経営のヒント

2015年06月03日

成長できない会社の共通点

ある地方で、スーパーマーケット2社のコンサルティングを連日行った。

初日は、店舗運営全般の業務改善を指導しているローカル・チェーン企業。
2日目は、単独店で、青果部門を中心に改善指導をしている。

初日の企業は、基幹店舗の大型店(売上はガタイの割に高くない)の改装計画の相談。
2階層の1階、新規テナント数社を含むSMゾーンの大型改装計画である。

商品部長、店舗運営部長、開発部長、スーパーバイザー、各部バイヤー、店長・・・・と会社の主要メンバーが20人ほど揃っている。

私は事前に、お客様でもある女性従業員(テナントも含む)へのアンケートを依頼していた。

1.「あなたが、この○○店で直感的に快く感じることを教えてださい」
2.「  〃 、   〃  直感的に不快に感じることを教えてださい」

という、いたって簡単な、日頃感じていることを書いてもらうアンケートである。

店長から、それを仕分けして、項目ごとにまとめたものの発表があった。
開発部からは、平面図の提示があり、直営部分と新規テナントの配置が記されている。
商品部からは、各部門の取り組み計画(粗ずり)の提示があった。

私は、各責任者からの説明をとりあえず聞いた。

その後私は、口を開けた。
「もっと、事前の取りまとめと、情報の共有を全員で行ってから会議に出席できるようにしなさい」
・・・あまりにも、会議の生産性が低い。
「もっと、(今の延長線上ではなく)思いのある、新しいチャレンジをしなさい」
・・・今までの面白くない売り場に、少し薄味を加える程度の改装案を出している。
「もっと、リーダーは、自分の責任でリーダーの仕事をしなさい」
・・・会議が報告会になっている。

そうすれば、この改装計画は、全く違ったものになる。
確実にお客様が支持してくれる、すばらしい店舗に生まれ変われる。

2日目の会社は、ナンバー2を交えて、初めて、チーフに聞き取り調査と私が現状売場を確認した感想を伝えた。
「こういうことは、他社でも当たり前にやっているよね」
「こんなことができれば、もっとお客様に喜んでもらえるようになるよね」
と、私が話をすると、
「でも、こうなってしまいますよね・・・!」(こちら都合のデメリットの説明)
というような返事が、チーフの口から何回も帰ってくる。


自分の過去の経験という、狭い考え

2社には、大きな共通点があります。

それは、
1.過去の自分たちの経験則の延長線でしか、物事を考えていない
2.お客はどう感じるかというスタンスが無い
ということです。

これでは、会社の発展も、個人の成長を望めません。
逆に後退していくばかりです。
今日の競争の厳しい時代、相対的に考えて、会社の存続が危ぶまれる結果を招きます。

でも、多くの企業(個人)が、このことに気付いていません。
言われたら「ごもっとも」ということなのですが、行動はそうなっていない場合が多くあります。

結局は、こちらの都合や出来ない理由を並べて、行動しないのです。
無難な方法をとって終わるのです。

だから、結局、望んでいるような結果が出ないのです。


お客様や従業員の声を聞け

初日訪問の改装計画の企業では、前述の通り、女性従業員の方々にアンケートをしていただきました。
お店にとって、従業員でもありますが、大事なお客様でもあります。

特に聞きたかったのは、
「あなたが、この○○店で直感的に不快に感じることを教えてださい」
というアンケートの答えです。

結果は、
1.トイレが暗い、使いにくい、汚い・・・
2.従業員の対応が悪い、気遣いがない・・・
3.鮮度が悪い、変り映えがしない、買いたいものがない・・・
3.店の中が暗い、汚い、古い・・・
4.掃除がされていない

など、上から順番に複数の答えが返ってきました。

開発部、店舗運営部、商品部・・・全員が改装計画案の腰を折られてしまいました。
開発部は、トイレの改装計画などなかったのです。ちなみに、この店舗の女性トイレは、和式便器がほとんどだったのです。

女性従業員の方々のお陰で、改装以前に解決すべきこと、行動すべきことが多く発見できました。
教えてくれました。


「何をするか・・・」ではなく「なぜするか・・・」をしっかり考える

こちら都合の取り組みや、小手先のノウハウで売場作りを考えている会社が多くあります。

しかし、絶対的に外してはいけない大事なことは、それを「なぜやるか・・・」というノウホワイです。思いです。

当然ですが、「愉しい」、「嬉しい」、「美味しい」などを、日々来店されたお客様に感じていただくためです。
そして、従業員に愉しく仕事してもらうためです。

そのためには、
「どう行動するか」ということに繋がってきます。

そこから行動を起こすことが、一番早道で、効果的な良い結果を生み出すことができます。


スーパーマーケットの職場は、社長、部長、店長、チーフなど、各リーダーのほとんどが男性です。

MART(月間雑誌)など知らない人、読んでいない人がほとんどです。
トマトとバジル、モッツァレラ(チーズ)を和えて食べたことがない人がほとんどです。
イタリアン・レストラン(高級レストランやサイゼリアでもない)に行って、パスタかピザ、サラダが付いて、ガトーショコラかパンプキンケーキを選び、紅茶やコーヒーを飲んで、1200円程度のランチ。レストランは、女性客でいっぱいです。このようなレストランでの食事経験が無い人が圧倒的に多いのです。

ここから、今後選ばれるお店が出てくることは、難しいと言わざるを得ません。


成長するためには

私はこれまで、以上のような事例に多く接してきました。
何が成長を止めているのか・・・。

それは、こちら都合の考え方と行動です。
そしが結果的に、お客様のニーズとの乖離の幅を拡大することになり、業績の低迷に繋がっているのです。

私自身の仕事もそうですなのですが、エンドユーザーの声(思い)を聞き、理解して行動することが基本だと思っています。


私は、コンサルタントという責任の重い仕事をさせて頂いていますが、自分の能力、知識など高々しれています。(クライアントには、申し訳ないのですが(笑))
本を読み、セミナーに参加し、良い人とめぐり合い話を聞き、協力してもらい、なんとか形になっています。

お客様に聞くと言う姿勢を常々持ち続けることが大事だと思います。

お客様の声を聞き、それを「どう実行できるか?」で、結果が大きく変わります。
上手く行かないことも有るかもしれません。
ダメなら、やり方を変えればいいだけです。

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2015年05月12日

売上は、連続前年割れ、『営業利益は、7.89倍』の秘密!<7>レベルアップ

半年も過ぎると、部署によっての差は大きいものの、業務改善活動の成果が、各部門に出始めました。

青果部門は、作業指示書の活用、在庫の適正化など作業の段取りも目に見えて良くなり、全体的にムダが削ぎ落とされてきました。
重点商品やカットフルーツなどの付加価値アイテムの品揃えの充実と大幅な売上アップ。
チーム全体の生産性が目に見えて良くなり、実績にも現れ出しました。

鮮魚部門は、特に各種重点商品の売上が大幅にアップしました。

前年対比の売上高が、焼き鯖260%、アサリ230%、寿司150%など新記録を打ち立ててくれます。
ただ、塩干物の欠品や夜間の欠品など、改善しなくてはいけない部分もあります。
まだまだ、チーフのリーダーシップが十分に発揮できていません。

精肉部門は、相変わらず優等生です。
前年対比105%から110%で月々推移してくれています。
テナントですが、前向きで素直です。教えたことや指示した改善課題を着実にこなしてくれています。
意識が高く、確実な行動につながっています。結果が出るのは、当たり前のこととも言えます。

しかしながら、鮮魚の品揃えが良く、地域的にもその支持が高いことをかがえれば、大きな貢献をしてくれています。

惣菜部門は、やっとカートの正しい、効果的な使い方ができるようになってきました。
加工、補充ともに作業の流れがスムーズになってきています。

クリンリネスでは、バックルームの清掃レベルも高くなり、売り場の管理レベルも当初とは比べ物にならないぐらいようになりました。確実に仕組みになりつつあります。

しかし、頭の痛い問題が、地域柄、法事や各種イベントの弁当や寿司の別注が多く入ります。結果的に作業が平準化できません。
そのような時は、みんな早朝より頑張ってくれていますが、売場が中々充実しない時が多々あります。
この様なイレギュラーは、提示定例の仕組みにできないため、今後のオペレーションの確率が必要になります。
とりあえずは、マンパワーで乗り切っていくしかありません。

グロサリーは、売り場が確実に変化してきています。
クリスマスやバレンタインなどのイベントは、お客様に「愉しさ」を届けてくれています。評判も良い状態です。特に、菓子や関連カテゴリーは、大きく売上を伸ばしています。
価格ではなく、お客様の「愉しさ」や「新たな発見」が、結果につながってきています。
そしてなにより、ベテランパート社員のやる気が出てきて、個人の成長という、会社に大きな貢献をしてくれています。

レジ部門は、まだまだ大きな問題が山積みです。
接客は長年の懸案事項です。担当者によっては、お客様からクレームを頂いています。頭数も不足していて、大きな問題です。
しかし、今の状況(接客対応の悪さ)では、それを見て、いい人が集まるこは考えられません。


とはいえ、全体としては、確実に業務改善が進み、売上に大きな変化とまで行きませんが、荒利益、営業利益ともに少し変化の兆しが見えてきています。

前述した通り、スーパーマーケットの経営は、
小売業、サービス業だけではなく、製造業を兼ねたような業態です。

そのためには、戦略的に各業種の特性と意味を良く理解して、業務改善に取り組むことが重要です。

ただ単に売上を追えば、生産性を追えばと言う簡単なものではありません。
しかし、大変な分大いにやりがいが有ります。やる気のあるチームにとっては、、、。(笑)

・・・・・次回に続きます・・・・・

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2015年03月14日

“賑わい”の演出で売場が変わる! 【食品商業・4月号原稿】

青果売場は、スーパーマーケットの中でも、特に、季節感や鮮度感をお客様にお伝えする重要な売り場である。
そして、日々それが確実にお客様にお伝わるように陳列演出することが望まれる。
また、青果物のほとんどは、陳列時も「生きている」。これは、鮮魚や精肉と大きな違いでもあります。
商品の持つ特性を活かし、カラーコントロールや売場の拡縮でメリハリを付けたコーナー化をして売場展開をすることができれば、売場は確実に、付加価値を生みます。

⇒青果売場の最前方
図13  図14

⇒鮮度感を訴える地産地消コーナー(青果部門・第一平台で展開)
図7  図15

⇒最前方で、高鮮度、美味しさを伝える(カットフルーツ)
図9  図16

図17

陳列演出の目的は、
「販売数量を伸ばして、売上(荒利益)高を拡大する」ことにある。
青果売場にあって、特に重要なことは、
「高鮮度の商品をお客様にお届けし続ける」
「味の良い、果物を 〃 お届けし続ける」
という大原則を外さないということである。

機能的な価値と情緒的な価値を理解しよう!

売場作りは、「見やすい」、「選びやすい」、「取りやすい」という様な、機能的な側面と、「愉しい」、「面白い」、「嬉しい」という様な、情緒的な側面を論理的に理解して取り組むと、売場を作りやすい。また、前者が陳列力であり、後者が演出力である。

機能的な部分の出来栄えがよければ、お客様は、ストレスなく短時間で買い物が出来るし、関連陳列等で「あと一品」の売上アップも期待できる。

⇒アボカド、レモン、ライムをサラダコーナーで展開・きりたんぽ鍋コーナー

図11  図18

⇒サラダ関連売場ーの中のカット野菜コーナー 
※見やすい、取りやすい、選びやすい(メリハリを付ける)
図8  図19

⇒ダイナミックに「見やすく」、「分かりやすく」
1372297230234563  図5

図30  図21

また、情緒的の部分の出来栄えがよければ、お客様は「楽しさ」を感じ、滞店時間が長くなり、買上げ高を高く出来る可能性が高まる。

⇒「秋のホッとメニュー特集」企画(後方は、ハロウィン)・「ひな祭り」
図4  図22

機能的な部分として押さえておきたいポイントは、定番、平台共に、サラダや鍋物という様な使用用途別や祭事など、関連陳列とそのコーナー化です。

そして、「どれも売りたい、これも売りたい」ではなく、「これを売る」という、メリハリのある売り場を作ることが重要である。
POSデータを見ると、時季によって多少変化はすのが、概ね果物の場合は、上位3~5アイテム、野菜の場合は、10~15アイテム程度で、それぞれ全体の7割程度の売上げを作り上げる。下位アイテムのフェイシング(陳列量)を縮小し、上位のアイテムのフェイシングを拡大とマグネットの活用が売上アップには効果的である。
POSデータや消費支出データ、売場のマグネットの強弱などの基本原則を理解して、最大限活用し、科学的に売場の陳列位置、陳列方法、陳列料などを決定し、展開計画を策定することが重要である。

