業務改善事例

2016年07月08日

小売業は、『業務改善』により、営業利益を飛躍的に増やせれる!

小売業で、なぜ・・・、『業務改善』が必要なのか?

『業務改善』というのは、会社の営業利益を常時高く出来る体質にする事です。

「そもそも売り上げが足りないから、売り上げを上げる為の改善はないの?」という疑問を持たれた方もおられると思いますが、売り上げが上がっても人件費や経費が上がって、営業利益が変わらなければ売り上げを上げる意味が無いでしょう。

また人件費を削れば、営業利益が増えるというものでもないのは周知の事実かと思います。

もちろん、売り上げが上がれば営業利益が上がるという体質が出来上がっているのであれば、売り上げを上げる事をするべきだと思います。

ただ、ほとんどの場合、営業利益の上がる体質が出来上がっていない事が多く、少し売り上げが落ちると赤字になったりしてしまう企業が多いのが現状です。だからこそ、営業利益の上がる体質を作り、長く事業継続できる環境を創り上げる事が大切なのです。

その為に、業務改善が必要不可欠となってきます。

業務改善というのはなにも、業務上の無駄をなくすことばかりではありません。

人材教育から経費削減まで円滑に業務を進める為のオぺーレーションとシステムの構築などが、業務改善の中でも重要な要素になります。

 

小売業の業態はたくさんあるが、業務改善はどこでも必要

小売業とはいえ、業種業態は多岐にわたります。

  • スーパーマーケット(食品スーパー)
  • 百貨店(デパート)
  • ディスカウントショップ
  • ドラッグストア
  • コンビニエンスストア
  • 家電量販店
  • アパレルショップ

など。まだまだありますが、どの業種業態も昨今、今まで通りの運営の仕方では、なかなか維持が難しくなってきています。

また、伸びてきている小売店はアフターサービスの強化、付加価値サービスの提供、ターゲットを意識した差別化戦略などが功を奏して伸びてきているところも多く見受けられます。

ただこれらは、業務改善を行い、マーケティング調査を行ってきた結果、伸びてきているともいえるのです。

しかし、売上が落ちてきているのにまだ前の方法にこだわったり、もしくはどのようにすれば良いのか分からないという経営者の方も多く見受けられます。

消費者の目が肥え、そして、人口が減少してきている今、前と同じ方法をとっても営業利益の増加はなかなか難しいと言えます。

だからこそ、小売業全体的に、維持や拡大をする為には、業務改善が必要なのです。

 

業務改善で営業利益が出る体質にする7原則

  1. 粗利額を高くする
  2. 経費を削る
  3. 人に関わる生産性を上げる
  4. 明確な戦略を立てる
  5. 明確なビジョン・ゴールを設定する
  6. オペレーション、システムを磨く
  7. リーダーシップを磨く

この7原則を基に、サミットリテイリングはスーパーマーケットをメインとした小売業で業務改善を行っております。

 

失敗しがちな業務改善

業務改善は順番が大切です。

しかもその順番は今どんな状況にあるのか?という現状把握をするところからはじまります。

この現状把握をしてから、問題点の改善を行う為にどんな事をしていくのかの立案を行います。

しかし、無作為な業務改善は、逆効果を招くことがあります。

そういった、失敗しがちな業務改善の例を見てみましょう。

 

コスト削減の一環で人件費の削減

全売上の10%前後を占める人件費。

この人件費を削って営業利益を増やそうと、ある小売店がしていました。

いつも10人で回していた業務を1人削減して9人で回す事に決め、一人分の人件費を削減しました。

そうしたらどうでしょう。

一人一人の負担が増え、リーダークラスが本来するべきではない業務をしないといけなくなり、売り上げが減少するなどの悪循環を起こし、集客活動にまで手が回らなくなり、ついには売り上げが落ちただけでなく、人件費を削減する前よりも営業利益が減ってしまいました。

ここで大切だったのは、一人当たりの生産性がどのようなものだったか?当初の人員のままで更に集客を増やしたり、客単価を上げることが出来なかったのか?という事です。リーダークラスが本来してはいけない業務を行うという事はこういった事になりかねません。

容易に人件費の削減をすれば、営業利益が増える。と考えて人件費削減をするよりも、人員をそのままにしておいて、一人当たりのルーチンワーク化している作業の効率を上げる事によって、+αの仕事(集客を増やすなど)をする時間に割り当てられるようになり、人件費が据え置きでも売上アップができた事でしょう。

しかし、資金繰りでアップアップのところがこれをするのは難しい場合がありますので、状況に応じてとなるのは言うまでもありません。

 

目先の売上を求めての安売りをする

今月の目標売上は3,000万円、日割り予算100万円の小売店がありました。

そして30日で終わる月の25日時点で2,300万しか上がっていません。売上のショート分は200万、残り5日で割り振るとなると日割り予算140万円となってしまいます。

いつもの方法ではさすがに無理のある売上なので、全品20%オフなどの割引を残り5日行う事になりました。

割引を行ったおかげで目標は達成できたものの、粗利はガタ落ち。

目標売上をショートすることになっても、無理に割引をせずにいた方が、粗利益高は取れてたかなと想像がつきます。

 

生産性を上げ単純作業の時間を短くすると、付加価値作業にあてれる

付加価値作業とは、売れる商品の仕入れ、売れるPOPの作成、店頭(試食)販売など、売上アップにつながる作業のことです。

人件費を無理やりカットするのではなく、人を育てて生産性を上げることで、日々行っているルーチンワークの単純作業から、集客や売上アップへの活動をするように促せます。

時間は少し必要ですが、確実に成長するので、人件費はそのままでも売上を増加させ、営業利益を増やすことができるようになってきます。

 

