経営のヒント
2019年06月07日
数値を理解すれば、『儲け』は大きく変わる‼
しかし、健康診断を短い周期で、定期的に受けている人は、少ないようです。
このことは、スーパーマーケットの現場でも、同じことが言えます。
営業活動のカルテである損益計算書を診ている人は、非常に少ないと思います。
私が、ここで言う、「診ている」というのは、実績数値を確認し、「改善に努めている」また、「戦略的に使っている」ということです。
「何となく見ているけど、大して気にしていない」
「見ているけど、よくわからない」
というような声も現場でよく耳にします。
これが、自分の健康診断のカルテだったら、どうでしょうか。
「よくわからない」で済ませるでしょうか。
もし、良くないデータが出ているのに、何もしなければ、近い将来取り返しのつかないことになるかもしれません。

経営数値を正しく理解して、「目先の売上を追わない」ための、「賢い」そして、「ムダの無い」行動を取る。そのことについて解説します。
■ ビジネスの目的は、何…?
資本主義経済の中で、ビジネスをするということは、正しい行動によって、その対価である営業利益を稼ぐということです。
ビジネス活動をやって稼ぐことが出来なければ、雇用も納税の義務も果たすことは出来ません。社会貢献など有りえません。
また、儲かっていなければ、商品やサービスなどの開発投資や雇用環境の改善など、成長のためのアクションを起こすことも出来ません。
会社の成長のためには、適正かそれ以上の営業利益を稼ぎ出す必要があります。
その時に重要になって来るのが、損益計算書であり、管理会計(経営戦略)上、部門別管理は、重要でなくてはならない武器になります。
■ 経営者意識って、どういうこと?
「もっと経営者意識を持ってもらいたい」と漏らす経営者の方がいます。 しかし、そもそも、そういう会社でも、「その教育を社長自ら遣っている」かというと、必ずしもそうでは無い事例が少なくありません。
そもそも、普段使っている経営数値や予算が、単に売上と粗利益という中小企業が、多いのが現実でしょう。そして、出てきた数値に対して一喜一憂しています。
業態を超えた競争。人口減少。少子高齢化。などなど、売上を上げられる可能性が低くなっているのに、成長期のような考えでは、経営は成り立ちません。
また、売上と粗利を見ているだけでは、目標である営業利益の拡大は難しいと言えます。
『稼ぎ』が無ければ、ビジネスは続けられなくなります。ここにフォーカスして、それを拡大するための行動を、正にこの現在、早急に取り掛かる必要が有るのです。
そのためには、従業員をサラリーマンと思っていては、いけないと思います。
「ビジネスマンに育て上げる」という、経営者の思いが大切であると思います。
■ 社員をビジネスマンに育てる
私が通常考えている、ビジネスマンとは、会社の(営業)利益を生み出す人と考えています 『稼ぐ人』です。
「事業家」や「経営者」というような意味を持ちます。
その意味で、お店の店長は勿論、部門チーフなども、自分の責任範囲の稼ぎを正しく理解する必要があります。
そのために必要になって来るのが、『部門別損益管理』のツールです。
儲かっているのか、儲かっていないのかも判らずにいたら、どう行動したら良いか解るはずがありません。
頑張っているのに、営業利益に繋がっていない事例もたくさんあるのが現実です。
所謂、管理会計の仕組みを作るということです。
このことが出来れば、会社全体の方向性が鮮明になり、ほとんどの場合、今までの行動を変えることになります。
目先の売上を追うような、残念なことをしないようになります。
業務改善の経験上、現場からの改善のためのアイデアも出やすくなってきます。
ビジネスマンを育てるためには、正しい教育ツールが必要なのです。
■ 経理部門も戦略的に働く
決算書類をつくることは、経理部門の重要な仕事です。
しかし、その仕事は、おそらく近い内に、AIが遣っていれるようになるでしょう。
そして、それは、過去の実績数値です。
それに対して、管理会計の数値は、より戦略的に活用して、現場が行動するためのもの重要ツールとなります。
出来るだけ早く出てきたデータを集計して、必要に加工を加えて『情報』に変えて現場に伝える。そのことによって、即改善を加えることが可能となります。
売上と粗利益を追っているだけでは、問題の真因は分りません。
「何を何時までに知るか」が、競争環境の厳しい現在では、経営上、非常に重要なこととなるのです。
数値を正しく知り、正しく使う行動をしましょう。
2019年06月06日
結果を出すためには、「聞く」のが一番⁉ その2
店舗デザイナーと業務改善コンサルタントのジョイントベンチャーです。

結果は、2時間程度の打ち合わせで、レイアウト完成まで、80%程度のところまで完成することが出来ました。
クライアントの新規出店の成功のために、デザイナーとコンサルタントで、共にアイデアを出し合い、良い結果に繋げることが出来ました。
この様な結果を出せたことの一番の主因は、オーナーが私たちに「聞く」という選択肢を選んでくれたからです。
ここに、成功をするための、『リーダーの仕事のやり方』で大きなヒントがあります。
今回のジョイントベンチャーによって、デザイン性、オペレーション力双方の完成度は勿論のこと、設計時間、そして、開店に掛かるイニシャルコスト、開店後のランニングコスト共に、大幅に節約ができるようになります。
特に、オペレーションに関わるレイアウトの出来が悪ければ、開店後、日々ムダなコストを生み続けることになるのです。
■ 「思いを持って聞く」ことで、結果が大きく変わる
聞くと言っても、一方的に受け身で聞くということではありません。
「こうしたい」と言う意思を持った聞き方が出来れば、得られる成果が拡大します。
今回のクライアントも、お店に対する思いを強く持っています。
ですから、小さなことでも、気になることはハッキリ聞いてきます。
それに対して、その道のプロが、最善の答えを導き出すために知恵を絞りだすのです。
実際やっていて、シナジー(相乗効果)も多く生まれて来ます。
思いを持って聞くと、聞かれた方の脳みそは、俄然働きが良くなってきます。
これまで、思いもつかなかったようなアイデアも生まれて来ます。
■ ソフトにお金を掛けることを学ぶ
新店や改装店をオープンするときに、金融機関からお金を借りて、開店する企業がほとんどです。建築関係、設備、什器備品など、スーパーマーケットという業態は、ハード面に多くのお金が必要になります。
今回のクライアントのケースの様に、ソフト面にお金と時間を掛けることをすれば、開店後のリターンが大きく変わってきます。
お店の設備は、開店の時が一番良い状態です。
しかし、開店後磨きを掛けて良くなっていくのは、売場づくりやオペレーションなどのソフト面です。
会社の成長のためには、ここを強くイメージすることが重要です。
そのための時間とお金の投資をケチっては、いけません。
ここのところが、店舗と従業員の成長のための重要な投資なのですから…。
■ 聞かなかったための失敗は、傷口が大きい⁉
ハード面だけに気を取られ、失敗している事例も、私は多く知っています。
数万円のことは、社内でもうるさいくせに、数億円の投資になってくれば、気が大きくなってしまう人もいます。人として、分からなくもありません。
しかし、ハード面だけを考えて投資をして、実際に非常に大きな失敗をしてしまったオーナーを多く知っています。昔の様に、お店が新しくなっただけで、成功することは、もうありません。
投資のうちの数百万円を、社員の教育やコンサルティングなど、ソフト面に投資をすることをすることを考えるべきです。
先述したように、開店後の結果(リターン)を拡大することに焦点を置くことです。
うまく遣っている人やプロフェッショナルに聞くことです。それが、成功のための近道です。
今回の事例は、それを、私たちにも教えてくれています。
2019年06月05日
結果を出すためには、「聞く」のが一番⁉
営業利益の低下あり、生産性の問題あり、新規フォーマットの立ち上げありと、抱える問題は、数多く、その中身も様々です。
しかし、共通して言えることは、解決策を「知らない」ということです。
つまり、勉強していない。聞いたことない。経験していない。ということです。
少なくとも、これらの経営者の方々は、私に連絡をくれて、「知りたい」と、行動してくれました。
しかし、その他の多くの人は、自分で考え、悩み、苦しんでいると思います。
そして、経営者は、孤独です。
ですから、『人に聞く』という行動を、少しでも早く起こすことが、リーダーの務めだと思います。
■ 成長期の記憶
(この中の一社)
「10年前は、なんだかんだ言っても、それなりに儲かっていた」と言います。
ところが、売上は、その時の8掛け、営業利益は、10分の1。
そして、今期は、赤字決算。
昨今、スーパーマーケット企業の典型的なパターンです。
売上も、急に下がれば、良いのですが、じりじりと下がると、茹でカエルの状態で、何の行動も起こさない。気付いた時には、大変なことになっている。という現実。
経営幹部を集めて、話を聞いていると、
「どうしたら良いのか、全く分かりません」と言います。
店舗に行って売場を観てみると、
至って普通。大きな問題が有るわけではありません。
しかし、全く面白くない。楽しさが無い。
のです。
只々、その当時の成功したやり方を繰り返している。という感じです。
変化をしなければ、競合店の成長や出店で、相対的に店舗価値は確実に低下します。
■ 市場の急速な変化
スマートフォンの普及によって、主婦の生活行動は、大きく変わりました。
LINEやFacebookなどのSNSをやっている人は数多くいます。良くも悪くも情報は集まってきます。
5年前と比べても、情報収集能力は、そして、その活用能力は、とんでもなく高まって来ていると言えます。
ですから、知識を持った消費者が(スーパーマーケットに限ったことではありませんが)、お店の商品やサービスに対して、その要求基準を高めてくることになります。
当然それに対して、自店なりの対応することも考えなければなりません。
「商品を並べれば売れた」時代は、とっくの昔に終わっています。
■ 実践的マーケテイング戦略
「お客のニーズを深掘りして、生活提案をする」ことに、行動を移す必要があります。

顕在ニーズを考えることも必要ですが、
「これどうですか…⁉」という、潜在ニーズ。お客が気付かなかったことを提案してあげることが、お客の『面白い』を引き出し、売場は、活性化するのです。
そのためのバイイングや商品開発が重要であり、粗利益を拡大する上から、効果性が高いと言えます。
そして、何より、それらの商品やサービスで、優先的に売場をつくることが重要です。
そして何より、スピードを持って行動するのです。
■ 『聞く‼』という、リーダーの重要な仕事
3,000円で、専門の参考書を買う。
30,000円のセミナーに出る。
時間を節約するには、
10万円、30万円、100万円払ってコンサルティングを受ける。
高額のお金を使っても、それ以上のリターンを出せば、良いだけです。そのリターンを出すことが、経営者の仕事です。
そして、何より、行動を早く起こせば、その分早く成果を出すことが出来ます。
考えていても、何の解決策も出ないのであれば、時間の経過と共に状況は悪化するだけです。
真のリーダーであれば、他の人に「聞く」という行動を取ることです。
■ 正しい知識とムダの無いリーダーの行動
原理原則を学び、無駄なく正しく行動すること。
失敗しても、原理原則を解っていれば、失敗から学び、すぐに修正をすることが出来ます。応用が利きます。
枝葉末節ではなく、根幹を知り、時間のムダを少なくすることが、今のスピードの時代には、重要なポイントとなると思います。
誰と付き合い、何を聞くかで、将来は大きく変わることになります。
2019年06月04日
生産性を上げる、店舗レイアウト改善策
売上、人件費に大きく関わる重要課題なのですが、「余りにも勉強不足」という会社は、少なくないのが現実です。
リニューアル店舗にしても、新規オープンの店舗にしても、投資額は、数千万円、数億円になってきます。
ところが、ソフト面に時間を掛けていないことや、解っていないことは、余りにも勿体ないことです。
レイアウトが悪いと、毎日大きなロスを垂れ流すにことにもなり、それだけでランニングコストに大きな差を生むことにもなります。

