経営のヒント

2021年01月08日

アフターコロナで確実に成長するための「店長の業務改善/ムダとりの極意」       【食品商業2月号・原稿】

ムダ取りは、目的でも、目標でもなく、単なる手段です。
しかし、その考え方と行動は、生産性をアップする目的の上では、非常に重要であり、その改善行動は、実に大きな成果を生み出します。
私は、スーパーマーケットを中心に、業務改善のコンサルタントをさせていただいています。
スーパーマーケットの多くの現場(店舗、本部)には、数えきれないほどの多くのムダが存在して、生産性を低下させ、結果的に、会社の営業利益を低下させ、従業員の低報酬という結果を生んでいます。

これは、単なる時間とお金を浪費しているということだけではなく、『戦略を実現するための大切な時間』を奪ってしまうということになります。

今回の記事は、机上の空論ではなく、日々クライアントを指導する、現場の事実を交えながら、ムダを減らし確実に生産性をアップさせることの意味と、方法について解説していきたいと思います。


 

 “ムダ”とは、どういう意味か?


ムダとは、単に「役に立たない、効果がない」ということに留まりません。

業務上のムダとは、時間とお金(利益)を生まないことに浪費してしまうことです。
また、「お客のためにならない行動」「お客の喜びに繋がらない行動」すべてが、ムダであると言えると思います。そして同じく、「従業員の成長に繋がらないもの」とも、表現できます。

営業戦略上、ムダは、原価(FLコスト)を押し上げることになります。
例えば、過剰な在庫は、保管経費、探す手間、鮮度低下や汚損破損、運搬や移動、作りすぎ、出しすぎ、値引き、廃棄などという様に、多くのロスと作業を発生させることになります。(図①参照)
その分、目標の粗利益や営業利益を確保するために、値入率を高くせざるを得なくなり、売価が高くなりますので、結果的に競争力は低下する方向に向かいます。

 ※FLコスト:F=food(原価、材料費)、L=Labor(人件費) を足した費用のこと


 ロスと利益の相関関係と対策


生産性を高めるという前提で言うならば、ムダとは、ロスと同意語です。

次の図①は、営業利益の相関図になります。
それぞれのロスを低減することができれば、粗利益高や営業利益高、そして、売上高を高めることができるのです。

【図①】損益管理・相関図 ロスは、結果として、時間とお金をムダにしてしまうことになりますが、特に、時間は有限であり、過ぎた時間は、二度と戻ってきません。
時間をムダにした場合と、有効に使った場合とでは、生産性や営業利益に、とんでもない差を生むことになります。
そして、対策としては、図①の【原因1~3】などの課題を改善することになります。


 “ムダ”の棚卸し

 
現場に視点を置いてみると、そこには、多くのムダが見つかります。

多くの現場で見かける、ムダの事例をいくつか紹介すると、
【物理的なもの】
① 過剰な在庫
② 過剰な、店舗や設備投資
③ 過剰な人時投入(予算無し、稼働計画書無し)
④ 作業遂行能力の低さ(指示書無し、手順・方法の悪さ、個人スキル不足)
⑤ 作業道具の不備
⑥ 効果測定の無い(低い)広告チラシ配布(販促経費)
⑦ 水道光熱費の浪費
⑧ 多くの紙の配布(会議、通達、FAXなど)
など

【人為的なもの】
⑨ 生産性の低い会議
⑩ 計画のレベルの低さ(無さ)
⑪ リーダーの単純作業遂行
⑫ 教育と訓練計画(実行)の無さ
⑬ 目先の売上を追う活動
⑭ やる気の出ない人事評価制度
⑮ 離職率の高さ
など、
その一部ですが、多くの現場で、容易に発見することができます。

そして、先述した過剰在庫(主因)の事例のように、そのことが、関連する多くのムダ(従因)をさらに、誘発することになるのです。
レベルの差はあれ、これらのムダが、日々、時間とお金を浪費し続けることになります。


 マーケティング思考とローコストオペレーション思考


少し見方を変えて、戦略思考を考えてみたいと思います。

次の図②は、社内(店内)で使っている総人時を、『付加価値業務』と『単純作業』に分けて考えています。競争が激化し、その内容も高度化(複雑化)する中で、今後営業戦略上、進むべき(取るべき)人時活用法を表しています。

【図②】付加価値業務と単純作業の考え方 単純作業は、商品加工や補充品出しなどのように、新人の社員でも、ある程度の短期間でスキルを習得することができる作業のことです。
一方、付加価値業務は、戦略策定や各種計画、教育訓練などのように、売上、粗利益アップに直結するような作業(行動)のことです。

簡単に説明すると、作業動作や仕組みの改善を行い、「単純作業の投入人時を減らす」こと、そしてその分、「付加価値業務を遂行する時間を増やす」という考え方です。

『マーケティング思考』とは、簡単に言うと、「売れる仕組みを作る」ということです。
ターゲティングとポジショニングを明確にして、営業戦略を立て、行動計画を立てて、それを確実にチームとして、日々実行するということです。

『ローコストオペレーション』とは、簡単に言うと、「仕入れてから、お客に商品を届けるまでの一連のコストを徹底して下げる」ということです。

これらの二つのことが確実に、遂行され、そのレベルが上がれば、お客の高い支持を得て、営業利益は、飛躍的に拡大することになります。

 ※ターゲティング:多くの潜在顧客の中から、来店してもらいたいお客(客層)を決めること
 ※ポジショニング:ターゲット客に対して、自店の立ち位置(遣ることと遣らないこと)を決めること


 ビジネスの目的は、営業利益の拡大


ビジネスの目的は、稼ぐことです。

会社は、適正な利益を確保できなければ、存続できません。
そして、ある程度の手元資金の余裕がなければ、成長するための学習(視察、研修、コンサルティングなど)を受けることも難しいと言えます。

企業の成長と発展のためには、従業員の教育訓練や生産効率を上げるための設備などに投資をすることが必要です。それらを実現するためには、資金が必要になります。
そして、前向きな投資は、戦略的に、そして、計画的に行うことが求められます。営業利益の拡大や従業員の報酬アップは、その成果となり、そのための業務改善のサイクルを回すことが重要です。

「ビジネスの目的は」と聞くと、「お客様の満足」と答える人も多いですが、それは、企業の存続意義や、理念やコンセプトのことです。
どの様なビジネスでも、『お客の支持』が売上を向上させて、会社の利益(稼ぎ)を高めることに繋がります。そのためには、適正な利益を確保することが、必須なのです。


 業務改善の実例と事実


まずは、次の表①、②をご覧ください。
これらの表は、私のクライアント(地方で3店舗運営)の部門別損益の実績表になります。(クライアントには、投稿の許可を得て掲載してあります)

表①は、青果部門の月別・部門別損益管理表です。

この表で、一番に確認したいことは、
① 各月の部門の営業利益高の前年対比の増減
そして、それを構成する、
② 粗利益高の前年対比の増減
③ 人件費の前年対比の増減
さらに、生産性の指標である、
④ 人時生産性と人時売上高
になります。

【表①】部門別・月別推移、損益管理表 詳しく見ていくと、売上高(前年対比)の伸び以上に、粗利益高の伸びが大きいことがわかります。
また、人件費は、前年対比で7%程度下回っています。
結果的に、営業利益高(粗利益高-経費合計高)は、月平均約200万円程度増えていました。

付け加えるならば、このチームは、前年から業務改善を行っています。一昨年の営業赤字の実績に対して、昨年は赤字幅を大幅に縮めました。
今年は、それをさらに改善を加えて大幅増益で、完全黒字化を達成しています。

一方、人時効率を見てみると、売上高は伸びていますが、投入人時は、前年対比86%程度です。
結果的に、人時売上高(売上高÷投入人時)の伸びが、約125%、人時生産性(粗利益高÷投入人時)が、約130%の伸びを実現しています。
このことが、営業利益の拡大を確実にして、『稼ぐ』ことを実現しています。


 売上が伸びなくても、営業利益は大幅に増やせる⁉


次の表②は、店舗の月別の推移表になります。

コロナ禍の影響もあり、売上高は好調に推移していましたが、徐々にその効用も薄れつつあります。(8月に、ドラッグストアが商圏内に進出、9月・前年対比99.6%)

営業利益を見てみると、3月(268%)、4月(1970%)、5月(1436%)、6月(1289%)、7月(412%)、8月(231%)、
そして、9月の営業利益は、売上高は前年割れの99.6に対して、435%を達成しました。

【表②】月別推移、損益管理表 この事例を紹介した、一番の目的は、小さな企業でも、現場のムダをなくして、遣るべきことを遣れば、確実に営業利益(儲け)を拡大できるということです。

そして、次の成長のために投資をするという、正しい成長戦略を実行することが可能であることをご理解いただけると思います。


 基本原則を学び、実践する‼


今回の事例企業も含め、私は、クライアントに対して、「目先の売り上げを追うな‼」と教えています。

それは、安定的に、そして、確実に営業利益を拡大させるためには、実践的マーケティングやローコストオペレーションなどの基本原則を正しく学習することが重要であるからです。
そのことをしないで、特売などで目先の売上を追うとどうなるか。多くの場合、粗利益率を落としたり、経費率(人件費)が高くなったりして、営業利益を大きく下げてしまうことが多いからです。
そして結果的に、頑張っているのに、給料は増えない現実になるのです。

基本的に理解しなければならないことは、売上は、「儲けではない』ということです。

特に今後、コロナ禍特需が無くなり(アフターコロナ)、ドラッグストアやディスカウトストアのさらなる進出、そして、冷え込む消費者心理を考えると、『売上高は伸びない』という前提で、営業戦略を考える必要があります。


 業務改善の種を蒔く


天才エジソンは、白熱電球を開発するのに、一万回の失敗を重ねたと言います。
しかし、エジソンは、それを、「失敗ではない。うまくいかない一万通りの方法を発見しのだ」と言ったそうです。

現場のムダを理解して、取り除くことも、「効果を出さない方法を知る」ことになります。

経験の浅い人が、チャレンジして失敗することはムダではないと思います。新たな行動を起こさないでいるベテラン社員の方が、ある意味ムダです。
先述した事例の企業も、決して、多くの知識や特別な能力を持っていたチームではありません。
基本原則を徐々に学習して、改善行動を素直に、前向きに行った結果なのです。

生産性を上げるためには、作業を「簡単に」「早く」、そして、「楽に(楽しく)」することです。
そのために、基本原則を学び、効率よく、ムダ無く行動することが重要です。

【図③】職位と仕事と戦略的時間活用 リーダー自ら、ムダな行動を確認し、行動を正すことです。単純作業を遣って、「仕事をしているつもり」になっていてはいけません。
図③のように、リーダーは、将来の良い結果を出すための仕事に、多くの時間を使うべきです。

店長は、日々現場で、お客や従業員に関わり、『現場の問題点の発見や課題設定を行う』という、重要な職責を担っています。ですから、リーダーの時間の使い方で、チームの将来の結果は、大きく変わることになります。


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2020年08月28日

8ケ月で、『営業利益2.5倍』達成‼…正しい業務改善のすすめ⁉【商人舎WEBコンテンツ3月号・原稿】

今回は、私が、業務改善のコンサルティングをしている、クライアントの事例です。

下記の表・1が、その実績数値(3月から12月)になります。

12月の実績は、
1. 売上高   98.4%
2. 粗利率高 111.0%
3. 営業利益 252.3%
となり、
営業利益が前年実績の188万円アップになっています。

【表・1】
数年前は、それなりの営業利益を上げていた、地方に数店を構えるスーパーマーケット企業です。
しかし、ここ数年、他のスーパーマーケットやドラッグストアの進出で、売上はジリ貧、粗利益が低下して、営業利益が大幅に減少してきていました。
当然ですが、生産性は更に低い状態です。

業務改善をスタートした当初は、全体的に基本原則を伝えて、部門ごとの課題の改善に取り組んでもらっていましたが、青果部門の改善が進まずにいましたので、途中から、青果部門全店の改善を集中的に遣ることになりました。

・品質管理
・在庫過多
・値下げ、廃棄ロス
・作業スピード
・売り場展開
・マーチャンダイジング
など、課題箇所はハッキリしています。

改善策として、実行してもらったことは、
・POSデータを活用した数量管理
・検品の徹底と早期の見切り処理
・仕入基準の明確化
などによって、鮮度(支持率)を上げること。

・売場コンセプトの明確化(鮮度と味にこだわる)
・重点商品の売上アップ策
・計画的マグネット展開
・実践的なマーケティングの原則理解と実践管理
などによって、粗利益率を拡大すること。

そして、
・在庫削減
・作業段取り(手順)変更
・作業動作の修正
・カートの効果的活用
などで、ムダな作業工数を削減して、作業効率を上げること。

など、単純作業の投入人時削減と、付加価値業務への人時投入拡大を実現して、実行していきました。

これらの業務改善活動によって、下記の表・2で分かるように、
1. 投入人時   89.4%
2. 人時売上高 110.1%
3. 人時生産  124.2%
を実現しました。