情緒的な部分として押さえておきたいポイントは、
「今日も元気で売れてくれよ!と商品に語りかける」、くらいの気持ちを持って陳列演出にあたることである。楽しい気持ちを持って売場を作ると、自然と「ワクワク」する様な売場は出来上がる。

⇒何を売りたいか? どう売りたいか? 
図6  図24

そして、ターゲットは、言わずとも女性。「楽しい売り場」、「面白い売り場」が大好きである。ここがスーパーマーケットで働く男性軍の中で、大いに欠如しているように思う。その意味では、女性であるパート社員の方々の力を活用することも考えたい。

⇒賑わい感を出す、対面販売コーナー
図25

また、お客様にベネフィットを伝えない、商品の特徴だけのボロPOPは無用である。「買いたくなるような」コトPOPを用意したい。

⇒「霜に何度も当り、甘みが強く、とても美味しいです。期間限定品です」
 (158円から198円に値上げして、バカ売れした)
図26  図27

そして、これらのことを念頭に置きながら、国内、海外の優良なスーパーマーケットや、その他小売店の売場を観察し真似ながら売場づくりを実践し、日々センスを磨くこと(まねぶ)をお薦めする。


『心を豊かにしてくれる』売場を作ろう

人手不足、賃金アップなど作業環境は厳しさを増す。

『綺麗に並べる』、『楽しい売り場を作る』ということは、手間が掛かり、非生産的に思う人も多いのではないだろうか。 しかし、そうではない。陳列指示書の活用や前作業や後作業の段取り組みをして事に当たる、また、ダミーや陳列方法などの工夫で、全体としてスピードも早くなり、投入人時も抑えられる。

メーカーから導入コストも安価で、日々の作業性を上げることのできるダミー機材の活用も初級者お薦めする。また、経験を積んだ中級者には、ホームセンター等でスノコやカゴ(ザル)などを購入して活用することもお薦めである。

⇒木製スノコ、竹ザル、木製コードリールを利用した低コストの平台
図28

⇒商品の顔(特性)をお客様に向けることを意識して陳列する
図29

写真にあるような、ラッピング技術を伴ったフルーツギフト・コーナーやナッツやドライフルーツのバルク販売など、新たな商品、サービスへの取り組みは、新たな需要を生み出す。(需要の創造)

⇒需要を創造する(フルーツギフト・コーナー)
図3

⇒ナッツやドライフルーツなどのバルク販売(アメリカのSM)の売場の拡大が目立つ
図10

同じ商品、同じ品揃えであれは、楽しい売場の方が良いに決まっている。お客様がワクワクする様な売場作りは、中小零細のスーパーマーケットの差別化戦略の一つであることは間違いない。
作業全体の見直しを行い、無駄な作業、効果の低い作業の削減、低減を行い、売場に人時を多く投入することを推進して頂きたい。

ただ、何度も言うが、鮮度と味が常に高位に保たれていることを外してはいけない。


もし、
確実にスピードを持って、業績を向上させたい方は、是非、サミットリテイリングセンターへご連絡ください。
100社以上の業績を大幅に向上させた実績と、理論と実績に裏付けされた、他社では教えてくれない『メソッド』が当社には有ります。
そして、確実に結果を出します。

<関連記事を紹介>
食品商業3月号 http://mbp-osaka.com/summit-rc/column/25779/
食品商業2月号 http://mbp-osaka.com/summit-rc/column/25753/

2014年12月04日

クリスマスの売上・「アップ組」と「ジリ貧組」

スーパーマーケットの経営者や従業員にとって12月は、期待も大きい反面、大変悩ましい月でもある。

今年の年末は、暖冬傾向にあると言われながら、ここ数日、例年以上の寒さの日が続いている。

年末年始の雪(雨)の心配。
30日、31日。そして、正月三が日の天候。
売り場展開や在庫管理。そしてオペレーション。
開けて1月。月末の資金繰り・・・など。

社長も店長も、考えれば悩みは尽きない。


「楽しいクリスマス」か「ジリ貧のクルシミマス」か?


12月は、後半より、
冬至、クリスマスなどのイベントがある。

私は、特に、クリスマスの品揃えや売場づくり、それに関わるサービスを見ると、今後伸びる店とジリ貧になる店との違いを感じる。
店舗によって、その取り組み具合が大きく分かれる。


伸びる店には、売り場に「楽しさ」「面白さ」「新たな発見」というものを感じとることができる。
一方ジリ貧組は、「何時(年)もと一緒(代わり映えしない)で、楽しさとは無縁」なるである。


前者は、マーケティングを勉強し、お客様が売り場でどう感じるかを考えている。
「お客様に、今年は、こんな提案をして、楽しんでもらおう。こんなサービスもしよう・・・」

後者は、モノを売ることを考えている。
「去年何個売れて、今年は原価かいくらだから、客数がどうだから、無理のないところで何個仕入れよう・・・」という様な発想である。

どちらの店が今後お客様の支持を得て、伸びるかは言うまでもない。


たかがクリスマス。されどクリスマス。


このクリスマスの事例が、競争の厳しいスーパーマーケットの生き残りのヒントがある。
お客様は、価格だけで店や商品を選ぶのではない。(勿論、それぞれの所得や価値観によって、徹底して低価格を優先されるお客がいることは否定しないし、悪いということではない)

幼稚園や小学校の子供達。その親御さん。そして、お爺ちゃんやお婆ちゃん。
「楽しい事こと」「面白いこと」「可愛い孫」には、お金を使う。
そのためにお店は、その期待に応える(基本、期待を超える)商品や品揃え、売場づくり、提案が求められる。
そこに、商売のチャンスがある。

結果として、お客様に悦んでいただき、お店も適正利潤を得られる。
価格競争が厳しくなっているからこそ、根入れミックスの上からも重要である。


私達は、商品を売っているのではない!


シャンメリーを知らない人はあまりいないと思う。

そう、あるクリスマスのパーティの食卓に、スパークリングワインと同じようにテーブルを飾り、子供達が誇らしげに飲み干すあの飲み物である。

しかし、
「小さい子供達が悦ぶシャンメリーは、どのようなものか」と考えていないスーパーのバイヤーは意外に多い。

訳の分からない包装材の模様。バイヤーは、これの方が仕入れ原価が安いから選ぶ。
しかし、お客は、少し高いがキャラクター物の「可愛い」方を選ぶ。
これが、品揃えとニーズのギャップである。
ここを埋めることができれば、商売は意外に簡単に良い結果を出すことが出来る。


子供達や若いお母さん方は、単なるモノを買っているのではなく、
「子供たちに悦んでもらいたい」
「パーティを楽しいものにしたい」
「時間を有効に使いたい」
そして、
「楽しい思い出を作りたい」
と思って買い物をするのである。


ここのところが理解できれば、
提供すれば悦んでもらえる商品やサービスが少しずつ見えてくるのではないだろうか?

だから、キャラクターの絵柄の付いたシャンメリーが必要なのである。
ターゲットにとっては、重要な要素なのである。価格が少しぐらい高くても・・・。


低価格で支持を得られるのは一瞬でしかない。


信頼信用は基より、
「温かい店」
「優しい店」
「面白い店」
など、『情緒的価値を体感できる店』には、自然と人は集まるのです。




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2014年10月24日

最低賃金など考えるな!(2)

賃金と生産性の関係


時給(賃金)がアップすることを問題にする方が多いのですが、本質的な問題は、そこではありません。
店舗全体としての効率や生産性が低いことが問題なのです。


例えば、年間1億円の売上の店舗があったとして、
<A店>人時売上高が、2万円の場合の投入人時は、
100,000,000円÷20,000円/人時=5,000人時
となります。

同じように、
<B店>人時売上高が、1.6万円の場合の投入人時は、
100,000,000円÷16,000円/人時=6,250人時

<C店>人時売上高が、1.4万円の場合の投入人時は、
100,000,000円÷14,000円/人時≒7,143人時

となります。

仮に、両店とも、パートタイマー比率70%で、時給850円とした場合のパートタイマーの人件費は、

<A店> 5,000人時×0.7×850円=2,975,000円
<B店> 6,250人時×0.7×850円=3,879,400円
<C店> 7,143人時×0.7×850円≒4,259,985円

A店とB店の差額は、904,400円、
A店とC店の差額は、なんと、1,275,085となり、売上高に対して、1.275%となります。

仮に、3店とも時給を20円アップした場合、
<A店> 5,000人時×20円=100,000円
<B店> 6,250人時×20円=125,000円
<C店> 7,143人時×20円≒142,860円

となります。
生産効率の悪い店は、生産効率の高い店と比べて、人件費の増加率も大きくなってしまいます。

最終的に、営業利益に関わるのは、人時生産性です。
投入人時が多くても、付加価値の高い作業をして、荒利益率が高ければ、会社の荒利益学が高くなります。
しかし、多くの場合、人の生産効率を示す人時売上高が低い企業は、荒利益率も品位傾向にあります。


戦略とオペレーション


以上ご説明させていただいたように、
生産効率、生産性の向上とその理解が、いかに重要であるかがお分かりいただいたと思います。

時給が上がることは、利益に影響することは間違いないことです。
しかし、中小零細のスーパーマーケットの経営上の本質的な問題は、生産性が低いことであることなのです。


右肩上がりの成長期の時代は遠い昔の話であり、高齢化や過疎化、業態を超えた競争、ネットショップなどのシェア拡大など、経営を取り巻く環境は、益々厳しくなってきます。


今後重要なことは、
補充や加工などのテキパキこなすべき作業は、人時売上高を高めるという意識を持ち行動すること。

一方、「自店らしさ」を作り上げるための売場づくりや商品化、仕入れ、試食販売、コピーライティングなどの付加価値業務は、人時生産性(荒利益)をアップすることを意識して、ジックリ行うことです。


「効率を追求すると、サービスレベルが低下する」という意見も聞きますが、これは、ホントのような嘘です。
これは、真に生産性を理解していない、生産性を追求したことのない人の意見である場合が殆どです。


私たちが考えなければならないことは、
「サービスレベルを維持もしくは上げて、生産性を追求する」ということです。

それが、お客様の満足と従業員の満足を実現する、「真の業務改善」であるのです。


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2014年08月02日

最低賃金など考えるな!(1)

巷では、最低賃金の話題が盛り上がっているように思う。

「今年度の最低賃金の引き上げについて話し合う厚生労働省の審議会は、全国平均の時給で16円引き上げ、780円とする目安を示し、厚生労働省に答申しました」

「引き上げの目安が10円を超えるのは2年連続で、16円の引き上げは去年の引き上げの実績を1円上回る水準です」  ※以上、NHK、NEWS・WEBの記事より
とある。

現状、北海道などで、最低賃金で働いた1か月の収入が、生活保護の受給額を下回る事例も紹介されている。

デフレで悩んできた日本。
国、経済界、経営者、労働者、それぞれの思惑があることは十分に理解できる。

また、私自身も、最低時給が上がることで、クライアントなどから相談を受けることもある。

しかし私は、こんな時、
「最低時給など考えないで、如何に地域一番の給料を払うかを考えましょう」と言っています。


忘れられた、スーパーマーケットの『生産性』


昔から、景気は「気」からと言われるように、経済全体として、人が関わる以上「気」は、重要な要素であることは間違いないと思います。

そして、この時給に関しては、
「人を安く使う」という発想自体が間違っていると私は思います。

日本人は、本来勤勉で向上心を持った、優秀な人材が多い民族です。

その人達に、「如何にして、高い能力を発揮してもらうか」が、会社全体の生産性を考える上で重要なことなのです。


事実、私が業務改善のコンサルティングやセミナーで関わって来た各企業様でも、人時売上高や人時生産性に大幅な格差が有ります。
部門、店舗において、2~3割程度の差はザラに有ります。

スーパーマーケットという業態は、生鮮部門が差別化の要であるという、その業態の性質上、多くの人時を必要とします。
人件費では、売上高対比10%を超える企業も珍しくありません。


ですから、経費の中で断トツに高い人件費の投資効率を上げることが重要です。
人時売上高や人時生産性など「人」に関わる生産性を向上させることが、急務であり、生き残りをかけた戦略上重要なポイントなのです。