■ 作業導線を短くするレイアウトにする
基本的に、幾つかのポイントがありますが、絶対的に実現したいことが、作業導線を出来るだけ短くするということです。
ここで言う、作業導線とは、荷受け場から、売場までの、商品を補充陳列するための移動距離のことです。
また、生鮮品などは、バックルーム内の設備や什器の設定位置によっても、作業導線に大きく関わることにもなります。
基本的に、「配置」⇒「切付け」⇒「盛付け」⇒「包装」⇒「値付け」⇒「補充」という作業の流れです。その流れを考えてスムーズで無理の無い状態、そして、作業導線を短くすることが、重要なポイントです。
既存店の改善には、設備や什器の配置転換を行うことです。
■ 客導線を長くするレイアウトにする
基本的に、エントランスから、レジの清算の場所までの距離を長くすることを考えるべきです。ここに、ムダがあってはいけません。
レイアウトを考えるときのエントランスの自動ドアの位置とレジの配置位置、そして、主導線の取り方で客導線の長さは決まります。
このことによって、通過率、視認率の高い「売れる売場」が、多く確保できるようになります。
■ 強いマグネットを多く作る
それと、繁忙日を想定した適度な通路幅と、平台やゴンドラエンドなどの、視認率や通過率の高いマグネットの設定(設置)で、その効果性は決まります。
レイアウトの設計が悪ければ、幾らマグネットと考えていても、多くの死に場所が出来上がってしまうことにもなります。
そして、なんと言っても、真の目的は売上の拡大です。マグネットに、繁忙日を中心に、うち独自の商品や企画を展開して、お客を日々飽きさせないことです。
■ ソフトに戦略投資をすること‼
既存店でも、レジの移動やマグネットの移動、通路幅の拡大など、お金を余り掛けなくても出来ることは、結構あるものです。
しかし、どちらにしても、専門家の指導を仰ぐことを強くお奨めします。
なぜなら、直接的に、売上や人件費に関わることであり、オペレーションは、日々続くことだからです。
そして、費用対効果を考えれば、早期に取り掛かることが得策であると考えられるからです。
改装店や新店、既存店共に店舗レイアウトは、重要課題です。レイアウトの改善は、生産性を上げるためには、絶対条件です。
ハードのことばかりに気を取られ、原理と原則などソフト面の勉強に、投資を考えなければなりません。
結果的に、ハード面(イニシャルコスト)の節約なることが多く有ります。
また、何と言っても費用対効果と、日々の生産性という、ランニングコストに大きく関わることであり、営業利益が変わってしまうことにもなるのです。
※店舗レイアウト人関わる具体的な記事は、他のサミットリテイリングセンターの記事を参照してください。
2019年06月03日
そもそも、その仕事まだ続けますか?
役に立たないということは、「お客や従業員にとって…」という意味です。
ルーティンで遣っている、日々当たり前にやっている作業や業務。
何の生産性も無いこと。
意味もなく、遣り続けていること。
言い訳で後に、意味づけをしていること。
逆に、「お客の喜ぶこと」「従業員の喜ぶこと」に、時間を使うべきです。そのほうが、仕事は断然楽しいものになります。そして、生産性が確実にアップします。
業務改善で重要なことは、このように、「無くすこと」と、「減らすこと」を考えることが重要です。
そして、それらが片付いたら、また、遣る余裕があったら、すぐに、「増やすこと」を考えるべきです。
■ ムダな会議を遣っていないか
次にやることを決めるなど、将来の生産性を上げるための、意思決定をするための手段が会議です。
決して、社長や経営幹部の鬱憤晴らしの場であってはいけません。
そして、単なる報告会であってはいけません。
方法としても、直接話すという今までの方法もありますが、WEB環境を使ってやることも出来ます。しかも無料です。
参加者が移動する時間も削減できます。その分、議題の中身を精査し、自分の意見をまとめることに時間を使うことも出来るようになります。
要するに、参加者全員が、前準備をしっかりして、会議を行うことで、『会議の生産性』は、飛躍的に伸びることになります。
イノベーションを起こすような、アイデアが生まれるかもしれません。
■ 役に立たない販売計画書を作っていないか
言うまでもなく、計画書の厚みは関係ありません。薄いにこしたことはありません。
バイヤーからの情報よりも、「売場をどう作るか?」に重点を置くべきです。
“販売”計画書なのですから、データ伝達書ではいけません。
分かりやすく言うと、「お客が悦んでくれて」お買上に繋がる売場づくりです。新記録をつくることが出来るような売場づくりです。
成果を最大化するという意味で、『売場展開計画』であるべきです。
そのためには、『売場づくりの4P』の出来が、重要となります。
① 何を売るか?
② 何処で売るか?
③ プロモーション計画は、どこまでやるか?
④ 幾らで売るか?(商品価値をどう謳うか、伝えるか?)(安売りしない⁉)
という、基本的なことが、十分に理解できるようになっているか、が重要です。
そして、「なぜ、やるか」を理解してもらうことです。
※「売場づくりの4P」は、サミットリテイリングセンターの他の記事を参考にして下さい。
■ お金を捨てる作業を遣っていないか
私は、業務改善のコンサルティングを行う時、必ず現場をくまなく回ります。
それは、現場、現実、現時、現物という様に、今起こっている事実を知るためです。
そして、
「おそらく、こういうことだろうな…」
「こうなるだろうな…」
という、自分なりの仮説を立てるためです。
そこを理解できなければ、業務改善のコンサルティングは、出来ません。
このことは、経営者にも言えることです。
ここをどの様に観察できるかが、ビジネスから得られる成果を大きく変えることになるのです。
多くの現場を診て来ましたが、ムダは山積みです。
前向きに考えて、多くの成果を得られる資産が、そこには、確実に有るということになります。
一例ですが、写真は、見切り商品です。

たったこの一つの現実の中には、生産性を飛躍的に伸ばすことの出来る方法が隠れています。
改善を加えれば、
① 大幅に人時を削減できる
② 商品ロスを大幅に削減できる
③ 商品の鮮度を上げることが出来る
④ 発注業務のスキルを上げることが出来る
⑤ お客の信用を高めることが出来る
⑥ 人件費を削減できる
⑦ 付加価値業務をやる時間が出来る
⑧ リーダーのマネジメント能力を高めることが出来る
などです。
たった一つの現実の観察と改善で、大幅に生産性を高めることが出来るのです。
「ジリ貧、赤字、生産性が低い」という様に感じている会社は、
絶対に、業務改善に取り掛かるべきです。
「従業員の幸せのために」
「お客の幸せのために」
そして、
「会社の成長のために」
です。
サミットリテイリングセンターが、自信を持ってお手伝いいたします。
お気軽に、ご質問など、お問い合わせください。
2019年06月02日
売上を追わない、ビジネスの仕方⁉
しかし、売上高は、経営指標の一つでしかありません。ある意味、儲けとは関係しません。
損益表を見れば、それは明らかです。
ビジネスとして、そして、戦略として、もっと粗利益に注力すべきです。
私は、自分のビジネスにおいても、クライアントのビジネスにおいても、常に粗利益高にフォーカスしています。
目先の売上を追ってしまうと、営業利益に繋がらないばかりか、赤字になってしまうことも少なくないからです。
■ あなたの商品を、『お客が浴する』ようにすること
粗利益高にフォーカスするということは、暴利をむさぼるということではありません。
全く逆で、お客が「あなたの商品(サービス)を、お客が浴するようにすること」を考えて、商売をするということです。
そうすれば、十分に値入れを確保した、売価を設定することが出来ます。
そのためには、粗利益を拡大すると言う、目的を持ったバイイング(商品開発)やマーケティング(売れる仕掛けづくり)に、戦略的に取り組むことが求められます。
■ 業界標準など、何の役にも立たない
スーパーマーケットでは、「鮮魚部門の粗利益率は27~28%ぐらい」というような、業界の常識的な値があります。
しかし、これって、気休めでしかなく、全く何の根拠も無いものです。
売上規模も、地域も、競合状況も、経費率も、人時生産性も、そもそも、戦略も(ない場合も多いが…)違うのですから、必然的に粗利益率も違って当たり前なのに、です。
「あなたのところもそうか…。うちも似たようなものだ…。」と、一時的に自分に言い聞かす。のです。
しかし、経費率が、高いか低いかで、本質は全く違うのです。
正しく数字の意味を理解することが出来なければなりません。特に、経営者や幹部であれば絶対的なことです。
■価値⇒粗利益
グロサリーのナショナルブランド商品の様に、相対的に価格を比べるものは、なんの工夫もない売り方であれば、値入れを高くすることは出来ないでしょう。
一方、生鮮品や惣菜は、独自性を発揮しやすい商品を持つ(開発できる)部門です。
値入れ幅を拡大するためには、価値ある商品を、価値あるタイミングで提供して、価値情報を発信して伝える努力をするべきです。
更に、ストーリー(情緒的価値)を語るなど、実践的なマーケティングのスキルを十分に発揮します。
そうすることによって、ターゲット顧客は、価値を感じることとなり、納得して高い商品でも買ってくれます。
■ 粗利益の中から給料は払われる
損益表を見れば、解ることですが、基本的に従業員の給料は、稼いだ粗利益の中から支払われます。売上高の中からでは無いのです。
だから、個人個人の報酬をアップさせるためには、「粗利益高をいかに拡大させるか」は、会社の成長のためには、絶対条件であると言えます。 社員の募集、現社員の定着率にも、関係してくるとも言えます。
■ 粗利益追求経営にシフトする
「売上を上げれば何とかなる」時代は、とっくの昔に終わっています。
お客は、情報を豊富に持っていて、価値の無いものにはお金を払ってくれません。必要以上の量の買い物もしてくれません。
ということは、価格以外の『価値』に焦点を当てて、商品開発に力を入れるべきです。
そのためには、それを実現するためのオペレーションの仕組みを作ることが重要です。
今、売場で売っている商品でも、新たな使い方を提案することで、価値を見出すことも可能です。
今まで、物理的にも、付加価値的にも、売場に無かった商品であれば、それ自体がお客から見たら価値です。
価値を追及して、率、高ともに粗利益を拡大する仕事。
お客も社員も、『楽しい仕事』です。
※実践的なマーケテイング戦略については、サミットリテイリングセンターの掲載記事を参照して下さい。
2019年05月31日
鮮度と味を極める、重要な戦略⁉
あなたのお店の果物や肉、そして、惣菜の『味』は、地域で断トツ一番でしょうか?
これに、ハッキリと「はい」と答えられれば、おそらく地域一番店ではないでしょうか。
スーパーマーケットは、食品スーパーです。食品スーパーは、生鮮品が強くなくてはいけません。