【表・2】
人時生産が上がるということは、会社にとっても従業員にとっても、好ましいことであり、特に、売上が伸びにくい時代には、非常に重要なことです。

会社は、人件費効率を高めて、損益分岐点を下げる効果が期待できます。 一方、従業員にとっては、人時当たりの付加価値をアップすることによって、報酬アップを実現することに繋げられます。

このことは、生産性を考える上では、重要なポイントです。
そして、中長期的に企業が成長発展するためには、確実に人時生産性を向上させることを、確かな目標にすることが重要です。

この企業も、競合店が多く売上げが伸び悩み、苦労していました。
しかし、これは、日本中で起こっている現象であり、ドラックストアの出店など、さらに厳しさを増す商圏が、日本中にあると言えます。

その中で、「どの様にビジネスを行っていくのか?」が、問われている時代だとも言えます。

私がクライアントに言っていることは、
「今の売上で、十分に営業利益を拡大させる体質」になるための『仕組みを作り上げる』ということです。

今、日本全国で、業績低迷で苦しんでいる会社のその殆どのは、『昔ながらのやり方』を続けています。
会社が継続発展するためには、『売上が伸びない時代でも儲かるやり方』に変えないといけないのです。
その対象は、商品構成や品揃え、オペレーションなどのほぼ全てを変えるということです。


要するに、『生産性を上げる』ということです。
スーパーマーケットの多くは、生産性が低すぎます。当然、損益分岐点も高いという現実があります。
だから、競争力が低くなってしまいます。
「商品構成や品揃え、オペレーションなどのほぼ全てを変える」と言いましたが、一挙に何もかも遣るということではなく、優先順位をつけて、業務改善を行うということです。

営業利益を2.5倍にしたクライアントも、確実にその手順を踏んで遣っています。
そして、全てを成し遂げたということでは有りません。まだまだ、道半ばです。
これから、一流の域まで到達してもらいます。

そして、今回の成果で重要なことは、チームメンバーが、「自分たちは遣れる!」という、『自信』を身に着けたことです。
自信無さげにしていたチームが、半年程度で、全く違うチームに変身しました。

そして、このチームは、今後、「攻撃的な販売戦略をやる」準備が整ってきています。
実際には、もう少し先になりますが、十分な利益を出せるようになってきていますから、その余裕が十分に出てきています。


今後、他の部門の業務改善を実施していきます。
そして、それぞれの部門の特性に合わせたオペレーションの改善や、実践的マーケティングを実行してもらいます。

そして、次にやってくる新年度は、戦略的な営業戦略を組んでもらうことになります。
今まで、Excelを使って、数字合わせをしていた予算を、各部の営業利益を使った攻撃的な戦略を組んでもらいます。

来年の今頃は、どうなっているか、大いに楽しみになってきました。
当然、会社全体で、最低でも、『営業利益2倍』を達成させます。

そして今よりさらに、「地域で一番愛される。無くては困る」、デスティネーション・ストアになってもらいます。


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2020年08月28日

半年で、営業利益2.5倍。「売上が伸びない時代に、稼ぐ方法⁉」【商人舎電子版20・2月号・原稿】

厳しい競争の中、スーパーマーケットは、今後ビジネスをどのように成立させていくのか?

今回は、私のクライアントの業務改善の実践事例を紹介しながら、確実に業績向上につなげるためのアイデアをお伝えします。

紹介する企業も、競合店が多く売上げが伸び悩み、苦労していました。
しかし、これは、日本中で起こっている現象であり、ドラックストアの出店など、さらに厳しさを増す商圏が、日本中に存在すると言えます。

その中で、「どの様にビジネスを行っていくのか?」が、問われている時代だとも言えます。
以下に、半年で営業利益を2.5倍にした、クライアントの青果部門の事例を解説していきます。


現場の課題と改善策


当初、会社全体で業務改善のコンサルティングをスタートさせましたが、なかなか行動を変えられなかったのが、青果部門でした。

そこで、先に、青果部門のコンサルティングを行うことを決定し、営業利益改善の結果を出そうということになりました。
重点的に行った改善内容は、以下のようなことです。

①部門別損益管理(管理会計の実施)を行う

本当に、「儲かっているか?」を確認して、改善行動に取り掛かります。
各店舗の損益計算書を活用して、部門別の損益計算書を作成します。
売上と粗利益だけを管理していたこれまでの方法から、営業利益の拡大を考えている方法に変えていくことにより、担当者の意識と行動が全く変わります。
「黒字か?」、「赤字か?」、そして、「実績の推移はどうなっているか?」と、事実を確認し、改善必要個所を見付け出します。

②オペレーション改善で、コストと時間を減らす

オペレーション関係の課題は、在庫、作業動作、作業指示、マテハン、定位置管理などです。
在庫過多は、確実にFLコストを押し上げます。また、鮮度低下を招き、結果的に競争力を低下させてしまいます。粗利益にもコストにも関係する重要な課題です。
また、在庫が適正でないということは、数量管理が出来ていないということですから、欠品を引き起こす可能性も高まります。
そして、作業改善は、現場とそこで働く従業員の動きを観察し、レベルが低い場合は、必要に応じて、方法や手順など、担当者の修正・訓練を行います。

③実践的マーケティングのスキル・アップで、粗利益を拡大する

マーケティング関係の課題は、品質管理基準、重点商品管理、売場づくりの4P、マグネット展開、商品構成、品揃えなどです。
原則的には、鮮度が良く、味が良いことを常に売場で実現することです。
そして、商品の価値情報をお客に伝えるプロモーション(特にPOPや試食など)が重要になります。
マーケティングは、「売れてしまう仕組み」を構築することです。
一例ですが、関連購買、衝動購買、条件購買、想起購買などの、理論的な理解と、実践により、徐々に担当者のスキルがアップすることになります。
これらのことによって、粗利益率を、確実にアップさせることが出来ます。

④リーダーシップの欠如を改善

チーム
「良い結果を出せない」、「行動しない」ことの原因は、リーダーシップの欠如が大きく関係します。
「言ってるんですけどね・・・」を口にする人の多くは、リーダーシップを取っていません。社長でも例外ではありません。
リーダーの重要な仕事は、部下を育てること。そして、遣る意味(コンセプトや戦略)を理解させて、ムダの少ない行動をさせることです。
言うまでもなく、「やる気にさせる」ためのコミュニケーション力が必要になります。


結果を出すのは、納得できた“人”


とは言え、何の問題もなく、スムーズに業績向上に繋がった訳ではありません。
そして、一つのことが改善出来たら、それで、すぐに大きな成果が出て来る訳でもありません。

大きな成果を勝ち取るためには、幾つかの改善活動と、それなりの時間の経過が必要です。
そして、一番大事なこと、チームを成功へと導くリーダーシップです。

この企業では、私の訪問日の午前中は、商品の鮮度や味、プロモーション、そして、各担当者の作業動作などを現場で確認を行います。
その後、バックルームに全員集合してもらい、立ってミーティングを行います。
参加者は、社長、商品部長、バイヤー、各店チーフ、訪問店担当者と私です。

基本的に、毎回全員参加です。

各バイヤー、各チーフが、部門別損益管理表を見ながら、自店の結果報告を行い、改善活動の実行成果や課題を話し合います。
その後、私が、観察した現場の課題や改善点、改善方法を伝えます。
午後からは、重点課題の解決と原理原則について、私が座学研修を行います。

大きな問題が起こったのは、改善活動をスタートさせて、3ケ月目のことです。
それまで、少しずつ営業利益が改善し、その拡大幅が大きくなっていました。
ところが、3ケ月目の営業利益が、激減したのです。

私は、午後の座学のときに、商品部長と店長を集めてくれるように、社長にお願いしました。
「あなた達は、この1か月間、彼らの改善活動をどの様にフォローしましたか?」
私の質問に、誰もが返答できませんでした。
彼らは、何もフォローしていなかったのです。

「チームの成果が出なかった原因は、あなた達のリーダーシップのなさです」
と、私は、彼らを叱責しました。
しかしその後、全店長が、青果チームの改善活動のフォローをしてくれて、チーム一丸で遣ってくれました。


結果、年末商戦の12月、営業利益前年対比2.5倍を実現してくれたのです。
青果部門バイヤー、各店チーフ、メンバー、店長、部長、全員がチームとして動いてくれた結果が出ました。


自信が、更なる成果に繋がる


今回紹介したクライアントは、原則に沿って、確実に業務改善の手順を踏んでくれています。

しかし、これで全てを成し遂げたということでは有りません。まだまだ、道半ばです。
これから、更にステップアップしてもらいます。

そして、重要なことは、チームメンバーが、「自分たちは遣れる!」という、『自信』を身に着けたことです。
当初自信無さげにしていたチームが、半年で、全く違うチームに生まれ変わりました。

また、このチームは、高い営業利益を出すことが出来るようになったことにより、野菜の低価格販売など、攻撃的な戦略をやる準備が出来つつあります。

今後は、他の部門の業務改善を実施していき、それぞれの部門の特性に合わせたオペレーションの改善や、実践的マーケティングに磨きをかけて実行してもらいます。

そして今よりさらに、「地域で一番愛される。無くては困る」、デスティネーション・ストアになってもらいます。


売上が伸びない時代に、稼ぐ方法⁉


私が、このクライアントに日頃言っていることは、
「売上が伸びなくても、営業利益を拡大させる、仕組みを作ろう」ということです。

今、実際に業績低迷で苦しんでいる会社は、「今のやり方では、営業利益は拡大できない」と理解すべきです。
会社が継続発展するためには、競合、少子高齢化、過疎化の環境の中で、「売上が伸びない時代でも儲かる」やり方に変えないといけないのです。
そのための改善可能領域は、商品構成や品揃え、マーケティング、オペレーションなど、営業活動のほぼ全てと言えます。

マーケティング力を向上させて(付けて)、粗利益を拡大すること。
オペレーション力を向上させて(付けて)、ローコストオペレーションを実現すること。
それによって、『生産性を上げる』ということ。
これらの課題に対して、具体的に計画を立てて、確実に行動することです。
また、解らなければ、学習することです。

今回紹介したクライアントは、自分たちが今まで経験したことのないことを成し遂げ、大きな成果を達成してくれました。
しかし、特別高度なスキルを持ったチームメンバーが揃っていた訳でもありません。
運よく、競合店が閉店した訳でもありません。

只々、彼らが前向きになって実行してくれたからです。


最後に、
バイヤーの一人は、「他所の売価が気にならなくなりました」とも、言っています。
また、一人のバイヤーは、「感動で、本当に涙が出ました」とも言っています。

これらの言葉が、彼らの成長の証です。
そして、強くなった証です。
そして、彼らは、経営者感覚を持っています。

サラリーマンから、ビジネスマンに変身しました。


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2020年04月16日

普通の人が叩き出した、大きな成果‼

昨日は、半年間の店舗活性化プロジェクトの報告会でした。

新型コロナウイルスのこともあり、WEB会議システムを使っての実績報告と課題提言。

定量的成果としては、
売上高138%(客単価120%、客数115%)で、営業利益も目標を上回る実績で、半年間の活性化プロジェクトは終了することが出来ました。

また、定性的成果としては、
① 店舗のブランド力の向上
② 差別化戦略の深耕
③ 地域との繋がり(ジョイントベンチャー)
そして、
④ 各現場担当者のリーダーシップ力アップ
⑤ 実践的マーケティング・スキルの向上
⑥ 結果を出す、『仕事の仕方』の習得
などです。

ひとえに、クライアントの現場の方々が、「前向きな取り組み」をしていただいた成果です。

現場の各メンバーは、皆で話し合い、目標に向かって共に行動する『良いチーム』となっています。
当初、元気がなく、下を向き、諦めムードが漂っていましたが、今は、確実に前を向き、目を輝かせ、主体的、意欲的に行動してくれています。
何と言っても、皆、明るいのです。
仕事は、『楽しく』遣れば、生産性も確実に上がります。

単純な、トップダウンでは、得られない大きな成果です。


そして、最後に、更なる成長を期待して、課題と提言です。
① 成長を止めない仕組みと行動
② 成功事例の水平展開
③ 「挑戦を楽しむ」という、風土づくり
です。

チームメンバーは、会社の財産として、まだまだ大きな成長が期待できるものと考えています。
また、プロトタイプの実験店舗も、成長過程であり、今後更に成長が期待できます。
重要なことは、この成長を止めないこと。
そのための仕組みづくりが重要であり、必須であるのです。

そして、私から、最後の提言は、
『常に、顧客目線を忘れず、
「お客が必要としていること」、「お客が悦ぶこと」、「お客の気付いていない何か」にフォーカスして、常に新しいことに取り組み、挑戦することを楽しむこと。
そして、成功するまで遣るという、前向きで、スピーディーな行動が当り前のチームであってほしい』と伝えました。