10円、20円程度の時給のアップは、大した問題ではありません。

競争の厳しい、スーパーマーケットにおいて、低生産性が、大きな問題なのです。
フォーカスを誤っていると、何時までたっても問題は、解決しません。


躾のできた人を採用する


サービス業という側面から申し上げると、
躾のできた、前向きで、真面目な人を採用することです。

過去にいくらかの経験があり、少しぐらい仕事ができて、入社時良いスタートが切れても、接客や協調性などに問題があれば、結果として高い人件費になってしまいます。


3ヶ月後、半年後、そして、一年後の将来を見据えた、「育つ可能性のある」人の採用を行う必要があります。


また、5年、10年勤続のベテラン(パート)社員の方で、単純作業しかしていない(させてもらっていない)事例を沢山見てきました。
余りにももったいないことです。


時給50円~100円高い採用を考える


また、募集の時、世間相場より(時給)50円~100円程度高い設定で募集するということも、効果的なことです。

私も直接的に実施した経験がありますので、自信を持って言えますが、相当レベルの高い人達が応募してくれます。正に選り取りみどりです。

明るくて、考え方が前向きで、やる気が感じられて、年齢的にも若い元気な方々です。
採用後の仕事の理解と習熟度が高いので、費用対効果は抜群です。

この場合、採用する側の教育の技量が問われることとなりますが、それが可能であれば、スピードを持って、最高のチームを作り上げることが可能となります。



人は、こちらが導いてあげれば、高いレベルまで成長してもらえます。
最低賃金の引き上げなど気にしていてはいけません。

意識を変えて、行動を変えましょう。
結果は、必ず付いてきます。


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2014年07月21日

売上は連続前年割れ、『営業利益は、7.89倍』の業務改善事例(6)

待ったなしの改善行動


会社の大きな問題が見えてきたところで、それに至る各プロセスを調べてみると、改善しないといけない問題点も、ある程度ハッキリ見えてきました。


私は思いました。「ピンチをチャンスに変える絶好のチャンスがやってきた」と。
会社に危機感が高まれば、みんなの意識も変わり、改善活動がしやすくなります。


一番大きな問題は、やはりここでも、経営層同士のコミュニケーションが取れていないことです。財務責任者と営業責任者のコミュニケーションは、ほとんど取れていません。当然のことながら、税理士と営業責任者は、全くと言っていいほど取れていません。

このままの状態で、経営を続けていれば、会社の存続に関わるような大きな問題が起こっても不思議ではありません。

問題は、山積みしています。
しかし、ここは、しっかりと優先順位を付けて、事に当たる必要があります。


課題の共有・・・経営層


経営層の皆さんに集まっていただき、現状の経緯と問題点を説明しました。
・資金繰りの現状
・帳簿作成と問題点
・毎月必要な営業利益高
・高位の人件費率(低生産性)
など、など。
そして、コミュニケーションの問題です。

全員が同じ方向を向いていないのですから、チームとして力を発揮できるわけがありません。
問題点を正確に把握して、当面の目標設定をする必要があります。


まず資金繰りについては、手元に残る現金を増やさなければなりません。
1.荒利益高を増やす
2.経費を減らす
3.売掛金の回収を確実にする
その他、一時的には、売上高を増やすことというのもあるが、荒利益を削っての売上では、中長期で見た場合、なんの解決策にもならない。逆に自分の首を絞めてしまう。
これは、方法としては使うべきではありません。

大枠で、経営層全員にご理解をいただき、方向性をハッキリとしてもらいました。


課題の共有・・・現場


現場の従業員の方々には、現状、会社が、「ほとんど儲かっていない」ということを正直に伝えました。

そして、現状の会社の問題点を具体的に説明しました。
・荒利益高をアップさせること
・無駄な経費を削減すること
そして、資金繰りのことも教育して、日々の在庫の持ち方などについても、正しい努力をすることを伝えました。
これも、課題を共有化してもらい、同じ思いを持って営業活動をしてもらうためです。


「目先の売り上げを追うな!」


利のない商売をやっていてもしょうが有りません。

こちらの都合ではなく、本当にお客様のためになる商品とサービスを提供すること。
そして、営業戦略として、
「目先の売上は、一切追わないこと」を、各担当責任者全員に伝えました。


荒利益のアップでは、
・新商品の導入や新規商品の開拓をスピードをもって行うこと
・商品やサービスの提案やPOPなどでの情報提供を行う
・関連陳列などの売り方の工夫をする
・絶対価格の対象品と相対価格の対象品の理解と実行
・バックエンドとフロントエンドの意味と効果的活用
・無駄な、利益につながらない仕入れ(ロス)の削減
・チャンスロスの実地確認と削減
など、現状起こっている事実を伝えながら、あらゆることに改善を加えるよう指示しました。


経費の削減では、
・アルバイトなどの無駄な人時投入の削減
・新規採用の当面の禁止
・部門間応援の体制づくりと実行
・作業段取りの変更
・全体的な在庫削減による無駄な関係作業数の削減
・売り場での早期見切り販売の実施と手直し加工作業の削減
・無駄な電気代の確認と削減
・POPサイズの統一とサイズダウン
・カートの効果的活用
・作業指示書の活用
など、現状発生している『無駄取り』と効率アップに取り組んでもらいました。


こちらの都合の商売では、儲けに繋がりません。お客様の信頼信用を確実にいただける行動が必要です。

そして、お客様に納得していただいて、荒利益高を少しずつでも向上させる努力、経費を少しずつでも下げる努力を続ければ、結果は自ずと付いてきます。


お客様への四つの約束


以上のことを踏まえ、 ただのケチケチ経営ではなく、真のお客様の立場を理解して行動するという意味から、基本四原則を誰にでもわかるように策定しました。


【お客様への四つの約束】

お客様に、Aストアのファンになってもらえる、正しい行動をしよう

1.挨拶をきちんとします
 ・笑顔でお客様に挨拶します
 ・日頃お世話になっている、お取引様、同僚に感謝の気持ちを込めて挨拶します
 ・身だしなみを常に高位に保ち、行動します

2.品切れをしないようにします
 ・重点商品の品切れをしません
 ・季節商品の早期導入に努めます
 ・新規開発商品の導入に努めます

3.衛生管理を徹底します
 ・お客様の健康を最優先に考えて行動します
 ・衛生管理基準を順守し、常に改善に努めます
 ・整理整頓を常とし行動します

4.美味しい商品を提供します
 ・お客様に「美味しい」と言って頂ける商品を仕入れします
 ・鮮度管理を徹底します
 ・早期の見切り販売を常とします



以上、目的に向かって、プロセスを重視する改善が改めてスタートしました。


・・・・・次回に続きます・・・・・


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2014年07月17日

売上は連続前年割れ、『営業利益は、7.89倍』の業務改善事例(5)

「資金繰りが・・・」


訪問するようになってから、半年も経たないうちに、
財務担当の社長の奥様から、
「先生、ご相談が有るんですが、お時間をいただけますか」
と神妙な面持ちで、申し出がありました。
「わかました」
と私は答えて、二人で応接室に入り、奥様のお話をお聞きしました。

奥様「何時も、ありがとう御座います」
新谷「いいえ、こちらこそ、大変お世話になっております」
  「ありがとう御座います」
奥様「ところで、相談なんですけど・・・」
新谷「はい」
奥様「実は、ここ数か月、月末の資金繰りが厳しくて・・・」
新谷「えっ、平常月にですか?」(1月、2月ではないという意味)
奥様「そうなんです」
新谷「今の売上高が有るのに、ですか?」
奥様「はい」

普通なら、あり得ない。

例えば、1月の月末等は、12月分の仕入れ分の買掛け金を、1月の少ない売上高で支払いをすることになるので、現金が足りなくなることはあり得る。
しかし、平常月、ましてや、Aストアは、それなりの売上高がある。
そして、荒利益率も、ここ数か月、確実にアップしてきている。

繰り返しになるが、普通あり得ない。


損益表の確認と聞取り


私は、前述したように、コンサルティング開始の最初の段階で、実績数値はあまり見ません。ましてや、緊急性がある場合以外は、財務帳票などに目を通すことは、まず有りません。

しかし、ここは緊急事態。見ないわけにはいかない。

損益表に目を通す。人件費率が少し高いが、大きな問題は見当たらない。しかし、言われる様にあまり儲かっていない。が、それなりには、営業利益は出ている。

新谷「借入金の返済は月々どれくらいですか?」
奥様「大体、○○○万円ぐらいです」
新谷「減価償却費が○○○万円ですから・・・」(経費計上するが、実際には手元に残るお金)
  「返済額から減価償却費をひいて、○○○万円ぐらい営業(経常)利益が月々ないといけませんね」
  「なるほど、現金が足りない月が多いですね」
新谷「ところで、ここ数か月の間に、経理上何か変わったことはありますか?」
奥様「自社の販促カードを他社(専門会社)のカードに変えました」
  「それから、どうも資金が回らなくなったんです」
新谷「でも、おかしいですね」
  「おそらく、販促経費は、今までより減っているはずですが?」

そこで、私は、提携カード会社の担当者の方に電話で確認をしてみました。
やはり、従来の自社カードの時より、現状のほうが経費率は確実に下がっています。

「ん~っ」分からない。



税理士の先生に聞取り


新谷 「ここ数か月で、会計処理で変更されたことなどはありますか?」
税理士「販促カードの変更に伴い、売上の計上方法が変わっています」
新谷 「どういうことですか?」
税理士「以前の自社カードの場合は、お客様が貯まったポイントを商品券に変えて使用した場合、その分は売上計上していませんでした」
   「そのかわり、商品券分の経費計上もしていませんでした」
税理士「新しいカードになってからは、販促会社から経費の請求がありますので、その分を経費計上しています」
   「カード変更後は、お客様が商品券を使われた場合、その分売上計上しています」
   「どちらの場合も、結果(営業利益額)は同じようになります」

確かに、結果について言っていることは間違いない。
しかし、「なぜ、自社カードの時、経費計上していなかったのか?」ということと、「使った商品券(ポイント交換分)の売上分を計上していなかったのか?」ということは、大きな問題です。

何故かというと、この場合、会社の会計処理(営業利益高)には問題が無いのですが、商品はお客様に渡っているのに、売上高が立たないということですから、「各部門の荒利益率に、影響してしまう」ということです。


実は、専務と私は、部門別の損益表をつくる準備を進めていました。
ところが、POSデータの売上高と損益表の売上高がどうしても合わない。そのことに、専務は悩んでいました。
地元の公共施設や旅館などへの売掛け金処理など、諸々の問題も絡んで、原因が追究できないでいました。
そこへこの問題です。


どちらにしても、会計処理とそれに関わる業務に改善の必要性があることは、だんだん解ってきました。


会計処理の問題


「このこと(経理処理の変更)を、専務は理解していますか?」と会計事務所の担当役員に聞いてみた。

税理士は、全く説明していなかった。
営業の責任者がこのことを知らない。これは、大変な問題です。


どう言うことかというと、売上高が上がり、販促経費が上がる。二つは、同額であるため、営業利益に誤差は発生しない。特に、問題は無い。

しかし、この場合、荒利益高が違ってくるのです。
なぜなら、売上高がアップしますが、期間の売上原価は変わりませんから、売上高がアップした分、帳簿上荒利益高がアップします。

そして、荒利益がアップしますが、それと同額の経費がアップしますので、営業利益は変わりません。
繰り返しになりますが、会計上は、何の問題もないのです。


ところが、営業の責任者としては、大問題です。
荒利益が帳簿上アップすることを知らなかったわけですから、従来までと比べて、荒利益率がアップしているのを見て、単純に営業成績が良くなってきていると判断します。
ところが、中身(営業利益高)は、何も変わっていないのに、です。
これでは、営業判断を大きく誤ってしまいます。


そして、会計処理のもう一つの問題は、月次の決算がいい加減に処理されているという事実です。

公共施設や旅館などへの売掛け金の処理や、仕入の買掛け金の処理が、月の後半になっても正しく処理されていません。これが、長年当たり前になってしまっています。
結果的に、月末には、前月分の月次決算の用紙は作られていますが、会計事務所の担当者が、実勢数値の伴わない、形だけのものを出しているというものでした。

これでは、正しい経営判断が出来ません。
景気の良かった時代は、売上が右肩上がりで、ずさんな会計処理でもやって来れたと思います。しかし、今は違います。



税理士という仕事


「税理士の仕事ってこんなものですか?」
私は、弊社の経理をお願いしている、税理士の先生にAストアの現状を聞いてもらいました。

先生「そんなもんですよ」
  「ほとんど、その様な感じです」
  「税務上の決算報告書をつくるのが仕事と思っている方が多いと思います」

私は、愕然とした。と同時に現実を知ることが出来た。
(勿論、全ての税理士さんが、そうであるとは、決して思っていない)
しかし、クライアントの為に如何に良いアドバイスが出来るかが、私達の仕事。今回の件は、どうしても人道的に許せない。


とは言え、目の前の課題に優先順位を付けて、スピードを持って改善しなければならない。
1.資金繰りの改善
2.荒利益率アップ(帳簿上)の理解と営業部隊の改善方行動
3.正確な月次会計処理と日々のコントロール
スーパーマーケットの経営の根幹の部分です。

やらなければならないことは、ハッキリしています。



・・・・・次回に続きます・・・・・


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2014年07月05日

売上は連続前年割れ、『営業利益は、7.89倍』の業務改善事例(4)

