スーパーマーケットの業務改善事例(四国)
2016年04月24日
部門支持率が20%向上、スーパー全部門での100円均一企画
基本情報
- ■プラン
- 販促企画
部門支持率とはそのスーパーで買い物をしたお客様のうち、何人がその部門(例えば、青果部門)の商品を買ったかを計る割合です。スーパーの部門支持率は鮮度・品揃え・イベント企画の3要素の複合で向上していきます。今回は弊社のお客様の中で効果のあった部門支持率を使ったイベント企画、店舗全体をあげて行った100円均一企画について取り上げたいと思います。
部門支持率とは
部門支持率とは、スーパーの各部門が売上を上げているかを計る指標のひとつです。
部門支持率は部門の売上とは違い、お客様からの商品へのご支持という視点からスーパーの経営を映す鏡となります。部門支持率はお客様がその部門の商品にどれぐらい満足されているかを示す上で一番わかりやすい数字となります。商品の鮮度、値段、品揃えなどにご支持が高ければ、部門支持率は必ず上昇します。
部門支持率は、部門客数÷店舗に来店してレジで清算した客数で導かれます。ただし、部門支持率はPOSデータでは計測できないレジも多いのです。多少手間はかかりますが、最初は店長やチーフが自らエクセルなどにデータを落とし込んで分析しましょう。勘所がつかめば、部下やパート社員、管理部門に打ち込み作業を任せることも可能です。
部門支持率は、世代を問わず、毎日の献立に欠かせない青果部門が最も高くなる傾向にあります。もし、部門支持率が2週間連続で下落していれば、その部門は早急な改善が必要です。
「部門支持率が下がり、売上も低下…困った」
今回のお客様は、四国で複数店舗を経営する食品スーパー様です。各店舗60人規模で運営されており、弊社がコンサルティングにお邪魔した際は競合店の進出をきっかけに、「全体的な売上の低下」にお悩みでした。ご依頼を受けて、スーパーの現状を分析すると、売上とともに、部門支持率が下落していることが判明しました。そこで、品揃えや鮮度を改善しながら、店舗全体での部門支持率の向上に取り組むことになりました。
部門支持率の向上に有効な100円均一企画
部門支持率の向上に有効なイベント企画のひとつに、商品の100円均一企画があります。100円均一企画は、顧客の購買意欲を高めます。わかりやすく手ごろな値段設定で、ついつい1品2品と、商品に手が伸びるのです。商品単価が下がる欠点はありますが、その分、一人当たりの購入点数は上がります。
部門支持率に問題を抱えていたこのスーパーの問題を解決する為に、毎週火曜日に全部門をあげて、100円均一企画をやることをご提案しました。野菜を中心に全500商品の品揃えです。このスーパーの場合毎週水曜日がチラシを配布する日となっていましたので、100円均一企画の開催日はわざと閑散日である火曜日を狙いました。土曜日、日曜日、月曜日とレジでクーポーンを配布して、100円均一企画の販促を行いました。
部門支持率20%改善、15年も続く人気企画に
部門支持率の向上を狙いご提案した100円均一企画ですが、その結果は各部門支持率が大幅に向上、青果部門の部門支持率にいたっては20%も改善いたしました。また、一客点数(一人のお客様がいくつ商品を買うか)も1.5~2倍に上昇しました。そして、100円均一が行われた火曜日の売上は、チラシで販促を行う水曜日と変わらないほどの売上を記録しました。その結果、100円均一企画はそのスーパーで毎週火曜日に実施される定番企画となりました。この100円企画は実施回数700回以上、はじめての100円均一企画から15年経った今でも続いています。
部門支持率を改善するコンサルティングで、スーパーの経営を改善。