報告を終えると、経営トップから、
「次のプロジェクトを手伝ってもらいたい」
との指示をいただきました。

その内容は、
1. (引き続き)プロトタイプの実験店の成長
2. 不振、大型店の活性化
3. リニューアル店舗の計画
のプロジェクトを同時にコンサルティングしていきます。

大いにワクワクする、楽しいコンサルティングが出来そうです。
一人でも多くの人の人生を豊かにするために、気合を入れて指導してまいります。



-Mission(我が使命)-

私の人生の目的は、
より良い方法を教えて、人々の人生を豊かにすることです。



2020年03月11日

大胆な戦略的マージンミックス 【月刊商人舎2月号・原稿】

まず、「安さとは何か?」を考えることから始める必要があると思います。

お客が「安い」という場合、絶対的な価格と、相対的な価格があります。
絶対的な価格は、競合店の売価に対して、自店の価格を比べるときの売価です。
一方、「この商品価値なら納得の価格」と言うように、お客がその商品の品質と売価に対して、値ごろを感じるような、相対的な価格があります。 そして、お客が持つ、個人の価値観から「安さ」の意味は変わります。

注意が必要なことは、売る側の懐具合からくる「安さ(値ごろ感)」と、お客の考える「安さ」には、ギャップがあること理解することも重要です。

お客は、『売値』と『価値』とのバランスを賢く判断して、購買を決定しているのですから、大まかですが、どこでも売っているNB商品(コモディティ)は、低価格を提示することになります。
そして、ローカル商品やこだわり品(ノン・コモディティ)などは、その価値をお客に伝えて、価格の妥当性や値ごろ感を訴える活動に力を入れることが重要となります。


「他所の売価なんか見るな⁉」


私はクライアントに、「他所の売価なんか見るな‼」と教えています。

これは、野菜や鮮魚など生鮮部門のことですが、その真意は、実際にそのことによって、担当者が、お客に提供する商品の価格ではなく、価値を先に考えるようになってもらいたいからです。

売価を先に考えると、当然競合店のことが気になります。
しかし、本当に考えなければならないことは、ターゲット顧客に対して、「お客のためになる商品は何か」を問い続け、それに該当する商品を選定し、提供すべきだと考えるからです。

これは、綺麗ごとを言っているのではありません。
事実私のあるクライアント(中小企業)は、昨年の夏と冬に臨時ボーナスを出しました。
この企業は、地方で2店舗を運営していますが、この1~2年で、上場企業のドラッグストアが、なんと3店舗出店してきました。野菜や果物、肉なども取り扱っています。
そして、今まであった競合を含め、ドラッグストア5店舗と競合しています。

1店舗目が出て来ることがわかった時、改めてコンセプトと行動指針を立てました。
その時に私がクライアントに言った言葉が、「他所の売価なんか見るな⁉」です。
「鮮度と味で、地域ダントツ1番を目指そう」ということの意味です。
顧客にとって、本当に「お得で良い買い物をしてもらう」ための行動をするということです。

更に、付け加えたことは、「グロサリーの売上と粗利益は、毎年下がる」と言うことです。
ですから、「他所で売っていない良いものを売ろう」ということを考えて、行動してもらっています。
これらの日々の努力で、先述した成果に繋がったのです。

競争で苦しんでいる店舗は、基本的に、ここのところを理解してもらいたいと思います。


「値ごろ感」を出す‼


実践的マーケティングで理解しておきたいことの一つが、フロントエンドとバックエンドです。

フロントエンドは、お客の支持率の高い商品を低価格で販売することや、楽しいイベント企画などを、新聞折込みチラシなどの広告媒体を使って、商圏内の潜在顧客に訴えて、集客率を高めるという手法です。
来店客数を増やすことを目的としたマーケティングの仕組みのことです。

一方、バックエンドは、来店したお客に、粗利益がしっかりとれる商品やサービスを買ってくれるようにする仕組みのことを言います。
バックエンドは、商品自体の価値や、お客がそれを買う(使う)ことによって得られるベネフィットを、効果的に価値情報としてお客に伝えることが重要です。

フロントエンドとバックエンドは、昔から商売で言われている、「損して得取れ」に近いものです。お客は、安さと値ごろ感を体感することになります。
フロントエンドの『低価格』とバックエンドの『価値』を効果的に使い分けることによって、自店の営業戦略モデルを完成させます。

そのことによって、集客率と買い上げ率を高めることに繋がります。


実践的マーケティング手法を使う


ドラッカーの有名な言葉で、「マーケティングはセールスを無用にする」と言うものがあります。
これを実践的に言うと、「売れてしまう仕掛け(仕組み)を作る」ということです。
この時に重要になってくるのが、POPや試食、陳列演出などのプロモーションです。

値ごろ感を感じさせるプロモーションの事例を、幾つか紹介します。

①糖度表示と売価
果物の糖度をはかって、それをお客に伝えます。
そのことによって、お客から見た『値ごろ』を演出することが出来ます。
また、販売するほうも、品質に対する知識と意識を高めることが出来るようにもなります。

  写真① お客の支持を得て、高糖度トマトの売上比率が圧倒的に高い売場

②コピーライティングの技術
「商品を知って、納得して買ってもらう」ための技術です。
商品が良いから売れるとは限りません。
ターゲット顧客に対して、十分にその商品自体の価値や、使うことによって得られるベネフィット(お客の得)を伝えることが出来れば、商品は売れていきます。
「売れてしまう」仕組みを作る技術のことです。

③試食販売
糖度表示と同じように、お客に対してダイレクトに、商品の味を伝えることです。
お客は、味を確認した上で、納得したものを買うことが出来ます。

④圧倒する迫力感で値ごろ感を出す(100円均一)
品揃えや、マージンミックスで売り場を作り、お客の期待を超えることで、商品は動き出す。
写真は、40アイテムから50アイテムを集合させて作った、100円均一市の売り場。

これらの事例は、マーケティング手法のほんの一部ですが、このようなことの技術力を高めることで、『値ごろ感』を演出する活動を、ルーティンとして日々実行します。
そのことで、お客の納得の上で、粗利益を高めることを実現して、確実に営業利益を高めることにつながるのです。


戦略的にマージンミックスを活用する


ドラッグストアも、薬や化粧品と食品や日用品などとのマージンミックスをやっているのです。
単純に、スーパーマーケットもそれを、戦略的に、そして科学的にやればいいのです。
そのためには、「うちの会社としては、どういう形が考えられるか」を真剣に考えることです。

ここでいうマージンミックスは、一般的な粗利益をコントロールするマージンミックスと、部門別損益をコントロールするマージンミックスです。

粗利益をコントロールするマージンミックスは、部門やカテゴリーのマージン(粗利益率)ミックスです。
競合店の『安さ』に対して、自店の強みを生かしながら、お客に対しての低価格を打ち出すカテゴリーと、確実に粗利を稼ぐカテゴリーとに分けて運営し、粗利益率をコントロールするのです。
お客が、安さや値ごろ感を感じるために有効です。
具体的には、NB商品や玉子など、支持率(PI値)の高い商品(カテゴリー)の低価格を打ち出して、その他の商品やカテゴリーで、粗利益を確保して、全体の粗利益高(率)予算を確保するというやり方です。

しかし、これには限界があります。競合店も同じようなことをやってくることも、十分予想されるからです。

これに対して、戦略的なマージンミックスは、部門別損益を活用したマージンミックスです。
部門別損益を算出して、各部門の営業利益を活用して行うのです。
より戦略的なやり方であり、商圏内で自店のポジショニングを設定するという上でも、重要な戦略です。

要するに、人件費を含むすべてのコストを「ケチる部門(カテゴリー)」と「掛ける部門(カテゴリー)」。
また、粗利益を稼ぐ部門と、低値入で低価格を打ち出す部門とに分けて考え、実践することによって、お客の感じる安さを実現するのです。
もし、ここが理解できなければ、専門家に聞くことが早道です。それが、競争が厳しくスピードを求められる時代に重要な『リーダーの仕事』と言えます。

戦略部門の設定は、自店の置かれた競争状況や自社の強み、また、各部門の損益(営業利益)状況などによって、やり方(戦略)が異なります。

大まかな話しになりますが、洋日配や加工食品など価格設定は、中立化を意識して、ドラッグストアの売価に近づけます。
しかし、大きく下回ってしまうようなことをして、相手を刺激して、地域で消耗戦になっては意味がありません。
特に、資本力のない中小の企業は、絶対に避けるべきです。
また、加工作業が無いグロサリー部門全体は、店舗レイアウト、陳列什器、陳列作業など、特にランニングコストを計画的に低減する日々の改善活動が重要になってきます。

生鮮に関しては、野菜など支持率の高いカテゴリーを、値入を抑えて低価格で販売することは、店舗の日々の集客自体を高める効果がありますので、実行効果が大いに期待できます。

また、惣菜品全般は、差別化商品を作り上げることが出来れば、値入れを高くすることも出来ます。
そのことで、人時生産性をアップすることが可能となります。

この様に、部門別の営業利益のマージンミックスを行うことで、自社独自の営業戦略を構築し、お客に対して、『安さ』を十分に打ち出し、且つ、『味』や『鮮度』を確実に高めていくことが出来るようになります。


生鮮強化は必須課題


低価格販売を実現するために重要なことは、継続的に実行可能な仕組みを作り上げることです。
ローコストオペレーションを実現して、売価を下げるという『正しい手順』を組み実行することが重要です。
目先の売上を追うような単なる安売りは、確実に会社の体力を低下させることになってしまいます。

例えば、2019年度のコスモス薬局の粗利益率は、約19.9%で、販売管理費率は15.9%。営業利益率は、約4%となっています。
そして、食品の売り上げ構成比率は、約56.3%です。

販売管理費率の高いスーパーマーケットは、このような店舗が近くに出店することは脅威です。特に、生鮮部門が強くない店舗は、劇的に売上を落とすことになるでしょう。

スーパーマーケットが生き残るためには、生鮮部門の活性化は必須であり、重要課題であると言えます。


コスト削減による低価格の実現


一方、コスト削減ですが、人件費、販促費など損益計算書の経費のすべてが例外なしに対象になります。
そして、その中でも、圧倒的に経費率が高いのが人件費です。
作業訓練や仕組みの見直しなどによって、投入人時のムダを無くして、生産性を高めていくことが、コスト削減では一番貢献度が高く優先すべきことです。

例えば、FLコストを考えて、現場作業の改善を考えることは、効果的です。
FLコストは、食材原価と人件費を足したものです。
FとはFood(食材費)、LとはLabor(人件費)の略です。
飲食業界で使われる数値であるのですが、スーパーマーケットの業界では知らない人も少なくないかもしれません。

商品原価だけでなく、商品加工や陳列など、入荷から、お客が買い上げるまでに、それぞれの単品に対して掛けている(掛かってしまっている)人件費(投入作業人時)の総和の低減を実現するという考え方です。
FLコストを下げることが出来れば、単純に売価を下げることが可能となるのです。

また、チラシ広告などの広告費用と、その効果測定も重要です。
カラーで綺麗なチラシを作っていても、集客率が低ければ、ムダな経費を使っていることになります。

この様に、経費比率の高いものを重点的に、費用対効果の効果測定をすることを強くお奨めします。


※FLコストに関しては、商人舎WEBコンテンツ1月号で解説していますので、参考にしていただければと思いますこ。


価格だけのお客を相手にしたら儲からない!


最後に、「お客は、価格だけを見て買い物しているのではない」ということを正しく理解することが重要です。
競争が厳しくなり、売上の低下を気にして、利益の伴わない短期的な安売りをするようなことは、絶対に避けるべきです。

努力するべきことは、先述したような改善活動を確実に行うことです。
日本の多くのスーパーマーケットは、生産性が低いと言えます。
逆に言えば、業務改善を行い、ムダなコストを削り、生産性を高めることは十分可能であるし、そのための方法は、幾らでもあると言えます。

当然のこととして、価格競争だけを考えていては、店は存続できません。これは、大手企業でも、例外ではないことです。
そして、低価格だけを重視するお客を相手にしていては、ビジネスは儲からないのです。


クレームを言うお客も多くなって来ます。

競争上、必要最低限の低価格戦略を行うことは必要でしょうが、「価格以外の価値」に焦点を当てて、コンセプトを見直し、戦略的に売場づくりを考えるべきです。


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2020年01月26日

FLコストを理解して、がっちり稼ぐ‼【商人舎WEBコンテンツ1月号・原稿】

あなたは、FLコストをご存知でしょうか?

