スーパーマーケットの業務改善事例(その他)

2016年05月02日

鮮度チェックを最適な時間帯に実施!スーパーの業務改善

基本情報

■プラン
人件費削減

鮮度チェック

スーパーにとって、よりよい鮮度で生鮮商品をお届けすることは常に至上命題です。今回はスーパーの根幹である鮮度チェックの時間帯を15時に変更したことで、人時数を10%削減した事例をご紹介いたします。

 

スーパーでの鮮度チェックとは

スーパーでの鮮度チェックとは、部門のチーフが売り場に出ている商品の鮮度をチェックすることです。鮮度チェックは、商品の鮮度を見極めた上で、在庫量などを加味して「どの商品を本日中に売り切るのか」を決める大切な作業です。

スーパーによって、鮮度チェックの時間はまちまちですが、開店時・昼・夜など1日の打つに複数回行うスーパーも少なくありません。1日に何度も鮮度チェックを行うと聞くと、一見そのスーパーがとても意識が高いように聞こえます。しかし、鮮度チェックを複数回実施したからといって、売り場の鮮度が保たれるわけでも、ましてやお客様の満足度があがるわけでも、スーパーの売上が上がるわけでもありません。スーパーでの鮮度チェックは、適切な時刻に行ってこそ、意味があるのです。

 

15時の鮮度チェック4つのメリット

スーパーの鮮度チェックに最適な時間帯は15時です。スーパーの鮮度チェックを15時に行うメリットは大きく4つあります。

15時の鮮度チェックメリット①売り場の商品鮮度を保つことができる

15時に鮮度チェックを行うことで、売り場の商品の鮮度を保つことができます。15時という時間帯は、昼のピークを過ぎて夕方からのピークに備える時間帯です。昼のピークでの売り場の様子をみて、その日の商品の売れ行きを判断します。同時に売り場の商品の鮮度を確かめて、夕方のピーク前に「どの商品を本日中に売り切るのか」決めることができます。場合によっては、値引きを早々に行ってしまいます。商品の値引きは一時的に損をしますが、長期的に見れば、鮮度の悪い商品から売れることで、売り場の鮮度が保たれ、お客様との信頼の構築に繋がります。

15時の鮮度チェックメリット②商品ロスが減る

次のメリットは、商品ロスが減ることです。前述したように15時の鮮度チェックを行うことで、その日の売り場の動向を見て、売れ残りそうな商品に関して、早々に値引きや商品化などの対策を打てます。その結果、商品の売れ残りが減少します。

15時の鮮度チェックメリット③商品発注の精度が上がる

15時に鮮度チェックを行う3つ目のメリットは、商品の発注精度を上げられることです。スーパーの発注は概ね前日の夕方以降に行われます。発注前に売り場の様子を確認することで、欠品前に商品の発注を行うことが可能になります。また、売れ残りそうな商品も確認できますので、次の日の発注量を調整できます。

15時の鮮度チェックメリット④人時数の削減ができる

4つ目のメリットは、人時数の削減ができることです。商品ロスが減り、発注の精度があがるということは、無駄な作業が減ることを意味します。今まで商品ロスや商品の引き上げのためにかけていた人時数を削減できますので、その分、チーフは本来の仕事である、販売計画や発注に注力できます。生産性をあげるための作業に人時数を使えることで、売り場に好循環が生まれるのです。

 

鮮度チェックができている店・できていない店

 

15時に鮮度チェックを実施した場合

15時に鮮度チェックをしていない場合

開店前

作業指示書・加工指示書を配布

悪い商品を現場から引きあげる

11:00

陳列・商品加工が順調に進む

鮮度チェック、陳列・商品加工が間に合わないまま、ピークへ

12:00

 

13:00

ピーク後、売り場の補充・陳列

 

14:00

 

補充が間に合わず、欠品が発生

15:00

鮮度チェック、売り切る商品を決めて、指示を出す

 

16:00

次の日の発注をする

 

17:00

夕方のピークに備え、補充

 

18:00

 

翌日の発注をする

19:00

作業指示書・加工指示書を作成

 

20:00

 

商品の鮮度チェックを行う

閉店後

 

商品の売れ残りが大量に発生

15時の鮮度チェックはスーパーの1日の流れも変えることができます。上記の表は、弊社のクライアント先の1日の営業の流れです。

この店舗では、15時の鮮度チェックを行う前は、開店前・昼・夜と不定期に複数回の鮮度チェックを行っていました。しかし、まとまった鮮度チェックの時間を設けていなかったことから、売り場では欠品が発生し、鮮度の悪い商品が売り場に残されてしまっていました。その結果、緊急の補充作業や商品のロス作業に時間をとられて、作業指示書などに従った動きをとれずにいました。

しかし、15時の鮮度チェックを行った結果、先述した4つのメリットにより、スーパー全体の業務の生産性がみるみるあがっていきました。余裕が出た人時数の分、チーフは作業指示書の作成に注力できるようになり、1日2回の作業指示書が現場に配布できるようになりました。そうして、15時の鮮度チェックを契機に、スーパー全体で人時数を前月比10%削減することができました。

 

スーパーの業務改善、人時数の削減ならサミットリテイリングセンターまでお気軽にご相談ください。

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