、こうは判断しなかった」
「どこかで、基準を下げた」
その感覚を。
経営が厳しくなったとき、人は理由を探します。
市場環境。
人手不足。
物価高。
競争激化。
どれも事実です。
否定する必要はありません。
ただし、それらは“説明”にはなっても、“答え”にはなりません。
成果を出し続けている会社は、
環境が良かったから伸びたわけではありません。
環境が厳しくなったとき、社長が判断を緩めなかった。
ただ、それだけです。
利益を出している会社の社長は、
特別な戦略を持っているわけではありません。
派手な改革も、劇的な一手も、ほとんど打っていません。
彼らがやっているのは、ごく当たり前のことです。
・数字を見る。
・現場を見る。
・人を見る。
そして、
・基準を下げない。
・やらないことを決め、
・例外をつくらず、
・曖昧なままにしない。
その積み重ねが、会社の形になります。
会社が伸び悩んでいるとき、現場に原因を求めるのは簡単です。
しかし、現場は社長の意思決定以上に、賢くはなれません。
・売場の甘さも、
・幹部の迷いも、
・社員の遠慮も、
すべて、社長の判断の影です。
「もう少し様子を見よう」
「今回は仕方がない」
「人がいないから」
その一言一言が、会社の基準を、静かに下げていきます。
社長が基準を下げた瞬間、組織は必ず察知します。
言葉にしなくても、数字にしなくても、空気は伝わります。
逆も同じです。
社長が基準を上げたとき、組織は時間差で応え始めます。
すぐに結果は出ません。
むしろ、一時的に数字は悪くなるかもしれません。
それでも、社長が判断を変えなければ、組織は必ず追いついてきます。
会社は、社長の覚悟以上には成長しません。
これは制約であり、同時に、最大の可能性でもあります。
誰かが会社を変えてくれることはありません。
変えられるのは、今日の判断を下す、社長だけです。
・何を許し、
・何を許さず、
・何を当たり前にするのか。
その選択が、半年後、一年後の会社をつくります。
経営とは、派手な決断ではありません。
小さな判断を、正しい基準で積み重ねることです。
その基準を守り続けられるかどうか。
それが、社長としての、最も静かで、最も重い仕事です。
■ そして、未来について
ここまで読んで、重く感じたかもしれません。
しかし、一つだけ、はっきり言えることがあります。
会社は、まだ変えられます。
なぜなら、判断はこれからも、社長の手の中にあるからです。
過去の意思決定は変えられません。
しかし、次の判断は、今ここから変えられます。
・基準を一段戻す。
・曖昧にしてきたことを決め直す。
・当たり前を、当たり前として徹底する。
それだけで、会社の空気は確実に変わります。
・劇的な変化は起きません。
・拍手もありません。
・評価もすぐには得られません。
それでも、数字と現場は、必ず反応します。
未来とは、突然訪れるものではありません。
今日の判断が、時間差で姿を変えただけのものです。
社長が基準を取り戻せば、会社は必ず応えます。
これは、私がコンサルティングの多くの現場で、何度も確認してきた事実です。
■ 経営とは、未来に対する責任である
経営とは、会社を存続させることではありません。
現状を守ることでも、数字をつくることでもない。
経営とは、「未来に、どんな判断を残すか」
その責任を引き受ける仕事です。
経営は孤独です。
正解はなく、誰も代わりに決断してくれません。
それでも、判断を引き受け続けた社長だけが、会社を次の段階へ連れていきます。
会社は、社長の覚悟に対して、必ず時間差で応えます。
経営とは、派手な成功談ではなく、
静かな判断の積み重ねです。
その積み重ねが、
・社員の未来をつくり、
・地域を支え、
・次の世代に残る会社を形づくります。
■ 判断は、これからも続いていく
分かっていることを、最後までやり切る覚悟を、持ち続けること。
それが、経営で最も難しいことです。
迷いは、真剣に経営している証です。
大切なのは、迷いながらも、基準を手放さないこと。
経営とは、未来から静かに評価される仕事です。
会社の未来は、これからも、社長の判断の中にあります。
その事実は、重く、同時に、希望でもあります。
■ 判断のそばに、いつも現場があった
このコラムで書いてきたことは、私自身ができなかったことの記録でもあります。
・判断を先送りし、
・基準を曖昧にし、
・結果として後悔した経験も、
少なくありません。
多くの社長と向き合う中で、一つ確信していることがあります。
悩んでいる社長ほど、真剣です。
迷い続け、考え続ける限り、経営には可能性があります。
このコラムが、あなたの次の判断を少し前向きなものにするきっかけになれば、それ以上のことはありません。
新谷 千里(しんがい・ちさと)
スーパーマーケットを中心に、小売・流通業の現場改善と経営支援に携わるコンサルタント。
派手な戦略よりも、
「判断と基準が現場をどう変えるか」という一点を軸に、
結果を変える「仕事の仕方」を教える活動をしている。
現場と経営のあいだに立ち、社長が自分の判断と向き合うための言葉と問いを提示し続けている。
新谷の“我が使命”は、
「より良い方法を教えて、人々の人生を豊かにする」ことです。
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【スーパー】営業利益2倍@スーパーコンサル新谷

【 好 評 】 「5分でわかる業績アップ策」シリーズ・スタート
●「売上が伸び悩んで、何をしたらいいかわからない」
●「競合が厳しく、今までの成功パターンが通用しない」
●「経費ばかり増えて、いくら頑張っても利益が残らない」
現場で頑張る、あなたのお悩みに、今さら聞けない社長の悩みにもお答えします。
【スーパー】営業利益2倍@スーパーコンサル新谷 ➤ https://www.youtube.com/@src4519
2025年12月15日
『良い商品』だけでは売れない⁉
売り手の「思考停止」から脱する実践的マーケティングとは?