特に、飲食業界で使われる数値であるのですが、知らない人も少なくないかもしれません。
FLコストとは、食材原価と人件費を足したものです。
FとはFood(食材費)、LとはLabor(人件費)の略です。

私のクライアントには、その意味を教えて、日々活用してもらっています。
しかし、スーパーマーケットで、業務改善に取り組んでいる企業でも、「知っている」「活用している」という企業は、少ないと思います。

働き方改革や人手不足。
賃金の高騰や生産性の向上。
などなど、スーパーマーケット企業は、営業戦略にも関わる、これら多くの問題に直面しています。

競争環境の厳しい中、このFLコスト(比率)を正しく理解して、業務改善に取り組むことは、非常に重要です。
生産性をアップさせるうえで、FLコスト(比率)を、戦略的に活用すべきです。

今回は、FLコストの重要な意味と活用方法について解説していきます。


原価は、確実に上がっている⁉


例えば、ペットボトル飲料をお客が1本買ってくれるとして、その商品原価と荷受けからお客が買うまでの1本当たりにかかる作業時間の人件費の合計が、FLコストです。

商品原価だけを考えている人と、それにかかわるオペレーション・コストを考えて行動する人とでは、結果(営業利益)が大きく変わってくる可能性があります。
ここでいうオペレーション・コストとは、店舗内の商品管理に関わるコストの総和のことです。

店舗へ入荷した商品の荷姿でも、店内作業の作業工数は変わります。
そして、入荷から陳列、その後の売場の商品管理すべてにおいて、段取りや運搬方法、陳列方法などの違いで、オペレーション・コストは、大きく変わることになります。
生鮮部門においては、加工作業(切付け、盛付け、包装、値付け、片付けなど)があるために、更にコストは加算されることになります。

効率的
オペレーションの仕組みが出来上がっていないと、作業のムラやムダが多くなり、原価(FLコスト)は、確実に高くなっていきます。
商品原価を気にする人は多いのですが、販売に直接かかる現場の作業状況をチェックしている人は少ないのが現実です。

ある意味、商品原価以上に、作業人時のムダ遣いによるFLコストのアップの方が、生産性を考える上で重要なのです。

          
          【写真1】最初に手抜き(段取りが悪い)をすると、売れるにしたがって
               ムダな作業が発生する

生産性をアップさせるには、FLコストを意識して、現場の一連の作業をマネジメント(実地確認⇒検証⇒改善指導・訓練)することが求められます。


FL比率とコモディティとノン・コモディティ


削減すべきFLコストと、適切に拡大すべきFLコストがあることを理解することが、営業戦略上重要なポイントとなります。

例えば、先述したペットボトルなどの場合は、そのほとんどがコモディティ商品であり、他店との低価格競争にさらされています。
当然のこととして、FLコストを低減する工夫と行動が求められます。

一方、他店との差別化戦略としての、味にこだわった手作り総菜などは、ノン・コモディティ商品です。
他店が真似のできない商品に育て上げるためには、材料や製造方法にこだわる場合もあるでしょう。
この場合は、必要なFLコストを割り当てるという考え方を取って、商品価値を高めることを優先します。
そのことによって、値入と売価をアップすることが出来るようになります。

勿論、限りなくFLコストをかけるということでは有りませんが、コモディティ商品の販売とは、別の思考が求められます。

このことは、イニシャルコストとランニングコストの関係に似ている部分が多くあります。
例えば、店舗で使う設備や什器などです。
高い設備や什器でも、手間や人手(投入人時)を減らすことが出来て、効率性が増すことによって、ランニングコストを抑えることが出来れば、絶対に投資すべきです。
使用頻度も重要ですが、結果的にトータルコストを下げることが可能であれば、全く問題はありません。


だから、生産性を上げる必要がある‼


ここの様に、商品原価にばかりフォーカスしていてはいけません。
また、人件費が真の問題ではなく、コストに見合う生産性が高くないことが問題なのです。

今多くのスーパーマーケット企業が、経営に苦しんでいる原因が、生産性の低さです。
その中でも、固定費の中でダントツに高い人件費当たりの生産性を高めることは、競争激化の中で、最優先で取り組むべきことです。

そして、中小企業の場合は特に、コモディティ商品に軸足を置くのではなく、ノン・コモディティ商品の提供に力を入れて、その比率を高めることを計画的に行うことが、営業戦略上得策だと考えます。

あなたのお店でしか買えない商品やサービスを、取り揃え、そして、その良さを伝える努力をしていくことです。
そこに、レイバー(L)コストを戦略的に割り当てるのです。

そのためには、コモディティ商品の販売に関わるFLコストを、仕組みと作業訓練などによって、確実に低減していく行動を取ることです。



2019年12月17日

『キャッシュレス5%還元』明けの恐怖⁉ 【商人舎WEBコンテンツ12月号・原稿】

生産的な時間という概念


この10月から、消費税が10%に上がり、同時に軽減税率、キャッシュレス5%還元が実施されています。

思ったほどの売り場での混乱は見られないものの、申請手続き等の不備による混乱は、申請した多くの中小企業で発生しました。
改めて、中小企業の対応力と、スピード感に企業間格差を感じる出来事でも有った様に思います。

とは言え、20年6月までのキャッシュレス還元の仕組みを、棚からぼた餅的(戦術)に考えているか、または、危機感を持って先を見据えて、戦略的に捉えているかで、7月以降の業績に大きな影響を与える結果となると、私は考えています。


価格以外の価値を打ち出せ!



中小企業は、大手企業に対して、ハンディキャップを貰って、単純に喜んでいると、20年7月以降、大きなしっぺ返しを食らうことになるのでは、と私は考えています。
なぜなら、5%のメリットだけで来店しているお客は、還元が終われば簡単にいなくなってしまうからです。

重要なことは、6月までに、マーチャンダイジングとマーケティング、作業改善など、現状業務の改善を行い、確実に生産性を上げるための行動を取ることです。

そして、『価格以外の価値』に磨きをかけ、また、新たに生み出して、お客に伝えるための行動に力を入れて取り組むことです。

具体的には、商品開発、各種サービスの充実、接客レベル・アップ、実践的マーケティング力アップなど、お店の価値を上げること、伝えることに対して、確実に改善行動を行い、店舗価値を向上させることです。


見出し: 念のため…!



過去の記事でも申し上げていることですが、
「生産性を追うと、お客満足度が低下する」と思っている人がいますが、そういう人は、生産性に対する理解度が低いと言えます。

仕事を一括りで考えるのではなく、単純作業と付加価値業務に分けて、正しく理解することが重要です。
『単純作業』については、店内の作業工数と作業時間を減らすことを考えて、効率の良い仕組みを作るべきです。
そのことによって、有効な時間(人時)を作り出し、それを『付加価値業務』に対して、戦略的に投入するということが、真の生産性をアップするとことに繋がります。

また、店舗全体として、部門間の柔軟な応援体制の整備や、個人のマルチタスク化を図ることも、人手不足と賃金アップの問題に対して、大いに貢献することになることも忘れてはいけません。

これらのことを正しく理解して、具体的改善行動を取ることです。


6月までが重要な時間



そのためには、オペレーションと実践的マーケティングの正しい理解と、それを実現するための行動が求められます。 

オペレーションでの考え方としては、人時売上高と人時生産性にフォーカスすることが重要です。
先述したように、単純作業の作業時間(投入人時)を削減することによって、人時売上高のアップを意識します。
また、付加価値業務の(人時投入)拡大に対しては、投入時間当たりの粗利益高をアップさせることに視点を置いて考えると良いでしょう。

お客が、「なければ困るもの」「あったら良いなと思うもの」、また、「こんなもの(使い方)も有るんだ」という様に、お客の視点から、商品開発と実践的マーケティングを確実に行うことです。

そして、これらのことを具体的に計画立てて、課題ごとに、目標設定と達成期限を設けることです。
更に重要なことは、現場任せにせず、確実にリーダーがフォローを加えて、チームの達成を後押しします。


事例にみる正しい行動



先日、私のクライアントの青果部門が、長く続いた営業赤字の体質から脱却しました。

以下は、私のFacebookの記事を抜き出したものです。

・・・・・・・(以下、記事の抜粋)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ついに黒字化達成…! 大幅増益!
長い間苦しんだチーム。
今までの考え方、やり方を変え。やり続けた半年。
鮮度アップのための鮮度管理、数量管理。生産性アップのための作業改善、在庫削減。実践的マーケティングなど、チームメンバーは、確実に成長してくれました。

「嬉しくて、涙がでました。」
「いや、本当にやって良かったです」
彼らの心からの言葉を聞いて、こちらもウルッと、来ました。

そして、
「あと、もう少し頑張れば良かった」
という、悔しさと、次への挑戦の気持ちが、言葉に出てきました。

このチーム、まだまだ、この程度でゴールではありません。
一つの目標をクリアした段階です。
例えれば、飛行機が離陸するとき、加速に大きなエネルギーを使い、やっと前輪が浮いた状態です。これからが重要です。

粗利益が確実にアップ。
そして、投入人時数も大幅にダウンしました。

しかし、実績数値以上に嬉しいことは、現場のメンバーの意識が大きく変わり、俄然やる気を出してくれて、明るくなったことです。
各店長も、リーダーシップを発揮してくれて、改善のフォローを、してくれています。
マネジメント力も、確実にアップしています。
確実に、成功のためのプロセスを踏んでくれています。数ヶ月前のチーム状態から、様変わりしています。

「目先の売上を追わない!」、
コンセプトを正しく理解した、戦略思考の行動が身に付いてきています。

・・・・・・・(以上)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


これは、直近の現実に起こった業務改善の成果事例です。

長年の赤字体質から抜け出して、大幅な営業利益の改善を実現しました。
そして、チームは、更に上を目指してくれています。

このように、営業利益を高くできれば、少々のことが起こっても、慌てなくて済むのです。
小手先のテクニックや、目先の売上を考えるようなこともなくなります。

事実、このチームのバイヤーは、日々競合店の売値を気にして、それに対応して、時としては品質を落として、販売してしまうこともありました。

しかし、前回の訪問のとき、
「競合の売価が気にならなくなりました」と、彼は言っています。

それは、品質と味という、『お客の価値』に視点を合わせて考えることが出来るようになったからです。


価格で大手企業やドラックストアに対抗することは、会社の寿命を縮めてしまうことになります。

価値に磨きをかけて、「スーパーと言ったら○○」という様に、あなたの店の名前を出して貰えるように。
そして、何時も選んでもらえる、『デスティネーション・ストア』を目指すべきです。

仕事は、俄然楽しくなります。

正しい業務改善を行いましょう!


2019年11月27日

「何に時間を割り当てるか」で、生産性は格段に変わる⁉

経営資源は、人、物、金、そして情報。と、言われます。
そして、生産性を考える上で、もう一つ重要な要素が、『時間』です。

私は、特に時間は、重要であると考えています。
スーパーマーケットでも、人時売上高や人時生産性、一日、一ケ月、一年当たりの売上高、粗利益高と、言うように、ベースになっているのが、時間です。

そして、その経過とともに、業績に大きな差が生まれてきます。




生産的な時間という概念


生産的な時間とは、営業利益(収入)に繋がる時間の意味です。

ある情報誌で読んだのですが、フォーチュン500の調査結果で、CEO(最高経営責任者)の生産的な時間は、1日たった28分だったそうです。

その本の中に書かれていた内容を、スーパーマーケットに当てはめてみると、
①非・生産的な時間
 ・世間話
 ・ネット検索
 ・メールチェック
 ・電話対応
 ・事務所の整理

②生産的な時間
 ・商品開発
 ・マーケティング
 ・プロジェクト管理
 ・ビジネス拡大ための取り組み

③超生産的な時間
 ・商品開発の仕組みを作る
 ・マーケティングの仕組みを作る
 ・ビジネス拡大の仕組みを作る

というようになります。

これらを実際に、社長、経営幹部、部長、店長、チーフと言うように、職位毎に、『リーダーの時間の使い方』を考えることは、ビジネスの発展を考える上で、非常に重要です。


リーダーは、何に時間を割り当てるべきか?


リーダーが、何に多くの時間を使っているかで、時間の経過とともに、チームの成果は変わってきます。

単純に考えて、リーダーの使える時間配分で重要なことは、『マーケティング』とその『仕組みづくり』であると私は考えています。

上記のように、『超・生産的な時間』は、
・商品開発の仕組み(システム)を作る
・マーケティングの仕組み(システム)を作る
・ビジネス拡大の仕組み(システム)を作る
というように、正にマーケティングのことになります。

ですから、多くの仕事に対して、生産的なことから優先順位をつけて、その上位のことに時間を確実に割り当てることを考えるべきです。

当然、優先順位の低いものについては、『止める』『減らす』という選択をする必要があります。
現実的には、それらを部下(他者)に、遣ってもらう(任せる)ことを考えることが重要です。
結果的に、部下のスキルアップと成長を実現することにもつながり、チーム力は確実にアップします。


とにかく遣ってみる


考えているだけでは、何も変わりません。行動に移すことです。

遣ってみると、今まで考えられなかったような成果が出てくるものです。
そして、このことは、決してリーダーだけのことではなく、個人にも当てはめて考える必要があります。

競争が益々厳しくなる時代です。
非効率なことに対して、せっせと汗を流していて、低い生産性を垂れ流せるような時代ではないのです。
ルーティン化して、どうでも良いことは、サッサと止めてしまいましょう‼

将来の成長のために、生産性の高いことにシフトして考え、行動する癖を付けましょう。



2019年11月21日

コモディティと、値下げと、低収益⁉

「ありふれたものを、ありふれた方法で売ると・・・?」
言うまでもなく、販売価格は低下して、粗利益率は低下。

そして、生産効率の悪いオペレーション(作業)で運営していれば、
営業利益も、確実に低下することになる。

これは、当たり前の理屈です。

しかし、これに近いことをやっているスーパーマーケットは、巷に山ほどあります。


なぜ、ありふれたものを売るのか?