明確なビジョン・ゴールの設定・・・ ゴールと目標の違いをまず知る

業務改善を行う上で大切なのがビジョンとゴールの設定ですが、これは目標とは少し違います。

少しかみ砕いて説明すると、明確なビジョンやゴールは、例えば営業利益を3倍にしたいと考えた場合です。

この営業利益を3倍にするために行う全ての活動に対して、それぞれ、どんな事をしていかなければいけないのか?また、それぞれに於いて達成しなければならない目標は、となるわけです。

ゴール ⇒ 中、長期的にこう成りたいという具体的な想いや到達点

目 標 ⇒ 短期的に、ビジョン・ゴールを達成するために決めた、各プロセスの到達点

 

明確な戦略を立てる必要がある

あなたの店舗がどんな地域にあり、その周りに住んでいる世帯での新聞の購読率や年代層、競合店などを徹底的に調べます。

そして、競合店には無い強み(提供されていない商品やサービス)見付ける、それは、どんなベネフィット(得)を与えられるか?

そのベネフィットは、どんなターゲットに喜ばれるのか?など調査に調査を重ねて、明確にターゲットを決め、どんな手法で集客(フロントエンド)をするのか?、どんな手法で購買単価(粗利益)アップ(バックエンド)を狙うのか?どんな手法で再来店してもらうのか?そして、従業員の生産性をどう向上させるのか?など。

具体的に戦略を明確に立てていく必要があります。

 

オペレーション磨き、システム(仕組み)にすることが大切

戦略を実現するために、作業業務全般に関わる、人・道具・場所・時間などを適正化していく必要があります。

システムと言っていますが、決して複雑なわけではなく、何時、何を、どのような人員配置にすると生産性が良くなるか?どのような道具を使えば、効率よく作業ができるか?作業のスピードを上げる為にはどのような場所が必要か?など。単純な事を、全て磨いていき、「一番良いやり方」を仕組みにしていきます。

そうやって、全ての作業の適正化を行っていきます。

 

リーダーシップを磨く

また、店長クラスだけでなく指示したりする側のリーダーシップを磨く事も非常に大切です。

そもそもなぜリーダーシップが必要なのか?という事を業務改善に置き換えてみると、高い目標を達成して、あらゆる資源を活用し、日々現場をコントロールして、目標を達成するためです。

また、リーダーシップを取るべきものの責務は、部下のモチベーションアップだけでなく、部下の成長を考える心が必要です。

成長を求めるのではなく、純粋に部下の事を考えて、個人の目標設定をして、成長を促し実現させてあげるのがリーダーシップであるのです。

これらを考えて業務改善を行う事で、チームには、いろんな相乗効果が生まれ、チーム力もアップしていきます。

もちろん、ビジョンやゴールによって、行う業務改善のアプローチ方法は異なってきます。

そして、業務改善を行う上で効果的な指標となるものがあります。

 

 推奨される業務改善時のリスト

これは、どのような改善策を取るのかによって、少々変わってきますが、イメージとして推奨されるリストを下記に書いておきました。

 

 

リーダーが慎むべき、業務改善リスト

  • 入社したてのアルバイト社員でも行える業務を行っている。
  • 本来、部下がやるべき仕事をやっている。

これらのことは、即刻止めて、売上を上げるための生産的な活動量を増やすべきです。

 

 

その他の実行が推奨される業務改善リスト

  • 重点商品やイベントは、売上げ目標を前年度比150%以上を立て、行動させる。
  • 週1回以上、競合店調査(品質、品揃え、接客対応、クリンリネスなど)を行う。
  • 月間販売計画書を作成し、具体的売り場展開を部下と話し合い実行する。
  • イベント企画には、女性のパート社員からもアイディアを募り、売場作りや商品化を行う。
  • 労務管理や金銭管理についても、部下やパート社員に権限委譲して、リーダーの時間を増やす努力をする。
  • 開店前、ピークタイム、夜間に売り場に出て、お客様の様子や売場の出来栄えを観察して、日々改善する。
  • 顧客の名前を覚えたりして、コミュニケーションをとる努力をする。
  • 会社の経営理念について、店舗で実際に起きた事例を絡めながら、部下と共有する努力をする。
  • 1日の半分以上の時間は、売場改善など、重要課題に対して取り組み、改善(業績向上)を加える。
  • 管理業務以外の時間を、出来るだけ売り場で使う。
  • 部下の教育と訓練について、計画的に目標を持って実施し、各人のスキルアップを実現させる。
  • 営業利益の拡大のために、全ての業務、作業の見直し、仕組みの改善を行う。

など、全体の一部ですが、このように推奨される業務改善リストが色々あります。

一つひとつは、そう簡単な事ではないように見えて、いざ実行してみると意外に簡単で、実現できることばかりです。

時間の経過とともに、この一つひとつが後に大きな差になり、大きな生産性の向上要因となり、ひいては、営業利益の拡大に大きく貢献することに、間違いなくなります。一度是非お試し下さい。

 

 

 サミットリテイリングセンターは、全国で大小100社以上の業務改善のコンサルティングをさせて頂き、多くの業績向上を実現してきています。何か、お困りのことが有りましたら、御遠慮無くご連絡ください。

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