基本原則の問題点を優先して改善


青果部門は、鮮度と商品グレードの改善が急がれます。
POSデータを活用する要領を伝え、発注量、加工量、陳列量を徐々に改善してもらいます。
そして、商品のグレードについては、絶対価格と相対価格の違いと、お客様重視で取るべき行動について伝えます。どうしても、目先の売上が気になって、安物に手を出す傾向がみられます。
売ることの前に、お客様の為になる、本当にお客様に喜んでいただけるものを仕入れてお売りする。この当たり前のことを理解させ、行動に移してもらいます。

それと、作業指示書です。
これは、弊社の生産性を上げるための重要ツールです。
※青果部門の作業指示書に関しては、専用の過去の記事をご参照ください。

全体としての生産性を上げることは言うまでもありませんが、部門のメンバー間のコミュニケーション力、チーム力、そして、リーダーシップ力を格段に向上させます。


鮮魚部門の一番の課題は、塩干の品揃えと欠品です。開店時や夕方の欠品の他、数字の正しい理解をしていないために、月末の仕入れを押さえることによる欠品も常態化しています。
これは、荒利益と売買差益の意味を理解していないことで起こります。他社でも多く見られます。 在庫は、常に適正に保たれるべきものです。

これも、お客様の立場に立っていないことの証拠です。売る側の都合になってしまっています。
結局のところ、会社も大きなチャンス・ロスを引き起こし、営業利益を低下させてしまいます。

こちらは、POSデータの確認では、改善できません。
売場で起こっている事実を、開店時、夕方などに現場に立ち、確認し、発注量の拡大と仕越しなど段取りの改善を指示しました。

また、戦略コーナーである、お造りと寿司ですが、盛付けなどは、冗談にもセンスが良いとは言えません。
お造りというよりは、切り身です。
担当者別のスキルの差が有りますので、まず、部門内の教育を行うことを指示しました。


精肉部門は、品質には特に問題は無いのですが、品揃えに問題が有ります。
品質、鮮度、クリンリネスなど基本の部分は、良く教育され一定レベルを保っています。

品揃えに関しては、重点アイテム、それに対する、横縦の品揃えの広さと深さを理解する必要があります。
例えば、お客様の支持の高いミンチ肉ですが、単純に、パックの容量が有ります。これが広さです。料理本などを見ると、ハンバーグの1人分は、ほぼ100gと書かれています。
使い切り出来る容量から大パックまでという様にSKUが充実していれば、お客様はTPOに合わせて、使い分けできます。
また、肉種や産地、グレードなどが深さです。お客様も料理用途や好みによって使い分けが出来ます。


これらの支持率の高いアイテムの品揃えの充実は、意外に簡単に、荒利益を拡大できますし、売上も確実にアップする有効手段です。
要は、お客様の立場に立つということ(買わない理由を無くす)を、現場で実行するということです。

精肉部門のチーフは、このことも含め、色々な改善提案に対して、素直に実行してくれました。
結果として、見る見るうちに、実績数値が向上し、継続的にアップしています。


惣菜部門は、オペレーション全体が上手く行っていません。
チーフの経験不足もありますが、田舎ということもあり、弁当やオードブルなどの別注が多く入ります。ルーチンがスムーズに進みにくいことが多くあります。
また、カートの使い方、作業全体の段取りなど、悪い状態です。これらは、今までの癖が出来てしまっていますので、少し時間を掛けて、訓練の時間が必要です。
ただ、欠品と唐揚げなどの重点商品の品ぞろえについては、容易に売上アップにつながるため、スピードを持って改善するように指示しました。


日配部門は、とにかく欠品対策です。
Aストアの特殊な部分が、豆腐や漬物など、地場のメーカーさんからの直接納品と補充です。
メーカーさんは、商品ロスを出したくない思いから、どうしても納品数量が販売数量に追いついていません。
一番の問題は、担当者の欠品に対する意識不足と、売場担当者とメーカーさんとのコミュニケーション不足です。
こちらも、お客様目線での考え方と、それにこたえる行動を取ることを伝え、改善指示を行いました。


グロサリー部門は、日配部門同様、欠品が多く発生しています。
特売の他、定番の発注もチーフが行っています。これでは、生産性も上がりません。結果的に、チーフが売場全体に目が届かず、手も回らず、売場管理のどれもが中途半端になってしまいます。
また、エンドや平台のマグネットの陳列が何の魅力も感じません。テーマ性もなく、残り物が積み上げられているような状態です。これらの事も、チーフのスキルと共に、仕事の進め方に原因が有ります。
この様に、全体的に作業が後追い状態です。今日中に済ませるべき作業は、今日中に終わる。ということを徹底していくように伝えました。

そして、日配部門とグロサリー部門を同一管理にし、朝は、全員で日配売場の商品補充に回るようなシフトへと改善しました。


この様に、ほとんどの事は、改善にお金のかかるようなことではありません。有効性の高いこと、波及効果の高い物から優先順位を付けて、改善を行っていきます。



重点商品の売り込み


私は、基本的に目先の売上は追わせません。
それは、営業利益の拡大には貢献しないからです。可能性は、0ではありませんが、ほとんどの場合、荒利益を落とし、ムダな作業が発生します。

お客様にご迷惑をお掛けし、不満を招き、会社も荒利益を落とす、定番を中心とした欠品を無くすこと。
そして、他所で売れていて、うちだけが販売していない欠品。
これらを無くせば、大幅な荒利益の向上をはかれます。


それと、重点商品の売り込みです。
ここでいう重点商品というのは、POSデータや家計消費支出データ、食卓のメニューの出現率データなどに出てくる上位品目(メニュー)のことです。
これは、時季、月、週、地域(店)独自などの期間でデータを確認し、情報として利用します。
取組みの最初の内は、各部門上位3~5品目程度のアイテムを重点的に管理していきます。

この取り組みを行うと、上位アイテムが、売上高前年対比150%から、アイテムによっては、200%を上回るものが出てきます。
尚且つ、これらのアイテムの荒利益も大幅に売上高と同じかそれ以上にアップします。



原理原則の教育訓練


重点商品というのは、その時季、会社にとって、売上高が大きいということですが、お客様の支持も高いという商品でもあります。
このことを理解していれば、当たり前の取組みであることは、ご理解いただけると思います。

原則とは、当たり前のことを当たり前にやる。
そして、それを深堀してやるということです。ここが重要なポイントです。
「やっても効果が今一つでない」というのは、ここが抜け落ちているからです。

Aストアは、早い時期からこれに取り組んでくれました。そして、カテゴリー断トツ、ナンバーワンのアイテムが、売上高前年対比260%という様な多くの記録を打ち立ててくれました。
例えば、うなぎの原価高騰で、多くの会社が売上高前年比80%、90%と苦しんでいるとき、Aストアの鮮魚部門のうなぎは、135%を達成しました。

当然のことですが、これらのカテゴリーの売上高は確実にアップします。仮に売上高が思う様に伸びなくても、荒利益高が確実にアップします。


荒利益をアップするための欠品削減。生鮮品の仕入れ商品の品質アップ。上質品のPOPやDVDなどによる情報提示。重点商品管理など。

生産性をアップするための在庫の適正化。作業指示書の活用。カートの効果的な使い方。作業段取り、作業動作、そして両手作業。整理整頓と定位置管理などなど。


原則を知れば、正しい行動を取ることが出来ます。
少しだけ時間がかかりますが、半年後、1年後という様に、時間の経過とともに業務改善の大きな成果となって現れます。


目先の売上を追わないことです。


・・・・・次回に続きます・・・・・


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2014年07月02日

売上は連続前年割れ、『営業利益は、7.89倍』の業務改善事例(3)

人とチームの戦力確認


とは言え、Aストアの売場は、単なる安売りではなく、質の高い商品やサービスを提供しようという思いが感じられる売場です。

田舎町のスーパーマーケットにしては、加工食品などは、NB以外の味や原料にこだわったような、面白い商品も販売されています。
でも、先述したように、鮮度やお客様への気遣いなど、売場の現状と何かが噛み合っていません。


その一番の原因は、人でした。

私は、コンサルティングスタート時の最初の頃は、現場に朝7時前後に入ります。
それは、従業員の方々が始業時間から、どの様な作業をしているかの確認と、一人ひとりの方と出来るだけ挨拶をして話をします。
現場の人とコミュニケーションをはかり、仕事に対する思いなどを聞き出すためです。


話好きな人もいれば、シャイで引っ込み思案の人もいます。様々です。
しかし、何回か会話を重ねるごとに、色々なことが確認できるようになります。

特には、会社の事、仕事の事、上司の事など、人と人の関係は重要なことです。
Aストアにおいて総じて言えることは、各部門のリーダーがリーダーシップを取れていないということです。
チーフの愚痴をこぼす人。また逆に、自分の部下が、「仕事が出来ない」と、愚痴をこぼすチーフ。はたまた、会社の愚痴をこぼす人という様に、全体として、会社内のコミュニケーションが取れていません。
要するに、信頼関係が構築されていないということです。
これでは、売場づくりも上手くいくはずが有りません。生産性など望めるはずもありません。


会社に思いはあります。
しかし、現場には、ほとんどそれが伝わっていません。
ある意味、ここが一番の問題であると言っていいと思います。



なぜ、ここまで踏み込むのか


私の業務改善のコンサルティングは、クライアントの営業利益を拡大することを目的にしています。
出来れば、2倍、3倍、4倍を狙います。
そのためには、小手先のコンサルティングでは、結果は出ません。(極一部の会社を除いて)

考え方、お客様、人など、関わるのは人です。そして、経営者と従業員、従業員同士、従業員とお客様。人と人の関わりで結果は出てきます。
ですから、良くも悪くも今出ている結果と、それを引き出しているプロセスの部分を出来るだけ正しく理解しておく必要があります。

そして、良い結果を出すための仕組みづくりが必要です。

仕事が上手くいっていない。結果が上手く出ない。というのは、良い結果を出せる様な仕組みが、会社に構築できていないということです。

短期ではなく、中長期の結果を出すための仕組みづくり。簡単ではありません。
しかし、そのために必要なプロセスを確実に踏んで頂ければ、間違いなく大きな成果に繋がります。ここばかりは、手抜きが出来ません。



経営層もコミュニケーション不足


中小零細のスーパーマーケット企業の殆どは、同族経営でしょう。

Aストアも例外ではありません。社長と経理担当の奥様、営業の責任者の専務、総務担当の専務の奥様。そして、管理見習いの専務の妹さんです。

仲の良い親子、悪い親子。私のクライアントでも様々です。
しかし、Aストアの親子は、仲の良い親子です。

ところが、仕事の事となると、コミュニケーションが良いとは、冗談にも言えません。
私は、訪問する回数を重ねるごとに、ハッキリと感じ取れるようになりました。

経営者同士がそうなのですから、現場の従業員同士のコミュニケーションが上手くいくわけが有りません。

現場で良くある「社長と専務のどっちの言うことを聞いた良いの?」状態が頻繁に起こります。
賢い社員は、内容によって、社長と専務を使い分けします。
益々、関係は複雑になってしまいます。全く無駄な時間とエネルギーです。

この様な状態で、チームが強くなれることは、まずありません。



狙いたいのは、相乗効果


スーパーマーケットのオペレーションは、小売業の業態の中でも、特出して複雑なものです。

商品を売場に陳列演出するだけではなく、生鮮品などの商品化のための加工作業や、管理温度帯の違う数多くの商品の在庫管理。また、そのための多くの人員の確保と管理など。
当然のことながら、多くの人時を必要とします。このことが、高い人件費(売上比10%前後)となってしまいます。

この様なことから、人に関する生産性は、スーパーマーケットの運営管理上の重要な課題となります。
Aストアは、この肝心の部分に大きな問題を抱えてしまっています。


相乗効果というのは、10人が力を合わせ、12人分、15人分と全体の生産性を上げるというイメージです。一人ひとりの力は弱くても、全員がまとまれば強いチーム力となります。
この時のAマートは、10人の人員がいるのに、8人分かそれ以下の生産性しか上げられない状態でした。

これでは、何かをやろうとしても、事はうまく運びません。たまに上手くいっても、継続することは出来ません。


これらのことは、基本的に会社の責任です。
会社の理念、最終ゴール、目標、ルール、
そして、仕事に対する考え方、仕事の仕方など、従業員に対して教育(共有)が出来ていないことに原因があります。

中小零細の多くの会社で、この問題を抱えています。
そして、このことに気付いていない、会社があまりにも多く存在することも事実です。



まずは、コミュニケーション力をあげること


難しいことではありません。
1.とにかく、従業員と話をする(聞く)こと
2.各売場のリーダーとミーティングを定時定例的に行う
3.経営層同士のミーティングを   〃

1は、専務と私が現場に出て、現場確認と課題確認。その場で各担当者と話をして、課題の改善に向けて、方向性を確認することです。そして、その時々で、ノウハウを伝授しフォローを繰り返します。

