スーパーの経営戦略入門

2026年01月05日

【スーパーマーケット経営】現場で起こす「イノベーション」とは?  ドラッカーに学ぶ利益と生産性の改善策

「売上が伸びない」「人手不足で現場が回らない」……。

日々、こうした課題に直面しているスーパーマーケットの経営者様、店長様へ。

経営学の父、ピーター・ドラッカーはこう言いました。「ビジネスの目的は顧客の創造」であり、その機能は「マーケティング」と「イノベーション」だけである、と。

本コラムでは、DXやAIといった大掛かりな設備投資ではなく、明日の現場からすぐに始められる「スーパーマーケットにおける真のイノベーション」について解説します。

1. スーパーマーケットにおける「イノベーション」の正体

「イノベーション」と聞くと、最新のAI導入や大規模なDX(デジタルトランスフォーメーション)を想像されるかもしれません。しかし、スーパーマーケット経営において最も重要なイノベーションの本質は、もっと身近なところにあります。

それは、「顧客にとっての新しい価値」を提供することです。

  • 選びやすい売場を作る
  • 価格と提案を分かりやすくする
  • 作業の無駄を減らし、接客の時間を増やす
  • 「また来たい」と思える買い物体験を作る

これらはすべて、現場から生まれる立派なイノベーションです。

日々の業務に追われ、マーケティングや改善から目を背けてしまっては、厳しい価格競争や人手不足を乗り越えることはできません。

2. 明日の売場を変える「3つの魔法の質問」

では、具体的に現場で何をすればいいのでしょうか。私が現場の皆様に最もおすすめしているのは、

「毎日、自分自身に問いかける質問を持つこと」です。

日々のルーチンワークの中で、ぜひ次の3つを自問自答してみてください。

生産性の視点

「今やっているこの作業、もっと人時(にんじ)をかけずに効果的にできる方法はないか?」

利益の視点

「今の売り方よりも、もっとお客様に喜ばれ、かつ粗利が残る方法はないか?」

価値の視点

「この商品を使って、お客様の食卓に、もっと大きな満足(価値)を提供できないか?」

つまり、

「もしも、今のやり方以外に、別の正解があるとしたら?」と問い続けるのです。

この姿勢こそが、売場改善、作業改善、そして利益改善の起点になります。

3. 「コンフォートゾーン」の外に出よう

改善の「答え」を探す時、競合店のチラシや売場ばかりを見ていませんか?

そこにあるのは「皆が知っている答え」、つまり「同質化」だけです。

本当に効果のあるイノベーションの多くは、スーパーマーケット業界の「外」にヒントがあります。

  • 製造業に学ぶ「標準化」
  • 外食産業に学ぶ「オペレーション設計」
  • 物流業界に学ぶ「動線改善」
  • サービス業に学ぶ「顧客体験づくり」

「いつもの売場」

「いつものやり方」

というコンフォートゾーン(快適な領域)から一歩外に出て、

「他業界ではどうやっているんだろう?」

と冒険するような感覚で周囲を見渡してみてください。

自分たちの「当たり前」を疑い、他業界の仕組みをスーパーマーケットの現場へ「翻訳」して取り入れる。

これこそが、生産性や利益を劇的に改善させる鍵となります。

4. 視点を変えれば、現場は必ず良くなる

イノベーションは、特別な才能を持つ人だけのものではありません。

役職や立場に関係なく、

「もっと良くできるはずだ」

という日々の問いと改善の積み重ねから、静かに、しかし確実に生まれてくるものです。

もし現在、

「自分たちのやり方が正しいのか分からない」

「何から手を付ければいいのか整理がつかない」

とお悩みであれば、一度立ち止まって現場を言語化してみることをおすすめします。

売上や粗利益が伸び悩む原因は、能力不足や努力不足ではありません。

多くの場合、「視点」と「順番」が整理されていないだけなのです。

サミットリテイリングセンターでは、現在の売場・オペレーション・考え方を一緒に整理し、「どこから手を付ければ成果につながるのか」を明確にする無料相談を行っています。

無理な提案や売り込みは行いません。まずは、今の現場を客観的に見直す機会として、お気軽にご活用ください。

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。