良い商品を揃えているのに売れない――その原因は売り手の思考停止にあります。価格競争から抜け出し、“選ばれる売場をつくる”ための『実践的マーケティング・思考』を解説します。
良い商品を揃えています。
価格も極端に高くありません。
売場も、それなりに整えています。
それでも、なぜあなたの売場は
「また来たい店」ではなく
「どこでもいい店」になっているのでしょうか。
もしこの問いに即答できないとしたら、
問題は商品ではありません。
売り手の思考そのものにあります。
良い商品=売れる、という思い込みが売場を止めている
スーパーマーケットの現場では、
「良い商品を扱っているのに売れない」という声が多く聞かれます。
しかし、この現象を
「景気が悪いから」「価格競争が厳しいから」で片づけた瞬間、
売り手の思考は静かに止まり始めます。
鮮度が良いこと。
品質が高いこと。
原価が高騰していること。
これらは重要ですが、
今ではできていて当たり前の前提条件です。
多くの売場が同じ水準に達した結果、
お客様の目には
・似た商品
・似た価格
・似た売り方
としか、映らなくなっています。
そのとき、
最後に残る判断基準は「価格」だけです。
お客は商品ではなく「未来」を見ている
お客様は売場で商品を見ているようで、
実は商品そのものを見ているだけではありません。
見ているのは、
・今日の夕ご飯がどうなるか
・この買い物の先で家事や食卓がどう回るか
・失敗せずに一日を終えられるか
つまり、
この買い物がもたらす自分の未来です。
にもかかわらず、
売場が伝えているのは
産地、規格、価格、スペックばかりです。
この焦点のズレこそが、
「良い商品なのに売れない」最大の原因です。
◇事例①|青果売場(トマト)
売れているが、指名されない状態からの脱却
【Before】
売価は198円です。
月間販売数量は420パックです。
リピート購入率は28%です。
POPには「○○産」「高糖度」「鮮度抜群」と書かれていました。
品質は高く、一定数は売れていましたが、
毎週必ず買われる商品ではありませんでした。
【After】
価格も商品も変えず、POPにコメント(キャッチコピー)を追加しました。
「切るだけで、
美味しいサラダが出来上がり。
夕食の段取りが簡単です」
【結果】
期間の販売数量は420パックから560パック(+33%)に増えました。
リピート購入率は28%から46%に上がりました。
売れた理由は甘さではありません。
“楽になる未来”が伝わったからです。
「お客様目線」という言葉が、思考停止を生む
「お客様目線で考えよう」
この言葉は正しそうに聞こえますが、
現場では思考を止める言葉になりがちです。
・価格は高くないか
・欠品していないか
・売場はきれいか
これらは目線ではありません。
単なるチェック項目です。
今、売り手に必要なのは
もっと本質的な問いです。
売り手が本当に考えるべき問い
あなたの売場は、
誰の、
どんな未来を、
どう変える存在になるのでしょうか。
この問いに答えられない売場は、
どれだけ努力しても価格競争から抜け出せません。
そして、この問いは
現場任せにできるものではありません。
売り手自身が
明確な言葉として持つ必要があります。
◇事例②|惣菜売場(唐揚げ)
「たまに買う惣菜」から「平日の定番」へ
【Before】
売価は398円です。
平日平均販売数は32パックです。
POPには「店内仕込み」「自慢の味」と書かれていました。
味の評価は高いものの、
平日にはあまり選ばれていませんでした。
【After】
POPに次のようなコメント(キャッチコピー)を追加しました。
「今日は考えなくていい。
温めるだけで、家族が大喜びです!」
【結果】
平日販売数は、平均32パックから47パック(+47%)に増えました。
揚げ物の中の平日構成比は、28%から40%に上がりました。
選ばれたのは味ではありません。
“失敗しない未来”です。
◇事例③|精肉売場(豚こま肉切れ)
価格訴求をやめて、粗利が上がった例
【Before】
売価は100g128円
平均購買点数は1.2点
値引率は12%
POPには「家計応援」「お買い得」と書かれていました。
【After】
POPに次のようにコメント(キャッチコピー)を追加しました。
「これがあれば、
平日のおかずが3品決まります」
そして、メニュー提案レシピーPOP(炒め物・丼・生姜焼き)を併設しました。
【結果】
平均購買点数は1.2点から1.6点に上がりました。
値引率は12%から約6%に下がりました。
粗利額は月18万円改善しました。
安さではなく、
“先が見える未来”が購買を後押ししました。
売場で「未来」をどう伝えるか【実践整理】
① 商品説明より先に“未来”を書きます。
② 部門ではなく「使われる場面」で売場を編集します。
③ なぜこの商品なのかを現場で、言葉で語る状態をつくります。
未来を語れる売場は、
価格ではなく理由で選ばれるのです。
売場の役割は「説得」ではなく「安心」
買い物は、小さな決断の連続です。
決断が多くなるほど、人は疲れます。
疲れた先で選ばれるのは、
たいてい「安い方」です。
売場が提供すべきなのは説得ではありません。
「これで大丈夫」という未来への安心感です。
言い換えれば“不安の解消”です。
これは、「買う理由」として、実践的マーケティング上、大きなインパクトを持っています。
変えるべきは商品ではなく、売り手の思考
「良い商品を扱っているのに売れない」
それは危機ではありません。
売り手の思考を進化させる合図です。
商品を変える前に、
売場を変える前に、まず――
売り手自身が
“お客様の未来を見る位置へ立つ”ことが必要です。
そこから、
『選ばれる売場づくり』は始まります。
そして何より、
このことを理解して、
即時テストを行う、 あなたの行動が結果を大きく変えることになります。
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2025年12月08日
― なぜ、あのスーパーだけが利益が残るのか・・・?