2は、2~3時間程度の時間を各週で設定して、行います。
現状課題と改善作業。その優先順位付け。改善活動の進捗状況報告。それに対しての問題点など、大小様々なことについて、話し合いをします。そして知識教育です。

3.については、回を重ねるごとに、その内容は重さを増しています。私と各役員が一対一の場合と、一対二、一対三、そして、全体で行う場合とが有ります。


この様に、現場を中心に、色んな場面設定を行い、コミュニケーションを深めます。
人と人のわだかまりを減らしていって、つながりを少しずつ深くしていきます。



次回からは、より具体的な改善活動をご紹介します。


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2014年06月16日

売上は連続前年割れ、『営業利益は、7.89倍』の業務改善事例(2)

まずは、売場の確認


売場で起こっている真実を確認します。

青果コーナーは、鮮度に問題があります。
どれと言うことでは無く、全体として鮮度感が無い商品が多く見受けられます。
商品によっては、グレードも気にかかります。価格優先になっているものもあります。
また、突出し陳列も多く、通路を狭くしてしまっていて、お客様が買いものし易い状態とはとても言えません。
そして、売場づくりでは、用途関連の陳列になっていません。(商品は分かっているが、その使い方がよくわかっていない)
要するに、プロダクト・アウト(売る側の都合)になっていてしまっています。
これらのことは、全国の中小零細企業の店舗で、多くみられることです。

生鮮品が勝負のスーパーマーケットでは、鮮度に妥協は許されません。

スーパーマーケットで生鮮品の鮮度が悪いということは、日々の来店客数を低下させ、部門の支持率(部門客数÷店客数)も低下します。
本来、生鮮部門が、差別化戦略の要であるスーパーマーケットにとっては大問題です。

しかし、これらの売場の状態を正しく理解していない会社が、意外に多くあります。
当然のことながら、営業利益改善の大きな阻害要因になります。


鮮魚コーナーは、漁港も近く、直接仕入れているということもあって、鮮度感は抜群。

近海物を中心に魚種が揃っていて、非常に魅力的な売場です。
売場は、対面式になっていて、お客様から引っ切り無しに、三枚おろしなどの調理の依頼が入っています。

ただ、お造りや鮮魚寿司の盛付けなど、演出技術は、冗談にもレベルが高いとは言い難い状態です。その他、鮮魚に力が入っている反面、塩干売場の管理が出来ていない状態です。
唐揚やフライ、弁当など、肉惣菜も豊富です。
ただ残念なことは、全体に荒削りで、売り方のテクニックが低く、重点商品の売り込み、その品揃え(SKU)、メニュー提案など、顕在、潜在共に、お客様のニーズを取り切れていない状態です。



総菜コーナーは、手作りの和惣菜が目を引きます。
地域の味を意識した、人気商品です。旬の素材を中心に、『おふくろの味』が感じ取れます。
ただ、残念ながら、新しい取り組みの商品は、ほとんど見られません。(マンネリ)
弁当など、商品の盛付け、陳列演出には、センスを感じません。
また、他の部門と同様、売場づくりの原理原則が理解されていません。



デイリー(日配品)は、地元の豆腐や漬物などが揃っています。よそ者の私からしたら、宝探し的な、中々楽しい品揃えです。 ただ、開店時、夕方と欠品が多く、チャンスロスが多く発生して、お客様にご迷惑をお掛けしている状態です。



グロサリー(加工食品、菓子、日用雑貨)は、売場の完成度がかなり低い状態です。
特に、ゴンドラ・エンドや催事場の陳列・演出の技術は、点数が付けられる状態ではありません。テーマ性もなく、関連が薄く、商品の整理整頓がされていません。
デイリーと同じく、欠品も多く発生しています。



レジ部門ですが、一言でいうと、「暗い!」。 先ず、笑顔が無く、挨拶がまともに出来ていません。異常な色に髪の毛を染めている女子社員もいます。



基本原則の確認


基本原則とは、
・接客接遇に関わる挨拶や身だしなみ
・商品(サービス)に係る品揃えや品質や鮮度、欠品
・クリンリネスに関わる衛生管理、清掃、定位置管理
・効率に関わる在庫管理
などです。

接客と品質に関しては、上述した通りです。

クリンリネスの面では、
エントランス・ホールのガラスドアは、手垢だらけ。
レジ台も、手垢で茶色く変色した箇所が目に付く。
惣菜のバックルームと売り場を挟むガラス戸も油でベタベタ状態。
良く視ると、フライヤー周りも油でギトギト、ベタベタ状態が売場からでもわかる。
鮮魚部門のガラス戸も鱗だらけ。
バックルームの従業員用男子トイレは、小の水滴が飛び散ったまま放置。
グロサリーのバックルームは、在庫が整理されず、バラバラに放置状態。


また、従業員の身だしなみも気に掛ります。
名札は、カバーがヨレヨレ。
鮮魚部門などの白い長靴が汚い。
女性の方を除き、全体的にユニホームがくたびれている。
などです。

これらは、ブログ用の誇大表現ではありません。事実です。


私は、どのクライアントに対しても、現場では、帽子、白衣、白い長靴は、勝負服だと言っています。
自分と仲間の気持ちを引き締め、お客様をお迎えします。
お客様も、そのような店員を見ていて気持ち良いはずです。


在庫は、青果部門とグロサリー部門で、完全に過剰状態です。
これが、売場の品質劣化や欠品に繋がっています。

要するに、ユニット・コントロール(数量管理)、クオリティ・コントロール(品質管理)ともに、出来ていないのです。
この状態では、値引きや廃棄の『商品ロス』や欠品による『チャンス(機会)ロス』を発生させるだけでなく、見切りや商品移動などに、多くのムダな作業を発生させ、多くの『人時ロス』も起こすことになります。

一番大きいことは、お客様の『信頼』、『信用』という、掛け替えのないものを失う結果となってしまうことです。



理念と行動と結果


Aストアのコンセプトは、「地域に貢献する、優しい店」です。
社長は、とても温かみのある、人として、人生の先輩として、大いに尊敬できる、とても、素晴らしい方です。(私みたいな若輩者が、言わせて頂くのも恐縮なのですが)
日々、お客様のため、従業員のため、休まず働かれてきたと思います。
息子である専務も、社長と奥様に、良く躾けられて真面目な方です。

そして、従業員の方々も皆さん真面目で、素直な方が多いようです。(全員ではないと思いますが)

しかし、残念なのが、基本原則の部分は、会社のコンセプトに反して、売場で実行されていません。
思いがあっても、それを形(売場づくり、接客、クリンリネス、5S、鮮度、品揃えなどの基本原則)にする『仕組み』になっていないのです。

今後大事なことは、気付いていない現状の課題を知ること。
そして、それを、お客様目線で検挙に、素直に、優先順位を付けて『改善行動』を取ることです。



課題が多いということは、楽しいこと


この様に、Aストアには多くの課題があります。
単純に考えれば、頭が痛くなるかもしれません。

しかし、これは、素晴らしいことです。

今の状況でも、売上は上がっています。沢山のお客様にご来店いただいています。(儲かっているかは、疑問ですが(笑))
改善を加えれば、もっともっと良い状態になります。

私はオーナーに言います。
「お金が、売場に一杯落ちていますね」
「後は、拾うだけです」(笑)
そうなんです。前向きに考えましょう。
問題が多いということは、その分、大きな伸び代が有るということです。
後ろを向くことは必要ありません。


私は、直感で、この会社が伸びることは見えています。
(時間がどれくらいかかるかは、分かりませんが)

社長のお人柄、専務の真面目さ、社員の方々の素直さ。
Aストアは、一番大切なものをちゃんと持っています。

今日まで、学ぶ機会に恵まれなかっただけなのです。



次回からは、具体的な業務改善の活動をご紹介します。

・・・・・次回に続きます・・・・・


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2014年03月30日

売上は連続前年割れ、『営業利益は、7.89倍』の業務改善事例(1)

過疎化で人口1万人にも満たない片田舎。
おまけに、原子力発電所のある地域。

現在、全国的な原発停止に絡み、関係作業者(地域流入人口)が激減。ホテルや旅館、民宿。そして、飲食店の業績不振。
回りまわって、私のクライアントであるスーパーマーケット企業(Aストア)も、直接的間接的に、大きな影響を受けています。

この様な状況の中、さすがに売上高の前年対比は、連続の前年割れ(97%)。
しかし、営業利益は、前年比7.89倍という記録的な数値を達成しました。


今回より数回にわたり、そのプロセスを、Aストアのオーナーにお許しを頂いてご紹介します。

通常は、私共コンサルタントは、守秘義務の都合上、コンサルティングの内容を他にお話しすることは、出来きません。
が、しかし、「業績低迷に悩んでいる、他の中小零細企業の方々ためになるのであれば」と、このオーナー様が、特別にご協力をして頂くことが出来ましたので、この記事を書くことになりました。


コンサルティング契約


私がこの企業のお手伝いをすることになったのは、2年前。
たまたま、私の知人がこの企業との間に取引関係が有りました。
私は、その知人から、「田舎ですけど、頑張っているスーパーが有りますよ」と、何回か話を聞いていました。
ある日、その彼から、「新谷さん、今度行く予定ですが、一緒にどうですか」という連絡を頂いた。たまたま、私のスケジュールが空いていたので、2つ返事でお邪魔することなりました。

オーナーと私は、3時間程度お話をしました。
社員の方々やお客様に対するオーナーとしての思い。売場づくりや品ぞろえの考え方。現状利課題など色々な話をするうち意気投合。その日の内に、業務改善のコンサルティング契約をすることとなりました。(コンサル契約になるとは、全く考えもしていなかった)これが、この企業をお手伝いするきっかけです。


業務改善  コンサルティング・スタート


改めて、訪問初日。
オーナーと簡単な打合せの後、改めて現場の確認させて頂きました。

その後、
社外の会議室で、全社員に集合頂き、
・自己紹介
・私の考え方や思い
・業務改善の意味
・目的、目標について
など、約2時間程度、顔合わせをかねての小セミナーを開催させて頂きました。

午後より、早速本格的に、売場の調査を実施。
・売場づくりや品揃え
・欠品状況、接客、クリリンリネス
・作業状況、マテハン、作業指示
・閉店準備状況、仕越し状況
・レジの稼働状況
などなど。
閉店までの全体の現場の事実確認を行いました。

2日目は、午前7時前より、
・出勤者の作業開始時の作業取りかかり状況
・前日の仕越し内容の確認
・開店準備作業の問題点
・開店時欠品
・朝礼内容
などなど。
初日に引き続き、現場の真実とその問題点を確認しました。


現場に会社の全てがある


私のコンサルティングは、スタートから数回に渡り、この様にして現場から始まります。
原則、売上げや荒利益などの実績数値の確認はしません。
数字は、当然大事でありますし、改善結果は数字で確認します。
しかし、先ずは、その店が、売場で、お客様に対してどの様な対応が出来ているのかが重要です。
売上も、荒利益も、当然営業利益も、その活動の結果でしかないのです。
その意味で、最初に数字を見ても、何の意味もないと私は考えています。

逆に実績数字から入ると、先入観を持って現場を観てしまうことにもなります。
現場で起こっている客観的事実を素直に受け止めたいのです。
それは、
私が、『お客様目線』を特に重視しているからです。

いくら頑張っていても、『お客様の喜びのため』『真のお客様のため』に頑張っていなければ、どんな商売も良い結果は出ません。お客様との中長期に渡る信頼関係は築けないからです。

目先の数字が少しぐらい良くても、それは、中長期の視点に立った場合、何の役にも立たなばかりか、むしろ弊害である場合も少なくありません。

数字は、前年対比で視る場合が多くあります。しかし、前年が何かの影響で特別に悪い実績数字あったり、また、その逆もあります。担当者が移動して変わる場合もあります。予算対比もあります。これも、その予算の根拠が意味をなさない場合も事例としては良くあります。

何れにしても、点でしかないのです。

現場の売場やバックルームで、現在起こっていることは、未来の実績数値となるわけです。
売上も、荒利益も、生産性も、当然、営業利益も、です。
その意味で、『現場の今』を如何に深く観察することが出来るかが大変重要であり、その出来が、その後の改善スピードや結果に、大きく関係してくることになります。
勿論、2、3日程度の観察で、会社や店舗のすべてが分かるわけではありません。観察は、その後も続くことになります。

・・・・・次回に続きます・・・・・


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2014年03月06日

レジの業務改善事例・報告  サービスレベルUPと月間45万円削減

月間45万円以上の“人件費削減”   関西のスーパーマーケット


【会社全体の業務改善のコンサルティングを実施した事例の一部・レジ部門】


年商14億4000万円(売場面積230坪、レジ6台)のスーパーマーケットです。
売上高も高いので、人件費としての問題ないという、本部側の認識です。
しかし、現場を確認してみると、閑散時間帯の過剰人員は、明らかです。
また、繁忙時間帯については、人員不足です。それを加工食品担当社員と店長が補っています。