平凡で、何処の店でも手に入る商品(安物)やサービスは、価格競争で、低価格での販売を余儀なくされます。


なぜ、ありふれた方法で売るのでしょうか?

それは、マーケティングの勉強をしていないこと。
詳しくは、お客のニーズ(特に顕在ニーズ)を理解していないこと。
が、考えられます。

それと、
重要なことは、
自分の懐具合(生活感)で、品揃えする商品やサービスを考えていることです。
お客は、価格にだけ価値を感じている訳ではないのに、です。

お客は、自分の気持ち(心)や生活を豊かにしてくれるものには、ちゃんとお金を払ってくれます。
また、「そういうものを探している」と考えるべきです。

物が溢れている今の時代、お客は、お腹を満たすことだけのために、行動している訳ではないのです。


コモディティ・グッズも、差別化できる!



コモディティ・グッズでも、差別化(高価格化)をはかる方法は、幾らでもあります。

では、どうしたらいいのか?
「お客のニーズ(嗜好や好み)を読み取り、それに対して「購買意欲を駆り立てる」仕組みを作るのです。

具体的には、商品の価値を、POPや対面の推奨販売などの方法で伝えるのです。
『価値』は、伝えないと解りません。

単純に、誰でも知っている商品を、「こんな使い方ありますよ!」と、教えてあげることも価値を高めることになります。

そして、何より、有名メーカーのNB(ナショナル・ブランド)以外の商品開発に取り組むことです。
世の中には、
・鮮度の高いもの
・味の良いもの
・無添加のもの
・自然栽培のもの
・オーガニックのもの
・体(健康)に良いもの
・美容に良いもの
・歴史(ストーリー)のあるもの
など、価値ある商品は、山ほどあります。
そして、作ることだって出来ます。

これらに当てはまる商品を仕入れたり、商品化したりして、販売するのです。

そして、その「価値を確実にお客に伝える」行動をするのです。
そのためには、実践的なマーケティングの勉強をすることを、強くお奨めします。


価格(値引き)で、消費者の支持を得られるのは、一瞬!



低価格で集まった客は、他所の低価格で、簡単にいなくなります。

本来、自店の『顧客』では無いのです。
お店に、利益を落としてはくれません。
それどころか、利益の掃き出しになってしまいます。

本質的に、『お客様の心を鷲づかみにする』には、価値ある高品質の商品やサービスを提供することです。
そのことによって、『真の顧客を創造する』のです。

また、提供し続けるための仕組みを作ることが重要です。

それが、ポジショニング(自店の立つ位置を決める)です。
低価格だけを考える客ではなく、価値を理解してくれるお客(ターゲット)に対して、そのお客が喜んでくれる商品やサービスを提供することを考えて、行動しましょう。

きっと仕事は、楽しくなります。
働くあなた(仲間)も、ウキウキしてきます。

そして何より、お客は、ワクワクするお店に集まります。



2019年11月13日

業務改善で結果を出す、リーダーの『仕事の仕方』⁉【商人舎WEBコンテンツ11月号・原稿】

今回は、業務改善で、良い結果を出すためのリーダーの行動について、事例を交えて解説したいと思います。

私のクライアントの事例です。
このクライアントのある部門は、営業利益改善を目的とした業務改善を行っています。
作業改善や在庫削減、売場改善と実践的マーケティングなど、業務改善の“ド定番”を実践してもらい4ケ月が経ちます。
売上は、まだ世間並の伸びですが、粗利益率が少しずつアップしてきて来ました。
そして、5ケ月目、大きな期待をして、実績数値が出るのを待っていました。

ところが、月々順調に伸びてきた粗利益と営業利益が、急にダウンしてしまったのです。
前年の実績に対しては、アップしていますが、期待していた数値とは、大きくかけ離れています。
その原因は、各チーフ、各バイヤーのこともあるのですが、一番の原因は、店長や商品部長といったリーダーの行動でした。

良い結果を出せるチームと、そうでないチーム。何が違うのか。
そして、何をすれば良いのか。
店長や商品部長などのリーダーが、遣るべき仕事を確実に行っているかで、業績に大きな差が出てきます。
多くの企業で、このことを正しく理解していない場合が多く見掛けます。


個人の成長とチームの成長



私のコンサルティングの経験から、10人の人がいれば、1人か2人は、新しいやり方を教えると、実践して、結果を出し、目覚ましく変化(成長)していきます。
中には、その数がもっと多いチームもあります。

そういう人達は、課題を与えると確実にそれをこなして、高い目標を与えても挑戦していきます。
そして、解らないことについては、質問もしてくれます。
結果的に、それらの人達は、自分自身の成長を自覚することになり、仕事は更に面白くなっていきます。

また一方、それを横目で見ていて、刺激を受けて、先行者の後を追いかけて、徐々に同じような行動をとれるようになっていく人もいます。
しかし、これらの人達は、全体の一部でしかありません。

チーム全体として、どう変化していくのか、残されたその他大勢の人達をどう導くのかが、チームリーダーの重要な責務なのです。


リーダーの仕事についての教育



結果がなかなか出せないチームでは、そのリーダーが、リーダーとしての仕事をしていない場合が多くあります。

理由は様々ですが、先ず会社が、リーダーの仕事について、教えていないことがあります。
ここでいう、教えていないとは、コンサルティングや実践経験のある方のセミナー(社内も含む)や指導を、『計画的に受けさせる仕組み』がないということです。

例えば、部門のチーフとして、良い成績を出して、店長に抜擢されても、店長になって、同じように良い成績を残せるとは限りません。

それは、部門から店舗という物理的守備範囲の拡大もさることながら、部下の数が圧倒的に多くなることなど、部門のリーダーと店舗のリーダーとでは、仕事や業務の範囲が全く違ってくることです。
そして、店舗の長として、お客や地域の対応、そして、本部との関りなど、責務が伸し掛かってくることにもなります。

企業規模の大きな会社で、教育の仕組みが出来上がっているところは別として、中小零細の企業では、なかなかそのような仕組みがないことが現実でしょう。
「役職が人を育てる」言うこともありますが、当事者にとっては負担も大きく、会社にとっても、無駄な時間を使うことになりかねません。


そのためには、教育の機会を計画的に設けるということは、非常に重要なこととなります。


結果を出せないリーダーの行動



先述のクライアントのある部門は、長く続いていた業績低迷から、折角回復してきているのに、各リーダーは、ほとんど現場の改善活動のフォローをしていませんでした。
改善項目の進捗状況や実績数値の確認。解らないことに対しての質問など、遣るべきことは、はっきりしています。

そして、今回のように、目的が明確になっている時に、現場の担当者とリーダーが、目標に向かってともに行動する。そして、それをリーダーがフォローする。
まさに、チームとして行動するという、組織において非常に重要な行動。
それを、実行していなかったということは、余りにも勿体ないことです。

結果がうまく出せないリーダーの場合、「コンセプトや戦略、そして目的(目標)を、そして、その重要性を正しく理解していない」ということがあります。
結果的に、ここぞというときに、仕事の優先順位が付けられず、どうでも良いことに時間を消費してしまっているということが多いのです。

リーダーが、そうであれば、そのチームメンバーも、リーダーと同じ程度の行動をすることになり、全体としての生産性も改善は望めないことになってしまいます。

目的と目標を正しく理解して、それに対して現場のアイデアを出し合いながら、目標に向かって無駄なく進むことが、重要であり、それを正しく導くことが、リーダーの責務であるのです。
そして、中々うまくいかない現実の壁にぶち当たったときに、どう行動できるかも重要です。
当然、解らなかったら、誰かの力を借りることも、重要な行動(手段)であり、無駄な時間を費やさないという意味でも、とても効率的です。


部下に結果を出させる、リーダーの行動



言うまでもなく、リーダーは、現場を見る(見続ける)ことです。
現場を大して見ないで、終わったこと(過去)の実績数値だけを眺めていても、意味がありません。

現場におけるお客の不都合さ、従業員の動き、売場づくりと完成度など、リーダーには見るべき重要なポイントがあり、それぞれに対して、また時間軸の中で、優先度をつけて日々判断していく必要があります。

そして、常々現場の現実を確認し、その裏付けをとるために実績数値を診ることで、効果確認と改善課題設定を行います。
このことによって、改善効果を確実にして、成果を拡大させることに繋がります。

ですから、多くの場合、その内容と回数に比例して、業績も変化することになりますから、自分自身の立つ位置をはっきりとして、ルーチン作業に汗を流していてはいけません。


良いプロセスが結果を生む



しかし、すべての改善活動が上手くいくとは限りません。
新米のリーダーは、失敗することも少なくないと思います。

しかし、ここは前向きに考える必要があります。
失敗した事実は、良い意味で、「こういう行動では、良い結果が出せない」ということを学んだことになります。
多くの行動を起こせば、徐々に「成功の確率」高くなります。

どちらにしても、行動無くして、何も学ぶことはできません。
いくら知識を蓄えても、実践しなければ、それ自体が無駄な行動であると言えます。


「自分の部下が育った」ということが、リーダーの『評価の仕組み』になっているか⁉



最後に、
私は、チームリーダーの仕事の中で、特に大きな責務が、部下を育てることだと思っています。

トップダウンでも仕事はできますが、
結局、同じ成果でも、個人個人が成長して、チームとして結果を成し遂げたことのほうが、時間の経過とともに、チーム力を付けることになり、会社の大きな資産となります。
そして、チームからリーダーがいなくなっても、チームで考え、行動する力を持つことになるのです。
これは、チーム・スポーツで考えれば簡単に分かります。

その意味でも、会社の評価制度に、『部下の教育と訓練』の項目と、その制度がどれくらい戦略的に埋め込まれているかは、非常に重要なこととなります。

もし、それが社内に無いのであれば、緊急ではないのですが、非常に重要課題であるのですから、少しでも早く制度づくりに着手して仕組みを作り、スタートを切ることを強くお奨めします。

念のために、ゼロから社内で作ることは、考えないほうが良いと思います。
現場を熟知した専門家に手伝ってもらうことが良いでしょう。
結果的に、無駄な時間を使わなくて済みますし、成果を早く受け取ることに繋がります。


今月、先述の会社のオーナーから報告がありましたが、粗利益額が前年対比110%を確認したという連絡が、私に届きました。
言うまでもなく、営業利益は大幅な伸びとなります。
確実に生産性は伸びてきます。
『リーダーの仕事』が、徐々に理解できて、少しずつチーム力がアップしてきているようです。



2019年10月31日

要注意‼ リーダーがチームの成長を止めてしまう⁉

今回は、「良い結果を出すため」の現場でのリーダーの行動について、実践的なこと解説したいと思います。
私のクライアントは、良くも悪くもそれぞれに特徴があり、「強み」があり、「弱み」も持っています。そして、各リーダーも、十人十色です。
良い結果を出せるチームと、そうでないチーム。何が違うのか。
そして、何をすればいいのか。

リーダーが、リーダーのするべき仕事を、確実に行うことが、業績を大きく左右することになります。




個人の成長



私のコンサルティングの経験から、10人の人がいれば、1人か2人は、新しいやり方を教えると、実践して、結果を出し、目覚ましく変化していきます。
中には、その数がもっと多いチームもあります。

そういう人達は、課題を与えると確実にこなし、高い目標の課題を与えても挑戦していきます。
そして、解らないことには、質問もしてくれます。
結果的に、自分自身の成長を自覚することになり、仕事は更に面白くなっていきます。

また、それを横目で見ていて、刺激を受けて、先行者の後を追い、徐々に同じように行動をとれるようになっていく人もいます。

しかし、これらの人達は、全体の一部でしかありません。
チーム全体として、どう変化していくのか、残されたその他大勢の人達をどう導くのかが、チームリーダーの重要な課題です。


リーダーの仕事についての教育



結果がなかなか出せないチームでは、そのリーダーが、リーダーとしての仕事をしていない場合が多くあります。

理由は様々ですが、先ず会社が、リーダーの仕事について、教えていないことがあります。

例えば、部門のチーフとして、良い成績を出して、店長に抜擢されても、店長になって、同じように良い成績を残せるとは限りません。

それは、部門から店舗という物理的守備範囲の拡大もさることながら、部下の数が圧倒的に多くなること、など、部門のリーダーと、店舗のリーダーとでは、仕事や業務の範囲が全く違ってくることです。
そして、店舗の長として、お客や地域の対応や本部との関りなど、責務が伸し掛かってくることになります。

大きな会社で、教育の仕組みが出来上がっている企業は別として、中小零細の企業では、なかなかそのような仕組みがないことが現実でしょう。
「役職が人を育てる」言うこともありますが、当事者にとっては負担も大きく、会社にとっても、無駄な時間を使うことになりかねません。