大手企業の様に、バイイングパワーで、ナショナルブランドの商品の低価格を打ち出すことが出来ればいいのですが、中小零細の企業にとっては、不可能なことです。
基本的には、遣ってはいけない。とるべきではない戦略です。
中小零細企業の戦略としては、絶対的な鮮度と味を追求し、それをお客に提供し、日々実感してもらう努力をすべきです。
ある意味、価格を無視するぐらいの気持ちで行動すべきです。
■ 価格の客は、簡単にいなくなる
スーパーマーケットという業態は、非常に厳しい競争を強いられています。
しかし、厳しい店舗の殆どは、今までの自分たちのやり方を、変えていません。
コンセプトも戦略も無いと言うところも、多く有るように思います。
要するに、「遣るべきことを、遣っていない」ということです。日々のルーティン作業に明け暮れていては、お店の将来はありません。
当然これでは、勝てません。ジリ貧になるばかりです。
他所の、表層的な部分のやり方を真似したり、相場が下がるなどのチャンスを追っかけたり。要するに、戦略ではなく、戦術を追っかけ回しているのです。
大手企業でも、価格だけを打ち出した店舗は、苦戦しています。そして、閉店して亡くなった店舗も多く有ります。
そして何より、価格で来店している客は、それがなくなると、簡単に来てくれなくなります。
■ お客が、真に喜ぶことをさせてもらう
あなたは、鮮度の良い野菜や魚をみたらどう感じますか?
美味しい、果物を試食したら、どう感じますか?
そして、そもそも、あなたのお店の売り場に並んでいる商品は、どうでしょうか?
「つい、買ってみたくなる」商品が、多く並んでいるでしょうか?
私は、クライアントの売場で、鮮度の良い商品を見付けたら、買って帰りたくなります。
実際買ってしまうことも多く有ります。ですから、私の家には、クライアントのお店のエコバックや保冷バックがたくさん有ります。
お客なら勿論、鮮度抜群の良い商品を、売場で納得して買って、料理を作るという日々良い経験をすることになります。
味の良い果物、お肉など、売っているお店であれば、迷うことなくそのお店に足が向き、買い物をするでしょう。
お客は、そういうお店であれば、人にも薦めたり、ギフトに使ったりするようなことにもなります。
そして、リピート客は、確実に増えることになります。
■ ターゲティングとポジショニングを理解する
鮮度や味が解ってくれるお客に来てもらう。
そして、そのための品ぞろえや売り場づくりに、日々努力する。
これらが、マーケティングの大原則です。
これらをイメージしていないと、フラフラと戦術に振り回されます。
戦略を真に実行して、成果を出すためには、
今までの行動で、「止めること」を決めることです。
そして、「遣るべきこと」をハッキリと決めて、ムダなく行動することです。
そのことによって、全体的なスキルもアップも実現して、全体的に生産性も向上します。
■ 少しの期間我慢する
とは言え、短期に効果が出るとは限りません。
必要なことは、遣り続けることです。
正しい努力を、日々遣り続けることです。
お客に、「鮮度」と「味」についての正しい情報を、営業POPや(有人)試食販売で、伝える努力をすることです。そのスキルも勉強し、実践することによって、レベルが確実にアップしてきます。
実際、私のクライアントの中には、「競合店の売価を見るな!」と言い続けて、鮮度にフォーカスすることによって、大幅に売上と粗利益率をアップさせたチームが多く有ります。
飛行機の離陸を想像してください
飛行機は、スタート地点から、一挙に45度の角度で飛び出すことは有りえません。
長い助走が必要です。
しかし、前輪が微かに上がった時から、一挙に大空に向かって角度が付きます。
業務改善は、飛行機の離陸と全く同じようなことが起こります。
時間を掛ければ、確実に結果が表れます。
■「楽しい仕事をする」嬉しさ
鮮度と味、という、至ってシンプルで分かりやすい原則的な戦略。
ここに、フォーカスして、徹底的に追及してみる。
現場の商品を診て、在庫を診て、管理方法を確認すると言う様な、それを実現するためのプロセスの仕組みを、現場と共に作り上げる。
高鮮度を実現することによって、仕入れし過ぎ、作り過ぎ、出し過ぎ、過剰在庫、見切り作業など、多くの商品ロス、処理作業、ムダを少なくすることが出来ます。
正しい行動は、お客の反応そして、何と言っても、実績数値に確実に表れて来ます。
お客が喜んでくれて、成果も確実に出てくれば、仕事は、俄然楽しくなってきます。
ビジネスの本質が見えて来ます。
至ってシンプルな戦略。取り組む価値は絶対に有ると確信します。
目指すは、『地域ダントツ一番の鮮度と味』です。
※鮮度管理については、サミットリテイリングセンターの他の記事を参照ください
2019年05月30日
『人時生産性が低い』ことが問題⁉
このことが、ドラッグストアやコンビニエンスストアなど、業態を超えた競争になった今、経営戦略上、大きな課題になります。
しかし、本質的な問題は、人件費ではなく、会社の人時生産性の低さです。
そして、それを問題と考えていない。理解していない。ということが、大きな問題なのです。
これからも、最低時給は確実にアップします。会社としても上げざるを得ないと言えます。そして、何と言っても人手不足は続くのです。
人時売上高、人時生産性の向上は、人件費率の高いスーパーマーケットにとって、重要な経営課題なのです。
掛けた人件費に対するリターン(粗利益高)が、経営管理上重要であるのです。その元となるのは、投入した『人時』にたいして、どれだけの『粗利益』を稼げるかが、重要なこととなります。
そして、人時生産性のレベル差は、競争優位性に大きく関わることとなります。
そこで、投入人時当たりの粗利益高に焦点を当て、戦略目標をハッキリ立てて、業務改善を行う必要があります。

■ 従業員の幸せのためでもある、人時生産性アップ
経営者としては、会社の営業利益を上げることと共に、従業員の報酬を上げるためにも、人時生産性を上げる努力をすべきです。
人時当たりの粗利益高が、人時生産性ですから、それが高いということは、労働分配率を下げることに繋がります。
また、人時生産性が高いということは、従業員個人の報酬を上げる原資が潤沢に有るということになります。
お互いに、Win-Winの関係となるのです。
■ 人時生産性アップのための“正しい行動”
人時生産性を上げると言っても、単純な人減らしでは、どうしようもありません。
考え方としては、「粗利益率を上げる」ことと、「人時売上高を上げる」ことにポイントを置いて考えると解りやすくなります。
数式を考えると、
① 売上高÷投入人時=人時売上高
② 人時売上高×粗利益率=人時生産性
です。
ですから、現場においては、部門ごと、そして仕事ごとに、どちらにウエイトを置くかを考えると、遣るべきことが理解できます。
例えば、グロサリー部門などです。
全体として、加工食品、日用雑貨品、洋日配などは、人時売上高を追及します。
そのことによって、結果的に人時売上高を高くすることが出来ます。
ナショナルブランドが多い部門ですから、競争上、低値入になりやすい部門です。
しかし、基本的に加工作業は無く、作業改善などによって人時売上高を高めることに努力すると、人時生産性を高くすることが出来ます。
ただ、他店との差別化を打ち出す意味で、こだわり品や自社開発品の導入によって、若干の高値入を追及します。その場合、営業POPや試食販売、陳列演出と言ったプロモーションにも力を入れることになります。
結果的にこれらの商品群の人時売上高を高くすることは、難しいと言えます。
あくまでも、差別化戦略ととらまえるべきでしょう。
また、総菜部門を考えてみましょう。
全体として、人時売上高は高いとは言えません。手作りの比率が高まれば、その分低下する傾向になります。
しかし、独自色を出して高値入を実現することで、人時生産性をアップさせることが出来ます。
仕入れ商品やプロセスセンターの加工品と、店内加工の手作り品とのミックスによって、人時売上高と人時生産性を戦略的に高める工夫をすることも出来ます。
手作りの構成比を高くする営業戦略の場合は、人時売上高が低下しますので、人時生産性を高くするためには、高粗利益確保が絶対条件になります。
また、作業や業務に分けて考えると、先ほどの手作り惣菜や、営業POPの作成、試食販売、販売計画(会議)などは、如何に付加価値を生み、且つ最大化するための作業(業務)です。
基本的に、人時売上高は低下する方向になりますが、粗利益高を高くするための作業です。
競争上、差別化戦略でもある重要な作業で、その中身が問われることとなります。
一方、補充や加工、レジ作業などは、人時当たりの『処理量』が問題となります。
出来るだけムダを無くして、作業スキルを上げるための訓練を行います。人時売上高を上げるための作業と考えると良いでしょう。
※各種作業改善については、サミットリテイリングセンターの他の記事を参照
2019年05月29日
売上を増やす「たった3つの方法」⁉
① 購買客数を増やす
② 客単価を上げる
③ 来店頻度を上げる
ことが絶対に必要です。いたって簡単な算数です。
しかし、このことを正しく理解して、実践している人は決して多く有りません。
スーパーマーケットは勿論のこと、歯科医師、弁護士、コンサルタント、製造業、飲食店など、どの様なビジネスにおいても、このことに例外は無いのです。
また、既存店で売上が低下している場合、この3つのうちのどれか、または複数が、前年対比で100%を切っているということです。
では、スーパーマーケットの場合、どの様なことを実践したら、売上が上がるのかを解説して行きたいと思います。
■ 知識と考え、そして、行動と結果
スーパーマーケットでは、意外に算数が弱いと言う人が多い様に思います。
ここで言う弱いと言う意味は、計算ができないと言うことではなく、実践的に活用できていないという意味です。
その一番の原因は、活用する方法を教えてもらっていない。ということです。
売上を上げる「たった3つの方法」についても、数式としては至って簡単であり、新入社員研修で教えられる場合も多いのではないかと思います。 しかし、実践的に、現場でどう使うかを理解していないと、何の役にも立ちません。
例えば、売上が前年対比を割り込んでいると言う場合、原因を見付けるためには、この3つのうち何が下がっているのかを探すことが有効的です。
客数なのか客単価なのか、それとも来店頻度なのかを、確認する作業から取り掛かると、早期に改善課題を見付けることにも繋がります。
この様に、数値をどの様に、どこまで理解しているかで、考え方に変化が出てきて、人は行動が変わります。当然、結果が変わります。
結果を変えるためには、実践的に使う数値を正しく理解することが重要です。このことで、より戦略的に考えることが出来るようになります。
■ 購買客数を増やす
客数ではなく、あえて購買客数と書いているのは、少し考え方があります。
それは、顧客、つまり、「うちのファン」になってくれるお客の意味です。決して、バーゲンハンターではありません。
価格だけのお客が増えても、お店にとっては、何の得にもなりません。むしろ、お店の利益を放出することにもなります。
何時も来てくれているファンに還元する利益や、商品開発などのための原資を減らしてしまうことになります。
とは言え、新規のお客を増やすためには、エネルギーが必要です。
チラシの他にも、メルマガ、Facebook、LINEなどの活用といった、お金と時間が必要です。また、情報発信するその中身が、重要です。
フロント・エンド(集客するための仕掛け)として、低価格、面白そうなイベントや催事、という、見た人が「行ってみよう」と思う戦略が必要です。
そして、更に重要なことは、バック・エンド(儲けるための仕掛け)が重要です。
低価格の打ち出しだけでは、知恵が無さすぎます。粗利益も低下することになります。
そこで、来店してくれたお客に、儲けのある(粗利益の高い)商品やサービスを買ってもらう、仕掛けを考えることが必要です。
「これいいね」「これ美味しいね」など、お客が買いたくなるような商品のプロモーションや、お客が楽しくなるような売場展開を『しっかりやる』ということです。
そのことの『出来』が良ければ、初めてや、久しぶりに来てくれたお客の再来店にも繋がるのです。
■ 客単価を増やす
競争が厳しい時代。営業戦略は、ここに重点を置くことです。
何時も来てくれている顧客に、「あと一品」、「価値のある少し高い商品」などを買ってもらう努力をすることです。

そのためには、営業POPや試食販売などのスキルを上げて、確実に実行することが重要となります。
念のため、営業POPとは、本当に販売点数を増やすことの出来るPOPを書く。そして、掲示することを意味します。その意味では、試食販売も然りです。
また、関連購買、衝動購買、条件購買、想起購買と言った、お客の購買原理を理解して、商品配置と売場展開を考えることが重要です。
※関連購買、衝動購買、条件購買、想起購買については、サミットリテイリングセンターの他の記事を参照
更に、お店のエントランスからレジまでの客導線を長くすることや、通路幅の拡大、平台やゴンドラ・エンドなどのマグネットの効果的(戦略的)活用が、重要となります。
※店舗レイアウトについては、サミットリテイリングセンターの他の記事を参照
これらのことを、確実に日々実行することによって、確実に「あと一品」「商品単価アップ」を実現して、客単価をアップさせるのです。
そして、ここに力を入れる意味は、チラシなどの高いお金を掛けることなく、実行可能であり、費用対効果は抜群に高いと言えます。
売場の目の前のお客に、ムリなく「あと一品」買ってもらう。納得して「単価の高い商品」を買ってもらうのです。
■ 来店頻度を増やす
ここで重要になるのが、基本四原則です。
欠品をしない。(品揃え)
鮮度が良い。(品質)
クリンリネス(衛生管理)
接客(接遇)
この4つの売場における出来映えが、お客の再来店に大きく影響します。

お客の感情は、見えるものではありませんから、販売側は無頓着になりがちです。注意が必要です。
そして、スーパーマーケットの場合、お客の多くは、女性が占めます。
その意味でも、男性社員が多いスーパーマーケットの現場では、基本四原則に対してのリーダーの正しい理解と、リーダーシップとマネジメントが重要となります。
来店頻度を増やすためには、基本四原則を土台に、先述した実践的マーケティングの活動が、お店にファンを増やすことになります。
お店を指示してくれるファンが増えれば、口コミも増えて、お客がお客を呼んでくれることにもなるでしょう。
■ 原理原則そして、実行
売上を増やす「たった3つの方法」。この原理を正しく理解すること。
そして、お客の支持を得る、そして、高めるための原則に沿って、皆でアイデアを出し合い行動する。
このことが、「止めること」「遣るべきこと」を理解することに繋がり、ムダを少なくして、お客に喜んでもらうための正しい、そして、生産性の高い行動を取ることになるのです。
あなたのお店(会社)でも、まだまだ、売上を増やすために、遣れることは沢山あるのではないでしょうか。
2019年05月26日
業績改善の「やり方が分からな⁉」
これは、私の指導先や問合せ先のオーナーからの声です。
長い間頑張ってきたけれど、これだけ競争が厳しくなってくると、今までのやり方では、生き残っていけないということです。
また、自分たちだけで考えていても、どうしたら良いのか全く分からない。
また、色々勉強して実践しているけれど、これと言った成果に繋がっていないということです。
スーパーマーケット企業の多くは、「出せば売れた」や「チラシをまけば売れた」と言う様な経験を持っています。
そして、その時代の人たちが経営幹部となっています。
ですから、ディスカウトに走る会社も多く有ります。少し前までは、それでごまかせました。
ところが、ドラッグストアが、地方の過疎地まで攻め入ってきます。
そうなって来ると、もう手段が思いつきません。
ざっとこの様なことが、多くの中小零細企業が直面している状況です。