「売上はあるが、利益が残らない」
「現場は忙しいのに、手元にお金が残らない」
こうした悩みは、スーパーマーケット経営において決して珍しいものではありません。
人手不足、価格競争、原価高騰、大手との競合。
環境要因を挙げれば、理由はいくらでも見つかります。
しかし、長年安定して利益を出し続けているスーパーが存在するのも事実です。
その差は、立地や規模だけで生まれているのではありません。
日々の判断基準と、積み重ねてきた習慣の差です。
個人がお金持ちになるプロセスと、会社が利益体質になるプロセスは、驚くほど似ていると感じます。
今回は、「お金持ちの習慣」をヒントに、
スーパーマーケット経営に置き換えて、その本質を整理していきます。
1.儲かる会社は「売上」より先に「仕組み」を整える
多くの会社は、売上を伸ばすことで問題を解決しようとします。
今までこの考え方でやってきて、結果が伴っていないにもかかわらず、同じことを繰り返しています。
利益が残らない原因の多くは、売上の大小ではなく、構造の歪みにあります。
売上が伸びても、
- ロスが増える
- 値引が常態化する
- 人件費が膨らむ
このような状態では、会社は徐々に疲弊していきます。
儲かるスーパーは逆です。
まず、
- 原価構造
- 人件費構造
- 商品構成
- 作業構造
これらを冷静に、そして定期的に見直しています。
「この売場は、本当に利益を生んでいるのか・・・」
「この作業は、付加価値を生んでいるのか・・・」
こうした問いを、感覚ではなく数字で繰り返しています。
2.お金の使い方で会社の体力は決まる
― 売上よりも「コストの質」を管理する
お金が残らない会社の最大の特徴は、
コストを把握していないことです。
- 人件費は「仕方のないもの」
- ロスは「商売上の必要経費」
- 販促費は「とにかくやるもの」
こうした考え方が、知らないうちに会社の体力を削っていきます。
儲かるスーパーは違います。
- 人件費は「生産性」で見る
- ロスは「管理可能な数字」として捉え、常に改善する
- 販促費は「利益を増やす投資」として戦略的に使う
重要なのは節約ではありません。
お金を使う基準を明確にすることです。
「この1円は、将来の利益を生むのか?」
この判断を徹底することで、会社のお金の流れは大きく変わります。
3.時間の使い方が利益を左右する
― 忙しい会社ほど、利益は出にくくなる
儲からないスーパーほど、社長や店長が忙しい傾向にあります。
常に現場対応に追われ、考える時間が取れません。
- クレーム対応
- 欠品対応
- 人員のトラブル対応
これらに時間が消えていきます。
一方、儲かるスーパーは違います。
社長・店長の仕事を明確に切り分けています。
- 考える
- 決める
- 仕組みに落とす
この時間を最優先で確保しています。
作業指示は標準化され、
誰がやっても同じ結果が出る仕組みが作られています。
その結果、現場は安定し、利益も安定します。
時間を生み出す経営は、利益を生み出す経営なのです。
4.儲かる経営者の思考は「原因を自社に求める」
結果が出ないとき、環境のせいにするのは簡単です。
- 人手不足
- 競合店
- 価格競争
しかし、儲かる経営者は思考をそこで止めません。
「では、今の条件で最善は何か・・・」
「他社と違う打ち手はないのか・・・」
こうした問いを持ち続けています。
完璧な環境が整うことはありません。
だからこそ、自社で変えられる部分に集中します。
この積み重ねが、会社に「負けにくい体質」をつくりだすのです。
5.習慣が会社をつくり、会社の未来を決る
経営を大きく変える魔法の一手は存在しません。
あるのは、日々の小さな判断と習慣の積み重ねだけです。
- 数字を見る習慣
- 考える時間を確保する習慣
- 仕組みで回す習慣
これらを持つ会社は、確実に強くなります。
会社にとって最大の資産は、
設備でも立地でもありません。
経営者と現場の判断基準そのものです。
そこには、必ず 『現場の人の習慣』 が関わっています。
6.利益は「後からついてくる結果」
利益は追いかけるものではありません。
正しい習慣と仕組みを整えた結果として、後からついてくるものです。
売上が伸びなくても、利益は上げられます。
条件が厳しくても、会社は強くできます。
その第一歩は、
考え方を変え、習慣を変えることです。
自ずと、結果は変わってきます。
私は、コンサルティングの現場で、
いたって普通の人が、
今まで先輩が出したことのないような、実績を達成する現場をいくつも見てきました。
習慣を変えれば、「絶対に無理だ」と考えていたことも、現実のものに出来るのです。
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2025年11月15日
現場のボトルネックを外せば売上はまだ伸びる ― スーパー経営の基本四原則と改善の実践
「朝の開店に間に合わなかった」「あの商品、また欠品していた」「人が足りないから仕方ない」――。
いつの間にか職場の口癖になっていないだろうか。
多くのスーパーの現場で売上が伸び悩む原因は、外的要因よりも“現場の中にある詰まり=ボトルネック”である。
実は、売上を止めているのは競合などの外的要因でもなく、今まで当たり前に遣っている非効率な作業の流れのどこかにある場合が多いのである。
「もう少し早く準備できていれば」「少し順番を変えれば」――その“少し”の積み重ねこそが、利益を生む現場の改善の本質である。
今回は、スーパー経営の基本である「品揃え・鮮度・衛生・接遇」の四原則を軸に、ボトルネック(制約条件)を見抜き、現場の力で売上を伸ばす実践法を解説する。
人手不足やコスト高の中でも、まだできることはある。
「仕方ない・・・」を「どうすれば・・・」変えれば、店は変わる。その第一歩を、あなたの現場から始めてほしい。
現場の“詰まり”が売上を止めている ― ボトルネックとは何か
スーパーの現場には、売上の流れを止めている“詰まり”が存在する。
これが「ボトルネック(瓶の首)=制約条件」である。
開店時100%の品揃えが“有るべき形”として、それが実現できていない場合、「それを妨げている何か」がボトルネックである。
瓶の首の部分の大きさで、全体の流れが決まる。首の直径が大きくなるか、なくなれば、全体の流れはスムーズになり、得られる成果は大きく変わる。
どんなに努力しても成果が上がらない時、それは頑張り方が間違っているのではなく、作業の流れのどこにボトルネックが有るかを見つけることが重要である。
惣菜売り場で開店時に商品が並ばない、青果で補充が間に合わない。これらはすべてボトルネックの存在がある。
開店時の1日1,000円の欠品でも、365日続けば年間36万5000円の損失となる。
つまり、売上が伸びない理由はお客様の減少ではなく、「現場の詰まり」が原因のことが多い。最初にやるべきことは、“何が流れを止めているか”を見つけることである。