結果を出せないリーダーの行動



結果がうまく出せないリーダーの場合、多くあるのが、「コンセプトや戦略を、正しく理解していない」ということがあります。
結果的に、仕事の優先順位が付けられず、どうでも良いことに時間を消費してしまっているということです。

リーダーが、そうであれば、チームメンバーも、リーダーの行動と同じことをすることになり、全体としての生産性も大きく落ち込んでしまうことになってしまいます。

目的と、上位目標、目標ということを正しく理解して、それに対して現場のアイデアを出し合いながら、目標に向かって無駄なく進むことが、重要であり、それを正しく導くことが、リーダーの責務であるのです。
そして、中々うまくいかない現実の壁にぶち当たったときに、どう行動できるかもじゅうようです。
当然、誰かの力を借りることも、重要な手段であり、無駄な時間を費やさないという意味でも、効果的でしょう。


実際、この事ができないリーダーも、少なくないのです。


現場が結果を出すためのリーダーの行動



言うまでもなく、現場を見ることです。
机上で、終わったことの数値(実績)だけを見ていては、いけません。

お客の不都合さ、従業員の動き、売場づくりと完成度など、リーダーには見るべき観点が多くあり、それぞれに対して、また時間軸の中で、優先度をつけて日々判断していく必要があります。

そして、営業関係のことについては、常々現場を確認し、その現場の現実を確認する意味で、実績数値を診ることで、効果確認と改善課題設定を行います。
このことによって、改善効果を確実にして、成果を拡大させることに繋がります。

ですから、多くの場合、その内容と回数に比例して、業績も変化することになりますから、自分自身の立つ位置をはっきりとして、ルーチン作業に汗を流していてはいけません。


良いプロセスが結果を生む



しかし、すべてが上手くいくとは限りません。
新米のリーダーは、失敗することも少なくないと思います。

しかし、ここは前向きに考える必要があります。
失敗した事実は、良い意味で、「こういう行動では、良い結果が出せない」という、「失敗するやり方」を知ったと言うことになります。

多くの行動を起こせば、徐々に「失敗しない方法」を知ることに繋がるのです。

どちらにしても、行動無くして、何も学ぶことはできません。
いくら知識を得ても、実践しなければ、それ自体が無駄な行動であると言えます。


「部下が育った」ということが、リーダーの評価になっているか⁉



最後に、
私は、チームリーダーの仕事の中で、特に大きな責務が、部下を育てることだと思っています。

トップダウンでも仕事はできますが、
結局、同じ成果でも、チームで成し遂げたことのほうが、時間の経過とともに、会社の大きな資産となります。

そして、チームからリーダーがいなくなっても、チームは行動する力を持つことになるのです。

これは、チーム・スポーツで考えれば簡単に分かります。

その意味でも、会社の評価制度に、『部下の教育と訓練』の項目と、その制度がどれくらい戦略的に埋め込まれているかは、非常に重要な要素となります。

もし、それが無いのであれば、緊急ではないのですが、非常に重要課題であるのですから、少しでも早く制度を確立して、スタートを切ることを強くお奨めします。

念のために、ゼロから作ることは、考えないほうが良いと思います。
専門家を使うことです。

結果的に、無駄な経費と時間を使わなくて済みますし、成果を早く受け取ること繋がります。



2019年09月02日

業務改善の目的は、『稼げる会社』にすること‼

スーパーマーケットの多く企業では、生産性が低いと言えます。

生産性が低いということは、会社の営業利益率が低いことや、従業員の報酬が低いこととも直結します。

サミットリテイリングセンターの業務改善の目的は、その生産性をアップすることにあり、結果的に営業利益率を高めます。

ですから、単純に人手を削ることや、経費を削ることを意味するものではありません。
私は、正しい『仕事のやり方』を教えていると考えています。

生産性が低い会社は、過去から『やり方』を繰り返しています。
その中には、良いやり方もあれば、とんでもない非効率なものもあります。


■ 真の目的

業務改善は、
「お客様に、より良い商品(サービス)を提供し続ける」ために、効率的な仕組みや、組織を作り上げることが、真の目的になります。

お客様の満足や支持を得て、会社の利益と従業員の報酬を大きくするための活動全般のことです。

業務改善と聞いて、ケチケチ経営をして、人件費や各種の経費を減らすことと考えている人もいると思います。
勿論、無駄な作業や工数は減らすべきですが、よく巷でいわれるリストラの単なる人減らしのことではありません。

お客の満足を実現し、営業利益を拡大するために、「遣るべきことをやる」ためのものです。


■ 中長期の視点

正しい業務改善は、短期の視点ではなく、会社の継続と発展という長期の視点で考えるべきものです。
言い方を変えれば、『人と組織の生産性の向上』と、『お客様に提供する商品やサービスを進化し続ける』ための活動全般のこととも言えるでしょう。

とは言え、目の前で起こっている活動理中で、『お客のためにならないもの』や『従業員の成長に役に立たないもの』などは、できるだけ早く、現場から取り除くべきものもあります。

しかし、コンセプトや戦略、従業員の成長などという重要課題は、ある程度のスピードも必要ですが、中長期の目標設定で計画を立て、じっくり且つ、確実に取り組むべきものでしょう。


■ 商品やサービスがお客様の期待を超えるには

競争環境が厳しくなっている現在重要なことは、独自の商品やサービスの継続的提供を念頭に置く必要があります。

お客の顕在ニーズを補うだけでは、ドラックストアなどの低価格攻勢に対して、中小零細資本のスーパーマーケットは、勝ち残ってはいけません。

ベンダーが提案してくれる商品だけに留まらず、独自ルートでの商品開発が必要です。

例えば鮮度抜群の地場野菜や鮮魚などは勿論、出来立て惣菜や美味しい寿司など、自店での商品開発が、今後の競争上の優位性を確立することになってきます。

また、「笑顔で挨拶できる」従業員の教育と訓練なども、とても重要なことです。


■ やり方を変える


結果を変える為には、当然のことながら、今までの現場のやり方を大幅に変える必要があります。
ポイントは2つあります。『止めること』と『変えること』です。

新しくやることを決める。
その為には、新しい行動を起こさなければならなくなります。
その為には、全体として時間が足りなくなる場合もあります。
その為には、何か作業を止めなければなりません。
その為には、『止める作業』と『止めない作業』に仕分けします。
その為には、社内の誰かにその業務を任せるか、外注にします。
そして、もう一つは、効率の悪いやり方を、『効率の良いやり方』に変える要があります。時間をベースにして、もっと早く、楽に、簡単に、出来る方法(手順、段取り、道具など)に変更することです。

このように現状の一連のプロセスの見直しと変更を定期的に行ない、スタンダード・レベル(標準値)を徐々に向上させます。


■ 目的と職責を正しく理解して行動をとる

目的(目標)が決まれば、それを合理的、効率的に実行するための役割(機能)分担と、時にはチームメンバーを適材適所で配置しなおす必要があります。
限られたメンバーで、効率よく、スピードをもって目的(目標)を達成するためです。

また、職位、職責において、主体業務を、責任を持って遂行するリーダーシップを発揮することも非常に重要です。

現場での一例ですが、
・何時も忙しそうに、商品補充をしている店長
・売り場の商品の食べ方、使い方を知らない担当責任者
・簡単な補充や商品加工しか出来ない、10年も勤めているベテランのパート社員
などは、よく見受けられる光景です。

「日本人の多くは、勤勉で向上心を強く持っている」といわれます。
「部下を今の実力だけで見ている限り、それだけの実力で終わります。本来出来るはずのレベルまで訓練すれば、本来出来るはずのレベルまで登って行く」のです。

リーダーは、このことを正しく理解して、自分の時間を、生産的に使わなくてはいけません。



2019年06月10日

戦略は、「やらないこと」を決めること

戦略を立てられないで困っている経営者は、意外に多い様に思います。

例えば、営業戦略を立てる時に、役に立つのが、実践的、そして、戦略的マーケテイング思考だと、私は考えています。

結果が出ない一番の原因は、今のやり方が、『こちら目線』になってしまっていることです。
「昔のままのやり方を繰り返す」ということは、「このままでいい」という、正にこちら目線です。

「お客(相手)はどう考えるか」ということが、マーケテイング思考です。成長するビジネスの全ては、ここから始まります。
ですから、その行動の結果が、『売れてしまう』ことに繋がるのです。

プロダクトアウト(売る)ではなく、マーケットイン(売れる)の発想を持つことが重要です。
そして、ターゲティング(誰に売るのか)とポジショニング(こちらは何をするのか)をハッキリすることが、戦略を考える上では重要です。


■ 使えるフレームワーク

営業戦略を考えるときに、私がよく使うフレームワークが有ります。
それは、『戦略』と『オペレーション』と『リーダーシップ』で構成する下の図です。


この3つに具体的内容を落とし込むと、これから、「遣ること」、「遣るべきこと」が、とても理解しやすくなります。


■ 戦略は、簡単に考える

単純なことなのですが、お客は戦略など考えて、買い物などしていません。

お客は、良い買い物が出来ることが望みです。
「如何に良い物を買うか」です。
「良い物」の定義は、人それぞれですが、スーパーマーケットの売場では、「鮮度の良い」、「美味しいもの」、そして、「安全なもの」が、基本となるでしょう。

そして、「楽しい」が、加われば、スーパーマーケットの普段の買い物でも、お客は、俄然嬉しくなります。
そして、「安さ」も無視はできませんが、大事なことは、「価値が有る」ことであり、ただの低価格ではいけません。

念のため、価格だけの商売は、長続きしません。働くほうにも、遣り甲斐が感じられないと思います。
特に、資本力の無い中小企業は、絶対にやってはいけません。

ここまで話すと、営業戦略の中身が、少し解って来るのではないでしょうか。
要するに、お客に「何を日々、体感してもらうか」の視点で考えるのです。
「何をやりたい・・・」では、有りません。


■ オペレーション力を理解する

戦略は、オペレーションが伴わなければ、絵にかいた餅です。
また、リーダーシップもある意味オペレーション力とも言えます。

例えば、戦略実現のためには、どういう人員をリーダーとして、どの様な人員構成(組織)を組むかということが、成功するための絶対条件と言えるでしょう。

しかし、決して、経験が長いということではなく、戦略実行に対して、ある程度それを理解して、実行のための「意思」を持っているかということが大事です。
少しぐらい失敗しても、意思を持った行動は、確実に目標に近づくことが出来ます。

そして、リーダーシップで大事なことは、常に一歩引いて、目標に向かって進んでいるか、問題は無いか、ということを第三者的視点で、チーム全体の行動を観察して、必要に応じて適宜修正を掛けることも必要となってきます。


■ 売上が伸びない時代の営業戦略

営業戦略を立てることを、「ほとんど経営者が知らない」と言うのが現実です。

今更と思われる方もいると思いますが、少なくとも、私が業務改善のコンサルティングをしていて、日々、強く感じていることなのです。

その大きな原因の一つが、多くの人が戦術を追っているということです。
人が遣った表面的な現象。
しかし、戦術は所詮戦術です。

戦略とは、「なぜ、やるか‼」を理解するという原則があります。戦術は、その実現のための方法です。
当然、お客のためであり、従業員のためのものなのです。

戦略を勉強せずに、戦術の使いまわしを続けていては、「当たるも八卦、当たらぬも八卦」状態になり、時に成功することも有りますが、中長期では企業の成長には、結び付く可能性は非常に低いことになると言えます。
当然、会社の大事な資産である、『従業員の成長』には、結び付きにくいと言えるでしょう。

『戦略を立てて、目標に向かって、出来るだけ無駄なく進む』
その時必要になる戦術は、大いに他が遣っていることも真似て良いのです。
それは、「なぜそれを遣るか」が解ってやるのですから、成果を出す確率は、大いに高いと考えられます。

正しく、無駄なく進むためには、少しだけ勉強して、『戦略』を立てましょう。
結果的に、早道を探すことが出来ます。
生産性は、俄然高くなります。



2019年06月09日

簡単に、売上が上がる方法⁉

売上の低迷で悩んでいる人は、多いと思います。

しかし、悩んでいるだけでは、ただジリ貧の道を突き進むだけです。
遣らなければいけないことは、実践的なマーケティングの手法を学ぶことです。
遣ってはいけないことは、目先の売上を追うための戦術を真似ること、そして、それを繰り返すことです。

基本原則を勉強すれば、応用が利きます。目先の売上を取るための戦術に、ムダな時間とお金を使うことがなくなります。
その戦略的方法をお伝えします。




■ 客単価を上げることを考える

これだけ競争が厳しくなってくると、なかなか来店客数を増やすということは、難しくなります。

そこで考えたいのが、客単価を増やすことです。
売上を上げる方法は、数値上3つだけです。
それは、購買客数、客単価、購買頻度のそれぞれを増やすことの3つです。

このうちの客単価を増やすことを考えます。
来店してくれる客数を増やすには、チラシを撒くなどの方法がありますが、お金も時間もかかります。
しかし、客単価を増やすという行為には、さほどお金もかかりませんし、ほとんどの場合、時間もわずかで済みます。


