スーパーの経営戦略入門

2026年01月25日

【スーパーの業務改善】PDCAはもう古い?   スーパーの利益を最大化する「DCAP」思考とは

「P・D・C・Aばかりやっているからダメなんだ」

サミットリテイリングセンター代表の新谷千里です。

スーパーマーケットの経営改革や業務改善の現場において、基本とされる「P・D・C・A」サイクル。

しかし今、スピード感が求められるビジネスの最前線では、この常識に対してある厳しい指摘がなされています。

それは、「P・D・C・Aばかりやっているからダメなんだ」 という声です。

なぜ、基本であるはずのP・D・C・Aが否定されるのでしょうか?

その最大の理由は、多くの現場が 「P(Plan:計画)」に時間をかけすぎている」ことにあります。

計画している間に、計画自体が古くなる

「立派な計画(Plan)を立てることだけに時間を費やし、永遠に実行(Do)に移さない。

その間にせっかくの計画が陳腐化してしまっている」。

これが、変化の激しい現代においてP・D・C・Aが陥りやすい罠です。

この指摘は、私たちスーパーマーケット業界の現場にこそ当てはまります。

特売の計画や棚割りの作成に、長い会議時間を費やしていませんか?

スーパーの商品は「生もの」であり、商圏の状況も競合の動きも毎日変わります。

机上で完璧な「Plan」を練り上げている間に、チャンスを逃し、お客様のニーズが変わってしまう恐れがあるのです。

「D-C・A・P」で現場の実行力を高める

そこで推奨されているのが、P・D・C・Aではなく 「D・C・A・P」、つまり 「D(Do:実行)」から始める アプローチです。

  • まずやってみる(Do)
  • その結果を評価(Check)し、
  • 改善(Act)し、
  • 次なる計画(Plan)へ落とし込む

決まった仕事を改善するだけでなく、新しい状況に対応するには、この順序のほうが、圧倒的に成果が出やすいと言われています。

スーパーの現場であれば、

「この商品、陳列を変えたらもっと売れるのでは?」と思ったら、精緻な計画書を作る前に、まずは売場を変えてみる。

この「Do」の速さが、活気ある売場と売上を作ります。

失敗の経験が考える力を高める

D・C・A・Pを回す上で、多くの人が恐れるのが「失敗」です。

しかし、発明王エジソンはこのように言っています。

「私は失敗したことがない。

ただ、1万通りの『うまくいかない方法』を見つけただけだ」

最初に「D(実行)」を行えば、当然うまくいかないこともあります。

しかし、それは失敗ではなく「この方法では売れない」という貴重なデータの発見です。

まず実行し、小さなミスを経験するからこそ、「次はどうすればいいか?」という考える力が現場に育つのです。

机上の空論で成功確率を上げるよりも、現場での小さな試行錯誤(D・C・A・P)の回数を増やすこと。

それが結果として、大きな成功への近道となります。

計画三流、実行一流になるためには

ビジネスの世界には「一流の計画・三流の実行よりも、三流の計画・一流の実行」という言葉があります。

どんなに完璧な計画でも、実行されなければ価値はゼロです。

逆に、多少荒削りな計画(三流の計画)であっても、現場が即座に動き、修正しながら完遂する力(一流の実行)があれば、必ず成果は生まれます。

「現場が動かない」と嘆く前に、まずは経営者自身が「完璧な計画」よりも「素早い実行」を評価する文化を作りましょう。

・社員が自ら案を出し、

・即座に実行・改善し、

・成果を出す。

現場が自ら改善を繰り返すようになれば、

商品やサービスの質は必然的に向上し、

お客様にも喜ばれます。

それこそが、スーパーマーケットの生産性を高め、確実な利益を生み出す「売上思考」のマーケティング組織への最短ルートなのです。



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