惣菜・青果・精肉・鮮魚にも共通する「制約条件の外し方」
ボトルネックを外す第一歩は、「仕方ない」をやめることである。
人が足りない、時間がない、設備が古い・・・。
そんな理由を並べる前に、現状の中でできる工夫を考えることが重要である。
惣菜なら、“売れる商品から先に作る”、青果なら、“朝のピーク時間に合わせて並べる順番を変える”、精肉や鮮魚なら、“値付けと陳列を分担して同時進行する”。
また、これらと併せて、一品一品の製造数を変えることをも重要となる。
こうした小さな見直しで、驚くほど効率は変わる。
重要なのは、「できる方法を探す」という意識の転換である。
“できない理由”ではなく、“できる工夫”で動かす。これを繰り返すことで、同じ人員でも生産性は確実に上がっていく。
スーパー経営の基本四原則 ― 品揃え・鮮度・衛生・接遇
現場改善のベースにあるのが「スーパー経営の基本四原則」である。
第一は品揃え。欠品は顧客の信頼を損ない、再来店率を下げる。
限られた人員でも、重点商品の欠品を防ぐ工夫が必要である。
第二は鮮度。商品はもちろん、売場の空気感や清潔感も“鮮度”のうちである。
第三はクリーンリネス(衛生管理)。バックヤードの整理整頓も、お客の信頼につながる。
第四は接客・接遇。
言葉だけでなく、目線・声・気配りの一つひとつが売場の印象を決める。
この四原則の標準レベルを設定して、それを守り続けることが、売上を安定的に伸ばす最短の道である。
小さな改善が“年間365万円”の差を生む ― 現場改善の実践
改善の効果は「一度きり」ではなく「積み重ね」で現れる。
たとえば惣菜コーナーで開店時間に間に合うように準備が整えば、売上はすぐに反応する。
次は10分前、さらに15分前と目標を高める。こうして時間を前倒しすることで、お客様が最も買いたいタイミングに商品が揃うのである。
その結果、欠品が減り、機会損失がなくなり、利益が積み上がる。
現場の改善とは、決して難しい理論ではない。
毎日の作業の流れを確認して、その中のボトルネックを一つ外す。
それでも効果が薄ければ、更にボトルネックを探すという活動が重要である。
それだけで、人手を増やさずに売上を伸ばすことができるのである。
地域密着型スーパーが生き残る道 ― 「仕方ない」を変える経営
地方や郊外で営業するスーパーにとって、地域密着は最大の強みである。
地域の風習や旬の味、地元の食材を理解し、それをお客様に伝えることができるのは、地元スーパーならではの価値である。
しかし、その価値を支えるのは“現場力”である。
日々の業務で「仕方ない」を放置せず、「どうすればできるか」を考える文化をつくることが、持続的な成長の鍵となる。
今こそ、“ボトルネックを外す経営”へ。地域の人々の暮らしを支えるスーパーが、もう一段強く、もう一段賢く進化する時である。
成長のためのボトルネック探し
現場の改善とは、特別な人や最新システムが必要なわけではない。
必要なのは、「できない理由」ではなく「できる方法」を考えるチームの力である。
1日の小さな工夫が1か月後、1年後には大きな成果になる。
人が少なくても、設備が古くても、売上はまだ伸ばせる。
その可能性を信じて、現場をもう一度見直してほしい。
スーパー経営の主役は、経営者でもチーフでもなく、“現場の一人ひとり”である。
朝早くから売場を整える人、閉店後に次の日の準備をする人、その努力が積み重なってお客様の信頼をつくっている。
ボトルネックを外すとは、そんな仲間たちの力を最大限に活かすことでもある。
今のままでも店は回る・・・。
「もう少し良くする」ことを諦めた瞬間、成長は止まる。
「仕方ない」を「やってみよう」に変えたとき、現場は動き出し、店は生まれ変わる。今日できる一つの改善が、お客の支持を得て明日の売上を変える。
あなたの現場から、その一歩を踏み出してほしい。
ボトルネックは、どんなに素晴らしいオペレーションの中にも存在する。
それを探さない手はない。改善しないことは勿体ない。
もっともっと、成長できるのに・・・。
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2025年11月13日
売り込まずに売上を伸ばす『アンセールスマーケティング』 ― 惣菜部門の販売事例から学ぶ ―
競合の厳しい時代にあっても、今ある資産を最大限に活かし、確実に売上と利益を向上させる方法があります。
それが“売り込まないマーケティング”、すなわちアンセールスマーケティングです。
大規模投資や大掛かりな広告を打たずとも、顧客の心に届く販売は可能です。
ここでは、惣菜部門を例に、既存のスタッフ・商品・売場という資産を使いながら成果を上げる実践法を紹介します。
売り込む前に、体験させる
あるスーパーの惣菜コーナーでは、「まずは味を見てください」と呼びかけ、人気の唐揚げやコロッケを一口サイズで試食提供しました。
お客様は買う前に味を確かめることができ、「これなら買いたい」と納得して購入します。結果として、試食を行った週は通常の1.5倍以上の販売数を記録しました。
“味で売る”ことを優先し、“言葉で売り込まない”ことがポイントです。
納得の上で買うから満足度が高い
惣菜は味や食感、匂いや温度など、実際に食べてみないと良さが伝わりにくい商品です。
試食を通じてお客様が『この味なら家族も喜ぶ』『晩ごはんにちょうどいい』と感じ、納得したうえで購入することで、満足度の高い購買が成立します。
その結果、『またこの味を買いに来よう』というリピート購買につながります。
売らない勇気が信頼を生む
惣菜担当者は、無理に売り込まず『気に入ったらぜひどうぞ』というスタンスを徹底しました。
『売るための試食』ではなく『納得してもらうための試食』に変えたのです。この姿勢が、お客様に“誠実さ”と“自信”を感じさせ、信頼関係を生み出します。
実際、お客様から『この店は味で勝負している』『無理にすすめないから気持ちがいい』という声が寄せられました。
体験を必須化することの効果
『まず味を見てから選んでください』という販売ルールを明示することで、売場が“誠実な空気”に包まれます。
試食による体験は、商品への自信を示す最も強いメッセージです。
また、スタッフが自信を持って接客できるようになり、売場全体の活気も高まります。
このような“体験必須型の売場づくり”が、リピーター育成とファン化を促進します。
売り込まない=体験を先に提供する
惣菜部門でのアンセールスマーケティングとは、味や香りといった“体験”を通じてお客様の心を動かすことです。
・試食を通じて「売り込み感」を消す
・味の自信と誠実さを伝える
・お客様が“納得して選ぶ”売場をつくる
“売らない勇気”が、結果として最も強い販売力を生む。惣菜こそ、体験型販売の力を最大限に発揮できる部門です。
ベネフィットを最大化する