■ ジリ貧、資金繰り、赤字・・・
考えたくもない、「ジリ貧、資金繰り、赤字・・・」、そして現実の日々の現場。
こうならないためには、正しい知識を身に付ける必要があります。
大きくは、
① 効率を上げて、コストを下げるためのもの
② 粗利を上げるための実践型マーケティング
それと、
③データの正しい理解と適切な改善活動
などです。
ビジネスを遣るということは、営業利益の拡大が目標です。
つまり、稼ぐということです。
粗利益を多くして、コストを下げると言う、いたって簡単なことです。
正しく数字を理解していない人は、売上が上がったら何とかなると考えてます。
ですから、小手先の売上を上げようと努力します。
そして、その多くは、ディスカウントや他所が遣っている真似です。
それで、営業利益が上がって、問題が解決できるのであれば、苦労しません。
人件費(時給)が上がり、有給取得の義務化などで、従業員の休みが増え、競争によって商品の値入れが下がる。
営業利益は、確実に低下する方向に向かいます。
■ 正しい勉強をする
うまく遣っている店舗を視察したり、売上を上げるためのセミナーに出席したり。
一見頑張っているようでも、それに費やす時間と、セミナー代や旅費など、お金の投資に見合うだけのリターンを得るのは、なかなか難しいのが現実ではないでしょうか。
現場の仕事は増え、在庫も残り、おまけに結果の検証などは全くしていない。
失敗したら、二度とチャレンジしない(出来ない)。
枝葉末節に幾ら目をやっても、真因の根幹の部分に視点を向けなければ、問題はなにも解決しないのです。
理念、コンセプト、戦略、オペレーション、リーダーシップ。
そして、マーケティングなど、これからの勉強が、業務改善のスタートです。
「今更、チェーンストア理論・・・?」と言われる方もたまにいます。
しかし、私が知る限り、商品構成やレイアウト、マテハンやストアコンパリゾンなどを、少しでも勉強したと言う人は、ほとんどいません。
商品分類やPOPデータの活用、管理会計や部門別管理、そして、戦略的マージンミックス。
そして、多くの実践的マーケテイング戦略などです。
算数もスポーツも基礎が大事です。
基礎が出来手入れは、応用が利きます。
他所が遣っていることの本質が解るのです。
■ 現場を診る力が必要
なかなか気付かない現場のムダ
しかし、「その課題が見えない」ことが、本当の問題なのです。
慣れ親しんだ従来通りのやり方(考え方)。
何の疑問も持たない。持ったことなどない。
これが、現状苦しんでいる会社の殆どが、抱えている問題の本質なのです。
そのためには、現場に精通している人に診てもらうことが、ムダな時間やお金を使わず、一番生産性が高いと言えます。
ゴルフやテニスなど、一人で努力する方法もあります。
しかし、ゴルフのスコアで、100を切ろうとするには、正しい知識や技能を教えてくれる人に習うということが、一番の近道です。
結果的に、時間とお金を節約することが出来るでしょう。
そして何より、ゴルフをすることが楽しくなります。
良い仲間とコースを回り、リフレッシュも出来ます。
もしかしたら、ビジネスの良いアイデアだって、閃くかもしれません。
■ 良かったら、お気軽にご相談ください
悩みは、人に聞いてもらうだけでも、気持ちがとても楽になるものです。
調子が悪い時、一人で悩んでいると、余計に悪い方向に向かいます。
考えなくても良いことを、ネガティブに考え込んでしまったりします。
私は、オーナーの悩みに対して、「短時間で、“現場のムダ”を見つけて、優先順位を付けて、ご報告」しています。
100社以上の業績向上を実現した独自のノウハウで「こうすれば、劇的にコストが落ちる」「こういう方法で、簡単に粗利益が上がる」という方法をご提案します。
「生産性を上げて、確実に稼げる仕組みを作る」
そして、
「お客と従業員に支持される会社にする」
ことが、サミットリテイリングセンターの業務改善コンサルティングの目的です。
2018年12月11日
「売れ」の見える化と自動発注システムの段階的導入法【月間・商人舎12月号・原稿】
アナログ管理でデジタルを先導する!!
自動発注システムの導入によって、欠品など多くの問題を抱えている企業が少なくありません。その一番の原因は、単に、人時削減を目的としているということです。
それと、事前の基盤整備がなされていない状態で、安易にシステム導入に踏み切っていることです。自動発注システムを導入する方、させる方、双方に問題があると考えられます。
また、欠品など、お客の不満を考えないシステム導入には大きな問題があると言えます。
下の写真は、自動発注システムを導入して数ヶ月になるある店舗の写真です。
写真①は、定番の棚に欠品が多く、品切れ(欠品予備軍)も見受けられます。
写真②は、販売期限(自社の販売可能期限)を過ぎて、見切り販売をしています。
【写真①】多くの欠品が発生

【写真②】多品目の見切りが発生
この実情から、システムの中の基準在庫量や発注点などの設定が、適切でないことが解ります。そもそも自動発注システムを導入する以前に片付けなければならない課題が解決されていないのです。
また、その修正作業がうまくいっていないことが解ります。
結果として、欠品の対処や、単品ごとの発注点や最低在庫量など、修正に多くの人時を取られてしまう事態になっています。
自動発注システムの導入によって、今までしなくてよかった作業が新たに増え、「作業時間の削減」どころではなく、「ほかの業務にも影響している」という、笑えない現実に陥ってしまっています。
本来目指すべき売場レベル
そもそも、基本四原則の一つである、欠品をしないということを前提にシステムを組み立てることが重要です。そして、下の写真③のように、開店時の売場の「あるべき姿」を基準として持つこと、保つことが重要です。
【写真③】
そのためには先ず、POSデータを活用(直近、前年など)して、単品ごとの販売数を正しく把握する必要が有ります。
そして、今後の販売動向を予測して仮説を設定し、発注と納品のリードタイムや納品ロットを勘案して、必要な在庫数と発注数を決定する仕組みを作る必要が有ります。
アナログの棚割り管理システム・・・「売れ」の見える化
発注を行う現場では、発注端末のデータを覘いたり、発注の有無を思案したりと、時間はどんどん経過してしまいます。大して売れてもいない商品(カテゴリー)に対して、発注作業や売場管理に多くの人時を消費してしまうことは、生産性を考える上で、余りにも勿体ないことです。
それに対して、私が、現場で推奨している方法は、発注精度をアップして、且つ、発注時間を短縮することが出来る仕組みです。以下に解説します。
具体的には、POSデータのベストレポートの販売数量順(直近3~4週分程度)を活用して、数量管理を行い、単品別にランク付けをします。
グロサリー商品は、1週間当たり、そして、日配品は、1日当たりの販売量で、ABCDのランク分けを行います。
(例)週販(日販)A-10個以上・・・赤色シール
〃 B-6個 〃・・・・緑色 〃
〃 C-3個 〃・・・・黄色 〃
〃 D-3個未満・・・・シール無し
そして、写真④のように、ドットシール(ランク毎に色分けする)を活用して、対象商品のプライスカードの所定の位置に貼付します。
【写真④】各単品のプライスカード(品名カード)に、該当ランクのシールを貼付する
このことによって、単品別の売れ行きや、ゴンドラごとの売れ行きが一目で解るようになります。
POSデータを紙ベースで見るよりも、はるかにリアルに、そして短時間に判断が出来て、活用性が高いと言えます。
ランクシールの活用とメリット
「売れ」の見える化をすることで、次のステップとして、売場の改善が簡単に、しかも、短時間で出来るようになります。以下に、幾つかの実行事例を紹介します。①発注時間を大幅に削減する
先ずは、発注作業です。
発注担当者の悩みは、単品ごとの発注の有無を判断することでしょう。特に経験の浅い人にとってはストレスさえ感じると思います。
その意味でも、ランクシールを活用することで、その判断が簡単にできるようになります。
例えば、無印の商品は、「陳列在庫が3個以下にならないと発注しない」と決めておけば、判断は短時間で出来て、時間を大幅に減らすことが可能となります。
一方、赤、緑、黄色のランクシールが貼られた商品は、利益貢献度の高い週品ですから、「売り切れないように」考えて、発注するのです。
②売場の効率アップ
次は、フェイシング管理です。
無印の商品は、1~2列で最低在庫(数)の管理をします。ランクシールの貼られた商品は、そのランクに応じて、適宜フェイシングを拡大するのです。
そのことによって、売場の効率をより高めることが出来ます。欠品の確率を低くすることは勿論、陳列在庫を増やすことによって、補充回数と発注回数を減らす効果も有ります。
フェイシングを戦略的に管理した人は理解できると思いますが、フェイシングを拡大しただけでも、視認率が上がり、販売量に変化が出ることが有ります。
③販売量アップ
ここまでくると、写真⑤のように、実践的マーケティングの応用にも入ることが出来ます。
無印を黄色に、黄色を緑色に、そして、緑色を赤色にランクアップさせるための作業です。
フェイシング拡大や陳列位置の変更などによって、視認率を上げ、POPによって、立ち寄り率や接触率を上げていくための実に楽しい作業です。
また、ランク上位の商品を主通路側で展開して、早期購買や関連購買を促し、更に販売量を伸ばすことも出来ます。
不足分の補充をするためだけの発注作業とは、全く異なる作業となります。
【写真⑤】発注量を増やし、フェイシングを拡大した事例
※緑色(1日6袋以上)から赤色(10袋以上)にランクアップ
④スキルアップ計画
さらに言えば、そのプロセスとその管理に対して、人事評価制度に繋げることを行えば、全体のやる気と生産性は、大幅に拡大することになります。
単純な作業から、売場管理の業務への移行拡大によって、稼ぐ売場と従業員のスキルアップにつなげていきます。
⑤情報の共有化
誰が売り場を観ても、写真⑥のように、単品(カテゴリー)の売れ行きが一目で解りやすくなります。
そのことで、店舗も本部も、客観的事実によって、共通の認識を持つことが可能となります。
ランクシールの貼付(見える化)は、販売計画や売場改善などの大きな武器となり、フェイシング(棚)の拡縮や在庫調整、棚替えなどを戦略的に、且つ、瞬時に行いやすくなります。
【写真⑥】
⑥仕組みの変更
作業削減や在庫削減など、店舗の状況に合わせて、これまでの仕組みを変えていくことも考えて行きます。
1ケース単位で納品されるものを、完全に売場に出し切るフェイシングに変更することや、箱やボールで納品していた商品を、バラ納品に変えるなどで、 全体としての生産性と利益を大きく改善することになります。
単なる人手不足対策ではなく、戦略的に大きく考える
人手不足や人件費アップは、大きな経営課題であると思います。しかし、その対策だけに気を取られてしまうと、お客のベネフィットから、遠ざかることにもなりかねません。重要なことは、実地作業全般に視点を置き、戦略的に考えることが重要です。
そうすることで、コスト削減と、お客のベネフィットの向上を同時に実現する仕組みが出来上がるのです。
【表1】のフレームワークを使って説明したと思います。
左の方は、コスト削減に繋がるようなことです。右の方は、ベネフィットを生み出すようなことです。
自社の現場の実情をよく観察して、フレームワークを完成してみてください。今まで見えなかった、大きな発見(気付き)が有ると思います。
【表1】生産性を上げる「価値を生む行動」と「コストを減らす行動」
左部のコスト削減の項目については、『取り除く』ものと『減らす』ものを考えてもらいます。
今まで、当たり前にやっていたことについて、「そもそも必要か?」と問いただしてもらいたいのです。作業種、作業工数、在庫など、無駄なものを減らすことです。
特に重要な視点としては、そのこと(作業)が、お客の満足(ベネフィット(得))の向上に繋がっているかということです。そうでなければ、出来る限り減らす(取り除く)ことです。
さらに重要な考え方として、投入するコスト(お金と人時)と対アウトプットで考えた場合、「生産性を大きく落としてしまう」ことであると考えるべきです。当然ですが、改善効果は高いと言えます。
右部のベネフィットの項目については、『増やすもの』、『創造するもの』で、お客の購買行動に大きく関わり、利益の拡大に貢献するものとなります。
販売に関わる担当者にとっても、創造的で楽しみを感じる行動(作業)と言えるでしょう。
特に、『創造する』については、お客に、今までに無い商品やサービス、生活提案などを行うことによって、お客の購買を促し、売上と利益拡大を目指すのです。
結果が出ないチームは、どうでも良いことに大事な時間を使ってしまっているのです。
ここを変えるために、自動発注システムを導入することは、大きな意味が有ります。
但し、うまく利用すれば、無駄が少なくなり、生産性も上がる可能性は有りますが、決してそのこと自体は目的ではなく手段であることを正しく理解する必要が有ります。
「売れ」の見える化と自動発注システムの融合
ランクシールを活用して、それが仕組みとして定着し、オペレーションを確立しているチームは、自動発注システムを取り入れるとで、更に生産性は向上することになります。一部の商品を除き、発注端末を使って、定番発注を掛けるという作業は、ほぼ無くなります。
しかし、発注点の修正や売場のメンテナンス(棚割り管理やフェイシング管理など)が無くなるわけではありません。 むしろその様な、コントロール(修正)の作業に定時定例で取り組むことが、重要なことになります。計画的に人時を投入して、売場の完成度を高めていくのです。
そして、売り場展開やプロモーションなどの付加価値業務に対して、戦略的に投入人時をシフトしていきます。
その時間を拡大するということが、営業戦略上重要なことであり、従業員個人の能力と、チーム全体の力を向上させることに繋がります。
今後、大手企業を中心に、AIの技術を活用した発注システムも開発されると思います。しかし、創造するのは人であり、売場を作り上げるのも人の力です。
そのことによって、売場は活性化され、お客の「期待に応える」、また、「期待を超える」ことが出来るようになるのです。
決して、このことを疎かにしてはいけません。
⇒ 月間・商人舎12月号、その他の記事は、こちらから
2018年09月14日
Panasonic パナソニック・セミナー開催決定
セミナーのタイトルは、
『食品小売業の課題を解決 ~注目のグロサライト&省力化対策~』
です。
商人舎の結城先生が、
惣菜・即食・グロサライトの可能性と課題
~食品マーチャンダイジングの鍵を握る「お試しのおすすめ」~
私、新谷が、
人手不足を解決する実践としての省力化
~食品小売業で今すぐ取り入れられる省力化対策と成功事例~
です。
【名古屋・会場】11月22日(木曜日)開催