■ 基本は、『売場づくりの4P』を正しく理解する

客単価を増やすという場合に、絶対的に知っておきたいキーワードが、『売場づくりの4P』です。

これは、私が、マーケティングの4Pを応用して考えた方法です。
「商品」「展開場所」「プロモーション(販促活動全般)」「価格」のことです。
これをいかに活用するかで、良い結果を出せるようになります。

商品は、部門やカテゴリーのナンバーワンのアイテムに設定します。

展開場所は、第一マグネットの通過率、視認率、接触率などの高い場所。つまり、売場内の一等地ということです。

プロモーションは、チラシ広告、LINE、FacebookなどのSNSなど、有料、無料の媒体。
営業POP、試食販売、各種イベントの活用など、あらゆる販促活動を考えて、その中の一つ、または複数を組み合わせて、効果性を追求します。



価格は、低価格も方法の一つですが、粗利を蓄えて、戦略的にマージンミックスで安く売ること以外は、お奨めしません。
基本的には、その商品の価値を最大限に引き出し、POPや試食販売の様に、直接的にお客に訴えていきます。
そのことによって、売価を引き上げることを考えます。
嘘は絶対にいけませんが、真実を、場合によっては、その商品のストーリーを伝えて、商品の真の価値をお客に伝えることに努力します。

そのことによって、お客は価値にお金を払ってくれます。
気に入れば、リピーターになってもくれます。
結果的に、来店頻度を増やすことにも繋がることとなります。

※『売場づくりの4P』は、サミットリテイリングセンターの他の記事を参照してください。


■ 重点管理商品の間違い

重点商品については、押さえておきたいことがあります。

それは、基本的に売上が高く、お客の支持も高い商品やカテゴリーを選定します。
特に、「部門の売上を上げたい」という場合は、この選択肢を外さないことです。

勿論、戦略的に開発した商品なども、売場づくりの4Pを使うと、効果かは最大化することが出来ます。
大いに使って、その売り場づくりのスキルを上げて行ってください。

決してやってはいけないことは、思い付きで、どうでも良い商品に重点商品を設定しないことです。
基本的に、ある一定期間に部門の売上を押し上げることを考えて、実行計画を立てるようにすると、時間と経費も無駄遣いしなくて済みます。


■ 「どこまでやるか」で結果は、大きく変化する

特に、売場づくりの4Pの内、プロモーションは、営業POPや試食販売を外さないことと、「これでもか」というぐらい、思いつく手段を使ってもらいたいと思います。

「やったけど、今一つ売れませんでした」という場合のほとんどは、「プライスカードをはめただけ」ということが圧倒的に多いのです。

最初は、面倒なことも有るかと思いますが、慣れてしまえば、当たり前に簡単に出来るようになって来ると思います。


■ 成功経験を積み重ねる

せっかくチャレンジするのであれば、「ここまでやった」という方が、確実に成功する確率が高まり、将来の成果拡大にも繋がってきます。

自転車に乗れるようになるのも、最初は大変です。
しかし、一度乗れるようになれば、当たり前に乗れるようになります。
マーケティングも、全く同じです。
遣ればやるだけ、勝手にスキルがアップして、成功の確率も非常に高くなります。

是非、積極的にチャレンジしてみてください。
遣らなければ、非常に勿体ないことです。



2019年06月07日

数値を理解すれば、『儲け』は大きく変わる‼

健康を考えるとき、日々の食事や運動が大事であることは、ほとんどの人が知っています。
しかし、健康診断を短い周期で、定期的に受けている人は、少ないようです。

このことは、スーパーマーケットの現場でも、同じことが言えます。
営業活動のカルテである損益計算書を診ている人は、非常に少ないと思います。
私が、ここで言う、「診ている」というのは、実績数値を確認し、「改善に努めている」また、「戦略的に使っている」ということです。

「何となく見ているけど、大して気にしていない」
「見ているけど、よくわからない」
というような声も現場でよく耳にします。

これが、自分の健康診断のカルテだったら、どうでしょうか。
「よくわからない」で済ませるでしょうか。
もし、良くないデータが出ているのに、何もしなければ、近い将来取り返しのつかないことになるかもしれません。



経営数値を正しく理解して、「目先の売上を追わない」ための、「賢い」そして、「ムダの無い」行動を取る。そのことについて解説します。


■ ビジネスの目的は、何…?

資本主義経済の中で、ビジネスをするということは、正しい行動によって、その対価である営業利益を稼ぐということです。

ビジネス活動をやって稼ぐことが出来なければ、雇用も納税の義務も果たすことは出来ません。社会貢献など有りえません。

また、儲かっていなければ、商品やサービスなどの開発投資や雇用環境の改善など、成長のためのアクションを起こすことも出来ません。

会社の成長のためには、適正かそれ以上の営業利益を稼ぎ出す必要があります。
その時に重要になって来るのが、損益計算書であり、管理会計(経営戦略)上、部門別管理は、重要でなくてはならない武器になります。


■ 経営者意識って、どういうこと?

「もっと経営者意識を持ってもらいたい」と漏らす経営者の方がいます。 しかし、そもそも、そういう会社でも、「その教育を社長自ら遣っている」かというと、必ずしもそうでは無い事例が少なくありません。

そもそも、普段使っている経営数値や予算が、単に売上と粗利益という中小企業が、多いのが現実でしょう。そして、出てきた数値に対して一喜一憂しています。

業態を超えた競争。人口減少。少子高齢化。などなど、売上を上げられる可能性が低くなっているのに、成長期のような考えでは、経営は成り立ちません。
また、売上と粗利を見ているだけでは、目標である営業利益の拡大は難しいと言えます。

『稼ぎ』が無ければ、ビジネスは続けられなくなります。ここにフォーカスして、それを拡大するための行動を、正にこの現在、早急に取り掛かる必要が有るのです。

そのためには、従業員をサラリーマンと思っていては、いけないと思います。
「ビジネスマンに育て上げる」という、経営者の思いが大切であると思います。


■ 社員をビジネスマンに育てる

私が通常考えている、ビジネスマンとは、会社の(営業)利益を生み出す人と考えています 『稼ぐ人』です。
「事業家」や「経営者」というような意味を持ちます。

その意味で、お店の店長は勿論、部門チーフなども、自分の責任範囲の稼ぎを正しく理解する必要があります。
そのために必要になって来るのが、『部門別損益管理』のツールです。
儲かっているのか、儲かっていないのかも判らずにいたら、どう行動したら良いか解るはずがありません。
頑張っているのに、営業利益に繋がっていない事例もたくさんあるのが現実です。

所謂、管理会計の仕組みを作るということです。
このことが出来れば、会社全体の方向性が鮮明になり、ほとんどの場合、今までの行動を変えることになります。
目先の売上を追うような、残念なことをしないようになります。
業務改善の経験上、現場からの改善のためのアイデアも出やすくなってきます。

ビジネスマンを育てるためには、正しい教育ツールが必要なのです。


■ 経理部門も戦略的に働く

決算書類をつくることは、経理部門の重要な仕事です。
しかし、その仕事は、おそらく近い内に、AIが遣っていれるようになるでしょう。
そして、それは、過去の実績数値です。

それに対して、管理会計の数値は、より戦略的に活用して、現場が行動するためのもの重要ツールとなります。
出来るだけ早く出てきたデータを集計して、必要に加工を加えて『情報』に変えて現場に伝える。そのことによって、即改善を加えることが可能となります。

売上と粗利益を追っているだけでは、問題の真因は分りません。
「何を何時までに知るか」が、競争環境の厳しい現在では、経営上、非常に重要なこととなるのです。

数値を正しく知り、正しく使う行動をしましょう。



2019年06月06日

結果を出すためには、「聞く」のが一番⁉ その2

過日、クライアントの新規出店計画の打ち合わせでした。
店舗デザイナーと業務改善コンサルタントのジョイントベンチャーです。



結果は、2時間程度の打ち合わせで、レイアウト完成まで、80%程度のところまで完成することが出来ました。
クライアントの新規出店の成功のために、デザイナーとコンサルタントで、共にアイデアを出し合い、良い結果に繋げることが出来ました。

この様な結果を出せたことの一番の主因は、オーナーが私たちに「聞く」という選択肢を選んでくれたからです。
ここに、成功をするための、『リーダーの仕事のやり方』で大きなヒントがあります。

今回のジョイントベンチャーによって、デザイン性、オペレーション力双方の完成度は勿論のこと、設計時間、そして、開店に掛かるイニシャルコスト、開店後のランニングコスト共に、大幅に節約ができるようになります。

特に、オペレーションに関わるレイアウトの出来が悪ければ、開店後、日々ムダなコストを生み続けることになるのです。


■ 「思いを持って聞く」ことで、結果が大きく変わる

聞くと言っても、一方的に受け身で聞くということではありません。

「こうしたい」と言う意思を持った聞き方が出来れば、得られる成果が拡大します。
今回のクライアントも、お店に対する思いを強く持っています。
ですから、小さなことでも、気になることはハッキリ聞いてきます。

それに対して、その道のプロが、最善の答えを導き出すために知恵を絞りだすのです。
実際やっていて、シナジー(相乗効果)も多く生まれて来ます。

思いを持って聞くと、聞かれた方の脳みそは、俄然働きが良くなってきます。
これまで、思いもつかなかったようなアイデアも生まれて来ます。


■ ソフトにお金を掛けることを学ぶ

新店や改装店をオープンするときに、金融機関からお金を借りて、開店する企業がほとんどです。建築関係、設備、什器備品など、スーパーマーケットという業態は、ハード面に多くのお金が必要になります。

今回のクライアントのケースの様に、ソフト面にお金と時間を掛けることをすれば、開店後のリターンが大きく変わってきます。

お店の設備は、開店の時が一番良い状態です。
しかし、開店後磨きを掛けて良くなっていくのは、売場づくりやオペレーションなどのソフト面です。

会社の成長のためには、ここを強くイメージすることが重要です。
そのための時間とお金の投資をケチっては、いけません。
ここのところが、店舗と従業員の成長のための重要な投資なのですから…。


■ 聞かなかったための失敗は、傷口が大きい⁉

ハード面だけに気を取られ、失敗している事例も、私は多く知っています。

数万円のことは、社内でもうるさいくせに、数億円の投資になってくれば、気が大きくなってしまう人もいます。人として、分からなくもありません。

しかし、ハード面だけを考えて投資をして、実際に非常に大きな失敗をしてしまったオーナーを多く知っています。昔の様に、お店が新しくなっただけで、成功することは、もうありません。

投資のうちの数百万円を、社員の教育やコンサルティングなど、ソフト面に投資をすることをすることを考えるべきです。
先述したように、開店後の結果(リターン)を拡大することに焦点を置くことです。

うまく遣っている人やプロフェッショナルに聞くことです。それが、成功のための近道です。
今回の事例は、それを、私たちにも教えてくれています。



2019年06月05日

結果を出すためには、「聞く」のが一番⁉

過日来、弊社へお問い合わせをいただき、3社の経営者の方々から、お悩みをお聞きしています。

営業利益の低下あり、生産性の問題あり、新規フォーマットの立ち上げありと、抱える問題は、数多く、その中身も様々です。

しかし、共通して言えることは、解決策を「知らない」ということです。
つまり、勉強していない。聞いたことない。経験していない。ということです。

少なくとも、これらの経営者の方々は、私に連絡をくれて、「知りたい」と、行動してくれました。
しかし、その他の多くの人は、自分で考え、悩み、苦しんでいると思います。
そして、経営者は、孤独です。

ですから、『人に聞く』という行動を、少しでも早く起こすことが、リーダーの務めだと思います。


■ 成長期の記憶

(この中の一社)
「10年前は、なんだかんだ言っても、それなりに儲かっていた」と言います。
ところが、売上は、その時の8掛け、営業利益は、10分の1。
そして、今期は、赤字決算。
昨今、スーパーマーケット企業の典型的なパターンです。

売上も、急に下がれば、良いのですが、じりじりと下がると、茹でカエルの状態で、何の行動も起こさない。気付いた時には、大変なことになっている。という現実。

経営幹部を集めて、話を聞いていると、
「どうしたら良いのか、全く分かりません」と言います。

店舗に行って売場を観てみると、
至って普通。大きな問題が有るわけではありません。
しかし、全く面白くない。楽しさが無い。
のです。

只々、その当時の成功したやり方を繰り返している。という感じです。
変化をしなければ、競合店の成長や出店で、相対的に店舗価値は確実に低下します。


■ 市場の急速な変化

スマートフォンの普及によって、主婦の生活行動は、大きく変わりました。

LINEやFacebookなどのSNSをやっている人は数多くいます。良くも悪くも情報は集まってきます。
5年前と比べても、情報収集能力は、そして、その活用能力は、とんでもなく高まって来ていると言えます。