アンセールスマーケティングの本質は、来店客数を増やすよりも“今いるお客様”との関係を深めることにあります。
まず、今の来店客数のままで客単価を上げるには、納得・満足・信頼をベースにした販売が欠かせません。
さらに、売場での楽しい体験や発見が増えれば、自然と来店頻度も上がります。
そして最も重要なのは、スタッフ自身が“実践的マーケティング”を理解し、体験を通じて『売ることの意味』を学ぶことです。
従業員が顧客の心理を理解し、体験型販売を自ら実践できるようになれば、売上と利益は自然と、そして、確実に伸びていきます。
こちら都合の「売り込み」から、お客様が納得して「売れてしまう」売場へ。考えるだけで楽しくなります。
顧客の満足度アップ。社員のスキルアップと粗利益アップ。そして、生産性は少しづつ確実に向上するはずです。
一番大事なことは、言うまでもなく、実行することです。
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2025年10月31日
大手に負けない!中小スーパーの売上・利益向上作戦
地方のスーパーマーケットを取り巻く環境は、年々厳しさを増している。
イオンやマックスバリュなどの大手チェーンが商圏に入り込み、さらにドラッグストアが食品を扱い始めたことで、価格競争は激化。消費者の購買行動は変化し、若年層の食離れ、高齢層の外出減少、共働き世帯の時短志向が重なっている。
そうした中で、「地域の中小スーパーはもう勝ち目がない」と嘆く声も少なくない。
しかし、本当にそうだろうか。大手のやり方を真似して総合戦を挑めば確かに勝てない。
だが、戦う場所とやり方を変えれば、地元密着のスーパーでも十分に勝機はある。その考え方の基本にあるのが、ランチェスター戦略である。
総合では勝てない。「小さな1位」をつくる
ランチェスター戦略とは、本来は戦争理論から生まれたもので、“強者は総合力で攻め、弱者は一点集中で勝つ”という原則を持つ。これをスーパーマーケットに当てはめると、「総合一番を目指さず、小さな一番をつくる」ことが重要になる。
中小スーパーが目指すべきは、「この地域で刺身ならうちが一番」「惣菜はどこにも負けない」「地元のお年寄りが一番買いやすい店」といった小さな一位ポジションである。
広く浅くすべてを平均的にやるのではなく、特定の部門や顧客層に資源を集中することで、強者に勝てる局地戦をつくる。これが地方スーパーの生き残り戦略の核心だ。
差別化として、「大手がやらない価値をつくる」
価格では勝てないからこそ、価値で勝負する。
たとえば地元の農家や漁師、精肉業者と直接つながり、「〇〇さんのトマト」「△△漁港直送サバ」など、生産者の顔が見える売場をつくる。これは大手が最も苦手とする領域である。
さらに、惣菜の自家製化も有効だ。セントラルキッチンでは出せない“手作りの味”を活かし、地元の味付けや旬の食材を生かしたメニューでリピーターを増やす。
「この店の弁当は美味しい」という評価は、地域に根を張る中小スーパー最大の武器になる。
また、高齢化の進む地方では、地域密着型の商品展開も差別化になる。
1人分の野菜パック、少量惣菜、半分カットのフルーツなど、「ちょっとだけほしい」というニーズに応える工夫が顧客の心をつかむ。顔の見える配達、電話・LINE注文などのサービスも有効だ。
一点集中で、 「重点カテゴリー・重点時間を絞る」
中小スーパーにとって最大のリスクは「何でも屋」になることだ。
すべてのカテゴリーを広く扱えば、在庫も作業も増え、利益は薄まる。そこで重要なのが“一点集中”の考え方である。
惣菜・青果・寿司など、来店動機を生む“核部門”を明確にして、そこに人と時間と販促を集中させる。
たとえば「夕方の弁当・惣菜を強化」「土日の果物フェアを徹底」など、時間帯と部門を組み合わせた“集中戦略”を実施する。
重点商品の売場面積を広げて訴求力を上げる。限られた人時を、利益を生む商品・時間に投資することが、中小スーパーにとって最大の生産性向上策となる。
接近戦で、 「お客様と直接つながる」
大手はデータで顧客を把握する。しかし中小スーパーは“顔”と“会話”で顧客をつかめる。
これこそが最大の武器だ。
試食販売や声かけでお客様との距離を縮め、「この店のチーフが勧めるなら買ってみよう」と思わせる関係性を築く。
SNSを活用しよう。
FacebookやLINE、InstagramやYouTubeで、「今日のおすすめ」「限定入荷!」と発信することで、顧客とのリアルタイム接点を増やせる。
また、常連客リストやLINE登録によって個別案内を行えば、「◯◯さん向けに今日だけ仕入れました」という“特別感”が生まれる。これは大手が決して真似できない“地域の信頼”を積み重ねる行為である。
「小さな1位」の具体例
①農村・郊外型スーパー
惣菜売上構成比を20%以上に引き上げる。自家製・地元食材の惣菜で昼食・夕食ニーズを取り込む。
②鮮魚強み型
「刺身がうまい店」として境港直送や夕方の鮮度訴求を徹底。限定入荷情報をSNSで発信する。また、朝仕入れた魚の煮付けやフライも最高だ。
③高齢者多い商圏
「シニアにやさしい店」をテーマに、個食・小容量を強化。買い物代行や配達連携で“地域の見守り機能”を果たす。
④通勤客多い商圏
「15~19時が強い店」として、夕方時短惣菜・弁当・タイムセールを集中。帰宅動線上に“ついで買いコーナー”を設ける。
これらはいずれも「総合で勝つ」のではなく、「局地で勝つ」戦略である。
限られた経営資源を分散せず、強みを一点に集中することが利益向上の近道だ。
「やらないこと」を決める勇気
この戦略の本質は、「何をやるか」ではなく、「何をやらないか」にある。
中小スーパーが陥りやすいのは、“とりあえず全部やる”発想だ。
結果、在庫は膨らみ、作業は増え、従業員は疲弊する。
だからこそ、次の3つを明確に打ち出す必要がある。
① 安売り競争には参加しない
② 売れないカテゴリー・SKUを削減して投入人時を減らす
③ 全員が重点部門・重点商品を理解し、行動をそろえる
この“引き算の戦略”こそ、収益体質を変える(強くする)第一歩だ。
「ランチェスター戦略のPDCA」を回す
戦略を絵に描いた餅で終わらせないためには、現場でのPDCAが欠かせない。
① 現状診断 ➤売上構成・粗利・人時・ロス・客層を分析する
② 小さな1位の設定 ➤「どの部門・商品・顧客層で勝つか」を明確にする
③ 集中投資 ➤作業人時・販促・売場スペースを重点部門に集中する
④ 接近戦強化 ➤SNSや試食、対話で顧客接点を増やし、日次で改善を繰り返す
⑤ 成果検証 ➤重点商品の売上・客数変化を週次でチェックし、継続的に改善を行う
このサイクルを愚直に繰り返すことで、“地元で一番感じのいい店”が育ち、売上だけでなく営業利益率が確実に上がっていくことが可能になる。
「狭く」 「深く」 「濃く」 で勝つ!