【広島・会場】12月7日(金曜日)開催

どちらのセミナーも、今話題(課題)の問題を取り上げてあります。
経営者、経営幹部の方など管理職の皆さんには、見逃せない内容です。
事例を交えながら、短く濃く語ります。
ご期待ください。
ご予約は、お近くのパナソニック産機システムズ株式会社の営業担当の方へお申し込み依頼をお願い致します。
2018年06月28日
考え方を変えれば、営業利益は簡単に伸ばせる⁉
確かに、商圏内にお店が増えれば、パイの奪い合いで、これまでのように売上を伸ばすことは難しいかもしれません。
しかし、営業利益を伸ばすことは出来ます。
実際に、多くのクライアントで業務改善を行ってもらい、1.5倍や2倍程度に伸ばした企業はざらにあります。
但し、今までのやり方を続けていれば、それは難しいと言えます。
考え方ややり方を変える必要があります。
クライアントの事例を幾つか、簡単に説明します。
作業改善で、人時削減
相当な比率で、実地作業に問題を抱えている店舗が多いと言えます。
カートの使い方、作業動作、そして段取りなどです。
ここに気付いていない企業が殆どです。
・カートへの積み込み方法
・ 〃 の積み込み量
・補充時のカートの活用
・加工時の 〃
・両手作業
等々、現場で観察して、改善を加えれば、作業効率は大幅にアップします。
↑片手作業とカートの不使用。作業時間は大幅に長くなる
↑ミニキャリアで単品補充。移動時間が大幅に増える
作業指示書を書き、活用する
作業指示書の活用も、人時削減(作業時間削減)に大きな効果をもたらします。
加工指示書の場合、弊社のクライアント(指示書を使っていない)場合では、活用するようになって、10%から20%程度の作業時間の削減を実現しています。
・指示待ち時間、待機時間を無くなる
・喋らなくても作業が進むため、作業者の意識が集中して、全体的に作業がスムーズに早く出来るようになる
・言い間違いや聞き間違いによる、作業ロスや作業者のストレスが発生しない
・遣ることが紙に書かれていることで、目標がハッキリしていて、段取りが良くなり全体として作業時間が短くなる
などの多くの無駄がなくなり、作業時間は大幅に短縮されることになります。
不必要な在庫を削減する
在庫が、必要以上に多いと、多くのロスを発生させることになります。
当然のことながら、粗利益の低下や、作業人時を増やすことに繋がります。
生鮮品では、鮮度劣化のもとになるのが過剰在庫です。
特に、スーパーマーケットは、戦略的に生鮮品の鮮度が高ければ、更に地域一番であれば、絶対的な強みになります。
ここのところを良く理解して、戦略的在庫管理を行うが必要が有ります。
↑不良在庫は、確実に鮮度低下とロスに繋がる
↑不良品は、値引きロス以上に、人時ロスを生む
グロサリーにおいては、バックルームの過剰在庫は、広い在庫置き場を必要として、商品を探すのにも時間がかかります。
必要最低限の在庫であれば、倉庫も狭くて済むし、探す時間も殆ど必要なくなります。
また、汚損破損、日付が古くなることによる値引きや廃棄のロスも少なくなります。
当然ですが、加工食品でも、缶詰などの一部の商品を除き、鮮度は問われることとなります。
↑過剰在庫は、商品を探すのに時間がかかる
↑過剰在庫の店は、欠品も多い兆候がある
売場の在庫においては、鮮度維持、補充頻度などの観点から、管理する必要が有ります。
科学的に管理していれば、
・鮮度を下げない
・補充頻度を減らす
・発注頻度を減らす
など、大きな効率アップ効果が期待できます。
このように、バックルームの在庫を削減することは基より、売場の一品一品の在庫についても、販売量や商品特性に合わせて、科学的、戦略的にコントロールすることが出来れば、生産性は大幅にアップすることになります。
すぐやる、早くやる
もし、これらのことについて、気付いていなければ、そして、何の改善もしていなければ、すぐに改善に取り掛かるべきです。
これらの、たった3つ改善を行うだけでも、人時ロス、商品のロスを削減できることは、十分イメージしていただけたと思います。
「人手が足りない」という声も最近よく耳にしますが、
ほとんどの場合は、「戦略不足」であり、「スキル不足」です。
業務改善によって、簡単に生産性を上げて、会社が抱える諸問題を解決することが出来ます。
粗利益を改善し、相乗積を働かせて、値入Mixで重点商品を安く販売することも可能になります。
営業利益を改善させて、営業利益Mixで、戦略部門の強化や商品開発などの投資をすることも可能になります。
実行すれば、客数や客単価をアップすることも十分可能になります。
但し、 「なかなか戦略的に考えることが出来ない・・・」
「やり方が今一つ理解できない・・・」
「改善活動をやっているけど、結果に結び付いていない・・・」
という会社は、専門家の意見を聞くべきです。
現場の問題点をすぐに発見して、今までと全く違った、『考え方』と『やり方』を教えてくれます。
簡単に早く出来る、早期に結果を出す方法を、です。
勉強もスポーツも、良い先生やコーチに出会うことが出来れば、今までより高いレベルでスタートを切ることが出来るようになるのです。 これが、マネジメントです。経営者の仕事です。
『スーパーの経営戦略』 その他の参考記事
こちらから、ご覧ください⇒スーパーの経営戦略・関連記事
⇒スーパーの業務改善戦略入門
もし、あなたが、
スピードを持って、確実に業績を向上させたい時は、是非、サミットリテイリングセンターへご連絡ください。
100社以上の業績を大幅に向上させた実績と、理論と実績に裏付けされた、他社では教えてくれない『メソッド』が当社には有ります。
サミットリテイリングセンターへのホームページは、
こちらからどうぞ ⇒サミットリテイリングセンター
2018年01月12日
生産性を上げる、戦略的人事考課 【商人舎magazine・原稿】
人事評価(考課)制度は経営戦略であり、生産性を向上させるための重要ツールとして捉え、その仕組をつくる。
会社のコンセプト(理念)や戦略を再確認して、社内やチームで共有する。そしてそれを実現していくためには、社内に埋もれている人材や技術を発掘すること。そして結集することです。
1.人という最大の経営資源をフルに活用する
2.人財レベルを上げる
そのことが、お客に提供する商品やサービスのレベルを向上させることになり、結果として、売上や利益を最大化することに繋がります。
そして、結果(業績)だけではなく、正しいプロセスとその評価の仕組みにより、会社の一年後、二年後、三年後、五年後と成果が確実に表れることになります。
その具体的方法を、商人舎Magazine・Web版、2017年12月号、2018年1月号で登校しました。その原稿をご紹介します。
生産性を上げる、戦略的人事考課 【商人舎magazine12月号】原稿⇒http://mbp-osaka.com/summit-rc/column/31374/
生産性を上げる、戦略的人事考課・その2-実践事例 【商人舎magazine1月号】原稿
⇒http://mbp-osaka.com/summit-rc/column/31504/
2017年11月16日
生産性を上げれば、競争に勝てる!
しかし、多くの中小零細のスーパーマーケット企業にとって、基本的な課題は、生産性が低いことです。
そして、それに気づいていない経営者が圧倒的に多くいます。
また、気付いている企業でも、結果を出すための具体的方法が解らずに困っている企業も少なくありません。
事実、業務改善チームを持っている企業でも、弊社にコンサルティングの依頼をしてきます。

