スーパーの業務改善入門

2008年10月15日

人時売上高を上げる26の法則(2)

      ▽▽▽前項に続き26の法則後半です。▽▽▽

C.品出し作業の改善による作業軽減



11.補充量を的確にする(一度の補充量を多く)

  補充作業担当者、1往復当たりの補充量を適量に保ち、補充作業全体の回数と
  その時間を短縮し ます。
   ※基準以上の積み過ぎは禁止


12.カット台を使用して、両手で補充する

  カット台(トレーカート)を使用して、両手で補充することで、作業のスピードアップと
  担当者の疲労を軽減します。
  カット台を補充場所に出来るだけ近づけ、動作距離を短くして両手を使って補充
  します。


13.欠品と品切れ品を最優先して、補充する

  お客様の不満とチャンスロスを防止するために、欠品、品切れ品、品薄品の順に
  補充します。


14.早朝補充時、売場で、カーゴテナーを有効的に活用し、移動時間を削減する
  (ダンボール、コンテナーの一時置き場として活用 ⇒ そのままごみ置き場へ移動)

  開店準備時、カーゴテナーを一時的に応用し、仮のダスト・ボックス(ゴミ箱)として
  活用し、ゴミや段ボールをゴミ庫へ運ぶ回数と時間を削減します。
  使用したカーゴテナーは、開店前にダンボールなどを積みこんだまま、ゴミ庫へ
  移動します。


D.売り場づくりと作業軽減



15.前日、陳列指示書を作成して、翌日の売場完成時間を早くする(朝になって考えない)

  陳列指示書(売り場の平面図)に、当日の単品ごとの売り場展開レイアウトを作成し、
  開店準備がスムーズに速く行えるようにします。


16.陳列量を適正化する(ムダな量を出さない・・・単品別・日別・販売実績活用)

  単品別・販売量予算と単品別の商品特性を基に、単品別に適正な陳列量に設定
  します。無駄な補充回数の削減と、先入れ先出し作業や鮮度劣化による処理作業
  などを削減します。

17.マグネットを最大限効果的に活用する(売上数量アップ)

  マグネットのそれぞれ強い順に、販売数量の多い商品を陳列し、売上と売り場効率
  アップをはかります。


E.鮮度チェック方法の改善による作業軽減



18.午後のピークタイム前の鮮度チェックを徹底強化し、不適合品は当日中に売り切る

  翌日の処理作業を削減します・・・引き上げ、見切り・廃棄処理、伝票処理など


F.バックルームの定位置管理による作業軽減



19.移動距離を短くするレイアウト、定位置管理に変更する(ムダな移動距離を減らす)

  作業の流れや担当者の動きを観察して、移動が少ないバックルームのレイアウト
  に変更します。可能な範囲で計量器や作業台などの位置を変更します。
  包装資材、加工備品など使用頻度と作業場所を勘案して、最も近い便利な場所に
  変更し、定位置を確定します。


20.作業台の上は、何も置いていない状態にすること
  (加工作業終了後、ラッパー、まな板以外)


  作業台の上は常時、ハンドラッパーや定位置のまな板など以外、何も置かない
  状態にします。


21.バックルームの通路の確保と2S

  商品や作業者の移動がスムーズに速くできるように、バックルームの移動通路
  を常時確保し、整理整頓を常とします。


G.作業指示書の効果的活用による作業削減



22.包装資材、価格、加工数量まで的確に指示する
  (作業指示書活用マニュアル参照)  

  口頭での指示が無くても作業が進行するようにします。待機時間や無駄な移動
  時間などを削減します。                  


23.必要以上の作業をさせない(作り過ぎ、出し過ぎ防止)

  加工指示書、補充指示書共に、補充用、仕越し用含めて、適正量を指示し、
  作り過ぎや出し過ぎによる無駄な作業が発生しないようにします。


24.夜間アルバイト等の作業(仕越し、値下げ、クリンリネス)の指示の徹底

  夜間担当者に作業割り当てと作業指示を的確に行い、翌日早朝よりの作業量
  を削減します。


H.在庫削減



25.バックルームの不必要な在庫を削減し、移動などムダな作業工数を減らす

  商品、包装資材、備品・什器など不必要な在庫は、徹底して削減し、在庫確認
  などの無駄な作業の発生を抑制します。


26.売場の単品別の在庫を適正数量に改善し、「先入れ先出し」などのムダな作業
   を減らす

  単品別・日別販売実績表や売り場確認を常時定期的に行い、適正陳列量に
  保ちます。
  Aランク(重点)商品のフェイシングと陳列量を共に拡大し、発注回数や補充回数
  を削減します。
  品揃え商品は、無駄なフェイシングと陳列量を共に縮小して、大量な先入れ先出し
  作業や商品ロスの処理作業が発生しないようにします。


以上26項目の改善を確実にしていただくと、現場の作業人時は大幅に削減されることは間違いありません。
そして、さらに店長や本部スタッフによるリーダーシップ(現場の観察・フォロー体制)が発揮されると更なる向上が期待できます。
先ずは、26項目の改善を確実なものにしてください。そして、各項目も改善度合いによって、工夫して変更してください。

店内にはまだまだ多くの改善できそうな作業が多くあることでしょう。現場の方々がアイデアを出し合い実行すれば、「チーム力」は大幅にアップします。

大型店や競合店が怖いわけではありません。今のオペレーションレベルが怖いのです。「敵」は内にいます。


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