地方スーパーが生き残る鍵は、「大手の真似をしない勇気」である。
強者が「広く」「浅く」攻めるなら、
弱者は「狭く」「深く」「濃く」攻める。
つまり、自分たちが本当に勝てる“場所と顧客”に全力で集中することだ。
“地元で一番感じがいい店”
“刺身だけは負けない店”
“惣菜で選ばれる店”
この「小さな1位」をつくることが、営業利益を押し上げ、地域に必要とされ続けるスーパーの条件なのである。
人口減少や最低賃金上昇といった外部要因に振り回されず、先ずは、改めて自店の「強みの1点」、探してみよう。
自社の強みの一点に、それぞれを磨き上げることだ・・・。
それが、「大手に負けない中小スーパー」への最短ルートなのだ。
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【スーパー】営業利益2倍@スーパーコンサル新谷

【 好 評 】 「5分でわかる業績アップ策」シリーズ・スタート
●「売上が伸び悩んで、何をしたらいいかわからない」
●「競合が厳しく、今までの成功パターンが通用しない」
●「経費ばかり増えて、いくら頑張っても利益が残らない」
現場で頑張る、あなたのお悩みに、今さら聞けない社長の悩みにもお答えします。
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2025年10月17日
最低賃金1121時代。せまる1500円。生産性向上は必然。実行すべき【売上アップ&粗利益アップのための必須10策】
最低賃金が1121円となり、1500円時代が目前に迫る中、スーパーマーケット経営は「作業改善」だけではもはや限界を迎えています。
これからの生産性向上は、“働き方の効率化”に加えて、“売り方の生産性”をどう高めるかが勝負です。
つまり、「マーチャンダイジング(MD)」と「実践的マーケティング」こそが、現場を救う最大の武器です。
単に“人手を減らす”のではなく、同じ人数でより多く売る・粗利益を確保するための「知恵と仕組み」を持つこと。
本稿では、現場ですぐ実行できるマーチャンダイジング&実践的マーケティング・必須10策を紹介します。
① 顧客視点に立ち返る ― “誰に・何を・どう売るか”の再設計
売場づくりや販促企画を考える際、まず、最初にやるべきことは、「顧客を見つめ直すこと」です。
データ分析より先に、“誰のための売場か”を明確にする。
ターゲット(誰に)とポジショニング(どう見られたいか)を明確にすれば、無駄な施策は減り、売場の方向性が定まります。
ファミリー層は「夕食の時短・家族の満足」、単身層は「手軽・少量・映える」、高齢層は「健康・安心・少量パック」。
このように購買動機を分けて考えることで、同じ商品でも“見せ方・言葉(伝え方)・陳列位置”を変えられます。
顧客像の明確化が、すべてのMDの出発点です。
② 重点カテゴリーを明確に ― 「どこで勝つか」を決める
すべてに力を入れると、どこにも勝てません。
「どの部門で粗利益を稼ぐか」「どのカテゴリーを店の強みにするか」を経営レベルで明確にすることが、これからの生産性経営の要です。
特に中小スーパーでは、“広く浅く”より“狭く深く”の集中戦略が効果的です。
重点部門では、相乗積(売上構成比 × 粗利率)の高い商品群を分析し、「利益の柱」を見える化する。
その結果、店全体の収益構造を“意図してデザイン”できるようになります。
③ 季節と天候を味方に ― “売れるタイミング”の再現性を高める
スーパーの売上は、天気と気温に強く影響されます。
「暑い」「寒い」「雨」。
この当たり前を“仕組み化”している店は少ない。
天候連動型の販促は、POSデータよりも“感性×データ”の融合です。
たとえば、気温25度を超えたら「冷やし麺」「そうめんつゆ」「サラダ野菜」を前面展開。
“気温×気分指数”をもとに、即日で売場を修正する力が、これからの店の競争力になります。
「天気が変われば売場が変わる」。
この即応性こそ、実践的マーケティングの真髄です。
④ 定番棚を見直す ― “稼ぐ棚”への構造改革
定番棚は“売れる・売れない”の集積です。
にもかかわらず、多くの店舗では「過去のまま」「取引慣習のまま」で動いていません。
今こそ棚1本あたりの粗利益を見える化し、“稼ぐ棚”へと組み替えるべきです。
カテゴリー単位で「生産性基準」を設け、死に筋は思い切って削減。
その分、回転率と利益率の高い商品にスペースを再配分します。
“商品を選ぶ基準”から“棚を稼がせる基準”へ発想を変えることが、収益改善の第一歩です。
⑤ 売場を語るPOPとストーリー ― “買いたくなる理由”を演出
POPは「値段を知らせるため」ではなく、「価値を伝えるため」にあります。
“安さPOP”ではなく、“選ばれる理由POP”へ。
「このトマトは朝どれ」「この弁当は店内仕込み」「この魚は○○港直送」。
ストーリーを語れば価格以外で勝負できます。
特に健康・時短・地元愛といったキーワードは、購買意欲を高める効果が高い。
産地・調理・健康を軸に“会話する売場”をつくりましょう。
POPが語れば、店員が語らずとも商品は動きます。
⑥ 試食・体験・SNS連動 ― 五感と共感を生むマーケティング
試食は「人件費のムダ」ではなく、ROI(投資効果)で考える時代です。
“試食1回=販促投資”と位置づけ、販売数量やリピート率を測れば、実施の価値が明確になります。
また、試食風景や調理動画をInstagram・LINEで発信すれば、店外でも“空気感”を共有できます。