大手企業や競合店が怖い訳ではなく、経営効率が低い“自社の体質”が本質的な問題なのです。
今巷で話題になっている、最低賃金のアップなどは、生産性の高い会社にとっては、それほど大きな問題ではありません。
生産性アップを目指す理由
生産性が高ければ、営業利益率が高くなます。そうなれば、従業員の報酬も上げる事が可能になります。
また、営業戦略上、商品開発や販売促進、売り場の改装や従業員教育などへの戦略的投資が容易になります。
結果として、付加価値の高い商品やサービスをお客様に提供できるようになり、売場は確実に活性化します。
お客様の期待を超えるサービスを提供することが出来れば、高い支持を得て、ビジネスの中長期的な発展が可能となります。
また、生産効率を向上させる事が出来れば、値入率を低く設定して、支持率の高いNB商品などのコモディティ・アテムの売価を、戦略的に低く抑えて販売することが可能となるのです。
益々厳しくなる環境
スーパーマーケットは、少子高齢化、ドラッグストアなど異業態との競争などから、売上を伸ばすことが難しい状況であると言えます。また、今後さらにその競争環境が厳しくなることが予想されます。
コンビニエンスストアは、地の利と商品(サービス)開発のスピードを速め、今まで弱かった、主婦層や高齢者の需要を確実に呼び込んでいます。
また、ドラッグストアは、高い生産性と食品の品揃えを強化して、低価格を武器に確実にその支持を上げて来ています。
一方、スーパーマーケットは、NB商品を中心として、価格競争に巻き込まれています。これと言って特徴を打ち出せない企業は、確実に粗利益率の低下を余儀なくされることになります。
当然、今までの営業戦略やオペレーションを続けて行けば、今後も更なる苦戦をすることになるでしょう。
目先の売上を追ってはいけない!
この様な時代に必要な行動は、コンセプトをしっかりと持って価値ある商品やサービスをお客に届ける活動を確実にすることと、オペレーション上のあらゆる無駄を削減して、生産性の向上に努力することです。無駄な在庫を削減し、作業全般のやり方を見直し、人時売上高を確実に向上させることが重要です。
そして、自社の強みを磨く差別化戦略と、弱みを改善する中立化戦略に、人と資金を集中投資するという行動をとることが求められます。
また、売上高や荒利益率が高いことが、必ずしも営業利益(儲け)が高いことはなりません。
例えば、「部門の粗利益率が高いから儲かっている」と思っている経営者や担当者が多くいます。しかし、決してそうではありません。
重要なのは、粗利益(率)ではなく、営業利益(率)です。
ROI(資本利益率=費用対効果)やROT(投入時間対効果)の概念をしっかり持って、業務改善に当たる必要が有るでしょう。
これらのことの実績向上が、生産性の向上なのです。
高い目標設定を立てる
高い目標設定とそのための行動が、強い組織とプロセスを作り上げ、好業績という結果を生み出します。今後、確実に業績を伸ばすには、出来る人、出来るチーム、出来るリーダーを育てることが重要です。
今までのやり方を素直に検挙に見直して、勇気を持ってチャレンジすれば、驚くような効果が期待できます。
最も強い者が生き残るのではなく、
最も賢い者が生き残るのでもない。
唯一時生き残るのは、変化できる者である。
- チャールズ・ダーウィン -
何も遣らずに、今までのやり方を繰り返すだけでは、ジリ貧になるばかりです。
良い結果を出す、具体的課題設定と行動計画
売上を上げるためには、競合店に勝つためには、
集客力を上げるためには、
荒利益を上げるためには、
経費を下げるためには、
売れる品揃えで販売力を強化するためには、
宣伝・広告効果を上げるためには、
教育訓練で効果を出すためには、
など、課題を具体的に明確化して、課題ごとに優先順位を付けて、具体的な計画を立てて実行することが重要です。
実行力を上げる
理論的に理解しても、問題なのは遣り方です。営業利益向上の為には、
明確な目標(ビジョン)を設定し、
それを実現するための計画(戦略)を策定し、
方法(オペレーション・戦術)を組み立てます。
そして、リーダーが強い意志と行動でチームを正しい方向に導きます。
明確な戦略が立てられない場合、場当たり的な戦術の繰り返しに終始することとなり、中長期的に営業力が上がらず、適正な利益が確保できないようになる確率が高まります。
売り場づくりなど、目に見えるところは、効果を出している他のお店の真似をすることが可能です。日々の目先の売上など小さな成果を得ることが可能でしょう。
また、商品を安く売れば、短期の売上は確保できます。
しかし、それだけでは、中長期の営業利益の拡大の可能性は低くなります。
根本的に営業利益を上げるためには、戦略とオペレーション、そしとて、リーダーシップなど、経営(運営)力を上げなければ、本質的な問題の解決にはなりません。
顧客満足と営業利益、従業員の報酬は一体
私共の業務改善の基本な考え方は、「顧客満足と会社の営業利益、そして、従業員の報酬は一体である」と考えています。
ですから、徹底したお客様目線(立場)と従業員目線(立場)での改善行動を優先し追求します。
買う。使う。食べる立場になった、売場づくり、商品づくり、サービス提供。
そして、それを実現するための店内作業と仕組みを見直し再構築します。
お客様目線の行動が、結果的に一番無駄が無く合理的な行動を生みます。
弊社の業務改善のコンサルティングは、理論の伝達だけでありません。
徹底した現場確認(早朝から閉店後までの実地作業調査等)を行い、売場や作業、仕組みなどの現場現実の課題を確認し洗い出します。
そして、クライアントに合わせた効果の出やすい改善方法を策定し、実地訓練を十分に行い、確実に結果を出して頂くご指導をさせて頂いています。
成功と失敗を分けるもの
特に、人時売上高の向上は、人件費率の高いスーパーマーケットの生産性と利益向上の要です。また、その土台にたった付加価値創造(戦略)が、人時生産性の向上となって、他社に対する競争優位性を向上させます。弊社は、営業利益向上のための売り場の活性化と、それを支えるための現場のオペレーション力とシステム力を向上させるための他に類のない、実地主導型のコンサルティングをさせて頂いています。
多くの企業が今まで気付かなかった、高い技術とその具体的方法で、クライアントの業績を確実に改善致します。
成功している会社 と、なかなか 成果を出せずに苦しんでいる会社。
それを分けるものはいったい何でしょうか・・・?
それは、
うまくいっていない会社は、良い結果を出すための仕事の仕方(=オペレーションと仕組みづくり)がよく理解できていません。
『スーパーの経営戦略』 その他の参考記事
こちらから、ご覧ください⇒スーパーの経営戦略・関連記事
⇒スーパーの業務改善戦略入門
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2017年11月15日
人手不足を簡単に解決する方法
一般に言われている人手不足とは、処理すべき作業や業務に対して、人手が足りないということだと思います。猫の手も借りたいといったところでしょう。
こうなると、加工作業や陳列作業が滞り、売上を上げられない状態になることや、それらの需給ギャップを埋めるために、担当者の残業が多くなる状態のことを意味することだと思います。
そして、この様な場合、作業する人の頭数がそろえば万事解決すると思っている人が多いと思います。
しかし、好景気により、募集しても思う様に人が集まらないのが現実です。
特に、小売りや飲食などの業種では、深刻です。1991年2月まで続いたバブル期にも、現在と全く同じ状態が有りました。
優良な企業は、いち早く生産性に目を向け、作業改善や物流の見直し、在庫削減など、少しずつ、そして確実に業務全般の改善に取り組みました。
しかし、その反面、業務改善が出来ず(遣らず)に、低生産性、低収益、低賃金の企業も多く有るのが現実です。
一人%
2017年10月28日
3ケ月で、500万円の営業利益アップ
3ケ月の業務改善のコンサルティングで、課題が解決されてきて、青果部門の粗利益が3%以上改善し、人件費も削減されていく見込みが付いてきました。
結果的に、この青果部門の1年間の営業利益は、500万円以上アップする見込みです。