ですから、知識を持った消費者が(スーパーマーケットに限ったことではありませんが)、お店の商品やサービスに対して、その要求基準を高めてくることになります。
当然それに対して、自店なりの対応することも考えなければなりません。

「商品を並べれば売れた」時代は、とっくの昔に終わっています。


■ 実践的マーケテイング戦略

「お客のニーズを深掘りして、生活提案をする」ことに、行動を移す必要があります。


顕在ニーズを考えることも必要ですが、
「これどうですか…⁉」という、潜在ニーズ。お客が気付かなかったことを提案してあげることが、お客の『面白い』を引き出し、売場は、活性化するのです。

そのためのバイイングや商品開発が重要であり、粗利益を拡大する上から、効果性が高いと言えます。

そして、何より、それらの商品やサービスで、優先的に売場をつくることが重要です。
そして何より、スピードを持って行動するのです。


■ 『聞く‼』という、リーダーの重要な仕事

3,000円で、専門の参考書を買う。
30,000円のセミナーに出る。
時間を節約するには、
10万円、30万円、100万円払ってコンサルティングを受ける。
高額のお金を使っても、それ以上のリターンを出せば、良いだけです。そのリターンを出すことが、経営者の仕事です。

そして、何より、行動を早く起こせば、その分早く成果を出すことが出来ます。

考えていても、何の解決策も出ないのであれば、時間の経過と共に状況は悪化するだけです。

真のリーダーであれば、他の人に「聞く」という行動を取ることです。


■ 正しい知識とムダの無いリーダーの行動

原理原則を学び、無駄なく正しく行動すること。
失敗しても、原理原則を解っていれば、失敗から学び、すぐに修正をすることが出来ます。応用が利きます。

枝葉末節ではなく、根幹を知り、時間のムダを少なくすることが、今のスピードの時代には、重要なポイントとなると思います。

誰と付き合い、何を聞くかで、将来は大きく変わることになります。



2019年06月04日

生産性を上げる、店舗レイアウト改善策

「なぜ…⁉」と、考えさせられるレイアウトの店舗が、結構多く有ります。
売上、人件費に大きく関わる重要課題なのですが、「余りにも勉強不足」という会社は、少なくないのが現実です。

リニューアル店舗にしても、新規オープンの店舗にしても、投資額は、数千万円、数億円になってきます。
ところが、ソフト面に時間を掛けていないことや、解っていないことは、余りにも勿体ないことです。
レイアウトが悪いと、毎日大きなロスを垂れ流すにことにもなり、それだけでランニングコストに大きな差を生むことにもなります。




■ 作業導線を短くするレイアウトにする

基本的に、幾つかのポイントがありますが、絶対的に実現したいことが、作業導線を出来るだけ短くするということです。

ここで言う、作業導線とは、荷受け場から、売場までの、商品を補充陳列するための移動距離のことです。

また、生鮮品などは、バックルーム内の設備や什器の設定位置によっても、作業導線に大きく関わることにもなります。
基本的に、「配置」⇒「切付け」⇒「盛付け」⇒「包装」⇒「値付け」⇒「補充」という作業の流れです。その流れを考えてスムーズで無理の無い状態、そして、作業導線を短くすることが、重要なポイントです。
既存店の改善には、設備や什器の配置転換を行うことです。


■ 客導線を長くするレイアウトにする

基本的に、エントランスから、レジの清算の場所までの距離を長くすることを考えるべきです。ここに、ムダがあってはいけません。

レイアウトを考えるときのエントランスの自動ドアの位置とレジの配置位置、そして、主導線の取り方で客導線の長さは決まります。

このことによって、通過率、視認率の高い「売れる売場」が、多く確保できるようになります。


■ 強いマグネットを多く作る

それと、繁忙日を想定した適度な通路幅と、平台やゴンドラエンドなどの、視認率や通過率の高いマグネットの設定(設置)で、その効果性は決まります。

レイアウトの設計が悪ければ、幾らマグネットと考えていても、多くの死に場所が出来上がってしまうことにもなります。

そして、なんと言っても、真の目的は売上の拡大です。マグネットに、繁忙日を中心に、うち独自の商品や企画を展開して、お客を日々飽きさせないことです。


■ ソフトに戦略投資をすること‼

既存店でも、レジの移動やマグネットの移動、通路幅の拡大など、お金を余り掛けなくても出来ることは、結構あるものです。

しかし、どちらにしても、専門家の指導を仰ぐことを強くお奨めします。
なぜなら、直接的に、売上や人件費に関わることであり、オペレーションは、日々続くことだからです。
そして、費用対効果を考えれば、早期に取り掛かることが得策であると考えられるからです。

改装店や新店、既存店共に店舗レイアウトは、重要課題です。レイアウトの改善は、生産性を上げるためには、絶対条件です。
ハードのことばかりに気を取られ、原理と原則などソフト面の勉強に、投資を考えなければなりません。

結果的に、ハード面(イニシャルコスト)の節約なることが多く有ります。
また、何と言っても費用対効果と、日々の生産性という、ランニングコストに大きく関わることであり、営業利益が変わってしまうことにもなるのです。

※店舗レイアウト人関わる具体的な記事は、他のサミットリテイリングセンターの記事を参照してください。



2019年06月03日

そもそも、その仕事まだ続けますか?

生産性を考えるとき、重要なことは、ムダなことは勿論のこと、大して役に立たないことを完全に止めることです。
役に立たないということは、「お客や従業員にとって…」という意味です。

ルーティンで遣っている、日々当たり前にやっている作業や業務。
何の生産性も無いこと。
意味もなく、遣り続けていること。
言い訳で後に、意味づけをしていること。

逆に、「お客の喜ぶこと」「従業員の喜ぶこと」に、時間を使うべきです。そのほうが、仕事は断然楽しいものになります。そして、生産性が確実にアップします。

業務改善で重要なことは、このように、「無くすこと」と、「減らすこと」を考えることが重要です。
そして、それらが片付いたら、また、遣る余裕があったら、すぐに、「増やすこと」を考えるべきです。


■ ムダな会議を遣っていないか

次にやることを決めるなど、将来の生産性を上げるための、意思決定をするための手段が会議です。

決して、社長や経営幹部の鬱憤晴らしの場であってはいけません。
そして、単なる報告会であってはいけません。

方法としても、直接話すという今までの方法もありますが、WEB環境を使ってやることも出来ます。しかも無料です。
参加者が移動する時間も削減できます。その分、議題の中身を精査し、自分の意見をまとめることに時間を使うことも出来るようになります。

要するに、参加者全員が、前準備をしっかりして、会議を行うことで、『会議の生産性』は、飛躍的に伸びることになります。

イノベーションを起こすような、アイデアが生まれるかもしれません。


■ 役に立たない販売計画書を作っていないか

言うまでもなく、計画書の厚みは関係ありません。薄いにこしたことはありません。

バイヤーからの情報よりも、「売場をどう作るか?」に重点を置くべきです。
“販売”計画書なのですから、データ伝達書ではいけません。

分かりやすく言うと、「お客が悦んでくれて」お買上に繋がる売場づくりです。新記録をつくることが出来るような売場づくりです。
成果を最大化するという意味で、『売場展開計画』であるべきです。

そのためには、『売場づくりの4P』の出来が、重要となります。
① 何を売るか?
② 何処で売るか?
③ プロモーション計画は、どこまでやるか?
④ 幾らで売るか?(商品価値をどう謳うか、伝えるか?)(安売りしない⁉)
という、基本的なことが、十分に理解できるようになっているか、が重要です。
そして、「なぜ、やるか」を理解してもらうことです。

※「売場づくりの4P」は、サミットリテイリングセンターの他の記事を参考にして下さい。


■ お金を捨てる作業を遣っていないか

私は、業務改善のコンサルティングを行う時、必ず現場をくまなく回ります。

それは、現場、現実、現時、現物という様に、今起こっている事実を知るためです。
そして、
「おそらく、こういうことだろうな…」
「こうなるだろうな…」
という、自分なりの仮説を立てるためです。

そこを理解できなければ、業務改善のコンサルティングは、出来ません。
このことは、経営者にも言えることです。
ここをどの様に観察できるかが、ビジネスから得られる成果を大きく変えることになるのです。

多くの現場を診て来ましたが、ムダは山積みです。
前向きに考えて、多くの成果を得られる資産が、そこには、確実に有るということになります。

一例ですが、写真は、見切り商品です。



たったこの一つの現実の中には、生産性を飛躍的に伸ばすことの出来る方法が隠れています。

改善を加えれば、
① 大幅に人時を削減できる
② 商品ロスを大幅に削減できる
③ 商品の鮮度を上げることが出来る
④ 発注業務のスキルを上げることが出来る
⑤ お客の信用を高めることが出来る
⑥ 人件費を削減できる
⑦ 付加価値業務をやる時間が出来る
⑧ リーダーのマネジメント能力を高めることが出来る
などです。

たった一つの現実の観察と改善で、大幅に生産性を高めることが出来るのです。


「ジリ貧、赤字、生産性が低い」という様に感じている会社は、
絶対に、業務改善に取り掛かるべきです。
「従業員の幸せのために」
「お客の幸せのために」
そして、
「会社の成長のために」
です。



サミットリテイリングセンターが、自信を持ってお手伝いいたします。
お気軽に、ご質問など、お問い合わせください。



2019年06月02日

売上を追わない、ビジネスの仕方⁉

前年比と言うと、ほとんどの経営者や幹部の人は、売上のことを言います。

しかし、売上高は、経営指標の一つでしかありません。ある意味、儲けとは関係しません。
損益表を見れば、それは明らかです。
ビジネスとして、そして、戦略として、もっと粗利益に注力すべきです。

私は、自分のビジネスにおいても、クライアントのビジネスにおいても、常に粗利益高にフォーカスしています。
目先の売上を追ってしまうと、営業利益に繋がらないばかりか、赤字になってしまうことも少なくないからです。


■ あなたの商品を、『お客が浴する』ようにすること

粗利益高にフォーカスするということは、暴利をむさぼるということではありません。

全く逆で、お客が「あなたの商品(サービス)を、お客が浴するようにすること」を考えて、商売をするということです。
そうすれば、十分に値入れを確保した、売価を設定することが出来ます。

そのためには、粗利益を拡大すると言う、目的を持ったバイイング(商品開発)やマーケティング(売れる仕掛けづくり)に、戦略的に取り組むことが求められます。


■ 業界標準など、何の役にも立たない

スーパーマーケットでは、「鮮魚部門の粗利益率は27~28%ぐらい」というような、業界の常識的な値があります。
しかし、これって、気休めでしかなく、全く何の根拠も無いものです。

売上規模も、地域も、競合状況も、経費率も、人時生産性も、そもそも、戦略も(ない場合も多いが…)違うのですから、必然的に粗利益率も違って当たり前なのに、です。

「あなたのところもそうか…。うちも似たようなものだ…。」と、一時的に自分に言い聞かす。のです。
しかし、経費率が、高いか低いかで、本質は全く違うのです。

正しく数字の意味を理解することが出来なければなりません。特に、経営者や幹部であれば絶対的なことです。


■価値⇒粗利益

グロサリーのナショナルブランド商品の様に、相対的に価格を比べるものは、なんの工夫もない売り方であれば、値入れを高くすることは出来ないでしょう。

一方、生鮮品や惣菜は、独自性を発揮しやすい商品を持つ(開発できる)部門です。
値入れ幅を拡大するためには、価値ある商品を、価値あるタイミングで提供して、価値情報を発信して伝える努力をするべきです。

更に、ストーリー(情緒的価値)を語るなど、実践的なマーケティングのスキルを十分に発揮します。

そうすることによって、ターゲット顧客は、価値を感じることとなり、納得して高い商品でも買ってくれます。


■ 粗利益の中から給料は払われる

損益表を見れば、解ることですが、基本的に従業員の給料は、稼いだ粗利益の中から支払われます。売上高の中からでは無いのです。

だから、個人個人の報酬をアップさせるためには、「粗利益高をいかに拡大させるか」は、会社の成長のためには、絶対条件であると言えます。 社員の募集、現社員の定着率にも、関係してくるとも言えます。


■ 粗利益追求経営にシフトする

「売上を上げれば何とかなる」時代は、とっくの昔に終わっています。

お客は、情報を豊富に持っていて、価値の無いものにはお金を払ってくれません。必要以上の量の買い物もしてくれません。

ということは、価格以外の『価値』に焦点を当てて、商品開発に力を入れるべきです。
そのためには、それを実現するためのオペレーションの仕組みを作ることが重要です。

今、売場で売っている商品でも、新たな使い方を提案することで、価値を見出すことも可能です。
今まで、物理的にも、付加価値的にも、売場に無かった商品であれば、それ自体がお客から見たら価値です。

価値を追及して、率、高ともに粗利益を拡大する仕事。
お客も社員も、『楽しい仕事』です。

※実践的なマーケテイング戦略については、サミットリテイリングセンターの掲載記事を参照して下さい。