スーパーの業務改善入門
2013年08月08日
視点を変える・・・在庫(2)
そこで、具体的な改善方法ですが、
その前に、在庫に対する考え方で重要なことが有ります。
それは、在庫は金額(量)ではなく、その中身(質)が重要だということです。
在庫金額が多い場合でも、
売れ筋商品、Aランク商品がその中心で、死筋商品の在庫が少ない状態であれば、必ずしも問題ではないということです。
逆に、在庫金額が前回の棚卸よりも減少していたとしても、
Aランク品の在庫が少なく、Cランク、D(Z)ランク品の比率が高ければ、
Aランク商品の欠品を引き起こす可能性が高くなってしまいます。
また、お客様からは、欲しくないものが多いだけで、品揃えの豊富感を感じない、魅力を感じない売場になってしまいます。
また、数値管理上は、商品(資本)の回転率が悪くなり、儲かりにくい売り場になってしまいます。
この様に、在庫の適正化とは、
1.売れる商品を欠品しないこと(適正在庫を確保する)
2.販売数の下位の商品を基準内に抑える
3. 〃 を売れる物に変える
という視点を持つことが重要です。
見る視点がずれて判断を誤れば、大きなコスト(ロス)に繋がってしまいます。
在庫適正化の主な方法は、
1.POSデータなどの実績数値を活用して、発注(在庫)精度を上げる。
2.定期的(日、時間)に現場の在庫状況を観察して、欠品状況や在庫過多を確認し、
発注量(在庫量)を修正する
3.異常をになったら、速やかな改善行動をとる
4.在庫予算を設定して、基準内に収める
などです。
それでは、実際現場での管理および改善方法について考えてみましょう。
データは、見るだけでは何の役にも立ちません。
実際の実績データを
・どのように加工できるか・・・情報化
・どのように使うか・・・仮説設定
・実際にやってみる・・・実行
ということで、大きな成果を生むことになります。
①発注データを活用する
※発注書を日単位ではなく、最低1週間(曜日別)単位で、履歴が確認できるものにする
⇒POSデータ程の制度は無いが、発注時の意識付けには役立ち、
ムダな在庫は削減できる
②POSデータを活用する
・日別、曜日別のベストレポートを確認して、
販売数量(金額)の把握を行う
・単品の日別、曜日別の販売履歴(推移)を確認して、
発注量や陳列量の設定に生かす
・単品の曜日別、時間帯別の販売量を確認して、
時間帯別製造(陳列)量の計画修正をする
・単品別のロス(値引き金額、〃数量)を確認して、
製造時間や値引きのタイミングを修正する
※これらのレポートが取れない場合は、ベンダーに依頼してつくる
(販売履歴は、縦実に単品、横軸に日付が入っているタイプ(ベスト順))
ex.
⇒特売時の販売数量を把握して、次回の発注量の設定に生かす
⇒定番の単品別の販売数量を把握して、棚割り(陳列位置)の修正を行う
⇒販売量の多い物のフェイシング(在庫量)を拡大する(少ない物は縮小する)
⇒時間帯別のデータは、仕越し量、製造時間(量)、陳列量を修正し、
過剰製造により品質劣化(値引き、廃棄)やチャンスロスを削減する
そして、重要なのが、『実績データでは分からない事実を理解する』ということです。
いくらデータを確認しても、欠品など『現場で起こっている事実』は、把握できません。
全ては『現場』にあります。
データは、その確認としての一ツールでしかありません。
現場で起こるあらゆることを、リーダーが、
・自分の目で確認する
・課題を発見する
・改善方法を考える
・実際やってみる
・成功事例を仕組みにする
という癖づけが重要です。
このことのレベルアップが、在庫適正化(量と質)をはじめ、リーダーのマネジメントレベルを確実に向上させます。
①定期的に、チームリーダーが売場を確認する
・開店時、ピーク前、ピーク時間帯、閑散時、閉店前など
ex.