この店舗は、競合店が出来、ここ1、2年売上が低迷しています。
スーパーマーケットにとって、青果部門、取り分け野菜は、支持率(買い上げ客数÷店舗客数)が最も高い部門です。
また、業態として、来店頻度を上げる上でも高くなければ困る部門とも言い換えられます。
青果部門の業績の良し悪しは、店舗の業績にも大きく影響します。
この店舗は、リージョナルチェーンの一店舗で、売り上げ規模からしたら小型店の位置づけになります。
最初の訪問時、店舗全体でも、グロサリーや青果部門を中心に在庫が多く、管理全般、科学的に運営されていませんでした。
昔ながらの効果を出せないやり方を、何の疑問も感じることなく、真面目に遣りつづけていたのです。
額に入った、お飾りのコンセプト
私は、会社の経営理念やコンセプトなど、訪問先の社長室や応接室、或いは会議室に立派な額縁に入れられて、壁に掛けられている光景を今まで多く見て来ました。そして、額に入ることが、経営理念やコンセプトのゴールになっている場合が少なくありません。
因みに、この会社も素晴らしいコンセプトを掲げて、経営をしています。立派な会社です。
しかし、残念ながら、隅々まで理解共有されていないのが現実です。
青果部門の場合、全体的に在庫過多であり、お客が買ってくれている野菜が、決して高鮮度とは言えない状態でした。(素人目にはわかりません)
作業場の段取りだけが上手くなり、コンセプトで一番重要な『鮮度』が隅に追いやられていた状態だったのです。
大切なことは、技術よりも先に、このコンセプトの価値と意味を理解させること。
そして、それを実現するための無駄の少ない取るべき行動を、現場に教え続け『実行』させることが重要なのです。
「お客は、何を喜ぶのか?」を正しく理解する
素人には分かりにくい鮮度低下した野菜。生鮮部門の在庫が多いということは、お店で買って、使ってもらうお客のベネフィット(得)が低下することを意味します。
日々それらの野菜を使っていれば、
「どうも日持ちがしない」
「鮮度感を感じない」
というようなことを体験して、経験値が積み上がって行きます。
近くに、競合店が有れば、そこの野菜と使い比べれば、時間の経過とともにお客はその差を感じることになります。
気を付けなければならないことは、経営者や店長が、競合店の価格のことばかりに気を取られ、コンセプトを忘れた、間違った指示を現場に下すことです。
お客は、価格だけで商品を買うのでは無いのに、です。
見るからに新鮮で、みずみずしい野菜。しかも安全。
「これで、どんな料理を創ろうかしら?」
お客の心は弾みます。
少しぐらい高くても、家族のために美味しい料理を作って上げられるのであれば、お客は納得してお金を払ってくれるでしょう。
勿論、価格だけのお客がいることも事実です。でも、そこをターゲットにしていては、ビジネスの発展の可能性は低くなり、従業員の幸せにも繋がりにくいと言えるでしょう。
営業利益を上げる原資である粗利益を上げるためには、ここのところの理解をすることが重要となってきます。
具体的改善行動
ゴールは、「ここは鮮度が良い」とお客に言ってもらえる店になることです。
そして、
フォーカスすべきポイントは、
圧倒的な、地域でずば抜けた鮮度をお客に提供する仕組みを作ること、です。
簡単なことです。
新鮮な商品を仕入れて、適切に管理して、その日のうちにお客に買ってもらうことです。
今回の主な改善活動としては、
① POSデータの日々ベストレポート(数量順)を利用して、
単品別の販売量を日別曜日別に把握していく
② ①から、単品別の適正な発注量を設定して、仕入を行う
③ ①から、商品特性に合わせて、陳列量や加工量、仕置き(仕越し)量
をコントロールする
④ 過剰在庫は、早期に見切り販売を行う
⑤ POSデータの期間(2~3週程度)ベストレポート(金額順)や、
昨年の同時季のベストレポート(金額順)を利用して、売り上げ上位の
品目を理解して、マグネットで展開し売上高アップをはかる
という様な内容です。
数量管理、品質管理を強化して、お客に買っていただく野菜の鮮度を上げること。
そして、お客の支持の高い重点商品管理を徹底して行い、それらの販売量と金額を押し上げる。という内容です。
行動すれば、結果はすぐに表れる
「行動すれば、結果はすぐに表れる」のですが、そうは行かないのが現場です。
担当者の「今まで遣っていることを変える」ことへの抵抗。
それと、店長や本部のリーダーシップの欠如です。
私は、「数量管理と早期見切りで、2~3%は、粗利益率はアップするよ」と最初に言ってありました。それは、長年の経験で、肌感覚でわかります。
3回目の実地指導日、青果部門のバックルームに入ると、パート社員がブロッコリーの袋詰めをしていました。
ところが、冷蔵庫の中を覗くと、同じようなブロッコリーが3日間に分けて、仕越し加工してあります。
更に、売場には、「これでもか」と満タンに陳列してあります。
私は、すぐに店長に指示して、「POSデータで、ブロッコリーの日々の販売履歴表をだして」と頼みました。
ここ1週間の日々の販売履歴実績を確認し、最大値と最低値を知らせました。
そして、店長や青果チーフ、その他の部門のチーフを集めて、
コンセプトの意味と取るべき行動を再度伝えて、リーダーとしての責任行動を取ることを促しました。
とは言え、3か月目に、チーフの行動が変わりました。
バックルーム在庫は激減し、売場の陳列量もほぼ適正に保たれています。
見切り量も大幅に減り、それに関わる処理作業量も大幅に減りました。
業績を低迷させているもの
今回ご紹介した事例のように、改善を妨げるものは、① 方法を知らないこと
② 担当者の心の内
などです。
改善方法だって、本人がやる気さえ起こせば、誰かが教えてくれるかもしれません。
また、「自分から進んで聞く」という行動を取るはずです。
限界を、知らず知らずのうちに勝手に自分で決めてしまっているのです。
非常に勿体ないことです。
在庫量が適正に管理されるようになった人生が変わる
今回の改善によって、店長やチーフは、多くの経験をしましたし、行動を変えられたことによって、考え方にも変化が現れてきます。作業は、簡単に早くなり、チームのメンバーも、お客のベネフィットを更に高くするための業務にウエイトを掛けられるようになります。
売上は、これらの行動を続けることによって、客単価を向上させ、顧客の来店頻度を増すことに繋がり、自然と向上することになります。
一度正しい行動を覚えれば、ほとんどの場合元には戻りません。
「自信が持てなかった自分」
「どうせこんなもんだと諦めていた自分」を、
「出来るんじゃないか・・・」と、
前を見て、挑戦する自分に変えることが出来るのです。
人生が変わるのです。
これは、私たちの業務改善のコンサルティングの目的の一つでも有ります。
2017年10月11日
時給を上げて、 人件費を下げる ⁉ 究極の生産性向上策‼【商人舎Magazine10月号】原稿
これらの問題は、オペレーションの仕組みが出来ていない中小零細企業とって、大きな課題であると思います。
生産性が低い企業にとっては、今後会社の存続にもかかわってくる問題で有ると思います。
今回は、その対応策について考えてみたいと思います。
実際にあった事例を紹介します。
ある小さなスーパーマーケットを立ち上げるお手伝いをした時のことです。
名も無い。立地も大して良くない。資金も少ない。
そんな中で、パートやアルバイトを募集しなくてはいけない状態でした。
「募集しても、誰も応募してくれないんじゃないか?」という不安もありました。
しかし、結果は、ビックリするぐらい多くの方に応募していただきました。
上手くいった理由は、簡単なことです。
周りより圧倒的に良い条件で募集広告を打ったことです。
先ず高い時給を設定しました。
そして更に、「日曜日は休んでもらって結構です」「たまに土曜日出勤してくれますか」という好条件付きです。
沢山の人が応募して集まってくれましたので、面接会には長い時間を費やしました。嬉しい悲鳴です。
明るくて人当たりが良い人。小さい子供を持った若いお母さんたち。明るくて体力の有りそうな学生さんなど、結果的に、多くの良い人を採用することが出来ました。
戦略と仕組みとオペレーション
人手不足が常態化し、時給も高騰しています。また、最低時給も上がるという中で、企業側はこの先、どの様な行動を取らなければならないのでしょうか。
小手先の対応しか取れなければ、新しい人を募集出来ないどころか、そのうち、今働いてくれている従業員の離職率も上がる可能性が高くなります。その様なことになれば、売場の維持レベルも低下することになります。
企業にとって一番重要な、優秀な財産(人財)を失うことになれば、企業の競争力を低下させ、結果的に売上や営業利益を落とす方向に向かうことになるでしょう。
そうならないためには、コンセプト(進むべき方向)を明確にして、実現のための確かな戦略を立て、その為の仕組みとオペレーションを組み立てることが重要となります。
こう書くと、難しいと考えてしまう方も多いかもしれませんが、決してそうではありません。
ピンチをチャンスに変えれば良いだけです。方法は、幾らでもあります。
「生産性を上げることを、真剣に考えるべき時」が、今来ていると私は思います。
人件費と生産性
働いている方からしたら、時給が高いことは望ましいことです。
でも逆に、経営者側にとっては、人件費が上がるという心配も有るでしょう。
問題は、使う側の『使い方』に有ります。
時給が高くても、それ相応の『仕事量(処理量)』や『仕事の質』を上げてもらえるような仕組み、そのための教育訓練が出来る体制であれば、時給が高いことは全く問題ないことです。
逆に、5年10年と勤務しているベテランのパート社員でも、その職能レベルが高くなければ、時給当たりの生産性が低くなり、相対的に時給は高いものとなります。
上記の事例のケースの場合、
例えば、レジのパート社員は、レジだけではなく、グロサリーの品出しや、定番発注なども交代で熟します。
また、計画的にシフトを組んでいても、天候などの変化によってお店が暇になれば、ルールを決めていて、他の部門の応援や教育訓練に移ります。
グロサリーや日配担当のパート社員は、補充用カートの効果的活用、両手作業など基礎作業の訓練を受けることにより、時間当たりの作業処理スピードが速くなり、それに比例して処理量も多くなります。
また、定番の精度の高い発注は勿論、販売企画の立案や、他の担当者が休みの時の担当外のカテゴリーの発注、そして、レジの応援も行います。
学生のアルバイト社員も同じように、レジ、グロサリーの定番補充など、横断的に作業を熟します。
土曜日や日曜日は、パート社員の休みをカバーするために、早朝から、パンの品出し、日配品の品出しなどを行い、その後レジを担当するという段取りです。 こちらも、レジが暇になれば、他の部門の応援を行います。
このように仕組みを作ることにより、時間当たりの作業処理量は確実に高くなり、質の面でも、時間の経過とともに、大いに高まることになります。
この様に、作業(人時)の無駄が少なくなり、生産効率の指標である人時売上高が高まります。
粗利益率が適正であれば人時生産性を高位に保つことになり、会社もパート社員に対して、高い時給を払える体制になるのです。
上記は中型店の事例ですが、店舗規模が大きくなれば、更に生産性は高くなり、得られる効果は拡大することになります。
時間当たりの付加価値(粗利益)を上げるための考え方を理解する
下の【表・A】は、粗利益高と各経費、そして、営業利益との関係を表した相関図です。
この場合、粗利益高に対する人件費の割合である労働分配率は、人件費が10で、粗利益高が25ですから、
10÷25で、40%と言うことになります。
一方、【表・B】は、人時生産性に対する時給(福利厚生なども含む平均額)を現しています。
この【表・B】を見たことのある人は少ないのではないかと思います。
これは、現場の生産性を考える上で、非常に重要となるフレームワーク(考え方の枠組み)なのです。
【表・B】の場合、店舗の人時生産性が4,000円で、時給の平均が1,600円ですから、
1,600円÷4,000円で、労働分配率は【表・A】の場合と同じく40%となります。
一方【表・C】の場合、時給が1800円と【表・B】の場合より、200円上がっています。
そして、人時生産性も同じく4500円と上がっています。
この場合、労働分配率は、1800円÷4500円で、同じく40%になります。
一方、営業利益(1人時当たり)は、1200円になり、表Aに比べて、1.5倍になっていることがわかります。
更に、【表・D】ですが、
時給は同じですが、人時生産性が4800円と高くなり、営業利益は、1600円で、【表・B】の場合の2倍になっていることがわかります。
あくまでも、人件費以外の固定費が同じであると仮定してのシミュレーションですが、営業利益の拡大を考えるとき、一人時当たりの粗利益高である人時生産性のアップが重要になってくることは理解していただけると思います。
人時生産性を高くするには・・・
人時生産性(粗利益高÷投入人時)を向上させるためには、
① 現状の投入人時で、粗利益をアップさせる
② 現状の粗利益を確保して、投入人時を減らす
③ 更に人時を多くして(粗利益を高める)付加価値業務に投入し、投入人時の伸び以上に粗利益高をアップさせる
という方法が考えられます。
具体的行動としては、
① 作業改善や動作改善、処理能力を高めて、単純作業の人時数を減らす
② 過剰在庫などムダを削減して、その対応のための必要人時を減らす
③ 過剰在庫などムダを削減して、商品ロスを減らして、粗利益を増やす
④ 必要人時の低減分を、付加価値業務にシフトして、粗利益を増やす
などです。
※単純作業(人時)削減と付加価値業務(人時)拡大のイメージ
要するに、
① 1人時当たりの単純作業の処理量をアップさせること
② 1人時当たりの付加価値(粗利益)を意識して、改善行動を取ること
が重要なポイントとなります。
この様なことを戦略的に考えて、日々現場の工夫を行うことにより、全体の人件費は、適切に、そして戦略的にコントロールすることが出来るのです。
時給UP=人件費UPではない!
時給アップと人件費アップは、決してイコールではありません。
要するに、人時生産性が高いチームは、1人ひとりの時給が高くても、労働分配率を一定に保ちながら、営業利益を拡大することが出来るのです。
逆に、人時生産性が低位な会社は、会社が赤字にならないために、人件費を抑えないと経営が続けられなくなる可能性が高くなるのです。
当然、従業員の時給は、低位にならざるを得なくなります。
このような場合、「人件費率は高い」のに、「従業員の時給は安い」ということになります。
上記の事例のように、時給アップと人件費率低減(維持)を同時に達成することは、十分可能なことなのです。
また、個人の適正(能力)を生かすことが出来れば、生産性は更にアップして、その分時給を上げてやることが十分可能となるのです。
個人のスキルアップをはかり、時給と生産性をあげる方法
残業の多い会社は、作業のやり方が悪いところがほとんどです。本当に人手不足であることは、少ないように思います。
事実そのほとんどが、人時売上高が低く、当然のように人時生産性も低い状態です。
戦略無し、リーダーシップ不足、スキル不足と言ったところでしょうか。
時給と生産性をあげるには、会社の方針とゴールを明確にして、ルールを共有化する必要が有ります。
そして、チーム内のコミュニケーションを多くして、日々改善活動を繰り返すのです。
会社の方針やルールが明確で無い場合や、コロコロ方針が変わったり、行き当たりばったりの指示を出すようでは、働く側は嫌がります。
ですから、人事制度を策定し、評価基準を明確にする必要が有ります。
ここが曖昧であるために、目指す方向がバラバラで、目標を達成できないでいる企業が多く有ります。
何が評価されるか」を明確化する!
従業員は、「会社が何処を目指すか」ではなく、「何が評価されるか」を考えるのです。
ですから、評価される具体的な中身、そしてその意味(何故か)を従業員に伝える必要が有ります。
人事制度については、今後、『実践的で効果を出す方法』について、お話ししようと思いますが、とりあえず、その一部である『従業員のスキルアップ』のための職務等級について、簡単に解説します。
運用についての解説は、ここでは行いませんが、下の表を見ていただければ、大方の中身は解って頂けると思います。
等級ごとに、「ここまで遣って(成長して)もらいたい」内容を判りやすく、箇条書きで表記します。
従業員1人ひとりのスキルアップが、チーム力アップに繋がり、生産性を高めて、会社の利益拡大に繋がります。
ここを怠けていては、今後益々厳しくなる、であろう地域の競争の中で、苦戦を強いられることとなる確率は、確実に増すことになると思います。
改善行動のための具体的な手引き書を作る
確実に結果を出すためには、具体的な行動計画が必要になります。
以下の『業務改善40項目・セルフチェック表』は、非常に効果的です。
営業利益=粗利益高-経費なのですから、営業利益を拡大するために、「何をするのか?」の『見える化』を行い、社内で共有化を行う為に、非常に効果を発揮します。
自社でそのまま使うのも良いでしょうし、加筆修正を行い、自社版を作ると更に効果的だと思います。
また、各課題に優先順位を付けて、項目を絞り込むことも良いでしょう。
企業ごと、部門ごとに諸事情が違いますので、修正して使うことをお奨めします。そのことで、現状の課題を洗い出すことも出来ると思います。

そして、確実に現場をフォローして、結果に結び付けていくには、目標とゴール(営業利益1%アップなど)を設定して、定期的に実地診断を行う仕組みを作ります。
本部と店長、各チーフなど、関係者の目線を合わせて、確実に現場を確認しながら進めていきます。
以下の表が、そのための参考資料です。
定時定例で、現場のチェックを行い、必要に応じて修正指示や教育訓練を加えて行きます。
リーダーシップが答えを変える
商人舎Magazineの私の記事のタイトルは、「お客と社員に支持される生産性向上策」なのですが、まさにこの辺のことを理解していただくことを一つの目的にしています。
経費の中で、ダントツに高い人件費の『投資効率を上げる』ということが、人時生産性を高めることに繋がり、社員一人ひとりの能力を高めて、高い時給をとれる仕組みが出来上がるのです。
世界最大の小売業者であるウォルマートの創業者サム・ウォルトンは、
「人間を今の実力だけで見ている限り、それだけの実力で終わる。
本来出来るはずのレベルまで訓練すれば、本来出来るはずのレベルまで登って行く」
という言葉を残してくれています。
部下に対して、「出来る」「出来ない」の評価をするだけならリーダーは不要です。
高い目標設定をしてあげることが重要なことであり、その為の教育訓練が、リーダーの一番重要で大切な仕事であると思います。
次回は、他の事例を交えて、方向性を少し変えて、問題の解決策を探りたいと思います。
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2017年06月26日
人手不足解消と賃金アップ
昨年度の上げ幅は25円ということで、2年連続の20円超の引き上げだそうです。
私は、こういう記事を見たときに、経営者や経営幹部は、「どう考えるのだろうか」と関心を持ちます。
中小零細のスーパーマーケット企業の多くは、生産性アップについて、大きな可能性を持っています。
解りやすく言うと、生産性が低いことが原因で、本当に人手不足である会社は多くないということです。
むしろ、この機会を、今まで慣れ親しんだ低生産性のプロセスを見直し、改善を行うチャンスだと考えるべきです。