改善に当たり、本部責任者と店長、レジ責任者を招集して、改善の旨趣説明を行います。課題と目標を共有し、改善作業に入ります。
 ①繁忙時間(日)の投入人時不足改善
 ②閑散時間帯の投入人時過剰改善
 ③レジ業務関連に対する各種クレーム課題の解消(低減)

実施した、改善作業手順


 ①過去3週間の売上高実績データから、曜日別・時間帯別の平均売上高を算出
 ②特売日や天候の影響を勘案し、最終調整
 ③上記のデータから、曜日別・時間帯別のレジの必要稼働台数を算出
 ④専用フォーマットに時間帯別の稼働ラインを策定
 ⑤担当者別の休憩時間を入れ込み最終調整
 ⑥計画策定後、実験開始。同時に現場の稼働状況を確認し、課題確認、調整を行う
 (基本的な大きな問題は、発生せず)
 ※過剰人時を利用し、接客接遇、レジ基本動作の教育を実施。(追加人時投入無し)


結果


 ①人時売上高80,000円で設定して実験開始。最終85,000で落ち着いた
 (雑務含む。サービスカウンター業務は、含まず)
 ②人件費、月平均45万円を削減


その他


科学的な、稼働計画を実施し、結果的に無駄がなくなり、有効時間(人時)も捻出できました。

その人時を接客訓練、読み上げ登録などの教育訓練も計画的に行うことが可能となり、クレームも多かった対応もかなり改善し、サービスレベルも確実にアップしていきました。

店長もLSPの意識も高まり、他部門からの相互の応援体制も整いました。結果的に、店舗全体としての人時効率も大幅にアップしました。


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2014年03月05日

成長できるの会社の条件

九州の田舎町に、新規クライアントを訪問しました。
社長と青果チーフに駅に迎えに来てもらって、会社に到着しました。

私には珍しく、バックルームから入り、そのまま応接会議室へ。
会社の歴史や、社長の考え方等を伺いました。社長はとても良くしゃべります。お店や社員に対する『強い思い』を感じます。

本物のリーダー


特に強く感じたことは、『社員の成長』に対する思いです。

亡くなられた、お父様が経営していた小さなスーパーマーケット。(その当時は)社長自ら青果市場に仕入れに出かけ、従業員に指示を出します。
今の社長(先代の息子)も、最初の内は、先代の社長と同じように、市場に出向き仕入れをしていたそうです。しかし、ある時、「これでは、従業員は育たない」と率直に思ったらしいのです。
「社員は、社長の顔色をうかがい、自分で考えて行動しない」ということを感じたそうです。
社長は、市場に行くことを止めました。不安も大いにあったと思います。しかし、我慢したのです。
当然口は出しますが、社員の成長を優先して、我慢すると決めたのです。

誠実な人柄。親の躾が出来ている。そして、このことを聞いて、「この会社は、伸びる!」と私は確信しました。


成長する会社と衰退する会社


私は、これまで、多くの経営者の方々とお会いしてきました。
伸びない会社も多く見てきました。
逆に、伸びる会社、これから、伸びるであろう会社も多く見てきています。

私が、どうして「この会社は伸びる」と考えるのか、その理由の一つは、社長が『社員の成長』ということを強く、そして、正しく理解しているということです。
世の中には、社員のやる気の芽を摘み取る社長も結構多くいます。

私が、過去に学んだ、一流の経営者の定義があります。
三流の経営者は、自分の力で仕事をする。
二流の経営者は、他人の力で仕事をする。
一流の経営者は、他人の能力で仕事をする。
というものです。

今回の社長は、三流は、卒業しています。二流に取り掛かり、一流を目指そうとしているように思います。(社長自身がそう考えているかは、不明ですが?笑)

従業員の成長のために、人伝えに私の存在を知り、コンサルティングを要請されました。コストではなく、投資をしたのです。

社員にやる気が有れば、確実に成長します。リーダーがリーダーシップを発揮すれば、その確率は100%に近づき、飛躍的に伸びます。これが、組織のあるべき形です。
全く、難しいことでは無いのです。

社長がワンマンな場合は、この相乗効果が出にくくなってします。社長の顔色うかがいでは、社員の大きな成長は、望みにくいと言えます。
伸びない会社の定義を一言で申し上げることは、難しいです。しかし、このことが、大きな要素であることは、間違いないことです。
社長、部長、店長。リーダーの責任は重い。従業員とその家族の一生に大きく関わります。

話を元に戻しましょう。


宝が眠る山


面談の後、売場とバックルームを見させてもらいました。

青果の鮮度管理に大きな問題はありません。
しかし、課題(改善できること)は、多いにあります。

 ・重点アイテムの理解と売場展開方法
 ・用途関連陳列
 ・マグネットの効果的活用
 ・単品別陳列在庫管理技術
 ・USPの打出し
 ・陳列演出技術
 ・商品化技術
 ・在庫適正化技術
 ・マテハン
 ・売場レイアウト
 ・バックルーム・レイアウト
 ・5S
 ・POSデータの戦略的活用
 ・数値、係数管理
 ・部門損益管理
 ・・・・・・・・
などなど。

嬉しいことに、やれることが山ほどあります。

私は、課題が多いことを「後ろ向きに考える必要はない!」と常々教えています。
前向きに、お客様に対して、従業員に対して、「たくさんのことが良くなる!」と考えるようにと言っています。

売場やバックルームに、売上の素、荒利益の素がいっぱい落ちています。とんでもない改善効果が見えてきます。
当然のことですが、営業利益の拡大幅は、相当なものになるであろうことを、強く感じます。
とても、ワクワクしてきます。

おそらく、改善スピードも速いものと思います。

その根拠は、
 1.担当者の方々が素直で謙虚、礼儀正しいこと
 2.最低限の鮮度管理をしていること
 3.リーダーのリーダーシップを感じること
 4.理念、方針がハッキリしていること
です。

また、今回は、青果部門のコンサルティングですが、店長、部長に参加して頂き、フォローを確実にして頂くこと、そして、改善の総責任者であることをお伝えました。
この機会に、組織と職位、職責、取るべき行動についても、同時にしっかりご理解してもらい、リーダーシップを頭と行動で理解して頂こうと思います。


「問題だ」と想う気持ちが成長に繋がる


会社が小さいこと、知識が少ないこと、技術レベルが低いことなどは、大きな問題ではありません。
現状に問題を感じない。
感じていても行動しない。
今のままで良いと過去のやり方で改善をしない。
リーダーがリーダーシップを取らない。
という様なことが問題なのです。

売上が前年割れでも、営業利益を大幅(約10倍)にした、私のクライアントは多くいらっしゃいます。
拡大した営業利益を、人財教育や売場改善に再投資します。それによって、更なる飛躍を目指すのです。

必ず、やれる方法があります。(意外に簡単に・・・)
やる気さえあれば・・・、です。


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2014年02月24日

リーダーの時間の使い方で会社もチームも結果は決まる

結果を出し続ける会社(チーム)とそうでない会社。
あなたの会社は、どちらでしょうか?
私は、仕事の都合上、会社のリーダー(社長、部長、店長など)に、一二回お会いしただけで、そのチームの力が大方解ってしまう。

チームは、リーダーで決まる。
そのリーダーのリーダーシップの中身で、そのチームの一年後、三年後の結果が、かなりの確率で決まってしまうと言っても過言ではない。

事例をいくつか紹介します。

1番目は、営業利益を前年比10倍にした、弊社クライアントのCOO。
このリーダーは、誠実で、前向き。だが、素直かというと、必ずしもそうではない。(私に対しては、そうではないが・笑)でも、これは裏を返せば、自分の考えがチャンと有るということ。
売上高は、前年比90%台の後半。人件費は、90%未満。広告宣伝費は、60%台。
特にこの1年、「目先の売上を追うな!」と指導させて頂いている。「売り上げは、行動した結果として、後からついてくる」と言い聞かせている。
残念なことに、今月の売上高は、前年比110%程度で推移している。少し出来過ぎであるが、胡坐はかかない。何時かは、また下がる時が来る。

『追っているのは、営業利益』強い会社にすること。利益が出れば、人財教育に投資する。目標までは、まだまだ遠いが、プロセスとしては、ほぼ計画通りに、推移している。


2番目は、業務改善活動を進めているが、結果が出ないということで、弊社に相談に来られたA社の業務改善担当部長。
話を聞いていると、目的は、『パートナーさん(おそらくパートタイマー)の働く環境の改善』という。何とも珍しい会社。目標は、とお聞きすると「分からない」とのこと。当然ゴールも見えていない。社長が言っていることを、反応的にこなしている。主体性を感じない。 リーダーが、何処に行きたいか分からないのに、大海原に航海をさせられる可愛そうな従業員のチーム。(実は、結構多いタイプ)


3番目は、弊社にコンサルタントを依頼しながら、最初は私共が訪問する日に同行していた。が、次第に参加しなくなり、そのうち担当者任せになってしまった。
これでは、まず結果は出にくいと言える。出ても高々しれている。

4番目は、以前指導させて頂いていた会社。久しぶりに常務(社長夫人)から、相談の連絡が入った。
「会社の経営状態が、かなり苦しい」という。
私のスケジュールが一杯で、ゆっくり対応出来ない時期だった。
仕方がないので、別のクライアント先に出向く予定日の前日夕方に訪問することにした。
そして、その旨を伝え返事を待っていた。
すると、「どうしても、夜にならないと社長の時間が取れないそうです」という常務からの返事。日曜日の夕方ということで、まさかと思い、常務に尋ねてみると「ゴルフみたいです」と、ビックリする様な答えが返ってきた。
なんという社長だろう。この期に及んで、まだそんなことをやっているのか。従業員を抱えるリーダーとしての自覚を全く感じない。

この様に、世の中には、色々なリーダーがいる。
この他にも、多くの事例はあるのだが、上手くいくかそうでないのかは、実は、簡単なところで分かれる。


結果を大きく変えるリーダーの時間管理


それは、リーダーの考え方(意思)ということは、当たり前のことであるのだが、意外と理解されていないのが、リーダーの時間の使い方なのである。
時間は、全ての人に平等に与えられているが、その使い方は様々。

ここでいう時間とは、スケジョュールに分刻みに予定を入れるということでは無く、公私共に、重要事項に確実に時間を割り当てるという考え方のことである。

一見同じことのように感じる方もおられるかもしれない。しかし、内容は全く違う。特に、目先のことでは無く、3か月後、半年後、1年、3年後と中長期の結果が大きく違ってしまいます。

人(人時)に作業を割り当てるのか、優先作業に人(人時)を割り当てるのか、の違いと同じような意味である。 バックルームの作業を工場のように、淡々とこなすのか、お客様の買い場を常に良い状態に保つための作業に、優先順位を付けて行うのか。どちらの行動を取るかは、いうまでもない。
これも、リーダーである店長や部門チーフの時間管理なのである。

当然のことであるが、会社のリーダーである社長の時間管理となると、内容も重要度も大きくなる。


品出しして仕事をしているつもりの店長は失格


品出しや掃除など、新米の社員でも出来ることに時間を消耗しているリーダーも多い。
一時的には、必要になる場合があることは承知している。
しかし、定例作業では困る。
意地悪を言ってしまえば、単純作業に時間を使うということは、それに見合う給料しか会社は払えない(貰えない)ということになってしまう。
高度成長期のように、ただ営業していれば、勝手に売上がアップする様な時代は、大昔のことである。
如何にお客様のニーズ、そしてウォンツに応える商品やサービスをお届けするかが、リーダーの主体業務である。そのための戦略作りや組織作り、協力者とのコミュニケーション。従業員教育・訓練、自己学習などなど、やらなければならないことは、山積みである。
前向きに考えて、やれること、出来ることが沢山ある。それらに、優先順位を付けて、戦略的に時間配分する。たとえ1時間でも、定時定例で行えば、半年後1年後には、大きな財産となって帰ってくる。そして、小さい変化が、相乗効果となって、チーム力を確実に付ける。 単純作業で時間を浪費しては、余りにも勿体無い。


社長の正しい時間管理が従業員を幸せにする


店長の時間の使い方の良し悪しについては、その上のリーダーである社長や部長の現場の『行動確認』の回数と内容で決まる。この現場確認の回数と時間配分が適正であれば、直ぐに問題点は確認できるし、改善活動に繋げることができる。
店長の持ち時間が主体業務に確実に投入されていれば、確実にチームの出す結果が変わってくる。

お客様の期待に対して、高いレベルで応えるためには、その直接的、間接的業務に対して、店長やチーフが、優先的に時間を使えるような、仕組みにしてあげることが重要である。

上記4つのリーダーの事例のように、職位に関係なく、チームリーダーの時間管理が、将来の会社(チーム)の業績や従業員の成長、そして、福利厚生や報奨制度など、職場の環境の出来を左右します。

・部下の教育と訓練
・商品開発やサービス改善
・マーケティング
・社内、社外とのコミュニケーション
・調査や分析
・健康維持
・自己学習
など、重要課題に対する時間配分を定時、定例で計画的に、確実に増やすことを考えて頂きたい。プロセスなしに結果はあり得ません。

有効時間の積み重ねが、成長を確実のものとします。

リーダーの時間管理。今一度現状の確認をお願いします。



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2014年02月20日

消費税増税・対策の考え方と行動(2)

4月1日からの消費税に伴う、現場の対応(準備)は、お済だろうか?