「この店は楽しそう」「行ってみたい」と思わせる“共感マーケティング”が、地域密着店の最大の強みです。
⑦ チラシから“リピート設計”へ ― 販促の目的を利益に変える
チラシは集客のためのツールで終わらせてはいけません。
重要なのは、“集客後の利益構造”をどう作るかです。
すなわち、フロントエンド(集客)とバックエンド(粗利拡大策)の設計を両輪で考えること。
来店データや購買履歴を分析し、「初回購入→再購入→固定客化」への動線を描きましょう。
「売ったら終わり」ではなく、「また来たくなる理由」をつくる。
この発想転換が、販促コストを投資に変える鍵です。
⑧ 値引き依存からの脱却 ― “割安感”より“納得感”を売る
値引き競争では、永遠に利益は残りません。
いま必要なのは“割安”ではなく“納得”の提案です。
「この価格でこの味なら納得」「このセットなら便利で助かる」。
お客様が“選ぶ理由”を感じる売り方を設計します。
味・楽しさ・面白さといった情緒的価値を前面に出すと、値引きに頼らず売れる。
例えば“2人用おうち焼肉セット”“旬野菜+簡単調理レシピ付き”など、
値段より体験価値を高める“バリューパッケージ”がこれからの主戦場です。
⑨ 売場改善を“仕組み化”する ― 一人のやる気に頼らない店づくり
どんなに意識の高いチーフがいても、属人的では成果は続きません。
重要なのは「仕組み化」。
MD計画書と陳列指示書を連動させ、誰でも同じ品質で売場を再現できるようにすることです。
週次・月次・季節ごとのPDCAを回し、「売れた」「売れなかった」を数値で振り返る。
“やる気頼み”から“仕組みで勝つ現場”へ。
この切り替えが、生産性経営の最重要テーマです。
⑩ 店長・バイヤーがマーケターになる ― “考える現場”の育成
店長・バイヤーは「管理者」ではなく「マーケター」へと役割を変える時代です。
数字を読む力、顧客を感じる力、現場を動かす力。
この3つを兼ね備えた人材が店の未来を決めます。
「数字で語る会議」を習慣化し、AIやPOS分析で課題を発見する。
さらに、パート社員の“現場の声”を組み合わせることで、データに“温度”が加わります。
数字と感覚の融合で、“考えるチーム”に変わる。
これが、1500円時代を生き抜くスーパーの最強の武器です。
【まとめ】
― 小さな実践を全員で積み上げる。それが1500円時代を生き抜く最大の武器 ―
今回紹介した10の策は、特別な投資やITシステムを導入しなくても、
どこの会社でも、誰にでもできる「現場発のマーケティング改善」です。
重要なのは、「やる・続ける・振り返る」こと。
チラシや値引きよりも、
“お客様の気持ちをつかむ力=マーケティング力”を鍛えた店は、必ず強くなります。
マーケティング力が高まれば、
・同じ来店客数でも売上と粗利が上がる
・お客様がリピートしてくれる
・スタッフが“売れる理由”を理解して動ける
という、売上・利益・人材の三拍子がそろった好循環が生まれます。
そして、忘れてはいけないのが、パート社員の参加です。
パートさんこそ、日々お客様と接している“生活者の代表”です。
彼女たちの「お客様の声」「気づき」「提案」を現場改善に活かせば、
マーケティングは“机上の理論”から“売場の実践”に変わります。
売場を変えるのは一人の努力ではありません。
店長もチーフもパートも、みんなが一枚のチームになることで、
「お客様の心を動かす店」=「働く人が誇れる店」へと進化します。
最低賃金1500円時代。
人を減らすより、“知恵と工夫で稼ぐ力”を育てましょう。
今日から始める小さな一歩が、明日の生産性を大きく変えていきます。
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2025年10月14日
最低賃金1121円時代。せまる1500円。生産性向上は必然。 確実に生き残る会社が実行すべき『オペレーション改善・必須8戦略』
最低賃金はついに1,121円。
そして国の方針として、1,500円時代は確実に視野に入っています。
中小スーパーマーケットにとって、もはや「人件費上昇」はコスト問題ではなく、経営構造を変える転換点です。
いま問われているのは、人を減らすことではなく、同じ人数で2倍の成果を出す仕組みづくりです。
これまで“なんとなくの作業”で成り立っていた店は、ここから先、確実に苦しくなります。
「作業を見える化し、標準化し、改善を積み重ねる」。
この3ステップをどれだけ徹底できるかが、今後の明暗を分けます。
現場を変えるのは“現場の知恵”です。
今回は、明日から始められる「オペレーション改善・必須8戦略」を具体的に紹介します。
① まず「作業量の見える化」から始める
一人ひとりの作業を実地確認、数値化・時間化し、ムリ・ムダ・ムラを明確にする。
最初の一歩は、「見える化」です。
たとえば「品出しに何分」「清掃に何分」「前出しに何回」など、実際にクリップボードとストップウォッチを片手に観察してみる。
すると、同じ作業でも人によって時間差が2倍以上あることに気づきます。
この“ムラ”をデータで見せることで、初めて改善が始まります。
数字で把握すれば、感覚ではなく事実に基づいた改善会話ができるようになります。
② 「誰でもできる標準作業」を再設計する
経験や勘に頼らない“手順を共通化”し、全体としてスタンダードレベル(作業標準)を上げていきます。
作業標準は、忙しい現場ほど軽視されがちです。
しかし“人による差”を埋める唯一の手段が、標準作業マニュアルの整備。
たとえば、トレー盛り付け・値付け・フェイス出しなど、細部まで手順を明確にすることで、新人でも即戦力化できます。