⇒開店時・・・欠品確認と修正活動
⇒ピーク前・・・単品別ボリューム確認
⇒ピーク時間帯・・・商品の売れ具合、売り場修正
⇒閑散時・・・単品別陳列量(適正量)の把握と修正活動
⇒閉店前・・・陳列基準と現場の課題確認
②売場の課題を確認し修正指示を行う
③実行による成功と失敗を繰り返しながら管理能力を磨く
商品には、
・時間帯で管理するもの
・日単位で 〃
・週単位で 〃
更に、
・常温帯で管理するもの
・冷蔵温で 〃
・氷温帯で 〃
・冷凍帯で 〃
という様に、商品によって商品管理の基準が違います。
このことと、自社の管理能力を勘案して、在庫量を適正化していくことが必要になります。
このことも、コストに大きく関わりますので、慎重に自社の基準を設定することが重要です。
【前の記事】
■視点を変える・・・在庫1 ⇒www.summit-rc.com/blog/improvement/285/
その前に、在庫に対する考え方で重要なことが有ります。
それは、在庫は金額(量)ではなく、その中身(質)が重要だということです。
在庫金額が多い場合でも、
売れ筋商品、Aランク商品がその中心で、死筋商品の在庫が少ない状態であれば、必ずしも問題ではないということです。
逆に、在庫金額が前回の棚卸よりも減少していたとしても、
Aランク品の在庫が少なく、Cランク、D(Z)ランク品の比率が高ければ、
Aランク商品の欠品を引き起こす可能性が高くなってしまいます。
また、お客様からは、欲しくないものが多いだけで、品揃えの豊富感を感じない、魅力を感じない売場になってしまいます。
また、数値管理上は、商品(資本)の回転率が悪くなり、儲かりにくい売り場になってしまいます。
この様に、在庫の適正化とは、
1.売れる商品を欠品しないこと(適正在庫を確保する)
2.販売数の下位の商品を基準内に抑える
3. 〃 を売れる物に変える
という視点を持つことが重要です。
見る視点がずれて判断を誤れば、大きなコスト(ロス)に繋がってしまいます。
在庫適正化の主な方法は、
1.POSデータなどの実績数値を活用して、発注(在庫)精度を上げる。
2.定期的(日、時間)に現場の在庫状況を観察して、欠品状況や在庫過多を確認し、
発注量(在庫量)を修正する
3.異常をになったら、速やかな改善行動をとる
4.在庫予算を設定して、基準内に収める
などです。
それでは、実際現場での管理および改善方法について考えてみましょう。
1.実績データを情報化して活用する
データは、見るだけでは何の役にも立ちません。
実際の実績データを
・どのように加工できるか・・・情報化
・どのように使うか・・・仮説設定
・実際にやってみる・・・実行
ということで、大きな成果を生むことになります。
①発注データを活用する
※発注書を日単位ではなく、最低1週間(曜日別)単位で、履歴が確認できるものにする
⇒POSデータ程の制度は無いが、発注時の意識付けには役立ち、
ムダな在庫は削減できる
②POSデータを活用する
・日別、曜日別のベストレポートを確認して、
販売数量(金額)の把握を行う
・単品の日別、曜日別の販売履歴(推移)を確認して、
発注量や陳列量の設定に生かす
・単品の曜日別、時間帯別の販売量を確認して、
時間帯別製造(陳列)量の計画修正をする
・単品別のロス(値引き金額、〃数量)を確認して、
製造時間や値引きのタイミングを修正する
※これらのレポートが取れない場合は、ベンダーに依頼してつくる
(販売履歴は、縦実に単品、横軸に日付が入っているタイプ(ベスト順))
ex.
⇒特売時の販売数量を把握して、次回の発注量の設定に生かす
⇒定番の単品別の販売数量を把握して、棚割り(陳列位置)の修正を行う
⇒販売量の多い物のフェイシング(在庫量)を拡大する(少ない物は縮小する)
⇒時間帯別のデータは、仕越し量、製造時間(量)、陳列量を修正し、
過剰製造により品質劣化(値引き、廃棄)やチャンスロスを削減する
そして、重要なのが、『実績データでは分からない事実を理解する』ということです。
いくらデータを確認しても、欠品など『現場で起こっている事実』は、把握できません。
2.現場を観察して、起こっている事実に対して、仮説を立てて改善行動をとる
全ては『現場』にあります。
データは、その確認としての一ツールでしかありません。
現場で起こるあらゆることを、リーダーが、
・自分の目で確認する
・課題を発見する
・改善方法を考える
・実際やってみる
・成功事例を仕組みにする
という癖づけが重要です。
このことのレベルアップが、在庫適正化(量と質)をはじめ、リーダーのマネジメントレベルを確実に向上させます。
①定期的に、チームリーダーが売場を確認する
・開店時、ピーク前、ピーク時間帯、閑散時、閉店前など
ex.
⇒開店時・・・欠品確認と修正活動
⇒ピーク前・・・単品別ボリューム確認
⇒ピーク時間帯・・・商品の売れ具合、売り場修正
⇒閑散時・・・単品別陳列量(適正量)の把握と修正活動
⇒閉店前・・・陳列基準と現場の課題確認
②売場の課題を確認し修正指示を行う
③実行による成功と失敗を繰り返しながら管理能力を磨く
3.商品特性とロスの関係を理解する
商品には、
・時間帯で管理するもの
・日単位で 〃
・週単位で 〃
更に、
・常温帯で管理するもの
・冷蔵温で 〃
・氷温帯で 〃
・冷凍帯で 〃
という様に、商品によって商品管理の基準が違います。
このことと、自社の管理能力を勘案して、在庫量を適正化していくことが必要になります。
このことも、コストに大きく関わりますので、慎重に自社の基準を設定することが重要です。
【前の記事】
■視点を変える・・・在庫1 ⇒www.summit-rc.com/blog/improvement/285/