各業界でも、競合他社の動向に関する情報収集や自社の準備と、担当者の方々は、忙しくされている事と考える。

また、現場レベルで押さえておかなければならないことは、4月に入ってからの競合他社や小売りの現場全体のリサーチを怠らないようにして頂きたい。
もうすでに、プライスカードやチラシ広告をそれに変更している企業も少なくない。
特に、前回の記事でもお話ししたように、お客様の視点をしっかり持って、POPの見易さや表示方法など、店舗従業員のお客様対応など、同業態内に限らず、他社をつぶさに観察して、良いものについては、柔軟に修正対応をすることをおすすめする。


そして、前回の記事でもお話ししたように、これらの対応作業は当然必要ではあるのだが、それが全てではないということを肝に銘じて頂きたい。


売場が、商品が、そして、サービスが、如何に進化し続けることが出来るか。そして、それらのことが、地域のお客様の支持に繋がっていくようにすることが、商売の基本行動である。
そのことを確実に念頭に置いて、行動をしていれば、消費税の増税に関わる一時的なリスクは、大した問題では無い。

マーケティングの知識が重要


期間限定で、販売しているような高級食材を使った定番品より割高なハンバーガーなどが、『アップ・セル』。
「今、キャンペーンで○○と○○をセットしてお買い上げいただくとお得ですよ!」というのが『クロス・セル』です。
要するに、単価をアップさせるためのマーケティング手法の一つです。

『売上をアップさせるたった3つの方法』は、
 1.購買客数を増やす
 2.購買単価を 〃
 3.購買頻度を 〃
です。


このアップ・セルやクロス・セルは、2の購買単価を増やすことに当たります。同じ客数でも、単価をアップすることが出来れば、売上アップに繋がってきます。

前回お話ししたように、何処でも販売されている、お茶や水などのペットボトル飲料などのコモディティについては、絶対価格を意識して、「他所はいくら。うちはいくら」の対応が求められる。


アップセル・・・値上げの仕掛け


しかし、その一方で、材料や製造方法にこだわったり、自社でしか出せない味の惣菜や弁当など(ノン・コモディティ)は、競合他社の価格を考えなくても、お客様が、その商品に対して価値を十分に感じて頂ければ、少し高い価格でも納得してお買い上げ頂けます。
これが、『アップセル』です。

また、これは、調味料や菓子などの加工食品にも、当てはまる。
製造自体は、メーカーであるが、地域で売っていないような、目新しくて、お客様に自信を持ってお勧めできる商品がそれです。

例えば、バレンタインデーなどでは、『義理』と『本命』では、同じチョコレートでもニーズがまったく違う。最近では、『友チョコ』や『自分チョコ』も大いに盛り上がりを見せている。これも同様である。
本命用や自分用は、アップセルを十分に狙える。


クロスセル・・・もう一品の仕掛け


一方『クロス・セル』は、バレンタインデーや母の日、父の日などのギフトの様に、「大切な人に、あげたい!」というニーズには、「少し奮発!」の意識がはたらく。この場合は、お客様の期待値を上行く品揃えが効果を生む可能性が高くなります。

「そうそう、こんなものが欲しかったんだ!」という、いわゆるウォンツ商品です。
逆に、期待値に届かない場合は、購買行動自体が無くなってしまう可能性もあります。


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また、普段買いでも、クックドゥなどの調味料と対象の野菜や肉、魚貝類とのクロスMDによるお買い得感の演出なども、クロス・セルとして、効果を発揮します。


マーケティングの実践が販売員の腕を磨く


この様に、理論を少しだけ理解して、色々なことにチャレンジすれば、売場は、自然と活性化して、お客様は、楽しいお買い物をすることが出来るようになります。

やること全てが成功するとは限りません。が、しかし、やったプロセスに対するスキルアップは、間違いなく確実なものとなります。

4月以降の動向を云々する前に、今から、確実な行動を興し、価格競争から抜け出すための努力を行いましょう。

しつこいようですが、お客様の視点にポイントをおいて、行動しましょう。


やれることは、無限にあります。


【関連記事を紹介】

消費税増税・対策の考え方と行動(1)http://www.summit-rc.com/blog/business/636/

2014年02月03日

消費税増税・対策の考え方と行動(1)

いよいよ、今年4月1日から、消費税率が5%から8%に引き上げられる。そして、その1年半後の2015年10月1日には、10%に再度引き上げられる予定である。
また、総額表示の特例(税抜き価格表示)は、2017年3月31日までであることも理解しておく必要がある。

小売りの現場では、
・3月31日までの駆け込み需要とその反動に対する対応
・プライスカードの差し替えやPOP作成による作業工数の増加とコストの問題
・POSやプリンターなどの各種システムのプログラム変更
・関連法の理解と順守
・増税以降の買い控えによる売上低下と資金繰りの問題
など、頭を悩ませる課題は多い。

しかし、消費税率変更に伴う、プライスカードの差し替えやシステム変更など、目先のことに捉われて、お客様の視点、マーケティングの視点を見失ってはいけない。いわゆる、木を見て森を見ない状態にならないことを注意したい。

前回の消費税率アップ(税率5%)の後、半年程度は、買い控えにより売上に影響があったと言われている。しかし、それは、現状の経済状況や国の経済対策、業種業態、そして何より、個店の対応によって、その影響は、大きく異なると考えるべきであるし、変えられると考えるべきである。

ここで、決して忘れてはいけないことは、お客様の視点である。この機会を一連の処理対応に終わらせることなく、前向きに捉え改めて、

・買い易さの追求
・新たな商品やサービスの導入
・新たな生活提案の実施
・既存の商品やサービス方法の見直し
など、売場やサービスの魅力度アップを考えて、新規顧客の獲得や既存顧客の顧客生涯価値(客単価)アップのための改善活動を計画的に実行して頂きたい。
要するに、悲観的に考えず、前向きに考えるべきである。

ピンチこそチャンス。商売の理念である、「お客様のためになるものを売る」ということを、今一度問い直して行動したい。

戦略的値入れ計画・・・商品やサービスに、値頃感は、あるか?


<グロサリー品と生鮮品の戦略的値入計画(相乗積の活用)>
スーパーマーケットなどでは、加工食品や日用雑貨など、NB(ナショナルブランド)を多く扱うグロサリー部門と、青果や鮮魚、精肉、惣菜を売る生鮮部門とに分けて考える。
この場合の営業戦略としてのポイントは、『絶対価格』と『相対価格』の理解である。
競争戦略上、何処でも販売しているNB商品の価格は、他店との単純比較になるので、出来るだけ競合店に売価を合わせる努力が必要である。(絶対価格・・・売価の単純比較)
特に、増税に伴うNB商品の売価設定については、中小零細企業は、競合店との更なる価格競争に伴う、値入れの低下という、厳しい現実が予想される。

しかし、その反面、品質の高い生鮮品やこだわりの加工食品など、質の高い商品やサービスは、自店の独自色を出せる部分が多々ある。 品質や製法などこだわりや産地や生産者などの特徴を、POP等の販促物を活用して、ちゃんと説明して、お客様の納得を得られれば、高値入れは充分に可能である。(相対価格・・・値ごろ感や価値観の追求)
お客様の支持を得られる魅力的な品揃えや売場作り、そしてサービスの提供が、新たな売上を作り出す。
これらのことを考えて、グロサリー部門と生鮮部門との値入ミックスを戦略的考えれば、全体としての荒利益の確保、拡大は、十分可能である。

このように、スーパーマーケットと同様、取扱品目が多い業態では、同じような方法で戦略を組み立てられる。

<コモディティとノン・コモディティの理解と、戦略>

上記ナショナルブランドのように、誰でも知っている商品(コモディティ)を誰でも知っている方法で売ると、確実に売価(値入れ)は低下する方向に向かう。
増税後は、確実にそれに拍車をかけることになることが予想される。

中小零細企業は、大手やディスカウント・ストアと同じ土俵で戦わないためにも、うちしか取り扱っていない商品、うちならではのきめ細かなサービス(ノン・コモディティ)に、ウエイトを置いて活動すると、コストもあまりかけなくても、確実に顧客の支持を獲得できる。

USP・・・商品価値は、十分に伝わっているか?


上記の生鮮品やノン・コモディティの事例のように、いくら良い商品を品揃えしていても、お客様に対して、そのUSP(Unique Selling Proposition=独自の売り)が、伝わらなければ、その商品やサービスで、高い荒利益を確保することはできません。
競合他社との差別化や優位性を確立するために、その商品やサービスの『独自の売り』を、お客様に対して充分にPOPの掲示や試食など、売る側の具体的行動でアピールすることが重要である。
お客様にとってのメリットやベネフィット(ご利益)、それを裏付ける特徴などを確実にお伝えし、

・商品を選ぶ際の理由づけを伝える
・お客様の体験価値を十分想像できる様にする

ことが求められます。
今一度、売場の見直しを行い、確実に行動することが、確かな成果を生む。

予想される混乱・不満


とはいえ、増税が現実のものとなれば、現場では、お客様からの質問など、各種の対応を求められるものと考えられる。

何といっても、消費者は、総額表示に慣れてしまっている。
ですから、『本体価格のみの表示(外税)』をする場合、売り場で見る価格と、実際にレジで払う金額が違うことから、お客様の誤認や混乱が起こることが考えられる。
この対応としては、法令的にも、店内各所にその旨のPOPを掲示する(各売場、レジ周りなど複数)ことを指導されている。また、店内放送などをこまめに行いうなど、モラルの上からも、徹底して対応して、お客様の混乱を和らげる行動が求められる。

また、便乗値上げのことについても、消費者の目は向けられるものと考えられる。
しかし、現実的に、現状そのままの総額表示の価格を転換すれば、多くの場合値頃感を失う。
例えば、現状、税込1,980円で販売されている商品の場合、本体1,886円、税込2,037円(何れも四捨五入計算の場合)となる。これでは、全く値ごろ感を感じない売価となってしまう。
かといって、本体1,980円では、値上げになるし、税込1,980円では、販売側の荒利益が低下してしまう。
対策としては、早期に値入れの調整を行い、売価変更を実施することである。増税以前に、値ごろ感と全体の荒利益を考えた、外税、内税双方の売価(値入)設定および、変更を行うことである。

必要な従業員教育


重要なことは、何といっても、法令の熟知がある。お客様に対して、現場の担当者の曖昧な対応にならないために、事前の従業員教育を繰り返し徹底して行うことが重要である。
具体的には、国税庁や財務省、日本商工会議所等の冊子やホームページを見て活用して頂きたい。法令は基より、Q&Aの部分についても、熟読をしていれば、お客様に対して、スムーズな対応が出来るものと考える。
お客様の不信を招かないためにも、これでもかの準備を行うことをおすすめする。
関係資料は、コピーを取るなどして、社内研修を実施し、ポイントを絞った自社のマニュアルを作成して、配布することを強くおすすめする。

【関連記事を紹介】
続き:消費税増税・対策の考え方と行動(2)http://www.summit-rc.com/blog/business/678/

2013年12月09日

変わり映えしないの商品を、変わり映えのしない売り方をする怖さ!

クリスマス商戦のシーズン。

この時季になると、企業間の『MD力の差』をつくづく感じることとなる。

クリスマスの「ク」の字も感じない売場は、さすがに少ないが、
おそらく10年前と売り方が変わっていないだろうと感じる売場は、意外に多い。
勉強不足と言ってしまえばそれまでなのであるが、何か空しさめいたものを感じる。これって、私だけだろうか?

こういう店は、完全に、『物』を売っている。

お菓子のブーツ。メーカーのお菓子。可愛くないシャンメリーの包装デザイン。などなど・・・。
おそらく、お店の担当者も、「クリスマスなんて、大した売上にならない」と思っているだろう。
(しかし、このままで良いと思っている人は、少ないのでは?)