ポイントは「ベテランのやり方を真似させる」のではなく、“誰でもできる”形に簡素化すること。
結果としてチーム全体のレベルが底上げされ、生産性がアップし安定します。
③ 「ムダな在庫一掃」を徹底する
停滞したバックルーム在庫、低回転売場在庫を平準化して“投入人時”を減らす。
バックルームに眠る「いつか売れるかも在庫」は、最大の作業ロス要因です。
在庫が多ければ多いほど、探す・運ぶ・整理する手間が増え、本来の販売作業を圧迫します。
日々の在庫回転を実地とデータでチェックし、「3日以上動かない在庫」を棚卸リストで可視化。
また、売場の低回転商品も定期的に見直し、SKU圧縮と棚割再設計を進めることで、作業がスリムになります。
④ 「マテハン導線」で歩数を半減させる
各カートの活用、ワゴン・作業台の配置を最適化で、“動作のロス”を削る。
作業効率を上げる最短ルートは「歩数の削減」です。
導線分析を行うと、1日で数キロも歩いている従業員が少なくありません。
補充カートの配置、台車の積載ルール、バックヤードから売場への搬出ルートを見直すだけで、1人あたりの移動時間を大幅に削減できます。
“動かすより流す”を意識し、マテハン(マテリアル・ハンドリング)改善=生産性改善と捉えましょう。
⑤ 「売場補充のタイミング」を科学する
POSと来店ピークのデータで、“ムダな管理作業”を減らす。
「補充のタイミング」は感覚に頼りがちですが、データで裏付けると一変します。
来店ピーク(時間帯別売上)と在庫データを重ねることで、“売れる直前”に合わせた補充が可能に。
これにより、早すぎる前出し・遅すぎる品切れを防ぎ、結果として作業回数の削減+販売機会の増加を両立できます。
データは“管理のため”ではなく、“作業を楽にするため”に使うのが原則です。
⑥ 「作業指示書」の活用徹底と“教育ツール”として使う
戦略ツールとして、新人教育と日々の改善を両立する“教えながら改善する”仕組み。
作業指示書は単なる予定表ではなく、「戦略を現場に落とし込むツール」です。
日々の作業を「何を」「何時までに」「どの様に」「優先順位」を明文化することで、誰でも同じ方向で動けるようになります。
さらに、それを新人教育に活用すれば、“教えながら改善する”文化が定着。
店長やチーフが「今日の作業をどう進めるか」を現場で共有することで、自走型のチームが育ちます。
⑦ 「日別・時間別の作業割当表」で人時を最適化
感覚ではなく実地確認で、“作業に人を適正配分”し適時コントロール。
「人を動かす」のではなく、「作業に人を当てる」発想へ。
時間帯ごとの作業内容を実際に観察し、作業割当表を作成することで、必要な人員を必要な時間だけ配置できます。
昼ピークに集中、夕方の片付けを短縮、開店前の段取りを最適化するなど、人時あたり生産性(売上÷投入人時)が明確に向上。
毎日の計画と実地確認と適時修正指示で、店全体の“ムダな労働時間”を確実に減らします。
⑧ 「改善会議」を“やる気が生まれる場”に変える
数字と現場を結び、評価で、スタッフが主体的に改善提案できる文化づくり。
改善の定着には「場」が欠かせません。
ただし、会議を「叱責の場」にしてはいけません。
数字を共有し、改善を評価し合う“前向きな会議”にすることで、現場のモチベーションは一気に高まります。
「誰のアイデアで成果が出たか」を明確にし、全員で称える。
そうした積み重ねが、“やらされ感”を“やりがい”に変え、真の生産性向上を実現します。
■ まとめ
最低賃金1,121円——そして1,500円の時代は、もう目の前です。
これは単なる人件費上昇ではなく、「経営の選別」が始まった合図です。
これまで“人海戦術”で何とか回っていた店舗ほど、今後は急速に収益を圧迫されます。
「人が足りない」「募集しても来ない」「忙しくて見直す時間がない」。
多くの店がそう口にします。
しかし、その言葉の裏側には、“構造を変えられないまま、現場任せで走ってきた”という現実があります。
今回の8つの作業改善策は、設備投資も特別な技術も不要です。
どこの会社でも、誰にでもできることです。
必要なのは、「現場を観る力」と「続ける覚悟」だけ。
見える化し、標準化し、仕組みに落とし込む。
この地道な改善の積み重ねが、次の5年の差を決定づけます。
生産性が上がると、会社も人も変わります。
売上は同じでも、利益は増える。
利益が増えれば、賃金を上げられる。
働く人のやる気が上がり、離職が減る。
その結果、教育投資・商品開発・地域貢献にまで資金を回せる——
まさに、「いい仕事がいい循環を生む」構造改革が始まります。
逆に、今のまま何も変えなければどうなるか・・・。
利益が出ず、人件費だけが膨らみ、
“人を減らして現場を疲弊させる”悪循環に陥るのは時間の問題です。
「生産性向上」は経営の“選択肢”ではなく、“生き残るための必然”です。
いま行動を起こすかどうかが、5年後の明暗を分けます。
小さな一歩でも構いません。
作業の一つを測る、指示書を見直す、在庫を整理する——
その積み重ねが、「強い現場」「強い会社」への確実な一歩になります。
言っていることは理解できる。
しかし、
「どうやったら良いのか・・・」
「どれから遣るべきなのか・・・」
「そもそも、何が一番問題なのか・・・」
その時は、即時、サミットリテイリングセンターへご相談ください。
その行動を起こしてください。 相談は、無料です。
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