当然のことですが、儲かっている会社と低利益の会社とでは、その影響度は大きく変わります。
また、キャッシュ・フローも経営としては重要です。損益計算書上は黒字経営でも、負債が多く月々の返済額が多い企業の場合、その影響は深刻であると言えるでしょう。
重要なポイントは、生産性の視点です。最低賃金のアップに焦点を当てていてはいけません。
今こそ、会社全体の生産性向上のために、すべてのプロセスを見直すべきです。
賃金を上げよう⁉
「賃金を上げよう」と、私は日ごろからクライアントに言っています。
単純にこれを聞けば、「今でも経営が苦しいのに、何を言っているんだ」とお叱りを受けるかもしれません。
しかし、私は、全く逆に、これが中小零細の会社が今後市場で生き残り、経営を継続発展させるための重要な要素だと考えています。
決して、机上の空論をぶちまけているのではありません。
当然、今までの業務改善コンサルタントとしての経験から、確固たる自信があります。
「給料が低い」という現場の声は、イコール「生産性が低いんです」と同意語でもあります。(ほとんどの場合)
給料が高いということは、現在会社にいる優秀な従業員の定着率を上げたり、新規採用のチャンスを高めることにもなります。
人手不足は本当か?
人手不足を、今起こっている現場の表面的な事実だけで判断してはいけません。
「どうして、そうなっているか」のプロセスを読み取る視点を持つことが重要です。
例えば、レジ部門での人員不足のことですが、
ピークの時間帯に、レジで精算を待っている多くのお客の列を見ると人手不足ということになります。
しかし、その解消方法は、レジの担当社員の頭数を増やすことだけでしょうか。
そもそも、レジを担当している社員のスキルが低いことが問題かもしれません。
チーフのシフトの組み方に問題が有る場合も少なくありません。
元々の各担当者の契約時間帯に問題が有る場合も有るかもしれません。
一時的な不足人員を、店長や事務所の担当者、他部門の応援などで簡単に解決できる場合も少なく有りません。
これらのことなどで、人員不足は意外に簡単に解消できる場合が少なくないのです。
人手不足のためには、計画的な仕組みづくりが重要なのです。
私の経験上、簡単に人手不足を解消でる場合も少なくありません。
生産性を上げれば、人手不足は緩和できる
このことについては、他の私の記事で書いていますので、詳しくは、そちらをご覧いただけたらと思いますが、簡単に要点だけを説明させていただきます。
先ず、多いのが在庫の問題です。
不必要な無駄な在庫は、生産性を落とす大きな問題です。
数日間バックルームに放置されているあの在庫です。
入荷してすぐに陳列されていく仕組みになっている店舗は、問題ありませんが、必ず倉庫に保管するようになっている店舗は、それだけで生産性を大きく落とすことになります。
在庫をカートに乗せず、床に直置きしている場合は、更に現場担当者の作業数を増やし、無駄な時間を使うことになり、生産性を確実に落とします。
売場の在庫管理も、生産性に大きく関わる問題です。高回転商品と低回転商品のそれぞれの在庫が適切に管理できている企業は、決して多く有りません。
その他、
従業員の作業動作、道具の経済的な正しい使い方訓練。
従業員のスキル・アップ計画と評価制度の仕組みづくり。
部門横断の応援体制の構築。
リーダーシップ教育。
POSシステムの戦略的活用。
EDIやEOSの戦略的活用。
など、作業効率を高めて、生産性を上げて人手不足(思い込み)を解消できる方法は、幾らでも有ります。
外食業界で使う指数に、FLコストというものが有ります。
これは、原材料費(Food)とその作業に掛かる賃金(Labor)を足して原価として考えるということです。
お解りいただけるように、在庫が有れば、それだけで移動や保管の作業が余分に掛ってきます。小売業界でも、FLコストの理論を導入して考えることは、生産性を上げる上で重要であると思います。
生産性の算数を正しく理解する
生産性とは、掛けたお金や時間に対してのリターン(付加価値)のことです。
ビジネスを遣っていれば、当たり前に理解しておくべき重要なことです。
しかし、スーパーマーケットの業界では、数字が弱い人が意外に多くいます。
粗利益を儲けだと思っている人が、その典型です。稀にですが、会社の経営者にもいたりします。
そしてまた、生産性と聞いて、経費を削ることしか考えられない人も少なくありません。
無駄な経費を削ることは重要なことですが、それだけでは、会社の発展は望めません。
人手不足(思い込み)を解消するためには、現場の数字(データ)を正しく理解することんが非常に重要なことであり、今後、無駄の少ない行動を取るためにも、しっかりと理解を深めることがリーダーには求められます。
人時売上高は、特に補充作業や加工作業の様な単純作業の処理スピードを診る重要な数値です。
低ければ、大いに改善余地があり、人手不足解消の可能性が高いと考えられます。 人時生産性は、付加価値生産性です。人手を余分にかけても、それに見合うリターン(粗利益高)があれば、積極的に人時を投入すべきです。
このあたりの数値の理解と、戦略的な現場作業の改善と構築が人件費高騰の大きな解決策となるのです。
業務改善の正しい考え方
業務改善というと、堅苦しく感じる人もいると思いますが、決してそうではありません。
簡単に言ってしまえば、
お客様に対して、より良い商品やサービスを提供する仕組みを創ること。
そして、出来るだけ、
それを簡単に早く、そして、楽に提供できる仕組みを創ることです。
その為に、今やっている業務や作業を棚卸しして、現場を観察して、無駄なものは減らしたり、また、無くしたりして、
本来、遣らなければならないこと。遣るべきことに集中して行動する。という考え方とそのための行動のことです。
現場で日々頑張っている人たちの生産性を高めて、時給を高める行動なのです。
結果的に、お客様の支持を得て、会社の好業績に繋げるのです。
私たちは、そのためのコンサルティングを遣っています。
日々現場を観察してみて、感じることは、人手不足というより、生産性が低いという場合がほとんどです。
人手不足、賃金高騰の対策のチャンスは、幾らでも現場に転がっています。
そのことに気付き、チャンスを拾った企業が、厳しい競争に勝ち抜き、発展できるのです。
もし、
確実にスピードを持って業績を向上させたい方は、是非、サミットリテイリングセンターへご連絡ください。
100社以上の業績を大幅に向上させた実績と、理論と実績に裏付けされた、他社では教えてくれない『メソッド』が当社には有ります。
そして、確実に結果を出します。
2017年05月22日
スーパーの業務改善コンサルタントから視た『改正酒税法』で知って得すること
「仕入れ原価と販管費の合計額を下回る販売のほか、周辺の販売事業者の売り上げ減などにつながった場合に罰する」というものです。
改正酒税法の施行については、
「企業の自由な価格競争を阻害する」という懸念がありますが、
「酒類の過度な安売りを防ぐため、量販店などに罰則を科す」
「小規模な酒店を守る」という取引基準の考え方には、個人的に賛成できます。
しかし、問題に思うのは、売価を決定するための基準となる、『販売管理費』の概念がかなり曖昧であり、販売店(企業)が、その額を正確に計算できるのかという疑問が有ります。
新聞の記事や税理士(コンサルタント)などの意見を聞いても、それを明確に答えているものが殆んどありません。
よって、営業戦略と現場のオペレーションの観点から、その中身を解説し、より良い販売管理費の算出に結び付けたいと思います。

疑問が残る販売管理費
スーパーマーケット現場では、「販売管理費をどう求めたらいいのか分からない」という意見を多く聞きます。
元々、損益計算書を正しく理解している中小零細企業は少ないと言えます。
ですから、この場合の販売管理費となると余計にややこしくなります。
基本的には、部門別管理や生産性の指標を理解しておく必要が有ります。
一般的に、販売管理費とは、
給料
賞与
法定福利費
福利厚生費
広告宣伝費
接待交際費
旅費交通費
支払手数料
地代家賃
通信費
水道光熱費
保険料
減価償却費
租税公課
消耗品費
などです。
そして、販売管理費の中で、圧倒的に一番高い費用が、人件費です。
次いで、地代家賃や販売促進、水道光熱費などが続きます。
ですから、改正酒税法に関わる販売管理費で、重要なポイントとなるのが人件費です。
これを、酒類の販売において、どう理解しているかが、販売管理費の算定と、売価設定において非常に重要です。
単純に、全体の販売管理費を算定基準として、応用してはいけませんし、応用する必要もありません。
酒類の直接的な販売管理費は、他の食品全体と比べて、圧倒的に低いのです。
【以下資料、国税庁ホームページ『酒類の公正な取引基準』(案)についてより】
その他詳しくお知りになりたい方は、以下のホームページ等の確認をお願いします。
酒類の公正な取引に関する基準の取扱いについて(法令解釈通達)
https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kobetsu/kansetsu/170331/01.pdf
酒類の公正な取引に関する基準を定める件
https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/kokuji/170331/pdf/01.pdf
酒類販売に関する販売管理費の算定方法について
販売管理費の算定方法で知っておきたいことが、人時売上高(人時生産性)と平均単価です。
スーパーマーケットの中で、人時売上高が最も高い部門は、言うまでもなくグロッサリー部門や日配部門です。
通常、生鮮部門に対して、2倍程度の生産性の数値になると思います。
逆に言うと、投入人時は半分で済むということです。
そして、グロサリーの平均販売単価に比べて、酒類のそれは、2.5~3倍程度になると思います。
仮に、平均単価が2.5倍とすると、酒類の投入人時は、1/2.5となりますから、仮にグロッサリー(酒類以外)が30,000円の人時売上高の店舗の場合、酒類の人時売上高はおおよそ75,000円にもなります。
あくまでもシミュレーションですが、月間売上高3000万円のグロサリーに置き換えて考えてみると、投入人時は、
3000万円÷3万円=1000人時
ということになります。
一方、酒類の売上高が同額の場合の投入人時は、
3000万円÷7.5万円=400人時
ということになるのです。
かなり低い投入人時で運営することが出来るのです。
更に、実際の補充作業や定番の発注作業などは、パート社員やアルバイトで可能ですから、教育訓練が行き届いたチームであれば、人件費は確実に低く抑えることが可能なのです。
是非、自店の投入人時を実地測定して、正確な酒類に掛かっている人件費の算定をしてみて下さい。
(※ここで出している数値は、あくまでもシミュレーションで大まかな数値ですので、正確な数値をお知りになりたい方は、会社(店舗)の実数をもとに算出して診てもらえばと思います。)
売場の生産性を高める努力
国税庁は、「情報提供に基づき調査し、基準に違反している業者には改善命令や業者名の公表、免許取消し等をすることが出来るようになる」ということをうたっています。 が、しかし、販売管理の前提となる具体的なデータを提示することが出来れば、何の問題もないのです。
「大型量販店が酒類を大量に仕入れ価格を抑え、低価格で販売することは問題無い」と言うことについても、その販売方法により、周囲の業者に影響を及ぼす可能性がある場合「規制の対象となる」ともうたわれてもいます。
また同じく、「大型量販店が集客のため、ビール等を安売りするという不当廉売が行われ、比較的小規模の酒店等の経営が圧迫されている現状」と言うことも、規制の対象となるようです。
要するに、フロントエンド(客寄せ)としての酒類の販売は、遣りにくくなるということは確かなようです。
ですから、低価格販売を実現するためには、作業改善とシステム全般の見直しを行い、生産性を向上させて、ローコスト・オペレーションを実現することが重要だと言えるでしょう。
業務改善を意識して行動しよう
そして、この機会を利用して、店舗全体のマーケティングやプロモーション全般を見直す機会ととらえてみては、如何でしょうか。
「酒は、楽しむもの」です。
価格以外にも、お客にベネフィット(得)をとどける方法は、幾らでも有ります。
美味しい酒は、日本中に有ります。それを、お客に届けることも重要な私たちの仕事です。
生産性アップとマーケティング力アップを考え、行動を変える『良い機会』にしてください。
仕事も、楽しくなります。