変わり映えのしない商品。変わり映えのしない売り方。だから、『売り上げが伸びない』そして、『儲からない』・・・のです。

ちなみに、私は、あのお菓子のブーツを子供に買ってあげたことは無い。
好みの違い成るものも有るかもしれないが、なんとなくお金を払う気にはなれない。

そして、子供は、喜ばないであろうシャンメリーの大人向けの包装デザイン。
せっかくだったら、キティちゃんやポケモン、ドラえもんなど、子供に楽しんでもらえるデザイン。(子供や女性のターゲットの場合)
少しぐらい高くても、このときは奮発して買う。(それほどのことでは無いが・・・?)

決して、安いから買うのではない。


楽しいクリスマス



楽しいからクリスマスなのです。

友達や家族、恋人通し。楽しい時間を過ごしたいという思い。それを実現するための日本式の大イベントです。人と人の絆を強くするための大切なコミュニケーションの時(場)なのです。

スーパーマーケットは、食卓の上に並ぶ料理のための商品を提供することが(物理的価値の提供)、基本的な仕事なのですが、お客様は、その場で繰り広げられる、その楽しい時間(情緒的価値)を実現するために買い物をされます。

ですから、そのことをバックアップしてあげることが、私達の真の仕事なのです。
より楽しい、より美味しい。目新しさを提供することが私達の仕事なのです。

お客様は、それを実現してくれる店に、足を運びます。
そのことに、お金を払います。決して、安いだけの店ではありません。(安いことは、良いことですが)

138657148531571386570628315313865713983156この辺りのことを理解して、MD計画に取り組めば、売上も利益も拡大できます。
お客様は、『安い』だけで買い物をするわけではありません。


楽しいチャレンジ



新しいことに取り組むことは、勇気がいります。やったことが無いことには、怖い部分もあると思います。
しかし、新しいことに取り組まなければ、『ジリ貧』になるばかりです。

そのままであれば、『ク・ル・シ・ミ・マ・ス』です。(笑い)

手作りケーキ、カットフルーツ、手巻き寿司、握り寿司、スティック・野菜、生パスタ、ピザ、生ハム、ナチュラル・チーズ・・・やれることは、山ほどあります。今からやれることも沢山あるはずです。

勇気を持ってチャレンジしましょう。

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【お役立ち:関連記事の紹介】▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

■クリスマスの売上・「アップ組」と「ジリ貧組」 ⇒www.summit-rc.com/blog/business/758/
■クリスマスを考える ⇒www.summit-rc.com/blog/business/272/
■クリスマスのカットフルーツの売上高は何位ですか ⇒www.summit-rc.com/blog/business/234/
■クリスマスの売上を2倍にする方法 ⇒http://mbp-osaka.com/summit-rc/column/27412/

2013年11月29日

視点を変える・・・荒利益を下げる方法

このタイトルを見て、びっくりされている人も多いと思います。

しかし、事実、ときに私達は、このことについて真剣に仕事をしています。
また、その逆に、荒利益を上げる仕事をする場合もあります。

個人的には、前者の仕事は、残念ながらそう多くはありません。
それは、そのレベルに達している会社が少ないからです。

段々意味が分からなくなってきた方も、多くいらっしゃるのではないでしょうか。
私が言っていることを、すぐに理解できた方は、普段から、数字を日々使い慣れた方、また、簿記を少しでも理解している方ではないしょうか?


 数字のことを正しく教育されていない



具体的に説明します。
世の中には、荒利益を『儲け』だと思っている人が多くいらっしゃいます。
ハッキリ言って、荒利益は、儲けでもなんでもありません。

あくまでも、売上高から売上原価(期首棚卸原価在庫高+期中仕入高-期末棚卸在原価庫高)を引いたものです。
本来儲けというのは、営業利益(営業活動における利益)や経常利益(会社運営全般における利益)のことです。

営業利益は、荒利益から人件費や地代家賃、販促費、水道光熱費などの、営業活動全般で使われた経費の合計を引いたものです。

経常利益は、営業利益から、営業外の経費を引いたり、営業以外で稼いだ利益を足したものです。


 荒利益が目的になっていませんか?



荒利益を拡大するためには、仕入れる商品の原価を下げる努力と、値入れ率を上げる努力、そして、ロスを減らす努力が必要です。

例えば、玉ねぎです。
アウトパックの商品を仕入れして、1袋原価が100円場合と、
同じ品質の商品を原体のバラで仕入して、店内で加工して、原価1袋80円の場合。

荒利益を拡大すると考えていれば、断然バラの商品を仕入れるべきです。
しかし、営業の目的は、本来営業利益の拡大です。荒利益の拡大ではありません。

上記事例の場合、店内加工に掛る人件費や各種の経費が、20円未満に収まれば、荒利益は、アウトパックより高くなります。
しかし、バラの商品を仕入れる場合。原価を安くあげても、もし、経費が同じかそれ以上であれば、アウトパックの方が儲かるということになります。


 ベテランパート社員は、どんな仕事をしているか?



ただ、話はこれだけでは終わりません。

実際、このインストア加工をしているパート社員が、5年勤務のベテラン社員がやっていたら、どうなるでしょうか?
インストア加工の比率が高くなると、全体の投入人時が単純作業で使われてしまい、付加価値業務に使われる時間が少なくなってしまいます。

今後の競争は、如何に付加価値をお客様に対して、提供できるかが大きなポイントになっています。
その意味で、多くの経験を持っているペテンラン社員の行動が、重要になってくることは言うまでもありません。

時間(人時)やお金、そして物理的な店舗の生産性を上げて、競争に強くなるためには、このあたりの考え方を変えて、行動を変えてみることが重要です。
また、このあたりに、営業利益を拡大するための大きなヒントが隠れています。


 戦略を考える



営業戦略がディスカウント型か、クオリティ追求型なのか、また、その商圏やターゲットは?という様に、戦略によって荒利益(値入れ)の計画は、違ってきます。

それと、扱う商品がコモディティ(一般大衆品)かノン・コモディティによっても販売戦略は違ってきます。

タイトルにある、荒利益を下げるということは、特にコモデティの低価格販売を可能にすることに繫がります。

徹底して、価格を武器にして戦うのであれば、ローコストオペレーションの追求により、販売管理費を低位に保ち、1円でも安く売るということが十分可能です。

また、
こだわり品や高品質商品の品ぞろえ、提案型の売り場展開。陳列演出のこだわりなど、クオリティを追求する場合でも、店内のコモディティは、競合店に対して、絶対的に安く提供することも可能です。
これが実現できれば、相当強い会社になります。

事実、アメリカでも特に元気な、ホールフーズやトレーダージョーなどは、このことを現実のものとして教えてくれます。

要するに、ローコスト・オペレーションは、今後の競争時代の基盤であるということです。


 荒利益は、経営指標の一部である



経営幹部は、このことを正しく理解し、正確しく部下に伝え、正しい経営の方向性を示す責任が有ります。

荒利益や売上高をただ上げる方向しか示すことが出来なければ、会社に将来はありません。

管理が出来ていないから、あらゆる経費が高い。
経費が高いから、荒利益を高くしなければならない。
荒利益を高くするから、競争力が弱くなる。
また、大した売場の改善もしないままに、売上を追うから荒利益が低下する。

この様な事例は、いくらでもあります。


 出ました。最高益!



当社のあるクライアントは、今期最高益を達成する勢いです。

片田舎の売上高数十億の小さな会社。
売上も、ここ数年前年割れ。現場の努力により、売上は、今期何とか前年をクリア。

この企業でも、少子高齢化。上場ドラッグストアなどの商圏内への進出。地域機関産業の業績低迷。悪い材料を探せばきりが有りません。


でも、彼らは、諦めていません。
「やり方は、きっと有る」のです。


そのためには、今までのやり方、そして、何より、考え方を変える必要があるのです。


もし良かったら、サミットリテイリングセンターにご連絡ください。
無料の相談窓口をご用意しています。

※条件か有ります。やる気の有る、謙虚で素直な方です。


【お役立ち:関連記事の紹介】▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

■生産性の向上に舵をとれ! ⇒http://www.summit-rc.com/blog/2770/
■会議の生産性アップで、スーパーマーケットが変わる! (前編) ⇒www.summit-rc.com/case/2714/
■会議の生産性アップで、スーパーマーケットが変わる! (中編) ⇒www.summit-rc.com/case/2724/
■会議の生産性アップで、スーパーマーケットが変わる! (後編) ⇒www.summit-rc.com/case/2719/


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■ コンサルティングの業務改善事例 ⇒http://www.summit-rc.com/case/genre/consulting/

2013年08月29日

視点を変える・・・消費税率変更

2014年4月より消費税が5%から8%に引き上げられる予定です。
ニュースで取り上げられたり、対策セミナーも各地で開催されています。

消費税率アップ前の駆け込み需要と、
その反動における、変更後の売り上げ低下。

また、この期間の競合店の動きも非常に気になるところです。

そして、
税率アップとそのことにより発生する、棚札変更などの作業やコストアップも大きな問題です。


実際の現場では、
POPの表示方法(税込、本体、税金)や業界や競合他社の動きなど、対応のための協議が進められています。


 長期と短期の視点を持つ

現場も経営者も、
一番気になるところは、新しい売価に変更した場合、
今来て頂いている、お客様の『購買行動がどう変化する』のかということだと思います。

財布から出ていくお金を押さえようとする消費者の買い控えが、
どの程度、自社の店舗の売上に影響するのか?

ハッキリ言って、これは、誰にも分かりません。
実際、国の有識者会議でも、増税の賛否をめぐり、意見が分かれている状態です。


ここで、大事なことは、
長期と短期の視点を持って考え、行動することが重要であるということです。


過去の消費税導入、税率変更の時を見ても、短期の影響は必ず起こります。
しかし、
中期、長期の視点でこれを考えてみると、大した問題ではないのです。

経済状況の変化の方が消費に大きな影響を及ぼします。
税率アップが中長期にわたって直接的に消費を冷え込ませる訳ではないと思います。


開き直りではありませんが、
いずれ消費税率はアップします。

ですから、
税率アップを受け身で考えるのではなく、戦略的に考えて行動を起こすことが重要です。


ここは、前向きに考え、経営の転換点として捉まえ、
新戦略を打ち出し、販売方法やオペレーションを見直す、ちょうど良い時期ではないでしょうか。

 

 お客様は、どっちが良いの?」の視点

私は、営業戦略上の課題に対して、クライアントが悩んでいるとき、
「お客様は、どっちが良いの?」
と聞きます。

例えば、
過去に、消費税が導入されたとき、また、税率がアップしたとき、

1.POPに本体価格を大きく表示する
2. 〃  税込売価を   〃

かということが、議論されました。


売る側からすれば、
お客様が、(売場で)安く感じる様に、テクニック的に本体価格を大きく表示するという意見が出てきます。
(しかし、実際レジを通れば、安くない)


最初に消費税が導入されたとき、
それまで100円で変えたお菓子が、103円になりました。

100円玉を握りしめ、目的のお菓子を楽しみに買いに来た小さな子供さんが、買えなくて、がっかりして帰っていきます。

これとは、若干ニュアンスは違いますが、
売場で安く感じても、レジでの支払いは違います。


『総額表示』と『本体価格表示』、
どちらが、お客様に親切でしょうか?

 

 理念、戦略の視点

買い控えが出ることは、避けられないかもしれません。

しかし、これは、長期のことでは無いと思います。


大事なことは、
「だからどうする・・・!」ということです。


やれることは、沢山あります。


加工食品や様日配品、日曜雑貨品などのNB商品などのコモディティ品で、他社と差別化できない物は、
1.そのまま税率分を上乗せして売価変更
2.値頃感を出すために実質値下げ
  ex.203円 ⇒ 200円,199円

ということが必要です。

全体としては、
値入率が低下して、結果として、荒利益率が低下することとなります。

大切なことは、それがどの程度になるかを、単に「損する」という曖昧なことでは無く、
ある程度定量データとして、予算化することです。


荒利低下要因に対する対策ですが、主なものをあげると、

1.新商品を含む、新規取扱い品の導入を積極的に行い、適正値入れを確保する
2.ノン・コモディティ品の導入を       〃      、     〃  
3.生鮮品の荒利率予算を変更する
4.生鮮部門の強化をはかる
5.コスト全般の低減をはかる

など、確実に計画を立てて、実行に移すことです。


また、これらのことは、消費税率アップ対策以外でも、競合状況の厳しさを増す価格競争の対策としても、重要な取り組みです。

 


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■生産性の向上に舵をとれ! ⇒http://www.summit-rc.com/blog/2770/
■会議の生産性アップで、スーパーマーケットが変わる! (前編) ⇒www.summit-rc.com/case/2714/
■会議の生産性アップで、スーパーマーケットが変わる! (中編) ⇒www.summit-rc.com/case/2724/
■会議の生産性アップで、スーパーマーケットが変わる! (後編) ⇒www.summit-rc.com/case/2719/


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